森を抜けると、既に日が傾き始めており、少し先に街が見えている
あれがモンスターじいさんの言っていたロマリアだろう
しかし、ロマリアの近くに行く頃には陽が落ち、夜になってしまった
道中、魔物に襲われるが、強くなった4人でかかれば怪我をするものの撃退は可能だった。
そのままやっとの思いでロマリアに辿り着くと、リリスが口を開く
「あら、ここには魔性の消えたモンスターが今居るみたいね、少し探して来るわ」
そう言うとリリスは噴水の方へと向かい、植え込みに隠れたアルミラージを保護し、モンスターじいさんの居る場所へと向かわせた。
「これでいいわね、宿に行きましょ」
そう言ってスタスタと戻ってきたリリスと共に、宿に泊まった。
翌朝、ロマリア王の居る城へと謁見に向かうと挨拶もそこそこにこう言われる
「金のかんむりを盗賊カンダタに奪われてしまったのだ。どうか取り戻してはくれぬか?」
「わかりました!」
アイリーンは速攻で了承した。
そのまま町を出ると、ルインが呟いた
「少し気分が悪くなる話だが、君ら人を殺した経験は?」
「えっいきなりなに…?ないよ…」
「…あるよ」
「ありませんわね」
ルビー以外は経験して居ない様だった
「…あー、アイリーン、リリス…まほうつかい居ただろ?アレ、一応人間だからな」
「「えっ」」
二人は顔色を悪くし茂みに朝ご飯を吐いたが、ルインは続けて言う
「慣れないと思うが、盗賊退治ってなるとやる可能性はある、覚悟はしておくといい」
「…う、分かったよ…」
「…分かりましたわ」
青い顔の二人に、ルインは薬草を潰してお茶と混ぜた飲み物を飲ませて落ち着かせた。
「調合…?普段より飲みやすい」
「薬草をモソモソ食うのは非常時だけだっての、あんなのは本来食う用途じゃないしな」
「…丸薬じゃないんだ」
ルビーの言葉に、ルインは溜息を吐いて答えた
「丸薬は材料が多い上に手軽だからこそ消耗スピードが速いんだよ、余計に金がかかるしな。
お茶と混ぜるのが限界だ」
「そうなんですのね、それにしてもこのお茶…苦味が強いですが良い香り…私が慣れ親しんだお茶ではありませんわね、何処のお茶なのかしら?」
「ジパングじゃよく飲まれてる緑茶ってヤツだよ」
「なるほど、緑茶って言うんですのね」
リリスは気に入ったのか、薬草茶を一気飲みした
「ん、落ち着いたし…何処に行こうかな」
アイリーンは老人から貰った地図を広げて目的地を探す
「それなら北にあるカザーブでいいんじゃないか?どの道ロマリア街道は通るんだしな」
そして、魔物と遭遇する事なくロマリア街道に辿り着くと、そこでは兵士達と隊長が居た
兵士達がカザーブへ向けて歩き出すと隊長がこちらへと振り向く
隊長はこちらに歩いて来て話しかけてきた
「いきなりすまない。君達はアリアハンからやってきた者ではないか?」
「はい、その通りです」
「おお、やはりか…実はアリアハンの王から我らがロマリア王に知らせが届いてな、その姿を見てピンと来たのだ。
先日、ロマリア王のきんのかんむりが盗まれてしまってな。それ故隣のポルトガとの関所は通行禁止にしているのだ。
これから君達は世界を旅すると聞いた、そんな矢先に邪魔をしてしまって申し訳ない…関所が通行出来るようにロマリア兵としての務めを果たしてくるさ」
そう言うと隊長は街道の先へと進んで行った。
「…丁度兵士達と目的地が被るが寧ろ安全だな」
「ですわね」
「…そうだね」
「偶然とは言え、少し安心出来るかも…?」
隊長を追う様に、4人は街道を抜けて行った。