乙骨くんの憂鬱アーカイブ   作:イルカライフル

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2-1章 時計じかけの花のパヴァーヌ編
ローディング


ある日の朝、僕はいつも通りシャーレで先生の業務のサポートをしながら、解呪についての手掛かりを探っていた

 

 

『ごめんね憂太、ホントは百鬼夜行に連れて行ってあげるのが一番だと思うんだけど時間が割けなくてね』 

 

 

「そんな、気にしないでください先生!それに百鬼夜行には僕の仲間がいるので定期的に情報連絡を頂いています」

 

 

先生は少し安心したようで、再びデスクに向き合っていた

 

(この仕事量、僕がいなかったらどう片付けるつもりだったんだろう……)

 

そんな事を思っていると先生の持つシッテムの箱が光った。先生はシッテムの箱をしばらく眺めた後、デスクを立った

 

 

『憂太、ミレニアムサイエンススクールに行こう!』

 

 

「随分と唐突ですね!?」

 

 

ーー

 

僕と先生はミレニアムの中にあるゲーム開発部という部活の部室を訪ねていた。道中すれ違う生徒にかなり怪訝な顔をされたり、興味深そうな視線を受けたが……

 

 

「もともとの件もありましたが、かなりの有名人になってませんか?」

 

 

『うーん、私は憂太がいいイメージで有名になる分には構わないと思うんだけど』

 

 

あの日僕の活躍により、キヴォトスからカイザーの支配が遠のき、アビドスは借金が残るものの今までよりも伸び伸びと活動出来るようになった

 

トリニティが動いた事が大きく影響してるのであろう、クロスの報道ヘリが来ていた。エデン条約、僕は反対だ。トリニティとゲヘナが平和になれるという建前だけの条約。けれど桐藤先輩も空崎さんもかなり条約を重要視していた。そんな中動いてくれた事には感謝しかない

 

結果的に僕の力は報道を通して広まり、連邦生徒会によって里香を再び呼び出す事を禁止された

 

いくら先生の監視かにあるとは言え、得体のしれないものをポンポンと召喚して暴れられては困るのは至極同然のこと

 

 

「信用しろって言っても無理なものは無理ですよね」

 

 

『大丈夫、いつかみんな優太を受け入れてくれるよ』

 

 

先生は僕にそう言うとゲーム開発部の扉をノックする

 

数秒もしない内に中から声が聞こえてきて、ドアが開かれる

 

 

『こんにちは、私は連邦捜査部シャーレの先生だ──ヘブシ』

 

 

ドアを開けた瞬間、何かの機会が先生の顔を直撃した

 

 

「「せ、先生!!」」

 

 

「プレイステーションは無事!?」

 

 

「プライ、ステーション……」

 

 

(聞いたことのある文字列だなぁ、そう言えばこの世界のゲームとかの娯楽ってどのくらい違いがあるんだろ)

 

 

「じゃなくて!先生大丈夫ですか!?」

 

 

『びっくりしたー!大丈夫だよ』

 

 

「すみません先生、お姉ちゃんが急にゲーム機を投げ出すものだから、ほらお姉ちゃんも謝って!」

 

 

「すみません……」

 

 

目の前に現れたのは騒がしい双子と思わしき生徒、妹の方がしっかりしてるらしい

 

 

「先生はあのシャーレから来たんですよね?」

 

 

「じゃあ私たちの手紙を読んできてくれたってこと!」

 

 

「手紙、あの物語の冒頭みたいな文章が綴られたあれが手紙」

 

 

若干の疑問符が浮かびながらも、何か回りくどく伝えなければならないような機密事項かもしれないと考えることにした。そう、だってここはミレニアムだ!サイエンススクールなのだ!

 

 

「あらためて……ゲーム開発部へようこそ!先生」

 

 

「先生に来ていただけて嬉しいです」

 

 

挨拶を終えて2人が自己紹介を始めた。シナリオライターのモモイさん、イラストレイターでゲーム全体のビジュアルを担当しているミドリさん。当然2人の苗字は一緒なので距離感が近い気がするが前呼びさせてもらおう。それともう1人企画周りを担当している部長のユズという生徒がいるそうだ

 

 

「いやーそれにしても優太って最近有名な人でしょ!」

 

 

「お姉ちゃん、本人があまりよく思ってるか分からないから、そういうのを大きな声で言わないの」

 

 

「報道ではよく映ってなかったけど怪物を操るっていうから、怖い人かと思ってたけど普通だね!」

 

 

「普通……ま、まあ仲良くしましょう。あはは……」

 

 

(里香は呪だから、危機に瀕した状況下でないと見えないのかな?神秘の力についてはよく分からないけど、報道越しにはほとんど姿を見れていないようだ)

 

 

「よし、先生も来たことだし「廃棄」に行くとしよっか!」

 

 

『廃墟?もう少し詳しい説明をしてもらってもいい?』

 

 

「それじゃあ最初から説明するね」

 

 

そこからは閉じ込められていただの、生徒会の四天王だの、最後通牒……

 

『「最後通牒?(!?)」』

 

 

驚きのあまり声を上げる僕と、不思議そうに尋ねる先生。直後、部室の扉が開き声が聞こえた

 

 

「それに関しては、私から直接説明しましょうか?」

 

 

「この声は!?」

 

 

そこに立っていたのは早瀬さんであった。当番で偶に先生の面倒を見に来るので顔見知りではあったが

 

 

「出たな、生徒会四天王の1人!「冷酷な算術使い」生徒会の会計、ユウカ!」

 

 

(散々な言われようだ)

 

 

「……先生」

 

 

『やあ、ユウカ』

 

 

「こんな形で会うなんて、先生には話たいことがありますが、それは後にして……モモイ」

 

 

早瀬さんとモモイさんの話を聞いていると大体読めてきた。どうやらゲーム開発部は手紙にもあった通り廃部寸前で、それをどうにかしようとシャーレに助けを求めたらしい。そして廃部を回避する方法は2つ、部員が規定人数に達することとミレニアムの部活とした見合う成果を出すこと……成果出てないんだ

 

 

「成果はある!」

 

 

「あなたたちが持ってる「結果」は「今年のクソゲーランキング1位」だけでしょう?」

 

 

「そらはそうだけど……っ!」

 

 

(なんてとんでもない部活なんだ。年中ゲームをして遊び、クソゲーランキングで1位に輝く。これじゃあクソゲー開発部だ)

 

 

『1位のゲーム気になるな』

 

 

「呑気言ってる場合ですか!早瀬さんの感じだと、今すぐこの部室なくなるんですけど!」

 

 

ーー

 

結果としてゲーム開発部は、ミレニアムプライスという2週間後にあるミレニアム屈指のコンテストでの結果次第で部活の存続を決められるらしい

 

 

「部員を呼ぶのはもう懲り懲り!一ヶ月呼びかけてみたけどレトロゲーなんてってバカにされるだけ!」

 

 

「とにかく、これ以上部位を募集しても明るい未来は見えない!ここはやっぱり切り札で乗り切るしかない」

 

 

「その切り札って?」

 

 

「もちろん、先生と優太のことだよ」

 

 

自信有りげに僕たちの方を向いてそういう

 

 

『私?』

 

 

「僕もなんですね……」

 

 

(ゲーム開発の経験0なんだけどな僕、案外日本にいた頃にあったゲーム模倣すれば余裕で人気取れないかな)

 

 

「いざとなったら生徒会の四天王を全員撃退するってのも……」

 

 

「お姉ちゃん」

 

 

僕を戦力として見てくれるモモイさんと、それを制止するミドリさん。どちらにしろ何かしらの役に立てるよう頑張ろう

 

 

「とにかく、廃墟に行って「あれ」を見つけないと」

 

 

『あれ?』

 

 

「話が読めてこないんてすけど」

 

 

僕と先生はお互いに首を傾げていたが、モモイさんはそんな僕らに問いかけてきた

 

 

「2人とも、G.Bibleって知ってる?」

 

 

(知るわけ!)

 




2章を無駄にしたくないんだよなー
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