史上最凶の女 TAKAMURA   作:ある日そこに居たであろうクマさん

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時は現代(いま)より約十数年前〜

そこには...『地獄』が広がっていた。

そして...

「カカカ、待っておったわいのう」

「...何故?」

現在。その場に到着した一人の少女はその場に立っていた仮面の男に問いかけた。正確にはその足元を、その近くに沈むナニカを見ながら問いかけた。

「ようやく来たわいのう。所で気分は「何故...」?何故とは...」

「...何故、この子を」

「...ああ、それの事か。それは貴様の妹じゃったわいのう」
「なあに、簡単な話じゃわいのう。この道場に我が来た時にかの神の剣とやらを我が弟子にと、そう言った瞬間にこやつら全員が襲いかかってきおってのう。鬱陶しかったからそのまま...」

そのまま仮面の男は少女に向かって話を続ける。

だがそれは現実を受け止めたくない少女にとっては残酷な真実でしかならなかった。

「皆殺しにしてしもうたわ」

その言葉を聞いた瞬間。少女の握られていた拳には更なる力が入り、その中からまるで涙のように血が滲み出てくる。

だがそんな事も気にせずに男は話し続け。

「ちなみに貴様の妹はその数刻後にここを訪れてな」

「ッ」

「この光景を目にして最初は怯えておったが、我が貴様を狙っておると知ると目の色を変えてのぅ。そこに落ちていた死体の真剣を拾い上げこの我に挑みかかってきおった」

「...そう」

「うむ。じゃが、素人、ましてや武の道を歩む事も無く平穏に暮らしていた者がこの我に。拳魔邪神 シルクァッド・ジュナザードに勝てる訳もましてや傷もつける事も叶う筈も無く」
「哀れな最後じゃったわいのう」

「ッッッ!!」

「じゃがの、その意思は賞賛に値するわいのう。少なくともお主の師や他の教え子達より貴様のいもう「もう...いい」
「ほう」

これ以上、その口から師匠を語るな。

これ以上、その口から彼等を語るな。

これ以上、その口からあの子を...






『お姉ちゃん♪』





心優しいあの子の事を語るなッッッ!!!

「貴様は...死ねッッッ!!」

「カカッカカカカカッッッ!!!面白い。面白いわいのう!!」
「やはり貴様に会いに来たのは間違いでは無かった!!」
「来い、童!!この我が貴様に真の武術を教えてやるわいのう!!」


大量の雨が降り注ぐ山の中。

『亡霊』人ならざるそれを生み出したのは...

『邪神』同じく、人ならざる者であった。






第三街 混沌の嵐 後編

 

 

ある『街』の中、そこでは...

 

 

 

「チェストオォォォォッッッ!!!」

 

「〜〜 〜〜〜」

 

 

スドドドドドッッッーーーーー!!!!

 

 

災害が起きていた。

 

剣と拳。熱意と殺意。『鬼人』と『亡霊』

 

ぶつかり合うそれらはその場の全てに破壊を後付けしていく。

 

そしてその『嵐』の中では...

 

 

「チッ!!どんな反射神経してやがんだッッッ」

 

「〜〜 〜〜〜」ズッ

 

一刀の元より奔る閃光ッッッ

 

「ッヅアァ!!」

 

それに対抗するは灼熱の意思を宿す剛腕。

 

ズンッッッ!!!!!

 

それらがぶつかった瞬間。

 

放たれた剛腕は瞬時に抜刀した刃と入れ替えられた柄で受け止められていた。

 

(くそっ、このバケモンがッ!!俺の繰り出す拳一発一発全てに反射同然の反応速度で返してきやがるッ、それも今のは俺に向かって抜刀しようとしてやがったのを俺の筋肉の動きを見た時点で即座に思考を切り替え、俺より横の位置にわざと抜刀しやがった。そして抜刀した刀を完全に振り切る前に一瞬だけ空中に逃し、それを再度掴みそのまま柄を俺の拳目掛けてぶつけやがった)

 

スッ

 

そして一度空中で二人はお互いにその身を引き。

 

 

「たくっとんだ貧乏くじを引かされちまったな。こりゃあ」

 

「〜〜〜」

 

 

 

そこで戦っていたのは二人の武人。

 

『亡霊』篁 天甘

 

梁山泊の豪傑の一人。『ケンカ100段』逆鬼至緒。

 

この二人だった。

というのも理由は単純で相手は先程よりも明らかにギアを上げた篁 天甘。

 

ただでさえ手のつけられない化け物、それもかの亡霊相手に弟子クラスでしかない二人が狙われている以上。その二人を先に逃さねばならず...

故に誰かが天甘を足止めし、その間に他の者が二人を逃す。

そう言う作戦だった。のだが...

 

 

「おいッ剣星!!ちゃんと近くに居んだろうな!?」

 

「逆鬼どん、一応いるにはいるけどっこれ、大丈夫かね!?」

 

「馬鹿野郎!!あの二人以外にお前が狙われてんだ!あの二人を逃すなら使わない手はねえだろ!!」

 

「とは言っても無茶があるね!?おいちゃんいつ逆鬼どんと一緒に首を刎ねられても文句は言えないね!!」

 

「ふざけた事抜かしてんじゃねえッッッ!!テメェと死ぬくらいなら俺は世界中の酒という酒に囲まれて死ぬわ!!」

 

「それはこっちのセリフね!?おいちゃんだって逆鬼どんと死ぬくらいなら世界中の美女という美女の胸の中で死んでやるね!!」

 

戦闘の真っ只中でくだらない言い争いを繰り広げるのは、

 

逆鬼至緒と彼の後方に居た同じく梁山泊所属の馬 剣星。

 

つい先刻。彼は天甘にクズ認定を受けてしまっており、命を狙われているのだ。だが梁山泊側からすればそれは寧ろ好機にもなり得るものだった。

 

何故なら...

 

 

「〜 〜〜」

 

ゆら

 

 

その時、剣星の姿を確認した天甘はそちらに向けてまた歩き出した。

 

そう。たとえ何処に居ようとも気配でそれを察知される。

そして先程の反応から今の天甘の優先順位の中で剣星抹殺が一番になったのは誰の目から見ても明らかだった。

 

故に...

 

「やれやれ、だが秋雨としぐれ(あの二人)があいつらを連れて行っても追いかけねえって事はよっぽどお前を先に殺したいらしいな」

「いや〜良かったなぁ〜剣星!!モテモテじゃねえか!!」

 

秋雨と負傷したしぐれに連れられてここを離れたロキと20号の事を思いながらも逆鬼は隣を向き戦闘の最中だというのにその拳を構えながらニヤニヤと笑い、現在進行型でその身を狙われている剣星の方に向かって声をかけるが...

 

「馬鹿な事言うもんじゃないね!?今おいちゃんが直面してるのは胸でもお尻でもただの女体でも無く刀と死と亡霊ね!!こんなモテ方おいちゃんと言えど人生初の経験ね!?」

 

剣星は逆鬼の言葉に反発しながら、それでいて天甘に向き直り。

 

「でも、もうそろそろ秋雨どん達も相当距離を取れた筈ね」

 

「ああっこれで思う存分暴れられるぜ」

 

「逆鬼どんは思いっきり暴れてたね」

 

「うっせ!とにかく油断するな、来るぞッッッ!!」

 

その言葉によって再び戦闘の火蓋は切って落とされた。

 

「〜 〜〜」スゥ〜

 

『ッッッ!?』

 

「剣星ッ!!」

 

「分かってるね!!」

 

歩み寄ってきていた天甘が突如動きを止め、そのまま腰を落とした。

それを見て二人は即座に飛び上がり。そして...

 

ズババババッッッ!!!!

 

その瞬間。先程まで二人がいた場所に無数の斬撃が降り注ぐッッッ

 

そして、事前にその動きを予測し空中に飛んだ二人は後ろにあったいくつかの建物が木っ端微塵にされた瞬間を見て少しばかり冷や汗を流していた

 

だが...

 

「〜」ズッ!!

 

「何ッ!?」

 

その斬撃達を交わしたのも束の間、既に天甘は空中の二人の眼前まで迫ってその刃を逆鬼の方に向けており、そのまま逆鬼を斬ろう...

 

「そうはいかんね!!」

 

「ぐふッ!?」

 

「!」

 

とした瞬間。本来のターゲットの剣星に逆鬼は胴体を蹴られておりそのまま体を地面に落としていった。そして剣星も逆鬼の体を足場にする事によりそのまま攻撃を回避して地面に着地した。

 

「いや〜危なかったね。あともう少しで逆鬼どんのお刺身が出来上がってたね」

 

「...おい!何も蹴らなくても普通に突き飛ばしゃあ良いじゃねえか!しかもお前結構本気で蹴り飛ばしただろ!?」

 

「さあ、おいちゃんは何のことか分からないね」

 

(剣星の奴ッ助けると同時にさっきのモテてるどうこうの話の仕返しもしてやがったな)

 

「たくっだがしかし、ここまでとはな...」

 

そう言って逆鬼が見たのは元々はしぐれ、そして今は自分達、その全てを一人でそれも連続で相手をし、その上で周囲のありったけを破壊しているこの女。しかもついでと言わんばかりに切った建物に人がいた場合は人は斬らずに降ってくる瓦礫など害がある物だけを切っている。

 

そしてそれを再確認して改めてその実力に驚かされていた二人だったが

 

だが、不思議と二人の顔にはまだ余裕が残されていた。

 

何故なら...

 

 

「本当にすごい剣の腕前ね。でも...」

 

「ああ。今日はある意味本当にツイてるかもしんねえな」

「何せ...」

 

逆鬼はそう言いながら...隣の人物。いや...

 

 

変態(ジョーカー)を見たッッッ!!!!

 

 

「そうね。あの子にとっておいちゃんは獲物(ターゲット)かもしれない。でもね!!」

 

その時!剣星の目が怪しく光ったッッッ!!

 

「あの子は気づいていないッあの子が最上級の肉(絶世の美女)である以上。その時点でおいちゃんは獲物(ターゲット)では無いッ」

 

「〜〜???」

 

そのセリフを聞いて天甘は剣星が何を言っているのか理解出来なかったのかその首を傾げながらまた歩き出す。

 

だが...

 

「もうこの時点で君が獲物(ターゲット)でおいちゃんが狩猟者。いや、猛獣(ハンター)ね!!」

 

剣星は天甘の体を改めて見直し、そして...その小さな体で女神アフロディーテに祈りを捧げるかの如く、うお座の軌跡を描きながらその身に宿る小煩悩(エロス)を爆発させたッッッ

 

「アイヤアァァァッッッ!!!」

 

ビュオォォォォッッッッ!!!!

 

「うおおッッッ!?すっ凄えッッッ」

 

「〜〜...???」

 

突如そこに暴風が吹き荒れ、その場にあった崩れた瓦礫やコンクリートの一部などを吹き飛ばした。そして流石の天甘も動きを止め不思議そうにその光景を見ていた。

 

そして...そこに立っていたのは...

 

 

荒れ狂う嵐の中から現れた男はその身に更なる力を宿し、こう宣言した。

 

「エロは時に神をも超越する!それを今ここでおいちゃんが証明して見せるね!!!!」

 

その宣言の後、剣星は今までを遥かに上回るスピードで天甘に向かっていく。

 

「〜〜 〜」

 

そして天甘はそれを迎え撃つべく抜刀ッッッ

 

だが...

 

「そうはさせないね!」ズッ

 

「〜〜...」

 

剣星は刀の柄に向かって蹴りを放ち刀が抜かれるのを防いだのだ。

 

「もらったね!」

 

そして剣星は目を輝かせて、天甘のその服に手を伸ばすが。

 

「〜」スッ

 

「なっしまったね!?」

 

「〜〜」ドゴッ!!

 

その時ッ天甘は鞘を後ろに向かって引き抜き即座に剣星の足を刀で押し返し、そのまま鞘を使って剣星の腹を打ち抜き空中に打ち上げたのだ!!

 

だが剣星もこの程度ではやられはしない。

 

彼は高レベルの脱力によってそのダメージを体外へと逃し空中でその身を緩やかにしならせながらゆっくりと大地に着地し、

 

「なんのっまだまだね!!」ダンッッッッッ

 

自身が立っていた大地、その一部を粉砕しながら天甘に再度突撃していく。そしてそんな中、剣星はある事を考えていた。

それは...

 

(不味いね。いくらおいちゃんでも流石にこのままでは負けるかもしれないね。かと言って逆鬼どんの場合相性が悪すぎるしね。何せ相手は長老と同じく超人と呼ばれる者の一人、それも剣術の...居合の達人。こればかりは二人の内どちらか、特に奴の技を見ているしぐれどんが来てくれれば助かるんだけどね)

 

だが、その思考を続けている間にも...

 

「〜〜 〜」ズンッ!!!

 

ズババババッッッ!!!!

 

「ッなんのっこれしきね!!」

(ただ、おいちゃんにも秘策が...『あの技』があるね)

 

先程のように無数の斬撃が剣星めがけて飛んでくるが剣星はこれを持ち前の素早さを活かし回避する。

 

そして周りの建物などを足場にして天甘の周りを飛び跳ねながら剣星は自身のとある技、成功すれば天甘相手でも通用するある技の事を考えていた。

 

その名も...

 

(今のおいちゃんの縛札衣さえ決まればっなんとかなるはずね!!)

 

馬家 縛札衣 馬家というよりは剣星がよく扱う技であり相手の衣服を利用してその身を拘束し身動きを取れなくする捕縛技でありある意味活人拳の究極形とも呼ばれる技である。なお、変態(剣星)の場合だけかは不明だが基本女性相手にしか使われていないらしい。

 

そしてこの技さえ決まれば『亡霊』相手どいえど何とかなる。そう思っていた剣星だがそれと同時に...

 

(問題なのは今のおいちゃんのスピードでも奴には見えて尚且つ対応されてしまっている。その上でまだまだ力を隠してる節があるね。やはり今必要なのは...)

 

「〜 〜〜」ビュンッ

 

その時斬撃を回避し周囲の建物を利用して天甘を撹乱していた剣星と次の足場たるマンションの間に突如何かが飛んできたッッッ

 

「ッこれは!?」

(これは鞘ッという事は!!)

 

気づいた時には遅かった。

 

「〜〜 〜」ジャキッ

 

「まっまずいねッッッ」

 

剣星が刀が飛んできた方向を振り向くと既にそこにはこちらに向かい平突きを繰り出そうとしている天甘の姿がッ

 

そして...

 

ズズッ!!

 

それは真っ直ぐとその身を突き刺し剣星の体からその血を吹き出させた。

 

 

だが.....

 

 

ポタッ ポタッ

 

 

「わりぃ...な。人違いだぜ」

 

「逆鬼どん!?」

 

「だがな...」

 

「〜 〜〜」

 

「ようやく...捕まえた。これで得意の剣術も纏めて使えねえだろっ」

 

「〜〜」すっ

 

そこに居たのは剣星ではなく逆鬼でありその身を盾にして天甘の渾身の突きを止めており更にその頑丈な腹筋で天甘の刀を抜けなくしていたのだッ

 

そして天甘は一度刀を離し空中から地上へと下りた。だが、それを見過ごす剣星では無い!

 

「逆鬼どん、ありがとうね!」

(やるなら今ッッッ)

 

そして剣星が今にもかの『亡霊』を捕縛し、ついでと言わんばかりにその衣服を全て没収しようとしていたその時ッ!!

 

「〜 〜〜」スッ

 

「まさかッ素手でも戦えるのかね!?」

 

剣星が驚いたのも束の間、天甘は両手を前に突き出しゆっくりと構え、そして...

 

「いやっこれはッッッ」

 

その時、剣星が見たのは天甘の後ろに佇む暗黒の巨人だった。

 

「〜 〜〜」

 

直後、剣星の目の前で天甘と巨人の両方が抜刀構えを取るかの如く構えており...

 

「どんどん引き寄せられてるね!?」

 

それは例の『彼』の仲間、その内の一人から教えてもらった技であり自身の気を人型として具現化しその人型を中心に周囲一帯、距離にして半径数十メートルから数百メートルまでに気を解放し更にその気を一気に元の形に戻す事で擬似的なブラックホールとでも言える重力下を発生させる!!

 

 

その名も...

 

 

ズウゥゥゥゥゥンーーー!!!!

 

 

「〜〜〜」

 

「ガハッ」

(これ...は、まずすぎ...るね)

 

篠ノ之流 常世懺悔(じょうせざんげ)ッッッ

 

 

そしてこの技をまともに喰らってしまった剣星はその意識をトレードマークの帽子と共に宙に飛ばしながら自身の体を大地へと落としていってしまった。

 

「けっ剣星いぃぃぃぃッッッ!!!ヤロウッッッ」

 

そして剣星が敗れた瞬間をその目にした逆鬼は腹に刺さった剣を無理矢理引き抜き、その怒りに身を任せ己の命を懸けて剣星の元へと向かう天甘を止めようとその足で駆け出したッ。

 

だが、その歩みは...

 

 

 

 

 

 

ブオォォォォッッッ!!!

 

 

 

 

 

 

突如出現した『ナニカ』

 

その異様な存在によって止められる事になった。

 

 

「ッッッなっこれ...は」

(くそッ体が動かねえッこれは...何なんだ!?)

 

「〜〜〜」

 

突然の悍ましい気配を感じ、その動きを止めた逆鬼。

 

そして自身の知る気配の一つを感知した天甘もそちらに顔を向けており

 

そこにいたのは...

 

 

 

 

 

「ねえねえ」「あそぼぉ」「楽しいね」「えへへ」

 

「痛い!痛い!」「やだよ...お母さん」「苦しいぃ」

 

「貴方だあれ?」「こんにちは〜」「ワタシダアレ」

 

「おなかすいた〜」「へへっへへへ」「オイシクナイ」

 

「もっとして」「眠いよ〜」「どこいったの」

 

 

 

「なんなんだよ...こりゃあ...」

 

 

蠢く無数の『生』

 

そして...

 

 

 

 

 

 

 

「儚きかな...!!!!」

 

 

 

一匹の『鬼』が立っていた。

 

 

 

 


 

 

 

一方その頃 異世界食堂。洋食のねこ屋では...

 

(ねえ、店主(マスター))

 

「ん?どうした、クロ」

 

(さっきのお客様...)

 

その厨房の中で店主にクロと呼ばれた女性は彼に聞きたい事があるらしくテレパシーで店主に話しかけており...

 

「ああ!ロンさんの事か...あの人の事はどうにも説(違う...)違う?それはどう言う...」

 

店主はクロが先程の客、ロンの事を知りたがっているのかと思っていたがそれは違うようで、彼女はゆっくりととある事を話し始めた。

 

(あの人.....凄く濃い...でもそれでいて何処か足りない...『(わたし)』に近い力を持ってた。それも歪んではいるけど...私よりも強い力を...)

 

「クロに...近い...か」

 

その言葉を聞いて店主は思い出す。先代店主の時代からよく来店していたよく似た顔を持つ者達。そして、その中でも特にこの店を好いてくれていた『オリジナル』と呼ばれた彼を...

 

そしてもう一人、とある雨の日に。彼女を...

 

涙を流しながらも血と泥に塗れ、ゆっくりと眠りについていた天甘の体を抱き抱えながらこの食堂を訪れたその者達の一人。

 

『店主!申し訳ないが部屋を一室お借りしたい!!』

 

『すみません!店主は今不ざ貴方はっ!?分かりましたッすぐにご用意します!!』

 

『すまんっ恩にきる!!』

 

少なくともあの二人は...

 

 

「クロ、大丈夫だ!」

 

(店主(マスター)?)

 

「あの人達は...なんだかんだ言っても...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とても...優しかったからな...」

 

店主は一瞬思い出した懐かしき思い出をそっと記憶の引き出しに戻した。

 

 

 

 


 

 

 

そして...場面は戻り...

 

 

そこに立っていたのは...

 

逆鬼がその目を向けた側には先程、突如出現した女?が立っていた。

 

そして特徴的なのがその顔につけた片側が割れた般若の面と血の様に赤い真紅の着物。そして...一番はその気配だった。

 

それは最早、生命かどうかも分からぬナニカ...

そこにはいないが確かに感じる『彼等』の息吹を逆鬼は感じ取ってしまったのだ。

 

「てめえ...何者だ...」

 

その逆鬼の質問にその者は...

 

「何者か...ですか。そうですね、敢えて名乗るなら...」

 

 

新生 天照院奈落 首領...

 

 

「『空亡』と呼ばれております」

 

「そら...なき...だと...」

 

「まあ、その名すら私の呼び名の一つに過ぎません。と、それよりも」

 

それは...数千、数万、数億、最早数えきれない年月を生きた。正しく『生』の具現化。

 

時には人を、時には異形を、時には神を。生きとし生ける全てをその手にかけた黒き鬼。

 

またの名を...

 

 

「天甘。今日は貴方に話したい事があるので、申し訳ありませんがこれから一緒に『いつもの店』に来ていただけませんか」

 

 

『最生』のロン

 

 

此処とは別世界に生きる不死の怪物。

彼は逆鬼の問いに答えた後、天甘に向けていつもの店。

即ち、ねこ屋への誘いを行った。

 

 

そして最生の誘いに天甘は...

 

「〜〜 〜」

 

「クズ...ですか?」

 

天甘はどうやら目の前の剣星を先に排除したいらしく彼にそれを伝えたが

 

「全く貴方は...仕方ありません」

(念の為...『最強』に頼んで用意して貰っておいて正解でした)

「天甘、これを見なさい」

 

そして...最生は自身の着物の下から何かを取り出してそれを天甘に見せつけて...

 

「〜?」

 

「貴方がそう言うと思って今日は特別に貴方の大好きな虹の実シュー「!!」...クリームって言う前に早いですよ。貴方」

 

そのまま手に持っていた物が分かった瞬間ッ天甘は先程までの殺気は何処へやら一瞬にして彼の手に喰らい付きそのまま彼の手ごとシュークリームを口にしそのまま手にぶら下がった。

 

「〜〜〜♡♡♡」

 

「貴方...本当に甘味が好きですね。というか...離れて欲しいんですが...」

「フンッ「〜!?ッッッ」なっこの!!「〜〜!!」ええい!少し離れなさい!「ッッッ」貴方ねえ!!「〜〜〜ッッッ!!!」...チッ」

 

そのまま彼は自らの手に喰らい付いた天甘をその手から振り払おうとしたが、天甘は余程そのシュークリームが好きなのか絶対に離れようとせず。

 

そして...

 

「ハァ〜...仕方ありませんね。では...このまま参りましょうか。ねこ屋へ」

 

「〜〜〜♪♪♪」

 

そうして彼はその手をシュークリームごと齧られながらもその事については諦めて天甘と共にねこ屋へと移動を始めた。

 

そして...それを見た逆鬼は、

 

「逃すかッッッ!!」

 

その言葉と共に瞬時に彼等にその拳を向けたが彼はゆっくり振り返り。

 

「やれやれ、少し...」ビュンッ

 

そのまま逆鬼が飛び出る前にその眼前に現れ...

 

 

 

 

「大人しくしていなさい」

 

「なっ!?」

 

 

 

ドオォォォンッッッッ!!!

 

 

 

 

その拳から鬼神の如き怪力を振るい逆鬼の体を近くのビル数件を貫通させながら吹き飛ばし、その圧倒的な力を見せつけた。

 

「全く...若さとは...時にその身を滅ぼす要因にもなり得ます。気をつけなさい...」

「...それと、天甘...そろそろ離れてください」

 

「!?〜〜ッッッ」

 

「いや...私の手はシュークリームでは無く...分かりました。早く行きましょうか」

 

その後...彼等はまた、ねこ屋に向かってその歩みを進めていった。

 

そして...先程の場所から飛ばされた逆鬼は...

 

 

ドゴッッッ!!!

 

「あの...野郎ッッッはぁっ何て力してやがるッ」

 

そして逆鬼は自身の上の瓦礫を粉砕し何とか体を動かし元の場所へと歩みを進める。が...

 

「くそが!!あいつらッッッ」ドンッ!!

(...だがそれよりも剣星を...くそっ!!)

 

そのまま帰って行く彼等を尻目に逆鬼は近くのコンクリートに拳を叩きつけ自身の無力を恥ながらもボロボロの剣星を抱えてその治療を優先する為に一度梁山泊に戻り他の四人と合流する事にしたのだった。

 

 

こうして梁山泊側の計三名の武人vs『亡霊』の戦いは『亡霊』側の突然の撤退によって唐突にその幕を閉じた。

 

 

だがこの話にはまだ解決し得ぬ謎が残っていた。

 

それは...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も存在し得ぬ黒き空間。

 

そこに存在する無数の影の一つは語り出す。

 

 

「そろそろ...ですわね...」

 

「前だけを見ても...分からぬと言うなら...」

 

 

 

 

 

黒き影達は何故この『街』に来たのか?

 

天甘と彼等はどう言う関係なのか?

 

天甘は何故ねこ屋にやって来たのか?

 

その謎を解くには...

 

 

 

 

「時には...後ろを向いて...その足跡を辿ってみるのも」

 

「また一興...」

 

 

 

 

故に...()はその引き金を引いた...

 

 

 

 

「きひっきひひひひっおいでなさい...」

 

 

新時代の時間天使(Re:ザフキエル)ーーーー!!!!」

 

 

一◯の弾(ツェーン)!!!」

 

 

 

そして...引き金を引いたその音と共に...

 

 

 

「皆様方に...そしてあの子に.....」

 

 

「どうか...意味ある時間(終焉)を...」

 

 

今、時計の針は見えざる時間(記憶)を指し示した。

 

 

 

 

 





過去〜遠い時間の果てにて...

とある山奥の中で行われた死闘。怪物達の戦いは...


「なかなかの腕だったわいのう。小娘」

今、ここに決着したッッッ!!!

血で満たされた山の中、勝者は...


「この我を相手によくぞここまで戦った。ここまで我を手こずらせたのは風林寺のじっさま以来じゃわいのう」
「じゃが、この勝負は...我の勝ちじゃ!!」

勝者 拳魔邪神 シルクァッド・ジュナザード。

「では、貴様を連れ帰らせてもらうかの。貴様程の逸材ならどんな武術を覚えても、どんな師が居ようとも、どのような環境でも一流などは当たり前に、ましてや達人などは当然の結果にしかなるまいて」

だが...と彼は続けて。

「この我が師につき、更に我が武術、プンチャックシラットを貴様が極めたのだと言うのならば、それは...」

「最早、神どころか。世界すら殺してしまうかもしれんわいのう」





その強さが故に...邪悪の意思は未だそれを知らない。



今。生まれようとしていたのは...



絶望という名の.....





『恐怖』





未だ、本当の意味で『邪神』が持ち得ぬ。唯一無二の物だった。


第四区の舞台について

  • 一 名探偵コナン
  • 二 ケンガンアシュラ
  • 三 ワンパンマン
  • 四 七つの大罪
  • 五 フェアリーテイル
  • 六 ワンピース
  • 七 呪術廻戦
  • 八 銀魂
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