TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
「お前……アリババ!? 何でここに!?」
俺は驚きと興奮があった。
なんだかんだ言って、友人だったわけだし。
アリババはにこやかだった。
フランクな感じで続ける。
「いやー、懐かしいね、サダハル! 元気そうで何よりだよ。アポなしでスマンけどさ」
アリババは軽い調子で笑いながら、宙に浮かぶ。
仮想空間だからな。
そして宙に浮かんで胡坐で座り、話し始めた。
「いきなりで悪いが、本題に入らせてくれーい」
……勝手な物言いだけどさ。
俺は俺で、ヴァーチャルトレーナーを使わなくなって関係断絶してたしな。
俺は
「……手短に」
アリババの言葉に許可を出した。
アリババはニコニコ笑いながら
「用件はさぁ」
話し始めた。
そのとき。
アリババの声が少し真剣になった。
「1つだけ。リアルで会おう」
「……は?」
予想外の言葉で俺は固まった。
リアルで会う?
何だそれ?
アリババは俺の戸惑いを無視して、ニヤッと笑う。
「オフ会ってやつさ。とりあえず、今晩9時にホーリータウン内のディスコに来てくれ。店の名前はムーンライト」
ムーンライト……。
行ったこと無いけど、検索すれば分かるわな。
でも
「待てよ、オフ会? 何で突然に!?」
俺が食い下がると、アリババは小さく肩をすくめた。
「電脳空間で発言すると、どうしても痕跡が残るんだ」
その言葉に、俺は一瞬黙り込んだ。
痕跡が残るって……。
なんか、残しちゃまずいことを話したいってことか?
アリババは凄腕ハッカーだ。
俺が知らないことを沢山知ってて、それを俺に教えてくれた。
そんなアリババが、痕跡を気にするレベルの話……
聞きたかった。
「分かったよ。行くよ」
だから俺がそう言うと、アリババの顔がパッと明るくなった。
「やった! じゃあ、そこで待ってるからさ。気をつけて来てくれよー」
空中で嬉しそうにクルクル回ると同時に、アリババは
「ではサラダバー」
そう言った後。
アリババは姿を消した。
ログアウトしたのか。
『……お客様のお名前を勇者として記録することが出来ます。なさいますか?』
同時にアナウンスが再開した。
俺はそのアナウンスに「記録は要りません」と返し。
俺は電脳空間からログアウトした。
部屋に戻ってから端末でディスコ・ムーンライトの場所を調べた。
どうも、ホーリータウン内のディスコで一番人気の店らしい。
そんなところで俺と何の話が……?
約束の時間が迫って来た。
それに俺は半分くらいドキドキし、半分くらい恐れを持って。
約束の場所に向かった。
一体、何が待っているんだろうか……?
アリババの話とは?
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