戦闘員K!強すぎる!   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ブラックカンパニーの料理人

「はいセブン君、ご飯」

 

「ありがとうございます六姉!」

 

 六姉と呼ばれている私の怪人名はシックスウーマン……六本腕が生えている怪人である。

 

 元々戦闘は苦手だったので非戦闘員として皆の食事を作っている。

 

 最近の悩みは六本腕がテレキマンとキャラ被りしたことくらいか……。

 

 私の朝は早い、午前4時頃から出勤して給仕係の非戦闘員達と共に料理を作り始める。

 

 だいたい朝飯は目玉焼きにベーコン、ちょっとしたサラダに市販の納豆、ご飯と味噌汁の定食……みたいなメニューが作られる。

 

 朝カレーの日が1週間に1度あるが、その日は私が休みの日と決まっている。

 

 ブラックカンパニーが色々な会社を吸収したことで怪人適性が低い者が非戦闘員として給仕係に回され、今20人の体制で休みを交代しながら働くことができている。

 

 前までは60人規模だったが、今は300人近くの食事を作らなければならないので20人の人員が居ても忙しかったりする。

 

 それに私が1週間分の献立を決めているので、そういう労力も考えると忙しさが伝わるだろうか。

 

 まぁバニーが大型の調理室に様々な調理用機材を購入してくれたお陰で、大食い達相手に立ち向かうことが出来ていた。

 

 博士から私も覚醒薬を飲まないかと誘われたが、私に戦闘を求められた時点で組織としては詰みなので断った。

 

 覚醒したところで料理作る効率が劇的に変わるわけでも無いし……。

 

 だったら今の姿で料理のスキルアップをした方がブラックカンパニーの為になるから……。

 

 なので、私は週6働いてそのうち1日が半日出勤なので1週間で1.5日の休みがある。

 

 そんな私の楽しみは……

 

「あら、いらっしゃい! 今週も来たの?」

 

「ええ! オママ! イケメン達に癒されに来たよー!」

 

 オママの所に居るイケメン達にマッサージしてもらうことである。

 

 性行為のマッサージでは無く、普通のマッサージと言っておく。

 

 やっぱり料理をしていると体のあっちこっちがガッタガタになるので整体に通う感覚でオママの所でマッサージを受けていた。

 

 それにオママの所のマッサージスタッフはイケメン揃い……オママのコレクションであるため身請けはできないが、それでも気に入ったイケメン達に囲まれてマッサージを受けるのは至福の一時である。

 

「はぁ~極楽だわ〜」

 

「六ちゃんは結婚とかしないの?」

 

「結婚ねぇ……まだいいかな〜……こうビビッと来る男性怪人も居ないし」

 

「K君とかはどうなのよ? モテモテだけど」

 

「Kは私はいいや。社員同士として仲は良いけどそれ以上に成りたいとは思わないかな〜。3人娘が狙ってる感じがひしひしと伝わってくるし」

 

「3人娘……あぁ、イエローちゃん、レグレスちゃん、超ちゃんね」

 

「そうそう……というか子供育てる時間的余裕が私には無いし……ブラックカンパニーの胃袋を支えている身として、頑張っていきたいからね〜」

 

「責任感の塊ね」

 

 というか300人でもひーひー言っているのに、ブラックカンパニーとしては樺太を制圧して10万人規模の人口を抱え込もうとしている。

 

 1人1食の予算が5ドルとして10万人だから50万ドル……前の日本円が150円の時の相場だったら7500万円もする。

 

 1食でこれだから3食1年365日としたら約5億4000万ドルもする。

 

 そんな人員を食べさせていける給仕体制がまず困難だし、人件費が馬鹿にできない。

 

 まぁ数年は貯蓄している資金で運転は出来ると思うが……

 

「後方要員を増やさないと破綻すると思うけど……樺太だと農業とかも難しいし……どうするんだろうね……本当」

 

 まぁそこは私の管轄ではない。

 

 私は与えられた予算で最高の食事を届けるのみ。

 

 それが私の生きがいでもあるから。

 

「若が生きていたらどうなっていたか……」

 

 組織が大きくなるにつれてKの存在感がどんどん大きくなっている。

 

 本人は現場に出る方が好きだけど組織を回せるのは若が居なくなった以上……カリスマがあるのはKだけだ。

 

 若が残した目標だけが会社の指針となっているし……日本制圧なんて目指さなくてもと今の日本を見れば思ってしまうのだが……どうなんだろうか。

 

「難しいなぁ……私に政治力があったらそっちでも支えられたのかもしれないけど」

 

 私はとことん駒……非戦闘員の駒で将となる素質が無い。

 

「……樺太制圧作戦が上手くいくと良いなぁ」

 

 私はそう思わずには居られないのであった。

 




祝100話!
もっといっぱい書くぞー!
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