TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
鷹のように鋭い目に黒髪の長髪。
白と黒のプロテクター。
そして腰に吊るした日本刀。
アームターミナル……
アレフ。
その隣にいるのは
下品では無いけど、派手目の女。
少しウェーブのかかった長い金髪。
華やかな、色気のある美貌。
白い胸元が開いたジャケットと黒いショートパンツ、丈の長いブーツをガーターベルトで吊ったファッション。
清楚な感じのベスとはイメージが全然違った。
明確に女を主張する衣装。
それで武器なのか、腰に鞭を提げていた。
2人は、祠に先客がいることに驚いているらしく
「えっと、君らは……」
「ええっと」
戸惑う2人にライドウが
「……地上で1回、ホーリータウンのキングフロスト騒動のときにお会いしましたよね」
正式に面識があったのはそのときで
「葛葉ライドウです」
「……サダハルです」
まあ、挨拶は大事だよな。
頭を下げた。
敵意の無さは示さないと。
すると2人は戸惑いつつもアームターミナルや武器に伸ばした手を引っ込める。
「……ライドウさん。確かにあのとき……」
アレフはライドウを覚えていたらしい。
彼も頭を下げて
「アレフです」
「……ヒロコよ」
アレフに続いて頭を下げる女。
名をヒロコというらしい。
……これはアレフの問題なんだが。
少しだけ、ベスが気の毒になった。
……吹っ切れて、乗り越えられてしまったってことか。
可哀想だった。
あの女性は、あんなにも高潔だったのに。
だけど……
アレフへの非難めいた感情が湧きそうになると、俺の脳裏に兄貴の笑顔が浮かんでしまう。
……俺だって、そうかもしれない。
兄貴の恨みと折り合いをつけたってことが、忘れ去ったと同義なんじゃ無いのか?
そう言ってくる自分が居るから……。
でも、モヤモヤするな。
「サダハル、どうした?」
ライドウが俺の表情に気づき、小声で聞いてくる。
俺は「いや、なんでもないよ」と首を振った。
……他人に言うようなことじゃないし。
俺が勝手にベスのことを引きずってるだけで。
俺は気を取り直し、守護神の右足を掲げてアレフに言った。
「アレフさん、これが守護神の遺体の一部だ。アンタはこれを探してるんだろ?」
俺の言葉に2人は驚き
「……君たちも公を復活させようとしているのか?」
「他の部位も持っていたりする?」
少し興奮気味にそう訊ねて来た。
俺は首を左右に振り
「俺たちはアンタと話したいことがあるから、ここで待っていたんだ」
そう言って、話し出した。
「センターは腐ってる。メシア教団は悍ましい邪悪の集団だ」
俺の言葉に
アレフは少し躊躇いがちに
「……そうだな」
同意した。
彼は一時期、メシア教でメシアの地位に居た。
思うところは俺以上なのかもしれない。
そこで俺は
「……単刀直入に言う。ガイア教徒と一緒にセンターが支配するTOKYOミレニアムを破壊しよう!」
そう言ったんだ。
本題を切り出さないとどうしようもないから。
だけど俺の言葉に
アレフは
「……悪いが、ガイア教徒とは組めない」
俺の目を見て。
ハッキリそう言ったんだ。
だが断る、だと……?
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