TOKYOミレニアムから40代目が旅立つまでの話 作:XX(旧山川海のすけ)
「さてはキサマたちがホーリータウンの空調をロックしたのか!?」
「千年王国建設を邪魔することは許されない!」
「邪魔する気か悪魔の手先め!」
「死ぬがいい!」
ホバリングしているターミネイターが襲い掛かって来た。
「1匹ずつ確実に落とせ!」
そしてモリーアンを集中して銃撃して来る。
モリーアンは妖鳥族だからな。
妖鳥族の悪魔は飛び道具に弱い悪魔が多い。
おそらく原因は、鳥の姿の悪魔は伝承で射殺されている場合が多いからだと思う。
だけど
モリーアンは意に介さず、鎧で銃弾を防いで高速飛行しターミネイターたちに突っ込み、斬撃を加えていく。
……モリーアンは飛び道具が致命打ではないんだ。
聞いた話によると、軍神の側面があるそうだから、そのせいかもしれないな。
「妖鳥族では無いのか!?」
「……何にでも例外はあるものよ。覚悟するがいい悪鬼の集団め」
モリーアンはそう返し、その手の長剣を振るい、剣気を飛ばした。
だが、ターミネイターのパワードスーツを切り裂けない。
「その言葉、そのまま返してくれる!」
乱れ飛ぶ散弾。そして銃弾。
鎧を使いそれに耐えるモリーアン。
そのときだった。
モリーアンに攻撃を集中させていたターミネイターたちが
撥ねられた。
……アメノトリフネに。
超高速で突っ込んで来たアメノトリフネ。
その体当たりで、まるで轢き逃げのようにターミネイターを撥ねた。
「グハアアアアッ!」
アメノトリフネは翼を生やした木製の船の姿をした悪魔。
その質量で殴り飛ばしたんだ。
アメノトリフネに撥ねられたターミネイターたちが石床の上に墜落し、そこにライドウの仲魔のフェンリルが襲い掛かった。
その爪と牙で、ターミネイターたちの鎧が引き裂かれる。
轟く悲鳴。
グギャアアアアア!
大丈夫だ、行けるぞ……!
戦況を見つめ、俺が勝利を確信したそのとき。
『サダハル!』
俺のアームターミナルに、アリババの声で通信が入ったんだ。
声は言う。
俺が「何だアリババ!?」という前に。
……こんなことを。
『大教会の方の地下世界への通路で待ち伏せだ!』
……血の気が引いた。
誰が待ち伏せているのか、答えを聞かなくても理解できた。
……それは
『ファクトリーの監視塔で、お前たちを追って来たという追っ手……ヘットと20代目だ!』
……あいつらか!
アイツ……ヘットは俺たちをおびき出すために上野で無抵抗の弱者を虐殺していた。
それと同じことをここでもやるつもりか……!
迷う。
行くべきなのか……?
だが、ここの守備も落とせない……
数秒、固まる。
そして
「ライドウ! 俺は地下世界の通路に行く!」
そう言い捨てて駆け出す。
そんな俺の背中に
「ここが済み次第追いかけるから!」
ライドウの声が届いた。
死ぬな、と……。
先送りにしていたツケ……
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