アイリーン達はそのまま、ルビーが見たと言う建物へ向かった。
「…建物というか…祠に近いかも?」
中央に鎮座する建物には質素ながらも装飾が施されており、それをみてアイリーンはおぉ…と感心する
「あ、ちいさなメダルもありましたわ」
リリスはちいさなメダルを集めておこうとタルを開け、無事に小さなメダルを見つける
「でも…鍵がかかってる」
ルビーが開くかどうか調べるも、中央の建物には鍵がかかっていた。
「その隣は開いてるみたいだな」
その建物の左側…木に隠れる様な形になった入り口の様な建物があり、ルインがドアノブを捻ると直ぐに開いた。
「村の人が言ってたのはコレかもしれない…ゆっくり降りて行こう」
そう言うアイリーンを先頭に、4人は降りて行った。
〜〜〜〜〜〜
「地下にこんな場所があったんだ…」
「ネズミが居ますわね……」
「…どんな場所かと思ったら…地下水道の様な感じだな」
「…でも流れてる水は綺麗」
降りた先にあったのは、地下水道の様な場所だった。
こんな場所にも魔物は居る為、戦闘になるが
「チュウ?」
「いやぁ!?」
リリスはネズミが苦手なのか、足元に来ると短く悲鳴を上げてルインにしがみつく
「うおっ…!?」
「は、早く追い払って下さいまし!!もしくはメラ!メラで燃やして!!」
「今戦闘中だろ…っていうか一旦落ち着けって!?」
「……ネズミくらい、慣れて欲しい」
しがみつくリリスに慌てるルインを尻目に、ルビーがフロッガーを一撃で倒しながら、淡々とネズミを摘み上げ、遠くに投げる。
「はぁ…ネズミは嫌ですわ…」
「…魔王を討伐するってのに、ネズミに怯えてたら進まないんだが」
「嫌いなんですもの…」
「あはは…私も苦手だけど、我慢して行くしかないよ、リリス」
「…美味しいんだけどな、ネズミ」
そう呟いたルビーに、3人はギョッとして振り返る
「…?私の所だと、ネズミは飢餓の時の貴重な食料だったよ…でも…進んで食べる訳じゃないし、運が悪いと病気になるから…最終手段だったよ」
そう淡々と言うルビーに、三人は若干引いた。
「き、気を取り直して進もっか…」
そのまま地下水道を進んで行くと、階段が見えてきた。
「あ、地上に出れる…!」
「も、もうネズミはこりごりですわ…」
階段を登って行くと…建物の中に出た
「…もしかしてここが、ナジミの塔?」
「じゃないか?…よっと…ああ、出てきてすぐ見た通り、堀に囲まれてるしな」
「やっと来れた…」
「あー…空気が美味しいですわ…」
どうやら、ナジミの塔に着いた様だ。
「でも、魔物が多いから気を付けないとね」
アイリーンがそう言った矢先に、魔物達が現れる。
「みんな、魔物だよ!」
おおがらす、いっかくうさぎが二匹づつ現れるも、強くなったアイリーン達の敵ではなくサクサクと倒される。
「はぁ…でもちょっと疲れてきた」
珍しく、アイリーンがそんな事を言う
「…朝ご飯食べずに…今まで戦闘してたから、疲れも出る」
「…そもそもルイン君が一人で何処かに行かなければ食べれましたわ…」
「……本当に悪い、宿代は出す」
自分が悪かった事は自覚している為、ルインは財布代わりの腰袋からゴールドを出して数える。
「…1500ゴールドか…まぁ何とかなるか」
「……貴方、そのゴールドは?」
手持ちを数えるルインに、リリスは1500ゴールドというそこそこな金額を持っていた事について問う。
「…出身が稼げる所なんだよ、まぁ、無茶すれば死ぬ場所だが」
そう言って、腰袋にゴールドを戻す。
「…そうなんですの、私の所とは違いますわね」
「…私の所よりも過酷なんだね」
そんな話を聞いていたアイリーンは、三人に問いかける。
「そう言えば、皆さんの出身って何処なんでしょう…?」
「……ま、後々に行けるさ」
「そうですわね、割とすぐですわ」
「…うん、いつかは、来る事になる」
そう言って、三人ははぐらかした。
「ほら、すぐ近くに宿屋があるぞ、あそこで休もう」
見れば、宿屋の看板と下に続く階段があった。
「ん…?誰か居るな」
そして、その階段の隣には若い女性が立っていた。
「おや、旅人かい?疲れたじゃろう…この階段を降るとな、宿屋があるんじゃ。今日はもう日が暮れておる。ゆっくり休むんじゃよ」
見た目は若いと言うのに、老人の様な喋り方な為、アイリーン達は少々困惑した。
「あ、ありがとうございます…お姉さんは休まないんですか?」
「お金がないからのぅ…泊れんのじゃ。ああ、そんな顔をせんでも大丈夫じゃよ、お主らよりは強いからのぅ…」
そう言って、ほっほっほっと女性は笑う。
「まぁ、宿屋はあったし、今回の分は自分が出すからな」
そう言ってルインは階段を降り、アイリーン達も続けて降りた。
宿屋は安く、更に仕切り部屋であった為。ルインは安心して寝る事が出来た。