アビドスと太陽を守りたい月   作:キヴォトス一般人

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ようやく3年()

いつもありがとうございますm(__)m
誤字報告非常に助かっております。
何だこの誤字は? っていうところがあってこれはやばいかもしれない……。

ここすきやお気に入り登録、感想、評価等々ありがとうございます。
のんびり頑張ります!


3年生――対策委員会
20話:季節は廻って――


「セレネちゃん、起きてー」

「ん……ホシノちゃん?」

「そうだよー。ほらほら、朝だよ」

「はい……」

 

 ホシノちゃんに起こされるがまま、わたしは目を覚まします。

 まだ薄暗い外の景色を窓から見ながら、ゆっくりと朝のいつもの身支度を行います。朝というのもあって、部屋もちょっとだけ寒いですね。

 

 校舎で寝泊まりしているのもあって、登校する必要がないというのは楽かもしれませんね。

 

「目、覚めた?」

「覚めました」

「そっか。……またこの季節が来たね」

「そうですね……」

 

 校庭に植えられている桜の木には花が咲いて、風で花弁が舞っています。

 季節が廻り、春が再びやって来ました。わたしとホシノちゃんにとっては3度目の、春ですね。そしてわたし達は2年生から進級し、3年生となります。いよいよ最後の1年、ですね。

 

「まさかまた新入生が来てくれるとは思いませんでした」

「うへ。そうだね、私もびっくり」

 

 1年前に続いて、今年も新入生がアビドスに入ってきてくれました。今回は蚊帳の外ではなく、ちゃんと話を聞きましたよ。とはいえ、委員長はホシノちゃんなのでホシノちゃんに任せていますけどね。

 

「去年よりは余裕がちょっと出来ていますし、少しだけ豪華にできそうですね?」

「そうだねー」

 

 それでも巨額な借金は変わっていませんが、去年や一昨年と比べれば結構違っています。

 

「まあ豪華と言っても……入学式をそこまで豪華にする必要ってあるのかは微妙なところですけどね」

「お金持っている学園なら派手にやってそうだけどね」

「トリニティとかですかね?」

「うんうん。あそこはお嬢様学校って聞いてるよー」

「確かにそうですね。違う方向で言うならゲヘナも同じかもしれませんね」

「あーゲヘナかー。あそこも大きいからねえ」

 

 とはいえ。

 ゲヘナとトリニティの仲は悪いと聞いています。よく分かりませんけど……。どっちもマンモス校と言われているだけあって、キヴォトス内でもかなり有名な学園で、広い自治区を持っていますね。生徒数も桁違いだとか?

 

「うちとは大違いだねえ」

「それを言ったら負けですよー」

 

 そんなマンモス校とアビドスを比べるのは無謀というか……こっちは1桁ですからね。

 

「さてと、それじゃあ、入学式の準備を始めますか」

「そうだね。シロコちゃんとノノミちゃんが来たら進めよう」

 

 そんな他愛のない会話をしながら、わたし達はいつもの対策室へと足を運ぶのでした。

 

 

 

 

 

 

**********

 

 

 

 

 

 アビドスは砂漠である。

 全てが砂漠という訳ではないが、半ば砂に飲み込まれていると言っても過言ではない状態だった。それでも、そんなアビドスの校庭や校門、それらの近くには桜の木がこれでもかと言うほど植えられており、春になると毎年のように満開に咲き誇る。

 

「綺麗ですね、シロコちゃん」

「ん。……また春が来た」

「そうですねー」

 

 そんな桜並木の中をシロコとノノミは一緒に歩いていた。向かう先はもちろんアビドス高等学校である。

 

「どれだけ植えられているんだろう?」

「結構な数ですよね。ホシノ先輩も知らないみたいですよ」

「ん……それならセレネ先輩なら知っている?」

「どうなんでしょうね? でもセレネ先輩なら何でも知ってそうです☆」

 

 実際のところは、ノノミもシロコも知らないものの、それでもあのセレネであれば知っていそうだ、とノノミは思っている。

 

「そうかも」

 

 シロコも同じようにセレネなら知ってそうだと思っていた。

 

「いや流石にそこまでは知りませんよー」

「あ、セレネ先輩」

「あら、セレネ先輩」

 

 そんなことを思っていた2人の後ろから聞きなれた声が聞こえ、振り返ってみればそこには2人にとっての先輩である星月セレネが立っていた。

 相変わらず、2人よりも小さい先輩ではあるが、これでもちゃんとした先輩で今年で3年生である。

 

「どうしたんですか? いつもなら学校に居るのでは……」

 

 ノノミの疑問は尤もだ。

 セレネとホシノが校舎で寝泊まりしていることは、シロコもノノミも知っていることだった。ノノミも初めは一緒に泊まろうと考えていたものの、それはホシノとセレネに断られてしまったのである。

 

『こういうことはわたし達最年長に任せてください』

 

 それがセレネの言葉であり、ホシノも頷いていた。

 先輩達にそう言われてしまえば仕方がなく、ノノミは気になりつつも家から通うこととした。

 

「いや、この桜を見たいと思いましてね」

「そうなんですね」

「でもセレネ先輩はもう何度か見ているのでは?」

「そうですね。この桜を見るのは3回目です」

 

 1回目はセレネとホシノの入学式、2回目はノノミとシロコの入学式、そして3回目は……今。

 ホシノもセレネも、まさか今年も新入生が入ってきてくれるとは思っていなかった。ノノミとシロコも同じようなことを思っていたものの、2人にとっては後輩ができるということなのでちょっぴりうれしく思っていた。

 

「ノノミちゃんもシロコちゃんも、これで先輩ですね」

「ん……」

「後輩ができるのは嬉しいですね☆」

 

 そう、新入生が入るということはさっきも言ったようにノノミとシロコも2年生となり、先輩となった訳だ。

 

「まあ今日は入学式じゃありませんけどね」

「ん」

 

 セレネの言う通り、今日が入学式という訳ではない。そもそもまだ入学式の準備をしていない。

 

「ノノミちゃんとシロコちゃんのときはわたしとホシノちゃんの2人でやっていたけど、今回は4人だから楽できそうですね」

「任せてください☆」

「ん」

 

 とはいえ、実際のところはそこまで時間がかかるようなものではない。

 派手にやる訳ではない為、飾りにそこまで力を入れることはないのだ。アビドスに余裕がない……というのはあるが、去年と比べればだいぶアビドスもマシになってきているのだ。

 治安は相変わらず悪いままではあるが、悪化している訳でもない。ノノミとシロコが加わった影響もあるだろうが、セレネとホシノが目を光らせているというのもあるだろう。

 

 実質的なアビドスの最高戦力である3年生の2人については、不良の間でもちらほら話題となっている。それもあり、以前よりは落ち着いていると言えるだろう。

 

「あ、そうだ。今年2年生になる2人にはちょっとしたプレゼントがあるのですよ!」

「プレゼント?」

「プレゼントですか?」

 

 ふと思い出したようにセレネが言うと、ノノミとシロコは頭にはてなマークを浮かべていた。

 

「はい。これですよ!」

「これは……リボン?」

「リボン、ですね」

 

 2人に差し出されたのは、セレネが髪を結ぶのに使っているリボンそっくりな色違いバージョンであった。

 シロコには青いリボンを、ノノミには黒いリボンをそれぞれ手渡すセレネ。

 

「今更ですけど、感謝の気持ちみたいなものです。あとシロコちゃんの場合は、ホシノちゃんにマフラーをもらっていたのでずるいと思いまして。わたしも何か送ろうと思ったんですよねー」

「ん。ありがとう」

「ありがとうございます☆」

「マフラーにしようと思ったんですけど、季節があれですし……まあもっと早く送れって話なんですけどね」

 

 既に季節は春。

 肌寒い日はあるが、それでもマフラーの出番が少なくなっていく時期である為、セレネはマフラーを送ることを断念し、いつでも使えそうなリボンを選んだのである。

 

「因みにわたしのこのリボンと同じメーカーですよ。お揃いですねー」

 

 そんなことを言うセレネにノノミとシロコは少しだけ照れた。

 

「シロコちゃんの場合は髪が短いから出番がないかもしれませんね……しまった、これは考えるべきところでしたね」

「ん。大丈夫……髪を伸ばせば解決」

「いや、無理して伸ばす必要はないのですよー?」

「ん……」

「でもそう言ってくれると嬉しいですね。ノノミちゃんの場合は長いですし、使えそうですね。色はノノミちゃんがいつも付けているリボンの色を参考にしました。嫌いな色とかだったら申し訳ないのですが」

「いえいえ、そんなことはないですよ」

「それならよかったです。今年も、よろしくお願いしますね、ノノミちゃん、シロコちゃん」

 

 そう言ってセレネは以前見せたものと同じ笑顔を2人に見せる。

 

「! こちらこそ」

「ん……」

「それじゃあ、先に行って待ってますねー」

 

 それだけ言って2人を残し、セレネは去っていくのであった。

 

「……無自覚ですよね」

「うん、たぶん本人は何も考えてない」

「可愛いらしい先輩達を持ちましたね」

「ん」

 

 残されたノノミとシロコは、そんな会話をするのであった。

 




導入どうしようかと考えていた()



3年になったので簡単な主人公情報
※一部改訂前と異なります

主人公プロフィール
一人称:わたし
学園:アビドス高等学校
部活:アビドス生徒会→対策委員会
学年:3年生
年齢:17歳
誕生日:12月2日
身長:143cm
趣味:仕事、お金稼ぎ、お出かけ

ゲーム風
学生名簿:星月セレネ
名前:セレネ
フルネーム:星月《ほづき》 セレネ
レアリティ:☆3
役割:STRIKER
ポジション:BACK
クラス:アタッカー
武器:スナイパーライフル(SR)
遮蔽物:使う
攻撃タイプ:振動
防御タイプ:特殊装甲
学園:アビドス高等学校 3年生
部活:アビドス廃校対策委員会
年齢:17歳
誕生日:12月2日
身長:143.0 cm
趣味:仕事、お金稼ぎ、お出かけ
一人称:わたし
固有武器:Ártemis (アルテミス)
イメージ(AIイラスト)

【挿絵表示】



固有武器「Ártemis(アルテミス)」
セレネの愛用するスナイパーライフルもとい、アンチマテリアルライフル(対物ライフル)
50口径の大口径ライフルであり、一発一発の威力が非常に高く、彼女の狙撃技術と合わさりとてつもないパフォーマンスを発揮する。

非公開情報(作者情報):名前の由来は狩猟又は月の女神アルテミスから

ゲームだと固有武器は1つだから……これはあれですな。
銃や戦い方ごとに別バージョンが存在するパターン(テキトー)
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