TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第80話 TOKYOミレニアムのゲーム

 この労働者寮のゲームコーナーは、薄暗い照明の下にあり。

 利用客はほとんどいない。

 

 置いてるゲームは……

 

 シューティングゲームの「シエロシューティング」

 

 クイズゲーム「カメンQ」

 

 ベルトアクションゲーム「聖剣伐(セイケンバツ)

 

 この3種の筐体。

 

 それが10台ずつくらい置いてある。

 

 ……このうち、シエロシューティングと聖剣伐(セイケンバツ)はやったことがある。

 スラムに置いてたんだよな。

 

 5マッカ払うと3時間くらい遊び放題。

 そう言う商売してたオッサンがいたんだわ。

 

 廃品拾って来て、筐体みたいなもんたくさん作って。

 多分違法なんだろうけど、この2つを遊べるようにしてた。

 

 ……あのときは、この世界の真実なんて分かっていなかったな。

 

 

 

「俺に任せてくれ」

 

 俺はまずシエロシューティングに挑戦した。

 ガキの頃には何度もプレイしてたし。

 俺は最終面まで行ったことが何度もある。

 

 昔取った杵柄というやつだ。

 

 シエロシューティングは、神の化身シエロを操って、飛来する悪魔の軍団と戦っていく縦スクロールシューティングだ。

 ガキの時分、俺は仲間内で一番これが得意だった。

 

 あの頃の気持ちを思い出せ……!

 

 そう思いつつ、ゲームを進めて。

 俺は最終面の蠅王を撃破した。

 

「どうだ!?」

 

 後ろで見ていたライドウに誇るようにそう俺は声を出したが

 

 得点が……

 

「1006512点」

 

 ……点数が足りない。

 全然だ。

 

 ……なんだっけ……?

 得点を大幅アップする何か、あったような……?

 

 思い出せないし……

 思い出せたとしても、30万点以上の点差をひっくり返すのは無理じゃ無いか?

 

 ……ゲームを変えよう……

 

 俺は次にベルトアクションゲーム「聖剣伐(セイケンバツ)」に行った。

 聖剣伐(セイケンバツ)は、旧世界を舞台にしたベルトアクションゲーム。

 プレイヤーは神の聖剣となり、武術の達人とコンビを組んで、日本、フランス、イギリス、アメリカ、中国という5つのステージをクリアしていく。

 

 ……俺、このゲームで最終ステージまで行けたこと、1回しかないんだよな。

 でも、ひょっとしたら今の俺ならクリアまで行けるかも……?

 反射神経だとか、判断力とか昔より成長してるだろうし……

 

 だけど

 

「……ムズッ」

 

 ……どうしても、4面のアメリカで、ボスキャラのアメリカ大統領が倒せない。

 強すぎる。

 

 使用キャラ、当時の持ちキャラだった剣道少女アズマケイなのに。

 クソッ……!

 

 そう、悔しがる俺に。

 そこでライドウが俺の肩に手を置いて来たんだ。

 

 俺が目を向けると

 

「……まだクイズゲームがある。クイズなら私でも出来ると思う」

 

 

 

「クイズゲーム……」

 

 ライドウが示す画面を俺は見る。

 

 確かに、ファクトリーエリアではトップでも正答数が70問程度しかない。

 妙に低い気がするけど……

 

 それ以上取ればいいなら……

 

 そこでライドウが

 

「私に任せろ」

 

 筐体に座り、コイン投入口に1マッカ硬貨を入れる。

 

 そしてプレイを開始した。

 

 

 

 ゲームが始まると、彼の指が驚くほど正確にボタンを叩く。

 

 聖典からの問題、ミレニアムの法律、悪魔の知識──

 

『100問すべて正解でございます』

 

 画面の中で青い衣装の仮面をつけた女キャラが、ライドウを賞賛した。

 

 そして画面はエントリー画面になり、ライドウはそこに「アリババフレンド」という名前で登録。

 文句なしの、TOKYOミレニアム、ファクトリーエリア、共通で堂々の1位だ。

 

 俺は思わず叫んだ。

 

「ライドウ、すげえ!」

 

 喜びのあまり、俺はライドウに抱きついた。

 彼の肩に顔を埋め、それを感じた瞬間、ハッとして飛びのいた。

 

「わるい!」

 

 と慌てて謝る。

 

 ライドウが「気にするな」と小さく笑う。

 

 その笑顔に、胸がドキッとしてしまう。

 

 俺は咳払いしてごまかし、筐体を見つめる。

 

 ……すると数分後、俺のアームターミナルに通信が入った。

 

 俺は即座に繋ぐ。

 すると、聞き覚えのある声が聞こえて来た。

 

『……地上に戻ったのか? サダハル。アリババだ』

 

 俺はガッツポーズし、ライドウに「やった!」と叫んだ。

 アリババからの連絡だ。

 

 俺はアリババに近況と、今の目的を伝え、助力を頼んだ。

 するとアリババは

 

『……ファクトリーの状況は外道そのものだからな。前にも1回、スレイブの制御プログラムをハッキングで壊してやったけど、何も変わらんかったし』

 

 ……どうも、以前のスレイブの反乱の原因は。

 アリババによるハッキングだったみたいだ。

 

 ……まああのお陰で俺たちはセンターに対する決定的な不信感を持つに至ったし。

 アバドンに飲み込まれず、生き延びることが出来たんだけど。




ゲームの設定はだいぶ考えました。

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