TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
俺たちは再び地上世界……TOKYOミレニアムに戻る。
今度は、センターの敵として。
地上ではザインがすでに活動を開始しているらしいから、急がなければならない。
だけど、その前に……
地下の封印を解く必要があった。
このために、生体エナジー協会の遺構でマグネタイトを取って来たんだし。
俺たちは上野ビルの地下へ向かう。
封印されていたスライムにマグネタイトを注ぎ込むために。
トキの案内で、暗い地下の廊下を歩いて行く。
スライム状態で現界した悪魔は。
パワーは弱くは無いけど、特別強力でも無い。
でも、倒すわけにはいかないから……
結界の魔法陣が書かれている部屋で、拘束されていた。
暴れられないように、傷つけないように、という配慮の結果だ。
封印の部屋。
広さ5メートル四方という部屋で。
そこに、居たんだ。
緑色の不定形物質に、人面がついた悪魔が魔法陣から脱出できずに
うぼぁ、おぼぼ
言葉にならない耳障りな叫びをあげていた。
これが……外道スライム。
この世に現界し損ねた悪魔の取る姿。
知性はほぼなく、周囲の存在を襲い続けるだけの存在だ。
俺はその魔法陣に踏み込んで
アームターミナルのキーボードで「マグネタイト譲渡」のコマンドを打ち込む。
そしてほぼ同時に跪き
その身体に手を触れたんだ。
その妙に冷たい身体に、左手で。
するとその瞬間……!
俺の身体を通して、マグネタイトバッテリーに限界まで溜め込んでいたマグネタイトが
怒涛の勢いでこのスライムに流れ込んでいく……!
それを受け、スライムの身体が黄金色に輝く。
そしてそのままスライムが変形していく。
不定形から、別の異形に。
変形していくスライム。
やがて……
そこに現れたのは……
羊の顔、成人男性の上半身、蠍の下半身。
全身を染め上げる黄色い体色。
異形だが威厳ある姿。
これが……神獣ドゥムジ……
「よくぞ我を本来の姿に戻してくれたなニンゲン……今後ともよろしく」
本来の姿に戻ったドゥムジの重い声が響く。
俺は頷き
「ああ、よろしく頼む」
そう言ってから
神獣ドゥムジと俺は召喚契約を結んだ。
トキの地母神イナンナと対になる悪魔……!
神獣ドゥムジ……。
俺はモニターに投影されたその名を確認し。
それを一緒に見ていたライドウが「頼もしいな」と答える。
そしてトキが「時間はない。契約が済んだのならファクトリーへ急ぐぞ」と言う。
俺たちはザインのいるファクトリーへ向かう準備を始めた。
アレフとヒロコが魔界で動いている今、俺たちはこちらを進めないと。
アレフたちがTOKYOミレニアムの破壊を速やかに進められるようにしないと。
でなければきっと、とてつもない惨劇が起きるはずだから。
神獣ドゥムジは、牧羊の神ってのと、タムズと同一視される悪魔だってことで。
色々イメージ混ぜてこういうデザインにしました。
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