東方神明夢   作:A×K(アツシくん)

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東方M-1を見てるとあの頃を思い出しますなぁ……。


3幕~頼もしい用心棒?~

【アリス・マーガトロイド宅】

 

 

アリス「はい、これ。」

「……これは。」

買い出し後に差し出されたのは、綺麗に畳まれた服だった。

 

アリス「貴方、それしか服無いでしょ?

だから作ったのよ。」

「つ、作ってくれたの!?いつの間に……。」

 

アリス「昨日、貴方がソファーで寝た後よ。

人形作るより簡単だから安心して。」

「そ、っか……うん、ありがとうな、アリス!」

アリス「…っ…お、お礼を言われるような事はしてないわ。」

……何故かそっぽを向かれてしまったが好意に甘えるとしよう。

「早速着替え───」

 

アリス「め、目の前で着替えるのっ!?」

「あ、ごめん、そうか。」

つい何時もの癖で脱ぎかけてしまった。

アリス(うぅ、少しお腹の部分見てしまった……///)

アリス「……こ、こほん。

それと、もう1つ……貴方にはこれを。」

 

「……これは、人形?

でも、いつも傍に居る子と違うな…。」

受け取って、じっと眺めていると……。

 

人形「ホーライ!」

「わっ。」

頭の上にちょこんと乗っかってきた。

アリス「貴方のボディガード役よ。(やっぱり、この子も懐いてるのかしら……不思議ね。)」

「ボディガードって…まぁ、必要か。よろしくな。

……ところで、ずっとそこに乗ったままなのか?」

人形「ホーライ!」

当然!というような感じで誇らしくする人形。

 

アリス「あら、いいじゃない。似合ってるわよ?

とりあえずお風呂入ったら?」

「似合ってて良い物なのか…分かった、シャワー浴びさせてもらってから着替えるよ。」

アリス「そう、じゃあ私はキッチンの方に居るわね。」

そう言うと、アリスは部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

【脱衣所】

 

「シャワーは、あるんだな…。

この辺も後々聞かないとな…何があるとかないとか」

人形「ホーライ。」

「あぁ、やっぱりついてくるんだね……(監視役も含まれてるのかな…。)

しかし、何でアリスはこうも色々してくれるんだろうか。」

人形「ホーライ?」

「ん?いや、まだ素性もよく分からない人間に対してこうも……。」

人形「ホーライ…。」

やれやれ……と、露骨な表情をする人形。

 

「手先器用なんだな……凄いな、アリス。」

人形「ホーライ!」

「あっ、ちょ!」

脱いだ服を持って、ふよふよと何処かへ行ってしまう人形。

しばらくすると……。

 

 

アリス「な、何で持ってきたのっ!?///」

人形「ホーライ!!♪」

奥から騒がしい声が聞こえた。

「あ、えーーっと……。」

なんだろう、凄く恥ずかしくて死にたい気分…。

 

 

 

「ふぅ……何か、落ち着く…。」

風呂は命の洗濯とはよく言ったものだ。

「……人里…かぁ。」

他にも色んな場所があるんだろうな。

「ちょっと、見て回りたい気もするけど……。」

 

???「あら、好奇心は大事よ?」

「……へ?」

声。

しかも、上からする。

 

紫「失礼するわね~。」

「う''ぉっ!?」

上を見上げると、天井から謎の空間を広げてこちらに頭だけ出す紫とか言う女性。

 

紫「あら、びっくりした?」

「あ、危うく頭を打って死ぬところだったわ!」

紫「まあまあ、ちょっとしたハプニングよ。」

「……ちょっとどころじゃない気がする。」

お風呂覗かれるし○かちゃんってこんな気分なのか。

 

紫「……で、本題に戻るわね。

色々見て知識を深めるのは良いことよ。」

「……知識、ねぇ。」

紫「もちろん、貴方が行った人里や霊夢が居る神社。

他にも山とか果てには地獄や冥界まで、何でもお揃いよ。」

「……地獄って。」

紫「あら、貴方が思う地獄とは違うわよ?

普通に人間も妖怪も立ち入れる地獄。

まぁ、普通に行くような人間は居ないけども。」

「……随分ウェルカムな地獄なんだな…行くのは躊躇うが。」

 

それに、問題点だらけだし。

「そもそも、徒歩で行けるような距離じゃないだろ。

それに、妖怪に襲われたら溜まったもんじゃないし。」

紫「あら、人間だって空を飛べるわよ?限られた人だけど。

それに戦うこと出来……ふふっ、この点は、貴方を見込んでるのよ?」

 

「……見込まれるような事は何もしてないんだが。」

紫「それはお風呂から出た後……あら、そうも言ってられなくなったわね?」

「え?…………あっ。」

後ろを振り向くと……。

 

 

アリス「……中々出てこないと思って様子を見に来たら……。」

「ア、アリス……い、いや、これはだな!」

アリス「こ、こっち向くんじゃないわよ!///」

「のわぁああ!ごめん!」

紫「賑やかね~♪」

 

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

【アリス宅前】

 

「……ご、ごめんって。」

アリス「……………………。」

ムスッとしたまま、そっぽを向くアリス。

……いや、まぁ…俺が悪いんだけどさぁ。

 

紫「ふふっ♪」

「全てはこの覗き魔が……。」

紫「あら、どちらかと言えばスキマ妖怪なのだけれど。」

アリス「最後のまだけは合ってるわね。」

そう言ってジトッとこちらを見るアリス。……視線が痛い。

 

「んで、家の前に呼び出してどうしたのさ。」

紫「あら、試そうかと思って。」

「試す?何を。」

紫「んー、そうねぇ。

人形遣い、()()()()()()してみなさい。」

アリス「は、はぁっ!?」

流石に耳を疑った。

攻撃?さっきの件の落とし前にしては中々ヘビー過ぎないか?

 

紫「良いから、やってみなさい。」

アリス「や、でも、当たって怪我したら……。」

怪我で済むのか、俺は。

 

紫「その時はその時よ。」

この人はこの人で、無責任だな。

 

アリス「……むぅ…分かった……怪我しないでよ、北斗!」

構えるアリス。

隣に居た人形も臨戦態勢を取った。

 

「マジかよ、アリス……。」

アリス「こ、こうでもしないと先に進まないでしょ!」

そう言うと、初めて会った時見せたような攻撃を繰り出すアリス。

 

「危ねっ!!」

紫「ダメよ、人形遣い。

ちゃんと狙って攻撃しないと。」

アリス「大真面目にやってるわよ!」

 

「くっ、ほっ、のわっ!!」

紙一重で躱し続けると、パンッと手を叩く音がした。

 

紫「はい、そこまで。」

アリス「……えっ、えぇっ?」

「はーっ、はーっ……し、死ぬかと思った……。」

人形「ホーライ。」

膝に手をついて息継ぎをしていると、ハンカチを手に人形が額を拭ってくれた。

 

「……1番凄いのは、頭の上に乗っかって落ちなかった君か。」

人形「ホーライ!」

アリス「……それで、これで何が分かったの?」

紫「貴方、闇雲に逃げたって訳じゃなくて、全部見えてたでしょ?」

「……いや、まぁ…こっちに向かってくるなってのは分かったけど。」

紫「運動神経だけでは初見でこうも回避する事は出来ないわ。

貴方の()()()()は誰にも出来ない武器よ。」

「動体……視力…。」

そんな事、気にも止めた事無かったが。

 

「でも、それはあくまで人間基準で…だろ?

妖怪とかそんなの相手なら武器になんか……。」

紫「あら、今相手にしてたのは魔法使いよ?

十分通用すると思うのだけれど。」

「あ、そうか。」

アリス「……あっ。」

目が合った、けどすぐ避けられてしまった。

 

紫「これで1()()()の試したい事はお終いね。」

「……1つ目?まだあるのか。」

紫「えぇ、むしろこっちが貴方のメインじゃないかしら?」

「…あっ、飛べるのかって奴か。」

まぁ、無理だろうけど。

 

紫「良い?まずはイメージをする。

自分の体の中にある力を……こう、バッと出すみたいな。」

「……ごめん、アリス、分かんない。」

アリス「飛ぼう飛ぼうって意識しないで、ふわっと浮かせるような感じよ。」

「……まぁ、まずは…軽くジャンプしてみるか。」

って言っても、そんな簡単に飛べるわけないだろ、ドラゴ○ボールじゃあるまいし。

 

 

アリス「北斗!下、下!」

「えっ?…………うぉっ!?」

軽く飛んだはずが下を向くと、アリスや紫が小さく見えていた。

 

「……俺、跳躍力こんなにあったんだなぁ。」

って、違う違う!どうやって降りるの、俺!?

 

「う、うおおぉっ!?」

アリス「ちょ、ちょっと!助けないの!?」

紫「言ったでしょ?何とかなるって。」

アリス「何とかって……!」

「飛ぉぉぉべぇぇっ!!」

飛ぶという表現で良いのか分からないが、やれそうな事を精一杯試す。

……が。

 

「のわぁああぁっ!!」

敢え無く撃沈、さらば我が生涯。

 

「……いつつ、あれ…生きてる?」

紫「生きてるわね。」

アリス「ど、どうなってるの?」

「……何か、地に足がついてる感覚はない……ゆ、幽霊になったとか?」

 

アリス「……ちゃんと触れられるわよ?」

ぷにぷにと頬を突っつくアリス。

なぜ頬なのでしょうか。

 

「……じゃあどうして?」

紫「……少し浮いてるのよ、貴方。」

「……え?」

紫「ほんの微かに、そうね一分(3.03mm)くらい。」

「……ドラえもんじゃあるまいし。」

アリス「…ドラ……何?」

「でも、何でそんな事出来るんだ、俺。」

紫「簡単よ。貴方が()()()()()だからよ。」

「特別って……別に向こうの世界で善行を積んだわけでも無いのに。」

悪行を重ねたわけでも無いが。

 

紫「あら、貴方が特別な人間…それ以上の理由は必要かしら?

ただそれだけの事よ。」

「それだけって……まぁ、現状こうなってるならそう思うしかないか。」

アリス「……ほっ、怪我しなくてよかった…。」

紫「でも、無理は禁物よ?()()だって当たれば無傷とはいかないから。」

「弾幕…あのアリスがやった攻撃の事か。」

 

紫「その内、攻撃の仕方も教えないといけないわね。」

そう言ってアリスの方をちらっと見る紫。

 

アリス「……人遣いの荒いスキマ妖怪さんだこと……。」

「いや、いいよ…女の子を攻撃する趣味は持っていないし。」

紫「自衛のためでも?」

「もちろん。」

紫「……ふぅん、殊勝な心掛けなのね、少し意外だわ。

でも、覚えておいて損はないわよ。()()()()使()()()()()()()()()()()()()。」

「え?」

 

紫「何でもないわ。」

アリス「………………。」

そう言うと、紫は帰って寝るとだけ言い残し謎の空間に入り去っていった。

 

「……何だったんだ?」

アリス「さぁ……それより、本当に飛べるなんて。」

「自分でも驚いてるよ…精進は必要だけど。」

アリス「……コツは無いわよ、体に覚え込ませるしかないわ。」

そう言うと、俺の手を取るアリス。

 

「……ア、アリス?」

アリス「ゆっくり息を吐いて。」

「……う、うん。」

目を閉じて飛ぶ意識を一瞬頭に過ぎらせる。

 

アリス「目を開けてみなさい、北斗。」

「……っ……お、おおっ!」

遂に覚えたのか、舞○術─────

 

「って、うわぁっ!」

アリス「ちょっ────」

しかし、バランスを取ることが出来ずにアリスの方に偏ってしまう。

 

「…………あっ。」

アリス「…………~~~~~っ!///」

 

アリス「………何してんのよ~っ!!///

「ちがっ、わざとじゃ……!

いっってぇ~~っ!!!!!

人形「……ホーライ~」

ただ苦笑いを浮かべる人形であったのだ……。

 

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

【その日の夜】

 

 

「いてて……本当に動体視力がいいのかねぇ…。」

人形「ホーライ」

 

先程の回想をするように、左のパンチを真似する人形。

 

「弾幕とやらは当たらなくても、パンチはクリーンヒットするとはね……。」

人形「ホーライ!」

胸を指差す人形。

「……いや、うん、その…柔らかか……って、何言わせるねん。」

 

そんな事を話してる時だった。

 

 

─────ガチャっ。

 

「うぉっ!?……ア、アリスか…どうした?」

アリス「………………。」

……あれ、やっぱりまだ怒って─────

 

 

アリス「……寝れない。」

「……うん?」

アリス「寝れない。」

「……そ、そうなんだ。」

アリス「話し相手になりなさいよ。」

「…………。」

この時、俺の脳裏にはこう過ぎった。

断ったら言いふらされそうだ、と。

 

「……わ、分かった。」

アリス「……じゃあ、部屋で待ってるから。」

「…………ん?」

部屋?待ってる?

 

「……え、行けと?」

アリス「何か問題でも?」

「……い、いえ、何もありません。」

とりあえず、大人しく従っておこう……。




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