鈴木羽那?めっちゃ恋してますけど?   作:フェンネル

10 / 16
シリアス?好きじゃねぇな

「283プロってよぉ」

 

「どしたの?」

 

「プロデューサー1人だけなのか?」

 

「そうだね。プロデューサーさんは皆1人しか知らないと思うよ」

 

俺は今、チョコ先と飯を食いながらそんな話をしてる。

事務所の中で。

何で入れてんだ?

 

「多分アイドルの数多いよな」

 

「そだね」

 

「1人でよくやれるよって思うぜ。あの人すげーわ」

 

「確かにプロデューサーさんは「デキる大人!」って感じあるよね」

 

実際は従業員ももう1人2人いるんだろうけど、それにしたってあの人がアイドル全員のプロデュース担当してるっぽいのはイカれてるよな。

 

「過労死しねぇか心配だわ」

 

「凛世ちゃんが気づくんじゃないかな?」

 

まぁ好きな人ってよく見るし・・・・・って思うけど、実際どうだ?

 

「・・・・・あの人、「アイドルに心配かけたくないからな」とか言いそうじゃね?」

 

「あー、言うかも」

 

「ていうか、283プロってどんなアイドルがいんだ?」

 

「あれ?検索とかした事ないの?多分皆載ってると思うよ」

 

「ほーん・・・・・」

 

調べよ。

まずは放クラから見とこ。

衣装を着た5人の画像が出てきた。

あと1人毎のプロフィールやら何やら。

衣装を着た5人の画像に関しては、見るのは初めてじゃない。

それと、見る度に思うことがあった。

 

「やっぱ放クラの服めっちゃ可愛いよなぁ〜!」

 

「いやぁ、照れるよー!」

 

この「ブレイブヒーロージャージ」とかいうやつがマジで好きだ。

超絶可愛い。

 

「チョコ先は衣装入らなかったりとかってやっぱあんの?」

 

「田中くんデリカシー!」

 

実際目の前でよく食ってるし、お嬢からも釘刺されてるし。

 

「実際どうよ?」

 

「そうなる前に夏葉ちゃんに扱かれるからね!ふふん!」

 

ふふん!とか言ってるけど、お嬢が出張るってことは相当じゃね?

なーんか1回や2回じゃなさそうだし、どうなってんだこの子は。

 

「まぁチョコアイドルだもんな。食べた方がキャラ的にも良いのか」

 

「うん!これはお仕事のためだから!別に私が我慢できなくなってとかじゃないから!」

 

そうは言うけど、机の上のお菓子のゴミの数がやべぇ。

本当によく食うよな。

 

「別に食べ過ぎても夏葉ちゃんがいるから大丈夫!」

 

「らしいっすよ?お嬢」

 

俺がそう言うと、チョコ先は錆びたロボットみてぇに後ろを振り向いたかと思えば、ニコニコ顔のお嬢を見てすげぇ悲鳴をあげた。

そんなお化け見たみてぇなリアクションすんなよ。

 

「よく言ったわ智代子!早速行くわよ!」

 

「アァ・・・・・」

 

ああいう時のお嬢のパワーってどうなってんだろうな。

チョコ先も抵抗が無駄だって分かってんのか死んだ顔で引き摺られてるし。

とりあえず、ゴミ片付けとくか。

 

 

 

 

 

○○○○○

 

 

 

 

 

「───で、何で俺のこと急に乗せたんすか?」

 

「あぁ、詳しい話もせずごめんね」

 

プロデューサーさんに言われるがままにとりあえず車に乗ったけど、なんで乗って欲しかったのかは聞いてなかった。

 

「実は───」

 

プロデューサーさん曰く、アイドルの警護をお願いしたいらしい。

詳しい話を聞くと、プロデューサーさんがアイドルの元を離れる時、その子がガラ空きになっちまうからだとか。

「警護」って言い方が気になったけど、とりあえず面白そうなんで引き受けることにした。

まぁ、そもそも車に乗っちまってるし勢いで良いよな。

 

「ちなみになんすけど、そのアイドルってのはどなたで?」

 

「あぁ。「イルミネーションスターズ」っていうんだけど」

 

確か3人組だよな。

茶髪の子と黒髪の子と金髪の子の。

 

「なるほど。あと1つ聞いていいすか」

 

「?」

 

「「警護」ってどういう意味すか」

 

「あぁ───」

 

 

 

 

 

○○○○○

 

 

 

 

 

すげー嫌だなぁ。

「殺害予告」だって。

3人全員。

暇なんか?

 

「こういうのって実際あるんすね」

 

「俺も驚いてるよ。イタズラだと思いたいけど、もしもの可能性が無いとは言い切れないからね」

 

「いやぁ、呼んでくれてありがとうございます」

 

「・・・・・ごめんね。こんな危ない話。その代わり万が一の事があれば医療費は勿論負担するし、何も無くても給料は多く出すつもりだよ」

 

マジで!?

何もなかったらボーっとしてるだけでいっぱい貰えんのか!

 

「いい事づくめっすね。俺にとっては」

 

こういうアイドルとかが不幸になる展開っつーか、二次創作とかでよく見る「キャラと主人公を仲良くする為にとりあえず悪いモブを作る」みてぇなのはあんま好きじゃねーんだよな。

シナリオ上仕方ないとかならしょうがねぇかもしんねぇけど。

 

「ただ───」

 

「ただ?」

 

俺もアイドルと仲良くなりてぇよ。

もしもの事があって、俺が無傷で不審者をアイドルの子達を守る形でぶっ飛ばせば───

 

「───や、何も無いす」

 

───なんて、あの子らを危険に晒すわけにゃいかねぇわな。

 

「ていうか、何で俺に声かけたんすか?」

 

「あまりに急な事だったから、余裕が無くて・・・・・」

 

それにしたって未成年にこんなん頼むたぁ、よっぽどだったんだろうな。

それに俺がもしやられたりしたら、プロデューサーさんやあの3人だけじゃなくて、事務所も責められんだろうな。

そうなりゃ放クラとか鈴木さんにも良い事はねぇだろうし、ヘマできねぇな。

 

「まぁ任せてくださいよ!一発かましてやりまさぁ!」

 

()()()()()()な。

 

 

 

 

 

○○○○○

 

 

 

 

 

何も無かったわ。

ただイルミネーションスターズの3人が死ぬほど可愛かった。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。