TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
「封印されているのは昔の日本で神として崇められていた悪魔で……」
「その悪魔が東京の守護神の聖なる遺体を持っている……か」
俺たちはミドリからの情報で、後楽園闘技場の近くに存在する祠に向かっていた。
アレフは東京の守護神の聖なる遺体を回収するために、悪魔の封印解除の方法を聞き込んでたらしい。
「東京の守護神の遺体って何?」
分からなかったのでそう訊ねると
「名前を出してはいけない東京の守り神って存在があるのよ」
……ミドリの話はよく分からなかった。
地上世界では全く聞いたことも無かった話だったから。
根本の部分がよく分からないものを詳しく訊いてもしょうがないので、そこは置いておいて
祠の場所と、封印されている悪魔が別の悪魔に守護されている話を聞いた。
……封印解除に悪魔の討伐が要るなら、今から向かっても間に合うかもしれない。
準備してから行くだろうし。
なので今、急いでいるのだが
崩れたビル街の奥に、木造の祠があった。
その扉は開け放たれてて……
間に合わなかったか、と思ったが。
もしかしたらそう見えるだけかもしれないと思い……
俺は、破壊神アレス、国津神オオヤマツミ、地母神タウエレトを呼び出した。
3つの魔法陣が地面に描かれて、3体の悪魔が召喚される。
それを視認し、俺は
「……行こう」
そう言って、慎重に中に入って、確認をしたが……
中は空っぽだったんだ。
封印は既に解かれた後。
手がかりはなかった。
「くそっ、遅かったか……!」
悔しくて俺はそう口にした。
だが、そのとき。
召喚していたオオヤマツミが突如言ったんだ。
「……この場所に用があったのか?」
しわがれた声で。
俺は
「……何か知ってるのか?」
訊ねた。
するとオオヤマツミは
「……大和神族たる我々の、恥の話になるがな……」
若干、躊躇いながら教えてくれた。
大破壊、TOKYOミレニアム成立までの流れで、この国の神の位置にいた悪魔たちが何をしたのか。
……元々、日本という国には2種類の神がいた。
天津神、国津神という。
これには上下関係があり、基本的に国津神は天津神の下の位階の神で。
そうなったのは、天津神の武力による屈服の結果だそうだ。
その後、天津神と国津神は身分差はあれど、表面上は仲良くやっていた。
けれども
旧世界の終わりがやってきたとき。
国津神が天津神に牙を剥いた。
長年の上下関係を覆すチャンスだと思ったんだな。
……そんなことをしている場合じゃ無かったのに。
そして結果、国津神のそんな下克上は結果として成功。
天津神の中心存在であるアマテラスを岩戸に封印することに成功したんだ。
その結果。
大和神族で最強格の神だったアマテラスがいなくなったことで、大和神族は弱体化。
そして
攻め込んで来た外の悪魔の勢力の計略で、東京の守護神もバラバラに引き裂かれ。
その後残った国津神は責任をなすり合い、最も責任が重いとされてしまった神々をさらに封印した。
……全く救いようのない結末。
何やってんだよ。
ただ、このとき。
その封印された国津の神々は、自分たちが誤っていたことを理解してて。
大和神族の復活のカギになる東京の守護神の聖なる遺体を隠し持って封印されたらしい。
遺体を破壊されることだけは避けようとしたんだな。
……で
「我が娘、コノハナサクヤが守護神の遺体を隠し持ち、封印されておる。娘ならどこに封印されておるか知っておるし、説得も可能じゃ」
そんなオオヤマツミの言葉に、俺とライドウは顔を見合わせた。
……だったら行くしか無いだろ。
スティール・ボール・ランじゃあねえんだからと言われましても。
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