アビドスと太陽を守りたい月 作:キヴォトス一般人
改訂前と同じような箇所もちらほらあります。
少しだけ追記している程度ですけどもね……。
過去編(?)はそこまで長くするつもりはないのですが、そこそこ続きます。
生暖かい目で見てくださると幸いです。
捏造やら独自解釈やらちらほら混じっております。
「これで今月分は大丈夫そうですね」
「そうですね……相変わらず、セレネちゃんは何で稼いでいるのか怖いのですが」
「えー? 普通に仕事をしているだけですよ」
「怪しい仕事とか、危ないやつをしているとかないですよね?」
「それはないですよ。何度も言ってるじゃないですかー」
「分かってはいます……いますが、流石に桁がおかしいですよ!」
「頑張れば報われるんです……たぶん」
「何言ってるんですか」
そんないつものように軽口を言い合うようなやり取りをしつつも、これからのことを2人で考えます。
「はぁ、まあいいです。最近は無理したりしてないみたいですし」
「ホシノちゃんに怒られましたからね」
「誰でも怒りますよ。アビドスの為なのは分かっていますけど、セレネちゃんが倒れたりしたら本末転倒です」
「やっぱりホシノちゃんは優しいですね」
「優しくないです」
またそんなことを言うのですから。
「話が逸れましたね。……やっぱり、治安は悪化してますねえ」
「そうですね。ついこの間も不良生徒に絡まれましたけど」
「大丈夫でしたか?」
「そんなに強くありませんでしたから」
「まあそうですよね」
ホシノちゃんとやりあえる不良とか居るのでしょうか……むしろ、やりあえる生徒とか居るのでしょうか? ……いえ、居ないとも言い切れませんね。学園は他にもありますし。
「何か変なこと考えてませんか?」
「考えてないですよ」
「それならいいけど……」
中々鋭いですね、ホシノちゃん。
まあ、前々からそうでしたけど……それはさておき、話を戻しましょう。わたし達……と言っても、2人だけですがアビドス高等学校には巨額な借金があります。
理由は色々とあるのですが、主な原因としては砂漠化と砂嵐ですね。年々酷くなっていたらしく、今に至っています。
かつてのアビドスは生徒数も多く、キヴォトス内でも屈指の知名度を誇る学園でした。分校もありましたし、活気もありました。
しかし先ほど言ったように砂漠化や砂嵐の悪化や、オアシスの消滅やら色々と悪いことが連続して起きた結果、気付けばアビドスは巨額な借金を抱えることになりました。
「残りの返済額は……8億円弱ですね」
「……そうですね」
これでもかつては9億ほどあったのですよね。
当時のアビドスの人達が頑張った結果ではありますが、それでもまだまだ先が見えません。ユメ先輩とホシノちゃんとわたしの3人で頑張っていたのですが……。
それでも8億を切るくらいにはなっているのですよ。だから地道ではありますが、返済はできている……のですが、如何せん結局わたし達が在学中に返済し切れるのかといえば、厳しい状況ですね。
「まあ、結局はいつも通りのこつこつしかないのですよね」
それしか今はない。
何処かにお金でも落ちていれば別ですが、そんなことがあるはずもなく。
「宝くじでも買いましょうか……」
「どうせ当たりませんよ」
「ホシノちゃんは夢がないですね」
「現実を見ているだけです。それに買う分のお金があるなら借金の返済に回した方がいいですよ」
「それはご尤もで」
正論パンチを食らってしまいました。
いつものことですけどね……とはいえ、先が見えないのも事実ですし、何かワンチャン狙えないですかね?
こっそり自分の貯金を崩して宝くじでも買いましょうかね……当たらないかもしれませんが、買わないと当たることもないですし。
「おや」
「どうかしましたか?」
そんなことを考えていると、わたしの持つ端末が何かの通知を受信しました。
「ホシノちゃん、朗報です」
「何ですか……?」
「アビドス廃校対策委員会が認可されましたよ」
「!」
以前申請したものが認可されたという通知でした。
これでまずは生徒会としての機能を持ったまま別の組織にできますね。思ったより早いですし、あっさり認可されるんですね……驚きました。
「結構認可申請ってあっさりと降りるんですね」
「それはどうなんですかね? わたしも正直驚いていますけど」
2人ですよ?
でもまあ、認可されたのであれば嬉しいことに変わりはありませんね。名前が変わっただけですが、それでもこれによってアビドス廃校対策委員会、略称としては対策委員会がわたし達のアビドスの新しい生徒会組織になりますね。
「でも……まずは新組織の完成ですね。ホシノちゃん……いえ、ホシノ委員長」
「その言い方は何かむず痒いので何時も通り呼んでください。セレネ副委員長」
「「……」」
「確かに違和感すごいですね」
「はい」
そんなことを話したところで、わたしとホシノちゃんは軽く笑い合ったのでした。
*****
「……」
「セレネちゃん?」
いつも通り仕事の後に学校に集まる……といっても2人なのですが、対策委員会室…ちょっと語呂が悪いので対策室と呼んでいますが、そこにわたしとホシノちゃんが居ます。
ちょっとだけホシノちゃんの髪が伸びたような気がしますね……いえ、女の子なのですから髪が長いのもいいのですけどね。わたしも長い方ですし。
「いえ、何でもないですよ」
そこは人それぞれの好みでしょうし、誰かが言う必要はありませんね。長い髪のホシノちゃんも見てみたいですし……もしかしたら髪を切り忘れているだけかもしれませんけどね。
「ホシノちゃんはショットガンを使いますよね」
「はい。それがどうかしました?」
「反動凄そうだなと思いまして」
「そうでもないですよ? というかそれを言うならごっついスナイパーライフルを持ってるセレネちゃんの方が反動凄そうですけど」
……確かに。
「……これ一応50口径ですからね」
「それ普通は戦車とか装甲車に使うライフルなのでは?」
「まあそうですね。でも、スナイパーは一発勝負です。一発で相手を無力化させなくては意味ないですから」
「よく分かりませんが……言いたいことは分かります」
可能な限り1発で無力化しなくてはスナイパーは不利になってしまいます。
戦い方にも寄りますけど、長距離であれば1発1発が大事です。わたしが使っているこれは、1発の火力がとてつもないですが、隙が大きいです。あと50口径というのもあって、サイレンサーとかが付けられないのですよね。
つまりそれは1発撃てば普通にその音でバレるということです。そのため、1発勝負になりやすい。暗殺のように不意打ちで狙うのが役目ですよ。
……今更ですけど、一応サイレンサーの付けられるスナイパーライフルも準備しておくべきでしょうかね?
「でもセレネちゃん、スナイパーライフル以外にもアサルトライフルも使いますよね……?」
「そうですね。スナイパーは近付かれたり、場所がバレたりすると不利になりますからね。そういった場合を考えて別の武器も使うようにしているのですよ」
「スナイパーとアサルトでは勝手が違う気がしますが……いえ、セレネちゃんなら些細なことですかね」
「それどういう意味ですかね……」
「いえ、セレネちゃんはセレネちゃんだなと思いました」
「……何か腑に落ちませんけど、まあいいでしょう」
わたしが使う銃はスナイパーライフルであるÁrtemis(アルテミス)と、アサルトライフルであるSelēnē(セレーネ)の2つと、サイドアームとしてハンドガンのLūna(ルーナ)の合計3つです。
一応それぞれに名前を付けています。やはり名前を付けると愛着もわきますし、何となく扱いやすくなるのですよ。手入れも欠かさず行ってますよ。
「それよりも、いつものように会議をしましょうか」
「それよりも、とは酷いですね。まあでもそうですね、問題は山積みですからね」
そんなこんなでわたし達はいつものように会議のようなものを始めるのでした。
武器も全て月に因んだ名前です。(テキトー)
Ártemis(アルテミス)→イメージモデルは「PGM ヘカートII」
Selēnē(セレーネ)→イメージモデルは「M4 カービン」+「ホロサイト(レッドドットサイト)」
Lūna(ルーナ)→イメージモデルは「グロック17」
銃関係はそこまで詳しいわけではないですけども()