乙骨くんの憂鬱アーカイブ   作:イルカライフル

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おや?


訪問者

 

 

あのブラックマーケットから1週間、すでに学園での日常生活は僕の中で習慣として身についていた

 

たまに机の位置が変わっていたり、僕のものが別の場所に置かれていることもあったがこの程度なら別に構わない

 

 

「おはようございます!憂太くん」

 

 

「あ、おはようヒフミさん」

 

 

何気ない日常、いつものように挨拶を交わす

 

 

「あのさ、そろそろティーパーティーに顔を出そうと思うんだけどさ……結構前に聖園先輩にも言われたし」

 

 

今日は珍しく僕の方から話題を振った

 

 

「そうですね……そろそろ会いに行ってみた方がいいかもしれません」

 

 

「それじゃあその、一人じゃ心細いし一緒に行ってもらってもいいかな?」

 

 

流石にトリニティの最高権力者に一人で会う程の勇気は持ち合わせていない

 

 

「もちろんです!!では放課後に向かいましょう!」

 

 

ーーー放課後

 

 

今僕はトリニティの最高権力を持つティーパーティーの部室の前に立っている

 

(うぅ、自分から言い出しといてあれだけどそれなりにすごい人と会うのは緊張するな……)

 

そんな事を思いながら扉に触れようとする

 

(やばい、緊張してきた。トイレがノック2回だから……)

 

トンットンットンッ

 

 

「トリニティ総合学園1年の乙骨憂太と「阿慈谷ヒフミです!」えと、その聖園先輩とお話?するために来ました」

 

 

するとすぐに中から声がした

 

 

「どうぞ、お入りください。」

 

 

「し、失礼します……」

 

 

「あっ!乙骨くん来てくれたんだね☆いやー私の話に飽きてもう来ないかと思ったよ」

 

 

入って一番に声を掛けてきたのはやはり聖園先輩だった。中には聖園先輩の他に、白い翼でティーカップを手にした生徒と頭にケモミミが着いている生徒がいた

 

 

「今度来るようにって言われましたからね……」

 

 

「えぇ!言われなかったら来ないつもりだったの!?」

 

 

「だ、だって聖園さんってここでは結構偉い立場の人ですよね!?」

 

 

ついちょっとした小競り合いをしていると

 

 

「んっんー。」

 

 

その様子を静かに眺めていた一人が一度咳払いをした

 

 

「ミカさん。その辺にしてせっかく来てくださったのですから、ティーパーティーのホストとして自己紹介くらいしましょう」

 

 

「もう、ナギちゃんはいっつもそうじゃんね。私たちはもう知り合いなの!」

 

 

「いくら知り合いとは言えそれはティーパーティーとしての礼儀に欠けている」

 

 

更にもう一人のケモミミがある生徒が話した

 

 

「それでは改めまして、私はトリニティ総合学園2年ティーパーティー所属の桐藤ナギサと申します。初めまして乙骨憂太さん、阿慈谷ヒフミさん」

 

 

「同じくトリニティ総合学園2年ティーパーティー所属の百合園セイアだ。以後よろしく」

 

 

「よ、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします!」

 

 

「これがティーパーティーですか……すごく威厳のある雰囲気を感じますね」

 

 

ヒフミがティーパーティーの面々を見てそう感想をこぼす

 

 

「二人とも硬いなー私が招待したみたいなものだし、気楽にしてくれればいいのに……ナギちゃん?」

 

 

ミカは同調を求めようとナギサに話しかけるが何やら考えこんでいるようだ

 

 

(ああ、阿慈谷ヒフミさん!なんて可愛いいいのでしょう!!きっと私達ならば相思相愛の関係になれるはずです!)

 

 

「ナギちゃーん?おーい……無視って酷くない!?」

 

 

「ミカさん、大手柄です。まさかこんなに素敵な出会いがあるとは……!」

 

 

「ナギサ?そんなに興奮して、君らしくないな」

 

 

しかし今のナギサにその様な言葉は入ってこない

 

(なんとしてもここでヒフミさんと繋がりを作らなければ!)

 

するとナギサはガタンッと椅子から勢いよく立ち上がりヒフミに詰め寄った

 

 

「ヒフミさん!是非私とお友達になりましょう!!」

 

 

「お、お友達ですか!?こんな平凡な私とナギサ様が!?」

 

 

ヒフミは急なことで戸惑っている様子だった

 

 

「ヒフミさんは平凡なんかではありません!私の目に狂いはありません」

 

 

「あ、あはは……そこまで言って頂けるなら今日からお友達?になりましょう」

 

 

「よかったです」

 

 

そう言ってナギサは心の中でガッツポーズをキメた

 

 

「わーお、ナギちゃん随分と積極的だね……」

 

 

「ティーパーティーとしての礼儀やら威厳というのはどこに置いてきたのだか……」

 

 

そう呆れる二人、僕も話すのを目的に来ているため、たった今気になった事を聞いてみる

 

 

「あの、ティーパーティーって生徒会と同じ役割ですよね?3年生はいないんですか?」

 

 

すると聖園先輩が答える

 

 

「あー、それなんだけどね。今の代の3年生でティーパーティーの先輩達が少し内部で問題を起こしちゃってね、それで各分派から代わりの代表者をだそってなったんだけど……」

 

 

「3年にはあまりリーダシップを発揮できるような2番手がいなかったんだ。そこでいっその事次の代の候補を2年連続でティーパーティーに就任させよう、ということで事態が収まったんだ」

 

 

続きを百合園先輩が教えてくれる

 

 

「なるほど、それは大変でしたね」

 

 

「まったくだよ、まあ来年も続けるのだと考えると1年早くからやった方が経験を積めるとは思うがね」

 

 

「ストーップ!セイアちゃんのお話はそこまで、憂太くんは私とちょっとお話してもらうよ☆」

 

 

「えと、なんでしょうか?」

 

 

「実はね、近いうちにトリニティに転校生が来るんだ☆それでその子とも仲良くやって欲しいなぁって思ってて」

 

 

転校生?僕と同じく知らない間にここに来たなんてことないか

 

 

「僕でいいなら、任せてください!」

 

 

「あはっそう言ってくれると助かるよ!今度紹介するね」

 

 

その後聖園先輩だけでなく百合園先輩ともしばらくの間話をして盛り上がっていた。桐藤先輩だけは終始ヒフミさんにべったりだった

 

 

「では、ありがとうございました!」

 

 

「また今度話そうね」

 

 

「是非私ともお話してくれ」

 

 

「ヒフミさん、いつでも来てくださいね!」

 

 

「あはは……」

 

 

どうやら3人ともかなり気に入ってくれたらしい

 

 

「それにしても転校生か……まともな人だといいな」

 

 

そう呟く乙骨はティーパーティーをあとにした

 

 




せいぜい今だけの平和を楽しんでくれ
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