東方神明夢   作:A×K(アツシくん)

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カランカランカラン、バタン。


4幕~ひとつ屋根の下~

【アリスの部屋】

 

「……え、っと。」

アリス「そんなに緊張する?」

「……しない方がおかしいかと。」

 

部屋に招かれてから、ずっとこんな調子である。

部屋をジロジロ眺めるわけにもいかないし、アリス本人を見るとさっきのを思い出すし。

 

「……そ、それで、何を話そうか?」

適当に話題を見繕う。

 

アリス「そうねぇ……()()()()()()()()()()。」

「……俺?」

アリス「えぇ、貴方のこと。」

「知りたいも何も…何の取り柄もない普通の男だけど。」

アリス「そうかしら?見てて面白いけども。」

 

「……そういうアリスはどうなんだよ?」

アリス「私?ただの魔法使いよ。」

「そーじゃなくて…何でそこまで色々してくれるんだよ?」

アリス「……何で、ねぇ……。」

「……いや、理由が無いなら良いんだけど。」

 

アリス「……久々だったからよ…誰かとこんな風に過ごすなんて。

人形「ホーライー!」

「ど、どうした、背中を押して……。」

人形からグイグイと背中を押されて、アリスとの距離が縮まる。

 

アリス「……近いわよ。」

「俺に言うなや……。」

アリス「……でも、別に良いわよ。」

「……おう。」

 

お互いに何も言わずに、ただ隣同士で座り合う。

 

アリス「……ねぇ、人里以外も見て回りたいって…本気?」

「なんで?」

アリス「……別にっ、聞いただけよ。」

「……まぁ、見てみたいよ、やっぱり。」

アリス「……そう。」

 

「でも、やっぱり1人で行くのは……まだ少し怖いかも。」

アリス「……な、ならっ…私がついて…行く、わよ?」

「……良いのか?」

アリス「あ、貴方がどうしてもって言うなら……よ?

それに、ボロボロになって帰ってくるのを見たくないわ。」

 

「……アリス。」

アリス「な、何よ。」

「ありがとな。」

アリス「……ふ、ふんっ。」

「……ちょっと顔赤い?」

アリス「……こっち見たら、怒るわよ///」

「悪い悪い。」

 

クスッと笑った後、立ち上がる。

これ以上居たら、お互い寝不足になっちゃうしな。

 

アリス「……えっ……。」

「?」

アリス「……戻、っちゃうの?」

「時間も時間だしね。」

 

アリス「………………。」

「おやすみ、アリ─────」

アリス「…………待って。」

手を掴むアリス。

顔は俯き加減で、力はあまり込められてなかった。

 

「……待ってって…。」

アリス「…もう少し…居て……。」

ゆっくりと立ち上がって、向かい合うアリス。

「…俺は別に良いけ……」

言いかけた、その時だった。

 

アリス「…………っ!」

「うわっ!?」

手を引かれたまま、俺もアリスもベッドにダイブした。

 

「ア、アアア、アリス……っ!?」

アリス「………………///」

密着したまま、動こうとしないアリス。

もう何から何まで当たってる……気がする。

 

「ちょっ、は、離れよ……?」

アリス「……やだ……///」

そう言って、腕を回すアリス。

一部始終を見ていた人形達も手で顔を隠してしまった。

 

アリス「……///」

「…このまま……寝るか?」

アリス「…………ん…///」

まさかな…と、質問してみたが…返ってきたのは肯定だった。

 

「……知らないからな。」

アリス「……良い……から///」

気を利かせたのか、人形が電気を消した。

月明かりに照らされて、僅かにアリスの顔が見える。

 

アリス「……背中……大きい……///」

「そりゃ…男だから。」

アリス「……何だか……安心する……///」

酔ってるのか…と、思うくらいふにゃふにゃした声で満足気な表情を浮かべるアリス。

 

アリス「……今日は…このまま……離さないで……///」

「……それは…ちょっと恥ずかしい、かも。」

アリス「……わ、私も…恥ずかしいのは…同じ、よ…///」

なら何で……とは、聞けなかった。

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

【次の日の朝】

 

結局、そのまま朝を迎えてしまった。

アリスは俺の中で寝ている。

 

「……起こすの、ちょっと躊躇うな……。」

覗き込むと、すやすやと寝息をたてるアリスの姿が。

 

「……なぁ、どうしよう?」

人形「ホーライ!」

自分の頬を突っつく人形。

 

「……いや、流石にそれは……怒るだろ。」

人形「ホーライ!」

大丈夫!と言わんばかりに、親指を立てる人形。

謎の信頼感があるので、とりあえず従ってみることに。

 

 

アリス「……んっ……んぅっ……///」

「困った顔……可愛いな。」

……いかん、この言い方は色々と不味いかもしれない。

 

「……。」

─────突然。

なんの突拍子もなく、俺はアリスの頭を撫でた。

 

アリス「─────っ!?///」

「……え?」

撫でられた瞬間、アリスが体をビクッと震わせた。

 

アリス「…………お、はよう……///」

「……お、おはよう。」

アリス「……///」

「……もしかして……起きてた?」

アリス「……その、可愛いなって辺りから……。」

……マジか。終わった。

 

「……ごめん。」

アリス「……別に、怒ってない、わよ……その……嬉しかったし…///」

「……そ、っか…。」

アリス「……そろそろ、起きる?」

「……どうしようか。」

アリス「私は…もう少し、こうして居たい…///」

「……分かったよ、アリス。」

 

結局、密着した温かさからか…2人とも二度寝をしてまったのであった。




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