アビドスと太陽を守りたい月   作:キヴォトス一般人

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いつもありがとうございます!


21話:襲撃

 アビドスの校舎から少し離れた場所にあるビルの屋上、フェンスを超えたところに足を外に向けた状態で座っています。

 え? 危なくないのかって? 大丈夫です。このくらいなら仮に落ちても問題ありません。

 

「こうして別の視点から見る校舎もいいですねー」

 

 この場所からアビドスの校舎が見えています。

 普段は校内に居たり、使うとしても校舎の屋上だったりするのですが、今回はここに居ます。理由は……ちょっとした見張りですね。

 

 わたし達の学校のアビドス高等学校に更に2人の新入生が入学し、そのまま対策委員会に入ってくれました。それもあって所属生徒数は何と6人となりました!

 

「でも少ないのに変わりはないですけどね」

 

 新しく入ってくれた新入生は黒見セリカこと、セリカちゃんと奥空アヤネことアヤネちゃんの2人です。

 4人で入学式の準備をし、ノノミちゃん達の時よりはまた少し豪華にできたと思います。アヤネちゃんはしっかりもので、セリカちゃんはいい意味でも悪い意味でも純粋です。

 アヤネちゃんは普段は大人しいのですが、怒ると怖いところがあります。ホシノちゃんすらちょっと狼狽えるレベルです。わたしの場合は……分かりません。そもそもガチで怒られたことは1年生の時にホシノちゃんに怒られた時くらいですからね。

 

「……おや。よくもまあ、懲りずに来ますね」

 

 そんなことを考えていると、ふと武装している集団が視界に入りました。あの特徴的なヘルメットをかぶっているのは、最近かなりの頻度で襲ってくるヘルメット団達ですね。

 

「よっと」

 

 そのまま後ろに一回転しながらジャンプし、フェンスを飛び越え、屋上に戻ります。いえ、さっき居たところも屋上ですけど、フェンス外だったのでカウントしません。

 

「ホシノちゃん、アヤネちゃん。敵の集団がアビドスに接近中です」

 

 耳についているインカム越しに報告をします。

 

『うへ、またかあ』

『確認しました! またヘルメット団みたいですね』

 

 襲撃は今まであまりなかったのですが割と最近になってかなり頻度が上がってきたと思います。何とか撃退は出来ているのですが、こうもしつこいと面倒であることこの上ありません。

 

「ここから削れるだけ削っときますね」

『分かりました、セレネ先輩も無理しないようにお願いします』

「大丈夫ですよー」

 

 1年生にも心配されるってわたしは一体……いや、心当たりは普通にあるのですけどね。ホシノちゃんとかノノミちゃんとかシロコちゃんがわたしのこと話したせいですね。ぐぬぬ、ホシノちゃんめ後輩にまで監視役を……とまあ、冗談さておき。

 

「スナイパーらしき敵は確認できませんね。それならあのガトリング使いそうなやつを狙いましょう」

 

 フェンスからÁrtemisを半分ほど外に出します。このフェンスがバイポッド代わりになりますね。ターゲットを決めたら素早く、目標に狙いを定めます。これでもわたしはスナイパーなのですからね。

 

「おやすみなさい」

 

 それだけ言ってトリガーを引けば、50口径特有の大きな発砲音と共に弾丸が放たれます。そのあとはガチャっと素早くレバーを引き、次弾装填を行います。レバーを引くと空薬莢が排出され、落ちたという金属音を響かせます。

 最初に放った1発は問題なく命中したようで、標的の意識を刈り取りました。それに気づいた他の面々が、周囲を警戒する様子が伺えます。

 

「遮蔽物に隠れた方がいいですよー」

 

 なんてことを呟きながら2発目を発射。

 狙った通りの軌道を描き、2発目もまた標的にヒットし、その意識を刈り取ります。同じようにして3度目のレバーを引いたところで、残りの敵は遮蔽物に隠れました。

 

「あら、隠れちゃいましたか。……でも」

 

 そこの遮蔽物は薄いですよ。

 再び引き金を引いて3発目を放ちます。3発目の弾丸も同じように狙った通りの場所へと飛んでいきます。しかしその先には遮蔽物があるのですが、この口径を舐めないでほしいですね。

 弾丸は薄い遮蔽物を貫き……そこに隠れていた敵にもヒットしその意識を刈り取りました。

 

 続けて4回目のレバーを引き、4発目の弾を薬室に送り込み、装填し再びスコープを覗き込みます。大体の敵は隠れてしまったようですが……。

 

「あれなら抜けそうですかね?」

 

 まあ抜けなかったら残念ということで、わたしは4発目を発射します。同じ動作を繰り返し、5発目を装填。

 このÁrtemisのマガジンの装弾数は7発なので、後2発ですね。いえ、今薬室に入っているものを含めれば3発なのですが。

 

「お、抜けたみたいですね。でも意識を刈り取ることは出来ませんでしたか」

 

 遮蔽物を貫通しても、その厚さにもよりますが銃弾の速度が落ちて最終的な貫通力が落ちてしまいますからね。実質的な火力低下でもあります。

 

「……人が狙えないのであれば」

 

 標的を別のものに切り替えます。

 敵のすぐ近くにあった看板の金属の接続部……そこに狙いを定め、トリガーを引きます。放たれた弾丸はそのまま飛んでいき、接続部分を破壊しました。接続部が破壊された看板は支えがなくなり、下に落下します。

 慌てて場所を移動する敵影を捉え、6発目を放ちます。移動する敵に弾を当てるのは結構難しいのですが、まあこういうのは慣れですよ、慣れ。

 

 通算で7回目のレバーを引き、最後の1発を薬室に送り込みます。

 

「流石に狙えそうなのがないですね……」

 

 とはいえ、かなり削れたのではないでしょうか? このままアビドスに向かうのをやめればそれでいいのですが、向かうのであればもっと地獄を見ると思いますよ。

 

「ホシノちゃんが居ますからね」

 

 壊してしまった看板は後でこっそり直しておきましょうか。でもあれ、かなり古かった気がしますが。

 

「……へえ、ここを見つけるとは中々やりますね、あなた」

 

 その時、背後から気配を感じ、わたしはその気配の主にそれだけ言いました。

 

「……うちの仲間が世話になったな」

 

 怒りを含めたような声が聞こえました。

 そのまま振り返ることもせずに、聞き流します。相手はこちらに銃口を向けていますね……まあ、当たり前ですけど。

 

「そんな仲間を置いてここに来てよかったのですか?」

「ふん。お前を倒せば仇は取れる」

「そうですか。でも残念ながら手遅れですよ」

「何……っ!?」

 

 わたしの声に耳を傾けずに撃てばよかったものを。

 

「おやすみなさい」

 

 わたしは銃を持ち替えることはせずに、薬室に込めてあった最後の1発を、急所を狙って引き金を引きました。放たれた1発は、僅かな隙も与えずに敵を撃ち抜き、勢いは落ちたもののそのまま銃弾は後方にあったドアに当たって音を響かせます。

 

「……」

 

 相手が気を失ったことを確認した後、空っぽになったマガジンを取り外し、予め用意しておいたリロード用のマガジンにセットし直します。

 

「とりあえず、拘束だけしておきますか」

 

 カバンの中からちょっとした手錠を取り出して、気を失っているリーダーっぽい敵を拘束しておきます。

 

「さてと」

 

 もう一度ヘルメット団の集団の方を見ると、棒立ちしていました。あ、これこのリーダー何も指示してないですね? 何しているんですかね?

 

「ホシノちゃん、ノノミちゃん、シロコちゃん、セリカちゃん、アヤネちゃん皆、棒立ちヘルメット団が居ますー」

『ぼ、棒立ちですか?』

『えー』

『何がしたかったのよ』

『いや、たぶんセレネちゃんが削った影響で恐れおののいたのでは?』

『ん、あり得る』

「あらホシノちゃんもシロコちゃんも酷いですね。でもまあ……否定はできませんね」

 

 と思ってたら向こうのヘルメット団は退却したようです。

 

「ヘルメット団の撤退を確認しましたけど、リーダーっぽい人捕まえてますがどうしますかね?」

『尋問とかしてもいいけど、他と同じで何も知らなさそうなんだよねえ』

『そうですね……』

 

 何度か捕まえたことはありますけど、結局何も知らないようでしたし、依頼主のことも不明みたいでしたしね。隠している訳でもなさそうで、依頼主が上手く隠蔽しているってことなんでしょうね。

 

「じゃあ適当にリリースしておきます」

『リリースって……』

 

 




りりーす

戦闘描写に期待してはいけない(戒め)


<武器情報>
「Ártemis(アルテミス)」
〇銃種:スナイパーライフル(アンチマテリアルライフル)
〇口径:12.7mm
〇銃身長:700mm
〇使用弾薬:12.7x99mm NATO弾
 ・徹甲弾(貫通)
 ・炸裂弾(爆発)
 ・振動弾(振動)←セレネが使うやつ
〇装弾数:7発
〇作動方式:ボルトアクション方式
〇最大射程:2km超

まあ、へカートⅡとほぼ同じです(無知)
え? 使用弾薬のは何だって?
キヴォトスなら色んなタイプの弾があってもおかしくないじゃろってことでお願いします。
攻撃タイプが振動なので弾薬を振動すれば……(←

何かゲームの振動って見るといまいちピンと来ませんよね。
弾か何かを振動させることによって貫通させる的なあれなのでしょうかね?
いや、弾じゃなくて対象に高振動を与えて破壊する?(何かSFとかで見たことあるような……)
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