TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
第79話 アリババと連絡をとるには
上野から地上へ戻った俺とライドウは、ザインの目指すファクトリー解放を支援するため、情報収集を始める必要があった。
センターの言いなりになる奴隷労働者による工場、農園、鉱山によって構成されるエリア・ファクトリー。
ここは、TOKYOミレニアムの闇の核心部分だと思う。
俺たちはここで活動しているというザインと接触しないといけないし、首尾よく接触した後にセンターを出し抜く必要がある。
そのためには……
「……俺たちだけじゃ無理がある。手助けが欲しい」
俺の呟きにライドウが「確かに」といい
続いて「アテはあるのか?」そう返してきた。
俺は暫く考え
……あのオレンジ色の長い髪を持つ眼鏡少女……このTOKYOミレニアムいちのハッカー・アリババを思い出した。
ハッカーとしてセンターのシステムに潜り込み、秘匿情報を色々抜いていた奴だ。
また連絡を取り、味方に出来ればこれほど心強いことはない。
……だけど
その方法が浮かばないんだ。
こっちからメールを打つことはできないし。
俺はライドウに目を向け、訊く。
「なぁライドウ。どっかで不特定多数に向けて、メッセージを打つことはできないか?」
「センターにばれるだろ」
「無論、そこは気にするさ」
ライドウが「不特定多数……」と頷き、剣の柄に手を置く。
そして
とりあえず、ライドウの提案で俺たちは労働者寮に行った。
公営の集団住宅であれば、公共のネット環境があっても不思議じゃない。
そこで、アリババに伝わるメッセージ打ってみれば……
ファクトリーの労働者寮は別に厳重な警備もなく。
問題なく入り込めた。
そして公共のネット設備を探っていたら。
『ゲームコーナー』
……そんなものが、労働者寮にあったんだよな。
しかも、前時代的なやつ。
最新鋭のフルダイブタイプじゃないゲームだ。
プレイするためのレバーやボタンがあるやつだ。
……それがさ。
高得点者がプレイヤーネームを残せるシステムになってるんだよな。
TOKYOミレニアム全体と……街別に。
つまり、オンラインで繋がってるんだよ。
……思えばアリババとの最初の出会いは、ヴァーチャルトレーナーの電脳空間の中だったわけで……
「ゲームしてみようぜ」
俺の提案にライドウは瞬きする。
何言い出すんだこいつは?
そう、顔に書いてある。
使命があるのにゲームとか。
何考えてんだこいつは?
そう思われているのかもしれない。
だから
「勘違いすんな。ハイスコアを残すとプレイヤーネームを残せるだろ?」
言いつつ俺は、筐体の画面を指差す。
そこには
ホーリータウンランキング
1位 マジンノウ 2389765点
2位 ゼレーニン 2076589点
3位 セラ 1376589点
……3位までのプレイヤーネームと得点の表示……!
それでライドウも、俺の狙いを理解してくれたようだった。
TOKYOミレニアムのゲームとは?
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