TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
奥に行くと、別の女店員に手招きされ。
俺は事前に五味山さんに言われた通り、彼女にUSBメモリを手渡す。
「こっちですわ」
USBメモリを受け取った女店員さんは
……案内してくれた。
奥にある、ガイア教神殿に。
「ここでしばらくお待ちください」
案内されたそこは。
少し狭い部屋で。
パイプ椅子が数個、置いてあった。
俺はそのうちの1つに腰を下ろす。
……先客に視線を向けながら。
そう、もう1人ここにいたんだ。
……多分、男だと思うんだが……
年齢は俺と同じで、多分15才前後。
スラッとしてて……
なんというか……
綺麗だった。
顔つきがさ、すごく繊細なんだ。
唇も滑らかな感じでさ。
中性的。
……この2級市民か3級市民しかいないヴァルハラエリアに似つかわしくない。
髪の毛も全然痛んで無くてさ。
物語の貴族みたいだった。
少しカールが入った、金髪……
多分、結構長い。
それを所謂野球帽……?
黒い野球帽に無理矢理押し込んでる感じ。
服装は柄の無い黒いシャツと同色のズボン。
……どういうことだろう?
あれかなぁ?
……俺と同じで、売春婦の子供なのかもしれない。
ただし、俺と違って、センターの男が父親の。
センターの1級市民の子供なら、これぐらい綺麗でも変じゃ無いと思うんだ。
……何というか……
このタイミングで、珍しい人間に出会ってしまったなぁ。
すごく、話してみたい衝動に駆られたけど……
ここにいるってことは、俺同様他人に言えない仕事を引き受けて来てる可能性あるし。
……黙っておこう。
俺は腕を組んで座り直し、意識的に彼から視線を外す。
……何か知らないけど。
見ていると落ち着かないから。
「お待たせしました。こちらにどうぞ」
……やっとか。
30分くらい待たされた気がする。
入って来たときとは別のドアが開き、案内された。
……黒い、丈の短いくのいち衣装と、頭に鬼の2本角の飾りがついているカチューシャを装着した女に。
……こいつが、本物のガイア教徒なのか……
俺は唾を飲み込んだ。
管理局が根絶しようと躍起になっている人種……!
火のついた蝋燭が沢山並んだ狭い通路。
そこを歩かされ……
奥の黒い木の扉を開いて
少し、広めの部屋に出る。
そこには……
「よくぞガイア教神殿に来たな」
屈強な身体を持った、つるっぱげの大男が立っていた。
身に着けている衣装は、邪教の司祭に相応しいもので。
メシア教が敵視している悪鬼の像が立ち並ぶその広間の中央で、腕を組んで仁王立ちしていた。
さすがに気圧される……
だってこの人、メシア教に……
TOKYOミレニアムに真っ向から反逆してる人間なんだぜ……?
テロリストだからねぇ。
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