史上最凶の女 TAKAMURA 作:ある日そこに居たであろうクマさん
貴女は...覚えているのでしょうか?
その時、私は既に『彼女』と『彼等』。そして『あの方達』とは別れた後だった故、よく存じ得ませんが...
少なくとも貴女からすれば、『彼女』の方は覚えていらっしゃるのでは?
貴女は
そう聞いております。故に...彼女の成長を知る為にも...
「ぜひ、お会いしたいものですねぇ」
場所はキヴォトス。
その中のアビドス自治区のとある場所にて...
「これは...」
「先生、これって本当に...」
「ん...セリカ、あまり近づかない方が良い」
「そうだね。みんな、あまり近づかない様に...にしても、酷いな。人体を真っ二つに...」
そこに集うのはこのキヴォトスにおけるシャーレの先生とアビドス学園所属の砂狼シロコと黒見セリカの両名。
そして...
「先生、調査の結果。この二人の身元が分かりました」
「そう、ありがとう。カンナ」
「いえ、これも仕事ですので...」
ヴァルキューレ警察学校 公安局 局長
狂犬 尾刃カンナ。
彼女達は眼前でその身体に布を被され、運ばれていくその者を...かつて
「カンナ、あの子達は...」
「はい。どうやら先生やアビドス学園と縁のある...かつてカイザーコーポレーションに雇われた事のある生徒であると判明しました」
「本来ならアビドスの皆さんにも動機ありという事で取り調べを要求したいのですが...
「?どういう事...あのスケバン達がやられたって分かってから、てっきり私達が疑われるのかと...」
「確かに貴女達には動機はある。ただ、今回の事件。彼女達はまるで鋭利な刃物で切られた様に...いや、彼女達の身体は
「それって...」
「ん...犯人はキヴォトスの人間では無いかもしれない」
「私や黒服達。色彩の様な外の世界からやって来た存在かもしれないと言う事か...」
先日、アビドス自治区内で発見された謎の遺体。キヴォトスではなかなか見る事の無い生徒の死体。それも斬撃によって死した肉体。
そしてその犯人とは...
そんな悩む先生達の元に...
「おや、これは凄いですね...ああ、失礼。貴方がシャーレの先生ですか?」
「そうですが、貴方は?」
「私の名はロン。ロン・R・クロイツ。貴女と是非お話しがしたかった」
「ええっと...今はそう言う事を言ってる場合じゃ」
「そうよ!今は「私、この事件の犯人を知ってますよ」は?...」
「どうします?私と先生。2人っきりで話をさせて頂けるなら...この事件の犯人を教えて差し上げますが...」
『ッ!?』
突如現れた謎の人物。修道服に身を包み、目隠しをしたその者は一体何者なのか。先生にとっても生徒達にとっても未知なる状況。
いきなり現れたこの人物の言葉は信じていいものなのか...
だが、この中で先生だけは...
「分かった。話を聞こう」
「ちょっと先「ただし、ここにいるみんなも一緒じゃダメかな?」先生...」
「ふむ...まあ、良いでしょう。本来なら先生だけと話がしたかったのですが...」
今の彼女は一刻も早くこの事態についての情報が欲しかった。大切な生徒達の誰かが先程のスケバン達の様になるかもしれない。先生からすればキヴォトスの生徒が...その全員が自身の生徒であり、導くべき存在でもあるのだ。
故に...
「じゃあ、私に一体何が聞きたいの?先ずはそれを...」
「簡単ですよ...貴女に問いたいのは一つだけ...」
「貴女は...」
そんな先生に言い放たれたのは...
「自分の人生を誰かに奪われた事はありますか?」
「え...?」
それは先生からしても...今までこのキヴォトスで数々の出会いを繰り返し、様々な事件を解決してきたシャーレの先生ですら予想だにしない質問だった。
一方その頃〜
トリニティ自治区。
トリニティ総合学園の近くの路地裏では...
「タマ〜?こんな所で何してるデスか?」
「貴様...強いな。只者ではあるまい」
「おおっ!刀持ってんじゃねえか!?もしかしてお前も俺達と同じ異世界から来たのか!」
「いや、ちょっと待ちな〜こいつ、確か...」
異界から来たとある者達。
ガマ星雲第58番惑星 宇宙侵攻軍 特殊先行工作部隊。
ケロロ小隊の面々。
そして彼等と共にこの『街』を歩く『侍』。
かつての和の国の九里の大名。
名を...
そして彼等と出会っていたのは...
「〜〜〜?」
『亡霊』篁 天甘。
ある事情によりトリニティ自治区に現着。
「?なんて言ってるデス」
ケロロ小隊所属 タママ二等兵!!
「良くわかんねえが、俺様が作った翻訳機を使っても反応無し」
ケロロ小隊所属 クルル曹長!!
「もっもしかして、ただ単にウニョウニョ言ってるだけとか?」
ケロロ小隊隊長 ケロロ軍曹!!
「アホかッ!そんな事ある筈無かろうッ!」
ケロロ小隊所属 ギロロ伍長!!
「アホって何よ!?じゃあ、ギロロが質問してみれば良いじゃん!」
「はあ!?おっオレがッ!?...」
「まあ、何か喋ってくれてはいるみたいだし...意思疎通は出来るんじゃねえか?」
元九里の大名 元白ひげ海賊団 二番隊隊長にして...
ロジャー海賊団の
光月おでん!!
そして皆が皆。各々でどうにか彼女とコンタクトを取ろうとする中、ケロロ軍曹に背中を(無理矢理)押されたギロロ伍長が前に出て彼女に改めて彼女に話しかけてみる。
だが...
「ええ〜なっナイスミーチュー?」
「...〜〜〜 〜〜」
話は通じなかった。否...
「??〜〜...」
だが、流石に彼女も相手が自身の言葉を理解できない事を察したのだろう。天甘はクルル曹長が持っていた翻訳機を見て、とある事を実践した。久しく使っていない言葉の発声を...
「何須照 哉意堕慈 迦爾那破」
『!?』
「なんだッ!急に何か喋り始めたぞッ!?」
「おい、ちょっと待て!翻訳機が機能し始めたぜ!なになに...話がしたいのですか?だってよ」
「ケロ〜もしかして違う世界の独自言語とかでありますか!?冬樹殿が聞いたら喜びそうでありますな!」
突如として謎の言語を話し始めた天甘とそれに応えるように反応を示したクルルの翻訳機。その言語とは...
実は天甘の喋っている事は本人が認めた相手か本人と長く過ごした相手にしか理解する事はできない。それ故に現時点での彼等では天甘の言葉は理解できなかった。ただ、その言語は別。彼女が先程口にした言語は自身が幼き頃から
天甘はこれなら彼等と意思疎通が取れると踏んでこの言葉を使用したところ、どうやら本当に自身の言葉を理解できたらしい。
「迦輝極天吼茂埜那 叭千那无甘」
「おっまた来たな。貴方達は何の目的が?だとよ」
「目的ですか?ぼくたちは訳あってこの世界の様子を見に来てるんデス。世界を救う為に!」
「お前からしても良く分からんと思うが...オレ達も訳ありでな。とある存在との決戦の為に我々はこの世界にやってきたのだ」
このカエルの様な者達。彼等が何者なのか...それは天甘にも分からない。ただ、この者達が異世界の存在であろうと。自身は例のピンク髪に預かった物を届けなければならない。
だが...
「嚠為輝然釈 悉星異黒 叭千那无甘?」
「ん?またか...あ?おい、お前。あの怪物の事知ってんのか?」
「どうしたでありますか?クルル曹長」
「次の翻訳だが...貴方達は"ロン・クロイツ,,を知っているのか?だとよ」
「何ィッ!?まさか、貴様は知っているのか!奴を...!!」
「もしかして、お前さん...奴と知り合いか何かか?」
「須照鞘慈師 埜爾那我 叭霊迦」
「何!?お前...アイツの弟子なのか?」
『はあ!?』
もしかして、彼等はあの男と...自身の師でもあり、恩人でもある彼と知り合いなのだろうか?
そう思い、自身が彼に師事していた事を明かすと目の前のカエル達と侍は度肝を抜かれた様に叫びだした。
そして天甘は不思議がっているが、彼等が驚くのも無理は無い。何故ならそのロン・クロイツこそが彼等が敵対するべき存在なのだから...
「ク〜クックックック...こりゃあまた、とんでもない人物に出会っちまった見てえだな。隊長」
「ゲロ〜世界を滅ぼそうとしてる敵対人物の弟子に異世界に来てまで遭遇する我輩達って一体?」
「言っとる場合か!?そもそもコイツは敵なのかッ!おい、すまんが一つ聞く!お前は奴と我々が敵対していた場合、我々と敵対するのか?」
「ごっ伍長さん!それはあまりに唐突過ぎませんか!?」
「しっ仕方ないだろう!我々はまだ奴に行動を勘付かれる訳にはいかんのだ!それにコイツも只者では無い!もし敵対されたら!」
目の前で再び言い争う彼等。その姿を見て、話の内容から察するにあの男と彼等は敵対しており、自身が彼等と敵対するのかと問いたいのだろう。
だが...天甘からすれば、彼等は自身の敵では無い。
それに
故に...
「手埜意無叭照中莫添 叭羅礼迦 徒爾那我 参嘛爾 破意堕敵」
「ほ〜う。お前ら、喜びな。敵対する気は無いってよ...何でも奴とは師弟などの関係であるが、それ以上でも無い為。深く関わる気は無いそうだ」
「おぉ〜!それは良かった!...アレ?でも...」
彼等と敵対する事無い。だが、目の前の緑のカエル。彼が突然冷や汗を流しながらオロオロとし始めた。一体何があったのか?こればかりは天甘にも分からなかった。
「軍曹さん、どうかしたデスか?」
「どうしたケロロ...せっかく余計な争いを避けれたと言うのに...普段の貴様ならもっと喜ぶ筈だが...」
「いや、あの男が師匠って事はさ.....ねえ、ちょっと聞きたいんだけどお名前は?」
「天下頼 甘徒与出 天甘」
「天に甘いと書いてテンマって名前らしい...って奥さん、アンタ日本人かよ...ク〜ックックックックッ」
「ええ〜!?日本人って
「へえ〜日本って事はガマ公達が居たっていう昔の姿が和の国そっくりの国か!お前もそこの出なのか!」
そして仲間達が天甘と話す中...
ある可能性が頭をよぎったケロロ軍曹はというと...
(まっまずいであります!これは、これは非常にまずい!)
「どうしたケロロ?やけに深「ちょっとレッド!こっちにッ」なっなんだ!いきなりッ!」
自身の近くに寄ってきたギロロを捕まえ、路地の更に奥に入り。彼にある事を相談していた。
「ギロロ。我輩...とんでもない事に気づいてしまったんでありますよ...」
「とんでもない事?まさかまたガンプラなどと言うのではあるまいな!」
「心外なッ!ちっ違うであります!ギロロ君、チミ...忘れてない?我々と共に来た『あの人』の事を...確かあの人は現時点で相手側に身分がバレてはいけない存在」
「ん?ああ、そうだな。だからこそ...ッ!そうか、なるほどな。お前の言いたい事は分かった。寧ろ今回は珍しくマトモな考えではないか!」
「珍しくマトモって余計じゃ...まあ、とにかく。我輩が言いたいのはあっちにその気が無くても、もしあの天甘って子とあの方...一応今回も戦艦殿って呼ぶけど...あの人が出会ったら」
「本人にその気が無くとも、何らかの事故であの天甘とやらから情報が漏れると...お前はそう言いたいのだな」
ケロロが危惧していた事。それは万が一天甘から自分達、ひいては自身達と共に来ている彼の情報が漏れる事があった場合。
これからの全ての作戦に大きく支障を出す事になる。
故にケロロは焦っていたのである。
だが...
そんな時だった。
「そこの謎の二人組!その場から速やかに出てきなさい!」
「なっなんだ!?」
「〜〜〜?」
路地裏に響いたのは...
『こちらはトリニティ総合学園 正義実現委員会です!貴方達二人の身柄ををアビドスの生徒殺害の疑いにより拘束させていただきます!大人しく投降しなさい!!』
トリニティ総合学園 正義実現委員会。
只今より参戦!!
天甘、ロン、ケロン人、侍、生徒。
様々な思惑が交差する中...
行き着く果てには...
「これは...
『金』との遭遇は近い!!