TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
センターを通って、ホーリータウンに向かう。
TOKYOミレニアムの1級市民が住むエリア・センター。
センターは他のエリアとは全然違うエリアで。
立ち並んでいる建築物は、全部高層ビル。
小さな建物は1つもなく、そして。
天井が全面特殊ガラスで作られていた。
他のエリアは、ガラス張りの部分が限られているのに。
ガラス張りなのは無論採光のためだ。
他のエリアでも太陽光を浴びることはできるけど、それは限られてて。
こことは全然違うんだ。
ここに住む住人は、建物の外に出たら皆当たり前のように太陽の光を浴びることができる。
そのせいで、緑も沢山あった。
見るからに美しいエリアだ。
だから皆、ここに憧れた。
……兄貴もだ。
最初にテンプルナイトの仕事でここを通ったとき。
感動に震えたのを覚えている。
そんな俺が、今はここを滅ぼすために動いてるのか……
わかんねーもんだな。
人生って。
そんなことを思いながらセンターエリアを抜け。
ホーリータウンに繋がる通路に入り
……そのままホーリータウンに行けた。
警備のテンプルナイトがさ、居なかったんだよ。
ただ、要所要所ロックはされてた。
アリババが簡単に解除してくれたけど。
変に思いつつ、コンクリで作られた通路を歩き続ける俺たち。
そこで
「妙だな」
ザインが呟いた。
「何でテンプルナイトが1人も居ないんだ? 居ちゃいけない理由でもあるのか?」
『まあ、情報が少なすぎるからな』
回線繋ぎっぱなしのアリババの言葉。
アームターミナルから聞こえて来るその言葉に
「ホーリータウンに入らないといけないのは決まったことなんだ。今言ってもしょうがない」
俺はそう言う。
『だな』
それにアリババは軽い感じで返して来る。
そして
『ホーリータウンに着いたら、私の家に潜伏させてやる。サダハル、あのときのディスコで待っていてくれ』
あのときのディスコ……
俺の脳裏に、アームターミナルを貰ったときの記憶が蘇る。
……ムーンライトか。
1度行ったし、俺とアリババが現在待ち合わせるとなると、そこ以外場所が無い気がする。
今は密な待ち合わせを提案できる状況じゃ無いから。
ただ……
(この状況で、フラフラ外出してる奴、そうそういないだろ)
その状況で出歩くとなると、目立つから
良からぬことを考えているだろうと捕まる可能性、あるんじゃないのか?
そう思い、俺は
「……気を付けてくれよ? センターの人間に捕まりそうなら無理しなくていいから」
それだけ言った。
俺個人もアリババには直接会っておきたいし、来るなとは言えなかった。
アリババも
『大丈夫だ。まかせるんだー』
そう、全然気負いしていない口調で返して来た。
ホーリータウンはどうなっているのか?
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