この世界のダークヒーローになる予定だった。 作:可哀想は可愛い
その後は特に何も無く
何事も無く入学式は終わって行った。
そんでクラス分けの紙を見てクラスに入る
いつも思うのだが、この学園のクラス分けはどうなってるのだろうか?
分派別で別れてる訳でもなさそうだしランダムなのだろうか?
…一年生の時はぶっちゃけなんも考えてなかったしなぁ。
嫌な予感してきたんだが!?
まぁまぁまぁ?そんな高い確率じゃないはずだ。
トリニティに出てくる二年生もゆうてゆうてだったはず。
「まぁまぁ行ける行ける!きっと多分メイビーで大丈夫!」
物凄い勢いでフラグをたてていると……
「うっ…うわぁ!?学園の素敵な才媛さんと同じクラスマディ?」
軽く絶望しか無い
そもそもの問題で俺はブルアカ本編に関わる奴にガッツリ絡む予定はなかった!
俺という存在がバタフライエフェクトなのだから、少しでも同じ様に進む為に俺はこの学園に入ったのだ。
それなのに…どぼじで…
まぁでも考えても仕方ない。
そもそも絡まなければ良いだけなのだ。
あちらから絡んで来るとは思えないしな、ヨシ!
そうと決まればクラスに直行だ!
ウオオオオアアアア\( 'ω')/アアアアアッッッッ!!!!!
「先輩?」
なにか声が聞こえたが…きっと俺では無い、俺に先輩と呼び慕ってくれる後輩は居ない。
「ちょっと!待ってくださいよ!」
「……」
多分違う、自意識過剰だ。
「だーかーらー!待ってって言ってるでしょ!」
突然死角から、俺の目の前に飛び出して来た謎の生徒一号。
俺の想像してる通りの人物なら、元いた世界のゲームではプレイアブルキャラでもなく、名前が登場した訳でもない生徒の一人。
いわばモブだ。
「……私?」
「そうですよ?何驚いてるフリしてんですか?」
「アハハ…何の話かさっぱり…」
声からして嫌な予感がした。
彼女の方を見たらそれが確信に変わるから見たくなくて下を向いてる。
認識さえしなければ!それが事実かどうかは分からない!
シュレディンガーの真実だ!!*1
「もしかして忘れちゃったんですか?私ですよ!私!」
「ごめんね?詐欺には引っかかりにくいタイプなんだ」
「詐欺なんて酷い!はぁ…紫陽リナですよ!」
「アハハ…あの、アレだよね?新入生代表の…でも私達会ったことあった?」
「……え…」
「人違いじゃないかな?」
怖い。目が点…?光が消えた。
怖すぎるんだけど?この子。
だって最後にこの子にあった時と全然見た目も雰囲気も違うはずなんだが!?
髪も前髪かかって目が見えないし、メガネ(伊達メガネ)を付けてるしせいぜい認識できて髪の色ぐらいだし!ビビって態度も変えたし。
10年来の友だろうと声を掛けても数日は気づかないレベルまで仕上げてきてるんだぞ!?
人違いと俺が言ってから彼女は苦しむ様な悩む様な素振をみせる……
今だ!
「じゃ…じゃあコレでいいかな?」
「っえ?…ああ…はい…です……」
少し意気消沈してる様にも見える、許せサ○ケ
小走りに廊下を歩く
彼女の事はちょこちょこ話しているが、彼女は俺が最も信頼できる人中の一人でもあり、最も安心してはいけない人な中の一人でもある。
もうヤバすぎるよ…考え事が一気に増えた。
これからのメインストーリーに後輩、同じクラスの淑女にもう一つの事。
心配事でいっぱいだ……
そんなことを考えながらあるいてると、もう教室についた。
席を見て、自分の名前を確認する。
えーっと……あった!ここか…
丁度左下の端っこに位置していた席を見つける。
ヨイショとね…うん……主人公がよく座る場所だね、気分がいいよ?
チラリと横を見てみる…隣の席の人は誰かなぁって感じでね。
まぁね、そうそう変なことは起きなああああああああ
隣の席に座っている髪色がピンク髪だあああああああああ
才媛だぁぁぁぁ!不味ぃぃぃぃ
いや?まだ救護してくれる人の1人かもしれん
どんなご尊顔をしているのかしら???
わたくしに見せてごらんなさいな
横目でピンク髪の誰かを見ていると…
それに気付いたのかこちらを見て微笑んでくる
その目は…どうしようもなくイタズラ好きな目をしていた…
俺はその目を見て思ったんだ…
あっ…終わった…とね?
でも、目も会ってさ?何もしないのは失礼だからね…
「…こんにちはー…」
「…ふふふ。おはようございます、ユイさん?」
「……自己紹介しましたっけ?」
「いえ?こちらが一方的に知っているだけですよ?…あっ、私の名前は浦和ハナコ…気軽にどうぞ?」
「あっはい、そっすね。」
あっムリ…この世界陽キャが著しく多いんだった。
そもそも関わる気すらなかったし…てかめっちゃザワザワ聞こえんだよなぁ…あの人〜とかあの子は〜とかこのクラス〜とか…はぁ
もういいや…適当に頭下げてスマホでもいじっとくかァ…
◆
「…ふわぁ………あれ?」
開いている窓から、そよ風が吹き出している。
外はもう、夕暮れ時と言わんばかりにオレンジ色に輝いていた
で…ですよ。
ホントはもっと早く起きてたんだけどねぇ……
机に突っ伏していた腕を高らかに挙げて体を伸ばす
俺には今からやる事がある…何かって?
入学式後には軽くテストがあるのだ、えぇえぇ分かりますとも。
お前はどれくらい賢いのかと…気になりますよねぇ?
成績上は中の上、上の下位のもんだ…
え?成績上は、って?あらあら目ざといわね、
まぁ考えても見たまえよ、私は小卒、スケバン、転生者故この世界をほぼ知らん。
アラアラ、まさかしては行けない行為を?
そんなこたぁおいとけないけど置いといて。
……一体いつになったら居なくなってくれたんでしょうか?
「おや、やっと起きたんですね?」
「はい……」
そそくさと帰りの用意を済ませるワタクシ、関わりたくないカラネ…シカタナイシカタナイ
喰らえ!陰のオーラ!話しかけずらさが+300%増加するZE!
「碧月さん…少しお話しませんか?」
「いえ、私に話すこと何て_________________」
何も無い、そう言おうとした時…彼女は割って入って来た。
「ティーパーティ襲撃事件」
「ッ……!?」
「聞いたことあります…よね?」
……なんて答えるのが…正解なんだろうか?
知らない…訳が無いだろう、あの時もトリニティでガヤガヤし始めていたし、大体の時期は覚えてる、原作をプレイしてる私には犯人すらも特定出来ている。
なら?彼女は?…全てを知って、カマをかけに来ているのか?
否、彼女は何も知らないはずだ。
あの時も、裏切り者の話を聞いたから…知っている風な口をして話していたのだ。
なら…俺のする答えは?
「…えぇ、聞いたことあります。一時期有名になったものですから…でも…それが何か?」
よし!咄嗟に出た言い訳にしては高得点……?きっと。
「あの事件で、今も入院してる生徒が居ますよね?」
「確か…セイア様…ですよね?」
「そうですね…うーん、なんと言えば良いか…では。最後にひとつ聞いても?」
「え?ええ、どうぞ?」
「ふふふ……アナタは一体何者なんですか?」
???ぼかぁこいつの言ってる言葉がよーわからん。わからんわからん
「一体全体何を言いたいんだ?」
全く要領が掴めない、てか口調素になっちゃった…もういいか?
「言いたいも何も…私は初めに言いましたよね?トリニティ襲撃事件…と」
「あぁ、だから何だって聞いてんだが?なぜわからんのだ?」
「ふふふ…ならどうしてそんなに動揺していらっしゃるのですか?」
「バババ、バッカお前!動揺なんてしてる訳ななないだろ!」
ははは、同様などと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ
「では…何故あなたが襲撃事件の全容を知っているんですか?」
「それは…一時期有名になっただろ?」
そう、有名になってたはずだ、何時だったかは鮮明で無いが、友達の居なかった俺にとっては…とある情報屋から仕入れてるからな!
DAKARA!キヴォトス全域で俺の知らない情報は少ないと言うことだ!*2
てかなんなんだぁこいつ…さっきから妙に突っかかってきて…関わりないだろ!!いい加減にしろ!
「そもそも、何なんだ?さっきから!寝てたことに関しては俺が悪いが、それ以外に何がしたい?何が聞きたくて話してるんだ?」
「そう…ですね。では、単刀直入と行きましょう。」
「あぁ、手っ取り早い方が助かる」
「貴方は部活にも入っていない、この学園にはサンクトゥス分派からの後押しで…まぁ実質裏口入学者である。そうですよね?」
「……さぁ?何を言ってるのか…サッパリ?」
「そんな貴方が…ティーパーティーからの箝口令の敷かれている事件についての話を、何故、貴方が知っているのか聞きたいから…聞いているのです。」
「???」
「ふふふ…では、この前提を踏まえて…アナタは一体何者なんですか?」
ごめん、ティーパーティーの箝口令とか初耳なんだが?
そんな情報聞いてない…知らない…有名じゃ無かったの?…え?…
「……まぁまぁ、つまりアレだろ?俺を疑ってんだろ?お前がティーパーティー襲撃事件の一派の1人で、また何かしそうで不安で不安で仕方なくて俺に話しかけてきたって訳か?」
そういうことなんですよね?そうなんですよね?違ったら恥ずかしいッスよ……
「不安だなんて…。私がなにを企んでいようとアナタには関係ないじゃありませんか?」
「…まぁそうだろうな、だが。それを知って何になる?お前に何が出来るんだ?落ちた神童、消えた才媛、浦和ハナコ。」
「……」
睨まんといてくれる?そんなに俺を睨むな。チビっちゃう。
「ハッ…かつてはティーパーティーやシスターフッドからも引っぱりダコだった君がよくもまぁ、これ以上話すこともないだろうし…関わる気も無い。教えておくと、計画したのも、犯行をしたのも……俺では無い。」
ここでなんか言っとかないと問い詰められそう……
「……そうだな。俺はただ知っているだけ、情報があるだけだよ。」
「ッ……」
ナカッタワ、でもなんか警戒してるみたいだし…まぁええか!
「一体どこから、なんて野暮な答えは聞く気も無いし聞きたくない。そうだな……キミにこれを渡しておこうか。」
「…これはなんでしょうか?」
彼女はこの世界において、いや?この学園においては殆ど見ないであろう近未来的な物を手に持ってそう聞いて来る。
「……ン〜…あ〜…えーっと……そうだなぁ?…お守り…そう、それが一番適切な答えかな?」
「…お守り?」
「そうだ。私は才媛、君の事を気に入っている方なんだ。」
「気に入っている…ですか。幾度も言われてきましたけど――まあ、結局のところ、私の才能が都合よく映っているだけなのでしょう?」
悲しいね、そんなふうに思われるのも。
「まぁ、どう思われてもいいさ。俺はお前を気に入ってる事が気に入ってる事が伝わればいいのさ。」
「そんなことはどうでもいいです。それより、このお守りとやらの使い方を教えていただけますか?」
「あぁ、そうだな。何かあったらソレを叩き割って天に願うんだ。ホントにどうしようもなくなった時にな?」
「これを折れ、とは……さて、一体何が起こるというのでしょう?」
「さてな?それはその時知るだろうよ。」
ホントに何が起きんだろ。俺も知らんのよな…貰ったから持ってただけであって。
「…そう……ですね。」
「あっ、最後に一つだけ質問してもいいか?」
「えぇ、ワタシを色々聞いたのですから。ユイさんも好きに聞いてください?」
「そうか…なら……『飛ぶ理由を失った鳥は、また空を跳べるだろうか?』…なんて、他愛もない、面白みも無かったな…変な事言って悪かったな。じゃぁーまた明日。」
「えぇ…また明日、ですね。」
……別に仲良くしたくなくなくない訳では無いんだけどなぁ……
ハナコには今はまだ曇っててもらわないとなぁ…イヤでもいいのかな?
可哀想なのは見てらんないよなぁ…ソレも自分の目の前のことになるとさぁ?
「やらない善よりやる偽善…だよなぁ…」
◆
電車に乗って、バスに乗って、乗り換えを繰り返し、果ては交通機関のない…歩きしかないような辺鄙な地まで歩いてきた。
目的の場所に。
いつも通り、いつもと変わらないくらいの時間。
時はもう子の刻を回っていた。
人気の無い場所…ここで例え何かあっても、1年経っても何も報告されないであろう様なそんな場所。
俺は今日ここに、人に会いに来たのだ。
「おーい!」
「ここに。」
突然真後ろに現れる少女。
「うわっ、びっくりしたぁ…毎回思うけどそれやめいや…」
目の前には、イブキやイロハ程に身長の小さな…生徒が立っていた…彼女も
「こちらをどうぞ。」
彼女は、何枚もの束になっている書類を渡してくる。
「んあーんー…コレと、コレとこれは放置でぇ…コイツとコイツは…今んとこ要警戒で、コッチの束は全部消せ…それから…」
一つの情報を見て身体が固まる。
「どうしました?」
「あぁ、イヤ…コイツは俺が直接出向く。」
「しょうちしました」
俺が手に持つ紙の束には、このキヴォトスに居るであろう生徒の情報や、身辺調査したであろうかと見紛うほどの情報…そして彼女達が知ったら身悶えするかのような独り言まで……入念に書かれた紙たちである。
「これを落としたりでもしたら…コイツら人生詰むんだろうなぁ…絶対おもろい…」
……まぁいいか、特に好ましい情報も無かったしな…俺は知り合いに頼んで定期的に他学区の情報を仕入れて、色々な方針を決めている。
「隊長」
隊長…と呼んでくるところからお察しだが、俺が昔やんちゃしてた頃に所属したスケバングループにいた時に、俺を隊長として慕い…着いてきていたチームの一人だ。
裾を掴まれ、こちらを上目遣い出みてくる、可愛いなぁ…末っ子感ある。
「もう隊長じゃないぞ?」
優しくほだすようにそう言うと…慌てて思い出したかのように目が点になって…
「…ゆい先輩」
「なぁに?」
グハッ!?…… あ…ありのまま 今 起こったことを話すぜ!な…何を言ってい
るのかわからねーと思うおれも何をされたのかわからなかった…
ただよ゛う゛し゛ょ゛に上目遣いで目をうるうるさせながら先輩呼びされただけなのに…俺のライフポイントはもうギリギリだ!*3
頭がどうにかなりそうだった…
単なる「先輩」とか上目遣いとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
「ゆい先輩は…わたしのこと…すてない、よね?」
ウォッ…重い…*4
「ははっ、やだなぁ?私がアヤの事を捨てる訳ないでしょ?今までどれだけ育ててきたと思ってるの?私からアヤの事を捨てることなんて無いよ。」
…彼女は捨てられたのだ。
家族に、友達に、仲間に。
そんな行くあてもないその子を、俺が拾って今日に至るんだ。
「…大丈夫?怖い夢でも見たの?…ほら、おいで。」
そう言って、俺は両手を広げた。
彼女は心配なのだろう…また捨てられないか。
まるで単身赴任中の父親に、子供が愛を確認するかの如く。
とてとてと近付いてくるアヤを、そっと…それでいて力強く抱き締めてあげた。
「っしょと」
ゆっくりと手を外すと、彼女は名残惜しそうな顔をしていた…少し悪いことした気分になるやんか、やめてぇ?その顔。
仕方ないから、私はそっと頭を撫でてあげた。
ちゃんと私は笑顔な顔をしていただろうか?…わからない、分からないけど、撫でて上げるとニコニコとしているアヤを見ると…自然と口角が上がってくるものだ。
「今、楽しい?」
「楽しいです。」
「そう…ならよかったよ、なんかあったらすぐにいいな?私が何でもしてあげるからね?」
「でも…」
「でも?」
「隊…過ごせたら…ゆい先輩と過ごせたら…もっと…もっと」
うわっ……あざとかわかわ!
でも俺もそーれないに危ない橋を渡るつもりだ…妹分だから危ない橋に渡って欲しくないんだ……自己満?黙れ黙れ!私は企業(?)だぞ!?*5
「アヤ…落ち着いて?」
そっと唇に縦に指を置いて、彼女の言葉を止め…
「もうちょっと待っててくれる?」
彼女、夜桜アヤに優しい声色でそう言うと…
「は…はい!」
パッと目が明るくなって、しっぽがあればフリフリしているだろうか?
見える見える、そんな感じの気配を…そんな事を思いながら。
「バイバイ、またね。」
軽く手を振りつつ離れようとしたら……
「あ…うぅ…」
泣きそうな顔で名残惜しそうな声を出す彼女、多分しっぽは垂れてる感じ。
「アヤ?」
「あ…さ…さようなら」
「また会いに来るからね。」
「は…はい、また…」
少しずつ声をポロポロとだすかのような彼女を甘やかしたくなるのだが…甘やかしすぎてもダメだし…心を鬼にして!振り返らずに帰るます。
てか、可愛くないか?キャバクラに通うおっさんの気持ちがわかった気がする。
それにしても…だ。
コイツは確実だな。
「アビドスのセリカ…ゲヘナの空崎ヒナに接触…ねぇ?」
いい判断だろう、セリカはチョロいし、ヒナもヒナで全力で攻撃してくることは無いはずだ…風紀委員長に易々と接触できるとは思えないが?
でもだ、これは明らかに何かがおかしいだろう?
今まで接点もなかったのに、突然絡みに行くのだ…怪しさ満点じゃない?
だが、数日前までは普通に暮らしていたらしい。
とどのつまり……新しい変数になってしまったようだ。
まるで…ブルアカを知っている様だろう…?
「怪しい異分子は…潰す…いや?…仲間に引き込むのもアリなのかも?……でもなぁー……」
下手な事をして、ストーリーを変えて、バッドエンドに変えたくないからな…
「ここ数日は忙し…ふわぁ〜」
おっと欠伸が…
「…しゃーない、帰って寝よう…」
もうすっかり日を落とした道を…私は歩いていた。
全てあげます。