TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第8章:ライドウの真実
第54話 ゴトウ様


 トーナメントの勝利から一夜明け、俺とライドウはトキに連れられて上野へ向かう準備を整えた。

 東京ドームの喧騒を後にし、地下鉄の入り口から地下に入り。

 本来は地下鉄という乗り物が走っていた空間の坑道を進む。

 

 トキが先頭。

 般若の面は外している。

 

 素顔の彼女は鋭い目つきで、どこか話しかけづらい雰囲気だ。

 坑道の壁に響く足音が、俺たちの決意を静かに後押ししてるみたいだった。

 すなわち……メシア教の支配する世界に反逆するという決意を。

 

 そしてしばらく歩き続けて。

 歩きながら、トキが突然ライドウに目を向けた。

 

「オマエ、ライドウというのだな」

 

 その言葉に、ライドウが驚く。

 ライドウの名を、トキが知っていた……?

 ガイア教徒のトキが……?

 

「……知っているのか?」

 

 その当然の反応にトキは

 

「……ああ。だからお前も誘おうと思っていた」

 

 ライドウが「だからだと……?」と眉を上げる。トキは淡々と続ける。

 

「ライドウの名はガイア教団でも語り継がれている……メシア教に取り込まれた堕ちた英雄として」

 

 ライドウはその言葉に反応した。

 いや、動揺か。

 

「堕ちた英雄……?」

 

 そのやり取りを見て、俺はライドウに対する祝福と、同情の気持ちが湧いた。

 ……祝福?

 いや、これは祝福なのか……?

 

 お前のルーツが分かるかもしれないじゃないか。

 良かったな。

 

 そんな気持ちなんだけど。

 

 でも、その内容はきっと大変な代物……

 知ってしまえば後悔をする。

 そんな予感もある。

 

 だから口にはできなかった。

 

「それはどういうことだ?」

 

 ライドウの言葉にトキは振り返らず

 

「私の口から話すのは適当ではない。上野に着いてからゴトウ様に聞け」

 

「……ゴトウ様?」

 

 俺はその知らない言葉を繰り返す。

 トキは

 

「ガイア教団の指導者だ……100年前の旧世界の終末のとき、ガイア教を引っ張った偉大な人物ゴトウ様の名を継いだ御方だ」

 

 トキは言う。

 100年前の旧世界の終末のとき、世界を護っていたのはゴトウ様率いるガイア教なんだ、と。

 

 曰く、旧世界の日本政府の軍隊の将校だったゴトウという男は、メシア教徒の企み……「核戦争による世界滅亡」を食い止めていた。

 だが彼は神と悪魔の干渉を全て否定した人物……ザ・ヒーローに倒されて。

 

 結果、核戦争による世界滅亡……大破壊が起きた。

 そういう話だった。

 

 ……当然、ガイア教徒の口から出た話だから。

 鵜呑みにするわけにはいかないけど……

 

 メシア教が大破壊を起こしたという話は……何故かものすごく納得できた。

 ライドウも全く否定したりしなかった。




真2の世界だと、魔界にゴトウの魂あるんですけどねぇ。
降霊術で本人を呼ばないのは、ゴトウのネームバリューが低下することを恐れてのことです。
(本人の魂、恨み言しかいわねーもん)

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