別冊星達のミュージアム 第3号   作:苗根杏

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17作目は、ジャックさんの作品です。
ハーメルン→ https://syosetu.org/user/270617/
X→ https://x.com/jack_plus1one?s=21


超ラブカ宣伝部 後編

 恋・ターン3開始

 使用可能エネルギー・5

 メンバーカード・『PL!N-sd1-003-SD 桜坂しずく』

 

「私のターン! エネルギーをアクティブにして1枚追加し、ドローします!」

 

 今現在、この試合における音羽の旗色は非常に良くない。

 ライブフェイズで勝利された事で起こった先攻と後攻の入れ替えによって、奇しくもじっくりと思考する時間が生まれてはいるのが救いか。

 

「これで私が使えるエネルギーは6枚。そのうち4枚を使用して、コスト4の優木せつ菜さんを右サイドエリアに登場させます! 更にエネルギーを2枚使い、コスト2の近江彼方さんを左サイドエリアに登場! 起動効果で近江彼方さんを控え室に送り、代わりに控え室からメンバーカードを1枚手札に加えます!」

 

 恋・ターン3終了

 使用可能エネルギー・5→6

 メンバーカード・『PL!N-sd1-003-SD 桜坂しずく』、『PL!N-sd1-019-SD 優木せつ菜』

 

 

「私はこれでターンエンドです!」

「僕のターン! エネルギーをアクティブ、1枚追加してドローフェイズ!」

 

 

 音羽・ターン3開始

 使用可能エネルギー・7

 メンバーカード・『PL!SP-sd1-011-SD 鬼塚冬毬』

 

「エネルギーを6枚使ってコスト4の四季ちゃんとコスト2の夏美ちゃんを登場! 四季ちゃんの登場時効果でエネルギーを1枚支払い、デッキの上から3枚を捲る。その中から1枚を手札に加えて、残りを控え室に置く。これでターンエンド!」

 

 お互いゲーム開始時点からかなり手札が減っている。ライブフェイズを考慮し、後半になるにつれて自由にカードを使えなくなってしまっているのだ。

 

 音羽・ターン3終了

 使用可能エネルギー・7→8

 メンバーカード・『PL!SP-sd1-011-SD 鬼塚冬毬』、『PL!SP-sd1-008-SD 若菜四季』、『PL!SP-sd1-020-SD 鬼塚夏美』

 

 

「ライブフェイズに突入ですね! 私は1枚セットします!」

「僕も1枚、セットさせてもらうね!」

 

「私がセットしていたのはライブカード『虹色Passions!』です! 場にあるカードの合計ブレード数は4、デッキの上から4枚を捲ります! 引いたカードのうち、ブレードハートを所持しているカードは2枚、ライブ成功条件を達成です! さぁ、音羽くんの番ですよ!」

 

「僕がセットしていたカードはライブカード、『シェキラ☆☆☆』!僕の場にあるメンバーの合計ブレードも4! デッキから4枚捲るよ! ブレードハートを持つカードは1枚、条件達成!」

「音羽くんと私がセットしていたライブカードはどちらもスコア2のライブカード……引き分けですね!」

「ライブの合計スコアが等しい場合は、どちらも勝利判定になる。これで恋ちゃんは2勝利か……」

 

 次のライブフェイズで勝利されてしまえば、恋のカウントは3。音羽はゲームに敗北する。

 

「このまま押し切れば私の勝利! 次のライブフェイズで全てが決まります!」

「僕だって、黙って負けるわけにはいかないさ。勝負はまだこれからだよ!」

「望むところです! では、私のターン!」

 

 恋・ターン4開始

 使用可能エネルギー・6

 メンバーカード・『PL!N-sd1-003-SD 桜坂しずく』、『PL!N-sd1-019-SD 優木せつ菜』

 

 

「アクティブ、エネルギーフェイズ。そしてドローフェイズ! 右サイドエリアの優木せつ菜さんをバトンタッチです! エネルギーを7枚使い、4足す7で11! コスト11の三船栞子さんを登場させます。登場時の効果でデッキの上から2枚を手札に加え、代わりに1枚控え室に。これでターンエンドです!」

 

 恋・ターン4終了

 使用可能エネルギー・6→7

 メンバーカード・『PL!N-sd1-003-SD 桜坂しずく』、『PL!N-sd1-010-SD 三船栞子』

 

 

 音羽・ターン4開始

 使用可能エネルギー・8

 メンバーカード・『PL!SP-sd1-011-SD 鬼塚冬毬』、『PL!SP-sd1-008-SD 若菜四季』、『PL!SP-sd1-020-SD 鬼塚夏美』

 

「僕のターン! アクティブ、エネルギーフェイズ。ドロー! ……よし! このカードなら!」

 

 音羽が引いたのは、この状況を逆転することができる可能性を秘めたライブカード。メンバーカードが持つハートとの相性も悪くない。これならばあるいは……

 

「どうやらいいカードを引けたようですね……運命力もデュエリストの基本ステータス、優れたプレイヤーである音羽くんなら当然備わっているスキルでしょう……流石です!」

「いや別にデュエリストではないけど……気を取り直して、僕は場に登場している夏美ちゃんをバトンタッチ! 2足す9の11、コスト11のかのんちゃんを登場させるよ! 登場時効果で、自分のエネルギー6枚につき1枚ドローできる! 僕のエネルギーは9枚だから、デッキから1枚引くよ。そしてターンエンド」

 

 音羽・ターン4終了

 使用可能エネルギー・8→9

 メンバーカード・『PL!SP-sd1-011-SD 鬼塚冬毬』、『PL!SP-sd1-008-SD 若菜四季』、『PL!SP-sd1-001-SD 澁谷かのん』

 

 

「お互いコストの高いメンバーカードが並んできましたね……負けませんよ! ライブフェイズです! 私は1枚セットします!」

「僕は2枚、セットするよ!」

 

 走る緊張感。

 

「パフォーマンスフェイズ! 私がセットしていたのはライブカード『Dream with You』です。私のメンバーカードの合計ブレードは6つ、6枚デッキの上から引きます!」

 

 このフェイズで恋がライブを失敗すれば、少なくとも音羽はこのターンでは負けることはない。彼女は流れに乗って勝利を掴もうとスコアの高いライブカードを出してきた。スコアの高いカードは要求される条件が厳しく、失敗する確率も高い。ここをやり過ごせば、音羽が勝てる可能性は十二分にある。

 

「……ブレードハートを持つカードは3枚。ですが、ライブ成功条件は達成できませんでした。今回のライブは失敗です……ここは堅実に行くべきでしたか……」

 

 そして、賭けには勝った。

 

「僕がセットしていたのは……どちらもライブカード!『未来は風のように』、『WE WILL!!』。僕の場の合計ブレード数は5! デッキの上から5枚公開するよ! ブレードハートを持つカードは……2枚! 成功条件達成!」

 

 ライブカードを複数枚セットしてライブフェイズに臨んだ場合、それぞれのライブカードの成功条件を全て達成していなければ勝利になることはない。そしてこの場合、音羽は両方の条件を達成している。

 

「これで勝利カウントは+2。合計3勝利で、僕の勝ちだ!」

「参りました……おめでとうございます! まさかあの状況でライブを失敗してしまうとは……いえ、今までのターンで成功し過ぎていたのがおかしいだけなのかもしれませんね……」

「いやぁ僕もかなり危なかったよ! 僕のライブカードの合計スコアは4。恋ちゃんの『Dream with You』もスコアは4。成功されていたら引き分けで、手札的にも厳しい状況になってたかな」

 

 音羽と恋はお互いの健闘を讃えながら、このゲームの感想を共有する。

 

「面白かったね! ……けど、開発中ってだけあって少し不自由な点がいくつかあったかなぁ……」

「そうですねえ……特に手札がかなり厳しいです。ライブフェイズで大量にカードを消費しますから、その補充ができるルールはあったほうがいいのではないでしょうか?」

「うんうん。確か、このゲームをプレイした関係者たちの感想を募集してるってスタートガイドに書いてあったよね?」

「はい! これですね」

 

 手札の枚数の維持、2枚以上のライブカードで勝利した場合のカウントなど、より良いゲーム性を求めて意見をまとめた2人は記載されていた運営のメールアドレスにそれを送りつける。

 

「これでよしっと。恋ちゃん、次はデッキを入れ替えてやってみようよ!」

「いいですね! そちらのデッキも気になっていたんです!」

「1人2種類ずつ配布されてるし、組み合わせて改造してみるのもいいね!」

 

 こうして、泊まりがけで行われた『ラブライブ!シリーズカードゲーム』の2人きりの体験会は夜遅くまで続き、音羽と恋は無事寝不足のまま翌日の学校を迎えた。

 

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