試験期間投稿できなくて間空いちゃいました
今日から復帰です
「この辺ですかね……」
僕ら対策委員会の面々はホシノさん救出のためにアビドス砂漠に来ていた
『みんな、気を引き締めていくよ』
「「はい!」」
こないだのアビドス地区への侵攻で散々な目にあったのだ、かなり守りも強化されていて突入するとすぐにカイザーの兵が集まってきた
「想像以上の量ですねー」
「無視してでも先に進むべき」
たくさんの銃弾が飛び交う中で敵を無視してホシノさんの居場所を目指すのはあまりにも難しかった
「先生!援軍要請しましたよね!?」
『何かあったのかもしれない、私たちだけでもできるとこまでやってみよう』
ある程度戦うと敵の数は減ってきたが、その度に増援が来てしまうため一向に前に進めない。カイザーは数が揃うと厄介であるが個々がそこまで強いわけではない
「っ!先生!この辺りは僕が抑えるので他のみんなとホシノさんの救出を優先してください!」
それにしても、要請した援軍が1つも来ていない。こんな事があり得るだろうか、いやありえない。会話を見ていた感じ先生は他校の生徒ともかなり打ち解けていて、それでいてシャーレの先生という絶対的な権力を保持している。少なくとも借りが欲しいはずだ
そうなると、どこかでトラブルでも起きたのだろうか
ーー
私はシャーレの先生からの援軍要請に応え今、アビドス砂漠にあるカイザーの基地に向っている筈だった
「来るわよ!」
ドガアアアァァ!!
「あははっ!避けられちゃったかぁー」
「次はしっかりあてるよ☆」
狂気的な笑み、私たち風紀委員会を完全に敵とみなしている。身なりからしてトリニティの、それもおそらくトップを務めるティーパーティの1人
「悪いけど、こんなところで時間を割いてる暇はないの」
私はそう告げて彼女に攻撃を始める
しかし激しい銃弾の嵐を掻い潜るようにしてだんだんと接近してくる
「委員長!」
「っ!イオリ!!」
ドゴガアアアァン!!
おそらく私は時間がかかると判断して周りを優先したのだろう、確かに私だけだったらこのくらい振り切って向かえたけど、風紀委員会のみんながいる以上それはできない
「チナツ、イオリをお願い」
「はい!」
「私には勝てないと理解して他を狙ったの?」
「あははーっ!何それ面白いじゃんね!」
(狙いを自分に向けるため挑発してみたけど……これは時間がかかりそうね)
ヒナは目の前の彼女が上空から巨大な隕石を落とそうとしているのを見て、そう感じるしかなかった
ーー
私たち便利屋68は先生とアビドスの子たちを助けるために、アビドス砂漠に出向いていた
「社長、よかったの?報酬金は出るか分からないよ」
「ふふふ、問題ないわ!!一度は一緒に戦った仲よ、助けて当然じゃない!」
「アルちゃんかっこいーっ」
「さ、流石がアル様です!一生ついていきます!」
(なんか皆の士気も高まってる見たいだし、これはアウトローとして活躍するいい機会よ!)
「私が真のアウトローを見せてあげるわ!」
「社長っ!側面、何か飛んできてる!」
「へ?」
ズドガアアアアァァ!!
ーー
「……アビドスの皆さん、憂太くん、待っていてくださいね」
「皆さんもう少しで目標地点に着きますよ!」
憂太くん、彼の助けになりたい。支援要請が来た時私はそれ一心に直ぐに了承した。少しでもいいから側で支えてあげたかった
ブラックマーケットで再会した際、憂太くんはすごく変わっていた。トリニティで一緒にしていた頃の憂太くんは、控えめでいつも誰かの影に隠れているようだったが、アビドスの皆さんや先生といた彼はどこか楽しそうで、自信を持っているように感じた
憂太くんがゲヘナで罪に問われた時に私は助けになれなかった。だから今度こそ私が助けにならないといけない
「……?」
「おい、そこのお前。乙骨憂太という人物を知らないか」
声をかけてきたのは怖い目つきでマスクを着用している人物、どこか怪しげな雰囲気を感じる
「な、なんですか!憂太くんに何か用が?」
「あっ!もしかして皆さんもアビドスの支援要請を受けて?」
憂太くんのことを知っているとしたら、彼女も援軍なのかもしれない
「違う。私たちは乙骨憂太を殺しに来た」
「えっ?」
あまりにも唐突なことに呆気に取られてしまった
(憂太くんを、殺す?いったい何を)
「どういうことですか!冗談でも許されませんよ!」
「ふん。冗談?これはマダムからの指示だ。我々は乙骨憂太を殺す。居場所を知っているのだろう?」
(この人!?本気で憂太くんを殺すつもりだ!)
「……。」
「このあたりだと聞いた、教えろ」
彼女はいっそこちらを強く睨見つけ、答えを促す
「あ、あはは。私たちはアビドスの皆さんを探しているところでして、憂太くんの居場所は知りません」
ここはなんとか誤魔化さなければ!
「そうか……」
「それでは──」
「いや、待て」
「……っ!」
「アビドスと言ったな、そいつらと一緒に乙骨憂太がいると聞いている。そこに案内しろ」
「嫌です!」
どうしましょう。ここで接敵するわけには……
「はぁ……トリニティの奴を殺す命令は出ていなかったが、情報を得るためだ。少し痛い目にあってもらおう」
(ま、まずいです)
「皆さん砲撃の準備を!前衛の三人は私と時間を稼いでください!」
「わかった!」
「任せて!」
「いくよ!」
ーー
「はあっ!ふっ!そこっ!」
(これはきりが無い!戦車や戦闘用のヘリも出てきていよいよ倒すのが困難になってきた)
「みんなは無事に辿りつけたのかなっく……」
ズドオオオオォォン!!
「向こうは向こうで手こずってるみたいですね……」
・
・
あれから2時間、辺りにはロボットの山ができていた。
「さ、流石にこれで、大丈夫、でしょう……」
先生やシロコさん達の方の戦闘音はかなり前に止んでいた
確かめなくては
ーー
「……はぁはぁ、手こずった」
(ティーパーティ聖園ミカ、結局何をしたかったんだろう)
私たちを倒したがっていた彼女は私とイオリ、アコの指揮とチナツの支援があり、時間は掛かったが最小限の被害で退けることができた
「みんな、先生の元へ急ぐわよ」
「ヒナ委員長!?何を言ってるんですか!先生からの支援要請が来てから2時間ほど経っているのですよ!」
「委員長、流石に向こうも終わってるよ」
「私たちも回復を優先しましょう」
「そうね、シャーレの先生には恩を売っておきたかったのもあったけど……少しは役に立ちたかったわね」
「仕方ない。仕事もあるしゲヘナに戻るわ」
ーー
僕は先生達の元へ急いだ、みんなで笑って帰る。これでいつも通りの日常に戻る。そんな甘い期待を胸に走っていた。体力は底をつく寸前だったが必死に走った
「ここに先生達が……!」
ホシノさんが囚われているであろう建物の前に来て唖然とした。建物は跡形もなく崩れ去り、ただ一本の通路だけが残されていた。それだけならまだ良かった
「……。」
僕が目にしたのは、信じられないような、目に映るものすべてを否定したくなるような、そんな最悪な状況。いや最悪なんて生ぬるいかもれない
「小鳥遊、お前!!」
心の底からでた本気の怒り。もう抑えられない、抑えようがない。目の前には返り血を全身に浴びて、愛銃を抱えている小鳥遊とその側で瓦礫にもたれかかるように倒れる先生、アビドスのみんな。間違いない、間違いであってほしかった。みんなを殺したのは他でもない小鳥遊だろう
「ま、待ってちがっ、私じゃない!私がみんなを殺すわけ……ない、よね?」
「全部お前のせいだ!先生やみんなはホシノさんを助けに来たのに、お前のせいでみんな死んだ!」
「わたしのせい?私の?」
「他の誰かが先生たちを殺した、とでも?」
「私が?私が?私のせい、私のせいで、私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が」
(完全に壊れてる……もう話すこともないかな)
「さよなら、小鳥遊さん」
僕は愛銃である拳銃を取り出し小鳥遊に撃った。流石がと言えばいいのか、小鳥遊さんの耐久力は凄まじく、6発撃ち込んだところでやっと死んでくれた
外に出る、今日は快晴。不思議と僕の心もどこか澄んでいた
「ああ、もうどうでもよくなっちゃったのかな……」
見上げると向こうの空から何かが近づいてくるのがわかった
「はぁ……聖園先輩、もう終わりましたよ」
「ごめんねっ憂太くん!ちょっとゲヘナの邪魔な子たちが憂太くん達ののところに行こうとしてたから、倒そうと思ったんだけど時間かかっちゃって☆」
「ゲヘナの?風紀委員会ですか?」
「そうそう!大変だったよ〜」
「はぁ」
(どこまでもこの人は)
(そもそもゲヘナ嫌いな聖園先輩を呼ぶべきじゃなかった)
「とりあえず帰りますか、今日は久しぶりにトリニティの方にある家まで行きます」
「ほんとに来ただけになっちゃったよ!?」
「そういえば、ヒフミさんを見ませんでしたか?」
「あ、え?ヒフミちゃん?見てないなぁ……」
(ヒフミさん、結局こなかったのかな?)
(まあ、元親友を助けに行くなんて気まずくて仕方ないか)
ーー
「おい」
何もないアビドス砂漠をひたすら進んでいると、声をかけてくる人物がいた
「どなたですか?」
「あっ!サオリちゃん、こんなところで会うなんて奇遇じゃんね!」
やな目つきだな、それに武装が不自然って……あの奥にいるロケラン使い、まさかっ!
「聖園先輩!そいつらから離れて!」
「ど、どうしたの憂太くん!?」
「その人たちは──」
「聖園ミカ、よくやった。まさか乙骨憂太を見つけておいてくれているとは」
聖園先輩に説明しようとする僕の言葉を遮るように怪しげな人物は喋りだした
「ん?私は憂太くんとトリニティに戻るところだよ?」
「何を言ってる。乙骨憂太を殺す、それが今回の我々の任務だ、トリニティとの友好関係のために、協力してくれるのだろ?」
「聖園、先輩?」
「聖園先輩までどうして!」
「えっとねサオリちゃん?憂太くんは私の友達なの、だから殺すのは辞めてほしいなー」
「ほう」
「もし殺すって言うなら私と戦うことになるよ?」
「聖園ミカ、お前にとっても優太には何か価値があるのかもしれない。しかしマダムの言葉は絶対だ、殺させてもらう」
(聖園先輩と僕を襲ったロケラン使いの仲間が知り合い?)
(僕を狙っているのと、マダムの指示ってのが一致してる)
戦いは避けられないと悟った僕はすぐに臨戦態勢に入る
「冗談じゃないからね?憂太くんを殺そうとするなら私がとめる」
取り敢えず聖園先輩はまだ味方の可能性がある
「聖園先輩、いきま──しょ、あ、あ……」
なんで気づいてしまったんだろう、気づかなければよかった
そんな後悔が後を絶たない、後ろの方に積まれているのはトリニティのL118
聞きたくない、しかしここで聞かなければ真実はわからない
「道中で他にトリニティの人と会いましたか?」
「ああ、会った」
「っ!その人たちは今──」
鼓動が速くなるのを感じる
「殺した。場所を吐かせるつもりだったが頑なに教えてくれなくてな」
殺した?なんで?どうして、そんな。あははっ、もうわかんないよ
里香ちゃん、僕はどうしたらいいのかな?
「……。」
「わかりました」
「死ぬ準備はできたか?」
「いえ、死ぬのはあなたたちですよ」
僕は自身に感じたことのないほどの憎悪と憤怒の感情が溢れ出していることに気付いた。今ならいいよね
来いっ
里香!!
ドドドバギガァ!!
「ゆうだア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァァア!!」
「これは……」
「シュシュシュ、シュバシュ」
「私たちあんな恐ろしいのと戦って殺されてしまうんですね、苦しいですね、虚しいですね」
「目標を殲滅する。アリウススクワッドいくぞ」
ア゙ァ゙ァ゙ァァアア!ゆうたヺイジメるナァ!!
ドゴガアアア!!
アリウススクワッドのメンバーは里香から繰り出される初撃をかわし、それぞれバラバラに囲い込むように散らばった
(四方から撃たれるのは厄介だな、取り敢えず1人を狙って数を減らそう)
里香の2回目の攻撃で囲みに入っていたアリウススクワッドは、皆吹き飛ばされ距離を取ることを余儀なくされた
(狙うなら今)
「はぁっ!!」
砂埃が晴れる瞬間を狙って呪力を最大限溜めた銃弾を撃ち込む、突然の奇襲に弾は相手の左脇腹を大きく抉った
「は……あ、ははは、どうせ生きてても──」
最初に仕留めたのは手首と首に包帯を巻いていて、ロケランを武器として使うやつだった。名前なんて当然知らない
「ミ、サキ?ミサキ!!ミサキ、ミサキ嘘だろ!」
どうやらミサキと言うらしい
「何してるんですか?」
「くっ、姫だけは守らなければ」
「聖園先輩、多分リーダーだと思うのであの人をお願いします」
聖園先輩は目を見開き驚きの表情を浮かべて硬直していた。いったい何に驚いている?まさか僕が殺さないとでも思っていたのか
「もういいです。次は……面を被ってる人にしますか」
「合わせろ!里香!!」
里香が拳を振るうのと合わせて、僕は一気に距離を詰めて叩く
「させるか!」
「っ!里香!!」
僕の声に反応して里香が割り込んできたリーダーであろう人物を叩き潰す
「ぐ、ぁ……」
しかし、決して殺すことはない。先に守ろうとした面をつける方を殺る
「待って!!」
僕が銃口を向けると、彼女は突然大きな声で叫んだ
「私のことは殺していい!だから他の2人は見逃して!」
これは命乞いというやつだろうか?いや、少し違う。他の二人の為に犠牲になりたいのか……は?
「嫌です。意味が分かりません、僕は全員殺すのが目的なんですけど、逃げたいなら勝手に逃げればいいじゃないですか」
「さっちゃん、ごめんね……」
ダアァン
辺りには乾いた音が響き、血溜まりがまた1つ増えた
「うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」
「よくもっ!!」
グチャッ
「……後もう1人は、逃げられちゃったかなー」
「まぁ、もう立ち直れないでしょ」
「聖園先輩帰りましょう」
呼びかけたが聖園先輩から反応がない、おかしい。死んでしまったのだろうか?
「あの?聖園先輩、大丈──」
「いや、いやだぁ」
近づくと聖園先輩はやっと我に返り喋りだした
「こんなの優太くんじゃないっ!!」
そう言い泣きじゃくる聖園先輩
「……今日のことは忘れましょうよ」
そんな彼女に僕は慰めの意思を込めて言った
聖園ミカはこの言葉を聞いて顔を真っ青にした
「だって今日はこんなにもいい天気じゃないですか」
end2 どこまでも青い空
次回Not Endingバージョンです