ようこそ俺の実力至上主義のまちがった青春がある教室へ   作:ゆっくりblue1

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第26話。


無人島生活はやはり疲労しかない。

無人島の四日目の夜中未明、いえ時刻は午前二時を指し示していた。目が覚めて花を摘みに行ったのだ。

 

そしてトイレから出て、懐中電灯が無ければ周りの近くが見えない程の暗さに眼が慣れ始めた時、風音が目立ってきた。風が強いわね…

 

なるべく体力を温存しようとテントに真っ直ぐ戻ろうとして、背後から声がした。

 

「堀北」

 

「ッ!?そ、その声、-------「悪いが静かに振り返らないでこのまま聞いてくれ」」

 

後ろからした声に咄嗟に振り返ろうとして、その声の主に制止された。如何してと頭が混乱するが、整理する暇も無く、声の主は話を進める。

 

「混乱してるだろうが何も聞かないで、懐中電灯も使用せずに今から渡す物を受け取ってくれ」

 

そう言って手に背後から何かを渡された。確認のために視線を動かせないので、掴んだ手の中身の感覚で判断するしかない。この薄い物は、材質の感覚からして紙?…かしら。その確認をしている間にも話が進んでいく。

 

「誰もいない場所で一人で確認してくれ。確認の後に直ぐに破って燃やすなり処理をしてくれたら助かる。…それとこの事は誰にも言わないでくれ」

 

「……分かったわ」

 

真剣そうな声音での頼みに、状況も状況なので呑み込むしかない。聞きたい事は山程あるけれど、それも全てこの試験が終わってからでないといけないわね。

 

「……」

 

そう思っていると、話は終わったのか、声の主は静かにその場を離れていくのを風音で理解した。

 

その風音が遠くなっていき、静寂が戻った後、私は渡された紙を静かにジャージの懐に入れる。この紙を私に如何して渡したのか、その真意は知るよしもないが、渡された物には意味があると感じた。

 

その後、私は女子テントに戻って再び睡眠に戻った。

 

 

 

潮の香りが鼻をくすぐって、暗闇の中で沈んでいた意識がゆっくりと浮上し始め、感覚が起き始める。

 

ゆっくりと起き始めた意識と共に薄目を開くと、さっきの様に暗闇。…眼、開いてるよね?夢じゃないよね…と少しだけ硬い地に背を向けている感覚がある事に気付いて、此処が浜辺の端にある祠だと思い出す。

 

吸水ポリル袋を何枚も重ねてベッド代わりにしたが、やっぱり寮の部屋のベッドには敵わんな…岩肌の上に敷いてるから背中めっちゃ固まってるし。この試験で自分達の住む社会が快適に改良されているか分かるな。

 

簡易マットで横にしていた身体の上半身を起こして、固まった身体の筋肉を解した後に左腕にある多機能腕時計で時刻を確認すれば、午前六時過ぎ。

 

いや、早起きしたな俺。寮じゃもうちょい寝てるけど、やっぱ無人島とかいう普段にない環境だからかね。睡眠は取れるが心地良いっていうレベルじゃないし。

 

ボッチが無人島で生活するとかマジでサバイバルだからな。まあその分助け合いのエネルギーを自分の生存に繋げられるから効率的ではあるが。

 

つーか、専業主夫志望の人間が無人島でサバイバル生活する必要は無いだろ。なるべく働かない省エネをモットーにしてるのに状況が、“働かない=死”の状態にしているから文句も言えないのが完全に本末転倒だわ。

 

そうまだ僅かにボーっとした頭を完全に起こすことも兼ねた愚痴を内心で呪詛の様に唱えつつ、眼が腐っているのを自覚しつつ疲労感を吐き出すように溜息を吐いた。

 

点呼の時間までまだ少し余裕があるので二度寝と洒落込もうといつもならするだろうが、無人島の食事の用意もしておかないと間に合わないので怠い身体を動かす。

 

食事の準備に入ろうと吸水ポリル袋の中で塩漬けのようにして保管していた昨日に獲った川魚を手に細工した台で調理を行おうとして浜辺に出ようとした時。

 

「……誰か来たか?」

 

そう静かに呟いた独り言に続くように祠の外、つまり浜辺の外から他人の気配をボッチの敏感な気配察知能力が気付かせた。気配と共に足音もしてくるが、この音の鳴り方……一人じゃないな。音的に二人か。

 

そう思考を回しながら浜辺に来た二人組の正体について、思考を深くする。

 

まずDクラスの生徒ではないだろうな。下着泥の犯人として追い出した俺を探す奴はいないだろう。しかも俺のいる場所はDの誰にも言ってないし。

 

そして残った数少ないCクラスの連中も俺を探す奴はいないだろうから論外。

 

Bクラスはお人好しの一之瀬がいるが、同じく俺がいる場所は言ってないし、スポットを探しに来た可能性も無くはないが、Bクラスの拠点からかなり遠いし、一之瀬の言った事を信用した場合と時間的にも可能性は低い。

 

そして消去法で残ったのはAクラス。Aクラスの拠点の場所は知らないし、もしかすればBクラスの拠点より近い可能性もある。そして初日の葛城達に、龍園が言った事を考慮するとスポットを探していても不思議じゃない。

 

Cクラスの拠点を狙うメリットもAクラスにはある。AクラスとCクラスは利害一致で手を組んだにせよ、龍園の言葉から推測するに利害一致したからと言って狙わないとは言わなかった。

 

それに狙わないとか言ったとしても、自分のクラスで独裁を敷く性格の奴だから嘘をついてなんぼというスタンスだし、この学校自体がそもそも競争を促すシステムだから、駆け引きを取らない訳はない。

 

そこまで思考をしている間にも生徒達が近付いてくる。…この感じだと祠まで見に来るな。一本道で隠れる場所は無いし、その時は諦めるか。

 

すると、近づいて来た二人組の姿が祠の入口に現れた。逆光で影になっているが、その生徒達には見覚えがあった。

 

「……比企谷?」

 

「おいおい、比企谷が何で祠に居るんだ?」

 

「…神室に橋本か」

 

現れた二人組は俺の推測が当たったクラスであるAクラスの坂柳の側近的立ち位置の神室と橋本だった。

 

内心で安堵の溜息を吐く。ふぅ…顔見知りで良かったわ。知らない奴だったら、余計に気まずい空気になった筈だしな。これで葛城派の奴等と遭遇したらボッコボコにされそうだし、証拠取る手段もねえし。特に葛城の側近とか、葛城の部下とか、葛城大好きフリスキーとかな。

 

「……それで、あんた。何でCクラスの拠点だった場所にいるのさ。見たところ、スポットの監視の為にいる訳じゃないでしょ?」

 

「…俺もやる事があってな。クラスにいるとやりづらいから此処に居るんだよ。んで、お前らは何をしに来たんだ?」

 

別にDクラスであったことを神室達に言ったって仕方ないしな。それよりも神室達が此処に来た理由の方が気になる。Aクラスのリーダーは戸塚だろうし、派閥間で敵対している筈だから、スポットを探す必要性はないと思うんだが。

 

「俺等は葛城に言われてな。彼奴もCクラスのスポットも取ろうとしているっぽいから、誰か居るかの確認を取ったんだよ。その仕事に丁度乗っかっただけだ。まあ、お姫様の指示もあるし、此処はもう別のクラスに占有されてたって言っておくがな」

 

そう言う橋本の言葉は悪どさが滲み出ている。此奴も大概な企みしてんな……それにしてもリーダーの下について動いている此奴等も割と不自由そうだなぁ。まあ敵対の派閥のリーダーだからある程度縛られるのは仕方ないが…

 

やっぱり一人でいると自由に動けて制限されないボッチで良かった。葛城は融通が利きにくそうな上に葛城コンプレックスの彼奴がいるし、坂柳は面白いからっていう意味不明な理由で弄り遊んで、手の平で転がしてきそうだし。Aクラスじゃなくて良かったわ。すると橋本の視線が俺の手に移った。

 

「…ん?って、手に持っているのは魚か?」

 

「あ、ああ…朝飯だ」

 

「マジかよ。それだけって、流石にクラスから離れているとはいえ、クラスの奴等から分けてもらったり、もっと多めに食糧とか持ってきてないのか?」

 

呆れたように橋本は言う。食糧を積極的に分けてもらえるような関係は橋本みたいにリア充だろ。ボッチの自分は自給自足しなきゃならん。拠点で過ごしている時に食糧を多めに取ろうとしたら、クラスの奴等が不満気だったし。

 

そう遠い目をしていると、今度は神室が驚いた表情になった。その視線の行先は俺の背後に置いてあるマットと焚き木の在庫。

 

「ねえ、比企谷。アンタ、クラスから離れたって言ってたけど、一体いつから此処にいるわけ?」

 

「……答えなきゃ駄目か?」

 

「別に答えなくても良いけど、アンタに依頼を頼んでいる坂柳が知ったら面白いって言って、根掘り葉掘り聞いてくるだろうね」

 

暗に試験が終わったらこの状況になった事を坂柳に伝えると言う。あの魔王の事だ。興味を持った事は恐ろしいくらい弄り回して来そうだ。

 

神室は坂柳派なので坂柳の依頼を教えられているのだろう。つーか、神室の顔も険しいのは何で?と疑問に思いながらも神室の目から有無を言わせない圧を感じて観念して言う。

 

「………一昨日の午後からだよ」

 

「はっ!?マジか」

 

「……アンタさぁ、馬鹿じゃないの?ptも使わずに過ごすとか、龍園でもptでテントと食糧ぐらい持って過ごしてるだろうに」

 

橋本の驚きと神室のどこぞの二号機の操縦者の台詞回しで呆れた突っ込みを入れてくる。確かにテント無しだけど、飲料水と食糧確保とか出来れば、祠を拠点にしてもそこまで変わらんが。むしろ集団で過ごすテント内よりも静かだからこっちの方が楽まである。

 

「お前それ、マジのサバイバルじゃねえか。幾ら何でもクラスから離れて依頼の為に行動する必要があるとは思えないぞ」

 

何でこういう時に限って核心に近い事を言ってくるんだよ…勘の良い奴ってのは油断出来んから面倒くさい。

 

「…何でも良いだろ。とりあえずは依頼をこなす為の必要経費だっつーの」

 

無理矢理話を終らせて、朝飯でエネルギー補給をしようと魚を焼きに祠の前にある木台の方へ行く。これ以上事情を知られても此奴等には関係ないしな。

 

「…はぁ、それだけの食事じゃ栄養偏りすぎだよ。……ちょっと待ってな」

 

神室と橋本の横を通り過ぎて食事の用意を始めると神室がそう言って、浜辺から何処かに行ってしまった。そして橋本もぶらぶら散歩して来るわ。と言って、浜辺を散歩しに行った。

 

ちょっと待ってって言われたが、何をしに行ったんだ…?と疑問に思いつつも木台の下に細い焚き木を置いて、マッチを擦って火を起こすと、次に細い刺し技に魚を口から尾に串刺して、木の両端を台の間に橋の様に置いて、塩焼きにする。

 

塩は海水から作れるからいいが、胡椒、出来れば醤油も欲しいな。後野菜も……早く文明の料理が恋しいなぁ。つーか小町の料理が食いたい。夏休みでptを払って里帰りって出来るのかね。

 

そうバチバチと鳴りながら火花が立って魚の焼けていく様子を見つめながら考え、魚に良い色の焦げ目がつき始めた所で、神室が何かを持って戻ってきた。

 

「余った食糧、持って来たから食べるんだったら食いな」

 

そう言って神室が持ってきた真空パックから取り出したのは、ビニールに包んであるレタスとハムが入ったサンドイッチとお湯を入れて飲めるインスタントスープの袋。そして調味料の塩胡椒と、醤油の小瓶だった。

 

そのラインナップは文明の料理が恋しい俺にとってまさに喉から手が出る程欲しいものだ。思わず聞いてしまう。

 

「お、おいこれ、本当に良いのか?」

 

「余ったって言ってるでしょ。こっちの依頼をこなしてもらってるんだし、このくらいは必要って言ってくれたらあげられるよ」

 

太っ腹過ぎる。久しぶりの文化食だ。ぶっきらぼうに言うと神室はそれらを差し出してくれるので、ありがたく受け取る。

 

「サンキュー神室、愛してるぜ!」

 

「ッ!?」

 

そう言って神室に背を向けて、俺は奥に置いてある吸水ポリルに入った川の水を取りに行く。椰子の殻に水を入れて火に掛ければ、時間は掛かるがお湯に出来るからスープが飲める。

 

そう言って水の用意を済ませると、再び木台の方に戻る。すると、さっきまで居た神室が何処かに消えていた。もうスポットに戻ったのか?

 

そして橋本が散歩から戻っていたので聞いた。

 

「なあ、橋本。神室はもうスポットに戻ったのか?」

 

「ん?ああ、なんか顔真っ赤にして足早に戻って行ったぞ。彼奴に何か言ったのか?」

 

「いや、食糧をくれたから礼を言っただけだ」

 

顔を真っ赤にって熱中症になりかけてたんじゃねえの?そんな状態になってまで食糧を持って来てくれなくても良いのに。ボッチの食糧事情を解決したら自分が熱中症になりましたとか、比企谷菌が派生でもしたのん?

 

「……まあ、良いか。助かったって神室に言っておいてくれ」

 

「ああ、良いぜ。其方も上手くやれよ。応援しとくぜ」

 

そこまで本気でもないのに試験で別のクラスの奴の応援するって言えるとか流石だよ。

 

手をひらひら振って神室を追いかけるように歩き去って行く橋本を見送って、焼けた魚に調味料を付けてある程度冷ましてから食べる。猫舌の俺には焼きたては食えないが、漂う塩胡椒と醤油の香ばしい匂いはかぶりつきたい。

 

「……うまっ。調味料って凄えな」

 

祠の石垣に腰掛けて焼き魚をむさぼり食う。そして火にかけていた水が湯気と泡を立てて、沸騰し始めたので魚を食べ終えて、インスタントスープとビニールに包まれているサンドイッチに手を付ける。

 

空は青空が見えるが、曇の比率が多くて入道曇が遠くから漂いはじめた。浜辺に吹く風も心無しか湿気があるように感じる。…降り始めそうだな、せめて明日まで持って欲しかったが。

 

まあ、晴れようが雨になろうが、やることは変わらないんだがな。

 

 

 

風が吹いて木の葉が散って地面に落ちて行く様子を尻目に試験の最終日である今日も変わらない様子で笑いながらふざけ合って、各々の役割を進めていく生徒同士を端で見つめる。

 

「…今日も空振りか。何処にいるのよ比企谷君……」

 

私、松下千秋は呟く。今日で試験の最終日だけれど、比企谷君とは顔を合わせられていない。朝の茶柱先生の点呼にも応じる声はなかった。一部の生徒以外は彼へのヘイトが高まっている。ただ、一昨日から僅かな違和感を感じ始めている。その違和感が何なのか未だ分かっていないけれど。

 

昨日も比企谷君を探しにいったけれど、探しに行ける場所の数に限りがあるとはいえBクラスの生徒にも聞いたのに全て空振りだった。

 

Cクラスの拠点だった場所にももう一度行ったが、人が居た痕跡だけが残っていて、誰もいなかった。資材が増えていて、誰かが生活している様子ではあったけれど、誰かが戻ってくるまで長時間待つ暇は生憎無くて、10分以上隠れて待っていて誰の姿もなかったのでスポットに戻った。

 

そんな彼の手掛かりには何の進展も無かった一方でDクラスの拠点ではある程度進展があった。

 

下着の件で比企谷君以外の一部の男子も疑っていた女子の様子は完全に元に戻ったこと。そして、池君がキャンプ経験者であったことが判明してクラスの士気が向上したこと。堀北さんが更に二つの未占有スポットを確保したことで、ptの加算量が増えたこと。

 

Cクラスから来た伊吹さんも今日の今に至るまでに不審な動きをした様子は無い。

 

夜中には体力温存で寝ている為、動きを見ていないが、特にトラブルにはなっていない。ただ誰かのカメラが水で濡れていて壊れていたのを見つけて、騒ぎにしないためにこっそり回収しておいたけれど。

 

その件以外では驚くほど、Dクラスは順風満帆であり、ある意味不安である。ここまでは順調でも、嵐の前の静けさの様にも感じるからだ。

 

そう思っていると、クラスメイトの声が聞こえてくる。

 

「順調じゃない?この試験。幾らpt残るんだろ」

 

「いやー、分かんねえけど、俺達も大分努力してるんだし、せめて半分以上は残っといて欲しくはあるな」

 

「私はもっと残っていて欲しいけど…足を引っ張る人達が居るし、期待はしない方がいいんだろうな」

 

「だなー。ったく、良い迷惑だぜ……」

 

そんな声で昼ご飯の用意をしていく生徒の様子を見送る。

 

高円寺君の件はともかく、比企谷君がやったであろう事の真相を知らない生徒達が恨むのは仕方ない部分もある。

 

それでも、スポットの探索をしてクラスへの貢献も確かに行っていた彼を責める資格のある人がどれほどいるんだろうか?

 

「……」

 

不意にポツ、ポツと音とともに冷たい物が身体を打ちつけ始めた。…雨?まさか試験中に振ってき始めたの?

 

空を仰ぐと風の不穏な音と、厚い積乱雲が覆い始めていた。

 

そしてスポットの端から騒ぎ声が聞こえてきた。あれは…焚き木を取りに行った綾小路君と堀北さん、櫛田さんに着いていった佐倉さんと山内君と伊吹さん。

 

……何で堀北さんが泥だらけになってるんだろう。その泥だらけの堀北さんを櫛田さんが身体を洗う様に促して連れて行く。というか、水で洗って堀北さん大丈夫なのかな。

 

そう怪訝な目で見つめていると、雨の降る勢いが強くなり始めたので、荷物をテントにしまうのを手伝いにいく。すると、軽井沢さんと篠原さん、佐藤さんが話し掛けてきた。

 

「ねえ、松下さん。試験のマニュアル何処かに置いた?私のが無いんだけど」

 

「私もー」

 

「……私は知らないよ。変な所にでもしまったんじゃない?」

 

聞かれた私も試験のマニュアルが無くなっている。ちゃんと気づく場所にしまったのに、持ち出してはいないので自分で無くす筈が無い。となれば…

 

そう思うと同時に悲鳴が聞こえてきた。

 

「テ、テントがっ俺達のテントが燃えてる!」

 

「誰の仕業だよ、おい!」

 

男子の動揺する声が聞こえて、急いで駆けつけると、男子のテントが試験のマニュアルが火種とされ燃やされていた。

 

「う、嘘…」

 

「こんな事、誰が…」

 

燃えるテントの様子を男子同様に呆然と女子生徒達も見つめる。雨が降り、燃えるテントが目に映る中、私は冷静さを意識するように自分に言い聞かせて思考する。

 

放火…誰がどんな意図でやったの。それに雨が降り始めて強くなったタイミングだし、いたずらとかじゃなくて意図はあるだろうけど……

 

思考を回しながら、放火をした人物を推測する。放火魔は確か…有る事象の聞いた知識を思いながらその放火をする動機の有る候補者を見ていく。

 

その候補者には伊吹さんが一番可能性が高いと考えたが、その伊吹さんも動揺しながら、燃えるテントを見つめている。

 

とりあえず推測を打ち切って燃える男子テントを消火を手伝う。動揺して遠目に見る女子生徒達も居たが、参加させて全員で消火に回ったことで、消火自体は直ぐに終わって荷物も燃えた物がなかった。

 

そして消火を終えて、焦燥気味の平田君と櫛田さんを中心に生徒達が話し合いを始めた。

 

「誰がやったんだよっ!いたずらとか言って済むレベルじゃないぞ!」

 

「私達は知らないわよ!男子の誰かがやったんじゃないの?」

 

「そんな事俺達がする訳がねえだろ!?何で自分達の荷物を燃やさねえといけないんだよ!!」

 

言い争いは紛糾して、一部の冷静な生徒が落ち着かせようと試みるが、私は伊吹さんと堀北さんの姿がない事に気づく。そして男子は綾小路君がいない。

 

「……彼奴が、ヒキタニがやったんじゃないの?」

 

ある生徒が不意に一石を投じる。その波は徐々に伝播する。

 

「俺達が追い出したからその仕返しに、って事か?」

 

「でも、彼奴は今の今まで此処の何処にも見なかったぞ?決定的な証拠も無い」

 

三宅君が反論する。が別の生徒が言った。

 

「証拠も無いけどアリバイ?もないじゃん。この場で行動がわかっていないの彼奴だけだし」

 

「ちょ、ちょっと、犯人探しは辞めようよ…私は彼に助けられましたし、そんな彼が」

 

「そうだ。彼が男子のテントを燃やしてもptが減ると分かっている筈だ」

 

「そうだよ。自分からptを減らすメリットなんて無いし、わざわざ責められる様なリスクを試験中にやるとは思えないよ」

 

みーちゃんの声をきっかけに平田君や櫛田さん達が擁護しにかかる。そして私が呟く。

 

「……男子達はともかく、私達女子だって隠れてやってる事あるよね?私達が偉そうに言えないんじゃない?」

 

「!?」

 

「え、どういう事だよ」

 

私の言葉に軽井沢さん、篠原さん達一部の女子の表情が固まり、男子達が反応するのを見て、さあね。と私が言ったタイミングで平田君が丁度良く割って入り、クラスを纏めていく。

 

一部の女子達はptの件があるからこれ以上余計なことを言わないだろうし、これで良いとして……私は騒つく生徒達から離れようと動く。すると一瞬櫛田さんが来たので言う。

 

「クラスの方はお願いね。櫛田さん、私は堀北さん達を追いかけるから」

 

「うん、任せてっ!…さっきのは正直ありがたかったよ。…堀北さん達の事もそうだけど、松下さんも気をつけてね」

 

その言葉に短く頷くと、私はDクラスの拠点スポットを他の人に悟られない様に静かに素早く出る。

 

堀北さん達の足跡は未だ残っているので後を追える。足跡の着き方からそう距離が離れてはいない。

 

そう思いながら雨は一刻一刻と降る勢いを増して、地面もぬかるんでいる中を走っていく。

 

運動神経がそれなりに良くて助かった。水面下で起こっている出来事を見逃す訳にはいかない。

 

雨に振られ、森の周りは既に暗くなってきた中、森の奥からチカチカと光が点滅している事に気付いた。

 

あれは懐中電灯の光……点滅の仕方と位置が変ね。リズムがある……モールス信号代わりの合図?

 

堀北さん達が手助けを求めているかも知れないので、光の方へ向かう。

 

そして光がはっきり見え始めた所で、ある声が聞こえたので、森の茂みのある道に気配を消して潜む。

 

この声は、綾小路君達じゃない。そう思いながらも声が聞こえる方へ耳の神経を集中させると、雨音に混ざって会話する声がはっきり聞こえてきた。

 

「これで契約通りだ。葛城、ちゃんと守れよ?」

 

「言われるまでも無い。お前達とも今回限りだ」

 

その声には聴き覚えがあった。Aクラスのリーダー葛城君とCクラスのほとんどの生徒達が忽然と姿を消していて船に戻ったかと殆どの生徒が思っていたリーダーの龍園君だ。私も少し驚いている。

 

「ククッ、これでお前らは俺の財布だな」

 

「ほざくな。Aクラスでいるのは俺達だ」

 

「ハッ、てめえの気合いでその位置がいつまで守れるか見ものだぜ」

 

互いに嘲笑し合う言葉を交わし合い、葛城君がこの場を去っていく。そして、残るは龍園君だが、未だ動かない。もしかして、勘付かれた?

 

そう身構えてじっとしていると龍園君が不意に口火を切った。

 

「おい、アルベルト。いつまで潜んでやがる。とっとと出てきやがれ」

 

「Oh, sorry Boss」

 

声を掛けたのは私ではなく、私の死角にいた生徒だった。ネイティブな英語である事から、外国人の山田アルベルト君だったか。日本人男性の平均体格の二倍の大きさの褐色肌でサングラスを掛けている生徒。

 

彼は龍園君の側近的立ち位置だった筈だ。彼もこの島に残っていたみたいだ。もしかして、B、Dのスパイだけでなく、手を組んでいる筈のAクラスの方にも同じくスパイを送っていたの?もしくは遠くから監視していたか。

 

どちらにせよ、策に策を重ねた大胆な戦略で緻密な計算を行う龍園君は厄介だ。そう思いながらも龍園君達が去るのを待っていると龍園君が言った。

 

「テメエもご苦労だったなアルベルト。じゃあ、なるべく早く戻れよ。俺は行く」

 

「…Yes, Boss」

 

そう言って龍園君が去って、アルベルト君がその場に残った。そして不意に言った。

 

「Hey, don’t hide in the forest. Get out of here. (隠れるな。さっさと出て来い)」

 

「!?」

 

そう言って、こっちの方を向いた。不味い、完全にバレている。雨で誤魔化せると油断していた。

 

山田君がこっちに近付いてくる。手を構え始めた。どうやら、平和に事を進めるつもりはないようだ。私は急いで距離を取って逃げようとするが、思った以上に早く間合いを詰められていた。

 

そして私の身体を掴もうと手を伸ばしてくるのを後ろに飛んで避ける。

 

「ッ!」

 

「Don’t avoid. I don’t hurt more than necessary. …… (避けるな。そうすれば、痛くはしない。必要以上はな)」

 

痛くはしないって宣われても信用できる訳がないでしょ!その証拠にさっき避けた左の剛腕の掴みより速く右手で掴もうとしてくる。正面からは逃げられないから…!

 

パンッ!とその手に掴まれる寸前に手首の側面を左手の甲で払い流して距離を取って躱す。腕を打った時のその腕の硬さに払った手が痺れた。これは、捕まった時点で終わり…!

 

しかし、雨の影響で地面がぬかるんでいる所為で体勢を崩す。そしてその隙に追撃を仕掛けられてしまい、迫る腕に思わず眼を閉じた。

 

 

 

 

ガッ!と鈍い音が聞こえた。けれどその音に伴う痛みはない。

 

「…………………っ?」

 

「What!?Who are youッ!(何!?誰だお前はッ!)

 

瞑った暗闇で怪訝に感じたと同時に相手の動揺する声。

 

恐る恐る目を開くと暗がりで見えにくいが、私の前に誰かが立って、迫る腕を弾いていた。ジャージを着ているが、頭はタオルか何かで覆って隠していて表情は見えない。

 

ただ、その体格からして男子だろうということは推測出来た。そしてその人が言った。

 

「……Go back to the place of your reader lives. (龍園のいる所に帰れ)」

 

流暢な発音の英語でそう言う。急転直下の展開に混乱する私が冷静に頭を回転させ始める間にも会話は進む。

 

「I don’t care your plan. Also I knockout you now.(お前の考えは如何でもいい。お前も倒す)」

 

「……I think your boss has been waiting for you. Do you think to resist your boss?(お前のボスが待っていると思うが。彼奴に逆らうのか?)」

 

「!…」

 

「……I should go back for you to your place. (戻った方がいいぞ)」

 

「…Shit. (チッ)」

 

男子生徒の指摘に山田君は苛立たしげに言うと、背を向けて足早にこの場を去っていく。

 

その背と足音が完全に消えるまで見送り、気配が遠くなったタイミングで男子生徒が言った。

 

「……伊吹は船に戻って、堀北は綾小路が保護した。熱が悪化したから堀北も船に戻った」

 

そう私の目的である情報を言って彼はこの場を去ろうとする。……言いたいこと、聞きたいことは山程ある。私は彼が去る前に聞いた。

 

「……如何して、君は何も相談してくれないの?」

 

「………」

 

「答えて。私はそんなに君の、頼りにならない?信用に値しないの?」

 

その言葉に雨風の音だけが周りに響く。濡れるのも気にせず言葉を待つ。沈黙の後、不意に彼は言った。

 

「……別に信頼出来ない訳じゃない。今回は、“敵を欺すなら先ずは味方から”の状況である必要があっただけだ」

 

「……そう」

 

彼の言葉に思う事は有る。けれども、その言葉に嘘偽りは無いと感じた。

 

「……私は君の味方で居ても良いんだね」

 

「………好きにしてくれ。……好意を向けてくる椎名といい、お前も物好きな奴だな」

 

「……いつまでも濡れてると風邪引くから戻れよ」

 

そう最後に言って彼は森の奥へ消えていった。

 

「……良かった」

 

彼の、“比企谷君”の消息が知れてホッとした。しかし彼の言う通り、いつまでも此処にいると風邪を引きかねないし点呼も有るので、私は急いでスポットに戻った。

 

 

 

そして試験終了日になった。高円寺君と熱を出して船に戻った堀北さん以外のDクラスの生徒は全員無事に点呼を終えて、リーダーを当てる時間となった。

 

私達はAクラスとCクラスのリーダーを書いた。Bクラスに関しては休戦同盟の関係なので除外、よって解答用紙には、戸塚弥彦と龍園翔の名前を記入した。

 

リーダーを書いた意見は中々決まらなかったが、比企谷君の言葉を櫛田さんが代弁して決まった。

 

解答時間は終わり、Dクラスの生徒全員が今ある荷物を纏めて、最初に試験の説明が行われた浜辺に移動する。

 

丁度、正午の時間に船の停留所である浜辺に全生徒が集まった。Cクラスの方を見ると、龍園君のみがいた。その他の生徒は誰も居ない。

 

そんな予想はしていたけれど。殆どの生徒は龍園君を見て騒ついていた。当の本人はそんなことは気にせずにいて、Dクラスの私達に言った。

 

「クック、この程度でその反応か、結果を聴くのが楽しみだぜ」

 

Dクラスの列の端の端にいる比企谷君に目を向けて笑みを深める。比企谷君はスルーしている。Dクラスの生徒達の嫌悪も同様に。

 

その動きの後、ついに試験の結果を真島先生が発表する。

 

「それではこれより、特別試験の結果を発表したいと思う」

 

真嶋先生の言葉により、一気に緊張感が走る。

 

「なお結果に関する質問は一切受け付けていない。自分たちで結果を受け止め、分析し次の試験へと活かしてもらいたい」

 

真嶋先生はそう言って、試験の結果を言い始めた。

 

「ではこれより特別試験の結果を発表する。最下位は---------Cクラスの0ポイント」

 

「……何だと?」

 

そう口にする。同時に笑い声が聞こえてきたので見てみれば、須藤君達が龍園君を馬鹿にしていた。

 

対する龍園君はショックというよりも何がなんだかわかってない表情を浮かべていた。リーダー当てで失敗したのだろう。

 

BクラスとDクラスのリーダーを当てられなかったのか。だが、少なくともAクラスよりはまだ得をしていると思う。真島先生は3位を告げる。

 

「続いて三位はAクラスの20ポイント」

 

その言葉にAクラスの一部の葛城君の派閥の生徒が愕然としていて、逆に坂柳さん派の生徒達からは動揺の色は見られない。葛城君は自派閥の生徒達に詰め寄られていて、その葛城君は龍園君を睨んでいる。内訳は多分こう。

 

270(元のpt)ー150(B、C、Dクラスにリーダーを当てられる)ー50(Cクラスのリーダーを外す)ー50(B、Dクラスのリーダーのどちらかを外す)=20ptになる。

 

龍園君を通じてリーダーの情報は受け取っていたが、リスクも考えてどちらかのリーダーを除外した。全て当てにいったら0ptになってただろう。そして真島先生は2位を告げる。

 

「続けて第二位、Bクラスの175ポイント」

 

その言葉にBクラスの生徒達が驚く。それはそうだろう。二位がBクラスなら、一位は…私は比企谷君に視線を移す。

 

彼はいつもと同じような気怠そうな表情だったけれど、僅かに口角が上がっていた。

 

「そして、第一位は……」

 

真島先生は紙を見て一瞬驚きの表情を見せたが直ぐに発表した。

 

「-----------Dクラスの294ポイントだ。以上で試験発表を終了する」

 

「え……」

 

「き、聞き間違いじゃ無いよな?」

 

「294ポイントって、えっ?ほ、本当に?」

 

そう結果が告げられた。Dクラスは一瞬理解が追いついていなかったが、誰かが雄叫びのような声を挙げて、それが伝染する形で大歓声が沸き起こった。

 

『よっしゃああああああああああッ!』

 

『やったあああああああああああ!』

 

Dクラスの歓声に他クラスの困惑がより奇妙に見えた。しかしほぼ300ポイントである真相に一部のDクラスの生徒が言った。

 

「で、でも待って。高円寺君と堀北さんが船に戻って、ヒキタニと綾小路君も点呼を休んで、私達もある程度ptを使ったんだから、この量のptは多すぎるんじゃない?」

 

そう言えば、ハッとして生徒達が茶柱先生を見る。すると、茶柱先生が溜息を吐いた。

 

「……試験に関する質問は答えられないと真島先生が言ったが。……これは独り言だ。お前達は勘違いしているようだが、高円寺と堀北、綾小路はともかく、比企谷は毎日点呼に出ているとだけ言っておこう」

 

その言葉の後、茶柱先生は船の中に戻って行く。するとDクラスの生徒達は驚きの表情になった。

 

此処で私はDクラスの内訳が何となく解った。125(Dクラスに残ったpt)+100(AクラスとCクラスのリーダー当てに成功したpt加算)+3×7×3=288+6(一日のスポット占有に加算されるpt×試験日数と時間+五日目から追加されたスポット二つ分)=294ptだろう。

 

詳細な式は違うけれども大まかな計算としてはこうなるのだろう。そう思いつつ、騒ぐDクラスの生徒達を尻目に黙ってクラスの乗船順が回って来たのをいいことに、こっそり乗船して行く比企谷君を追いかける。

 

その比企谷君の姿を獰猛な笑みで龍園君が、真相を知りたそうに櫛田さん、一之瀬さんと何故か神室さんが顔を赤くして見つめていた。

 

丁度良い。船に戻ったらたっぷりとお話ししてもらおうじゃない。そう思って最初に回収されたスマホである人にメールを入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ、分かりました。そのように皆さんに手配しましょう。…比企谷君、貴方は少々自分を省みる必要がありますね」

 

「そして、私も本格的に参戦しましょうかね…試験にも、彼のことも」

 

そうptを使って案内された大きなスイートルームで杖をコツンと鳴らして少女は銀色の髪を撫でて、クイーンベッドの隣の椅子に座って艶美な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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