本当は怖いウマ娘プリティダービー   作:電動ガン

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お前それほんとに大丈夫か?という妄想です。作者に医学の知識はありません。


第10話 ウマ娘の人体構造

ある日。俺はキングを抱え、保健室に赴いた。キングが足に違和感があると言い始めた為だ。焦っては行けない、だが事は急がなければならない。

 

「・・・。」

 

「どうでしょう。」

 

「恐らく挫跖でしょう。炎症を抑える薬と湿布を出しておきます。」

 

トレセンの保険医は優秀だ。大学病院の一級医師と同等の能力を持った医師が常駐してる学校など他には無い。

 

「そうですか。」

 

「では。松葉杖も出しておきますのでしばらく安静にしてください。」

 

「はい。わかりました。」

 

「ありがとうございます。」

 

・・・・・・・・・・

 

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・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

俺はふと考えた。キングが負傷してしまったのは痛ましい事だが疑問が尽きない。挫跖とは馬の蹄の怪我の事だったはず。なんでそれがヒトと同じ姿をしたウマ娘に起こるのか。いったいどう言うことなんだろう。

 

「うふふちょっとくすぐったいわ。」

 

「・・・。」

 

トレーナールームでキングの負傷した右足をゆっくり按摩する。普通に足裏の内出血では・・・?だが挫跖らしい。蹄は無い。なんで・・・?

 

「・・・?・・・???」

 

「トレーナーーーーー!!!」

 

「あらウララさん。」

 

「あれ?キングちゃんどうしたのーーー!?包帯巻いてるよーーー!!??」

 

「ちょっと怪我しちゃったの。」

 

「だいじょーぶ?歩ける?」

 

「ええ。松葉杖あるから大丈夫よ。」

 

俺は按摩を辞めて椅子に座り、ウマ娘のスポーツ医学の専門書を取り出す。挫跖・・・走行中に脚の先端を打撲した時、あるいは石などの硬いものを踏んだ時などに、足裏におきる炎症(内出血)をいう。肢勢の悪いウマ娘、蹄底の浅いウマ娘、時として踏み込みの良いウマ娘に発症しやすい。一般に先行のウマ娘に多く発症し、足裏に熱をもち、重度の跛行を呈することもある。と書いてある。まんま馬や。

 

「・・・???」

 

「・・・ナー・・・?」

 

「・・・??」

 

「トレーナー!!」

 

「うお!?」

 

「ちょっと大丈夫?」

 

「あ、ああ・・・」

 

「そんなに怪我したのショックだったの・・・?まぁうちのチーム発足して以来怪我らしい怪我は私が初めてかもしれないけど・・・」

 

「ああ、いや、まぁな。ずーっと無事故無怪我でやってきたからな。」

 

「ごめんなさいね。」

 

「いや、良い。今までが運が良かっただけだ。気にするな。とりあえずキングはケアに専念しろ。」

 

「ええ。」

 

「ウララ、キングを部屋まで送ってやってくれ。」

 

「はーい!」

 

とりあえず2人を寮に帰らせた。俺はちょっと思った事があるので久しぶりにあの人を頼る事にした。

 

・・・・・・・・・

 

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・・・・・・

 

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・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

「おう坊。それで俺のとこ来たってわけか。」

 

「ええ、すみません。」

 

「なははは。まあ気にするな。知識はあっても経験が無けりゃ対応には困るだろうからな。」

 

訪ねたのは俺の先輩の1人であるG1ウマ娘を何人も輩出してきたベテラントレーナーの1人である。このトレーナーも俺と同じ異世界出身のトレーナーなのだ。どのような世界に住んでいたかは聞いてはいないのだが、何かと鋭く、調子の良し悪しを感じ取ったりなどトレーナーとしての能力が非常に高い。

 

「それでどうしたんだ?」

 

「・・・ウマ娘の、怪我についてなんですが。」

 

「なるほどな。基本的に医者に任せてれば良いんだ。それ以外のケアはまぁ教本通りにやれば良い。」

 

「ああ、えと、それはわかってるんですが・・・」

 

「じゃあどうしたってんだ。」

 

「いや・・・不思議で・・・」

 

「不思議?」

 

「ええ。」

 

俺は掻い摘んで話した。馬のこと。そして馬と同じ呼称の怪我の事。ウマ娘の人体構造の不思議など。

 

「なるほどな。」

 

「ですので。人間には存在しない繋靱帯などの炎症など・・・どうなっているのか不思議で・・・そもそもウマ娘をバラバラにして調べるわけにも行かないんで・・・先輩はそういうの一眼見てわかりますよね。」

 

「まぁな。」

 

「怪我人を出してしまったのはショックなんですが・・・どういう原因、理屈でなった怪我なんだろうなーと・・・」

 

「まぁ簡単よ。ウマ娘はヒト科だが、人間じゃない別な生物なんだからな。」

 

「いや、まぁそれはそうなんですけどね・・・」

 

「俺も端折って話すが・・・ウマ娘の足の構造についてだ。ウマ娘の足は形は人間と一緒だ。ここまではいいか?」

 

「はい。」

 

「そして形は一緒だが・・・中身は別もんだ。普通自動車とF1カーくらい違う。」

 

「はぁ。」

 

「ガラスの脚と言われるウマ娘の脚だが、構造は複雑で、人間よりも遥かに強靭なんだ。走る為に特化した脚は強く脆い。そこんところは勉強しただろ?」

 

「ええ。」

 

「人間よりも筋肉が多く、その分靭帯も増える。車と同じだ。部品が増えればメンテにも時間がかかるんだ。」

 

「うーん・・・」

 

「わかんねぇか?もっと単純に考えていいんだ。ウマ娘は人間よりももっと多い部品があるからトラブルも多いんだよ。」

 

「なる・・・ほど?」

 

「うーん・・・お前さんトレーニングの勉強を突貫工事したからそう言う方面の勉強して納得はしても理解が追いつかなかったか・・・」

 

「そうですね。」

 

「ウマ娘が人間の上位互換だとは言わねぇ。人間に出来ない事をウマ娘は出来るし、ウマ娘に出来ねぇことを人間は出来る。走る場所が違うんだ。」

 

「はい。」

 

「こう考えておけ。お前さんの・・・ウマ?だったか?とかいう生物は話を聞く限りウマ娘と共通点がかなり多く、ヒトの姿か、四つ足の姿かの違いしか無いように思えるが、そもそも異世界のものなんだし同じ物だと考えるな。」

 

「あ・・・はい。」

 

「よく似た何か、程度に抑えておかないと頭の中がしっちゃかめっちゃかになって正しい判断を下せなくなる。お前さんが見てるのはウマじゃない。ウマ娘なんだ。混同するな。」

 

「はい・・・」

 

「向こうに、帰るつもりは無いんだろ?だったらウマの事はもう忘れろ。」

 

「そうですね・・・」

 

「間違えるなよ。お前の目に何が見えているのか。」

 

「はい。」

 

そこで先輩の担当がコーヒーを淹れて持ってきてくれた。美味い。

 

「スッキリしたか?」

 

「少し。」

 

「お前さんはすごいトレーナーだが。まだひよっこだ。まだ向こうに引っ張られてる。意識を改めないと手痛いツケを払うことになっちまうぞ。」

 

「はい・・・」

 

「ま、後ろばかり気にしているくらいで道を違える事はないだろうよ。しっかりやれよ。」

 

「はい。」

 

「とりあえず挫跖のケアに関して纏めたファイルがある。好きなだけコピーしていいから持ってけ。」

 

「ほんとですか!ありがとうございます!」

 

「その代わりこんど飲み付き合えよ。」

 

「もちろんです。」

 

俺は早速渡されたファイルを見て。資料をコピーして持ち帰った。やっぱ先輩頼りになるわ。

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

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・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

数日後。

 

「それで私のところに来たってわけかい?」

 

「ああ、頼むタキオン。」

 

「仕方ないねぇ・・・おーいカフェ〜ライス君〜ちょっと手伝ってくれたまえよ。」

 

本では勉強したが実地検証に勝る物は無い。ウマ娘の脚の構造を触って確かめようと思った。だが下手に足触らせてくれと頼むと掛かる可能性が非常に高いため比較的そういうのが薄いタキオンに頼むことにした。

 

「それでは早速授業を始めよう。」

 

「はい先生!」

 

「まずはウマ娘体模型を見ようじゃないか。」

 

タキオンが人体模型から脚だけ引っこ抜き持ってくる。これで見たのは俺も勉強した時に見たことあるものだ。

 

「まぁだいたいトレーナー君は知ってるだろうから説明はしなくていいだろう。」

 

「ああ・・・」

 

「じゃあヒトと比べて見ようじゃないか。はいこれ。分解してくれないか。」

 

「おう。」

 

脚の模型を分解し、机に並べる見事に違う。骨の形も違ければ付いてる筋肉も違う。ヒトと比べてパーツの量が多く複雑だ。ウマ娘の方が。

 

「ヒトの差異がわかったかい?本で勉強するのも良いけどこう言うふうに見聞してみるという機会は無かったんじゃないかい?」

 

「そうだな・・・」

 

「じゃあ次は実際に触ってみよう。カフェ〜、ライス君〜」

 

「仕方ないですね・・・」

 

「はぁい。」

 

3人が椅子に座って靴下を脱ぐ。 綺麗な脚、だが、さっき模型で見た筋肉や骨のパーツの多さを考えると奇跡的な設計で収まってる様に感じる。これがウマ娘の神秘か。

 

「とりあえず私から行くよ。トレーナー君、ここが屈腱だ。触ってみてくれ。」

 

「ここか。」

 

「そう。動かしてみるよ。」

 

脚をぐにぐに動かすタキオン。なるほどな。人間には無い部分というのはこんな感じなのか。

 

「次はカフェとライス君のを触って見てくれ。同じ屈腱でもステイヤーだと感触が違うと思うよ。」

 

カフェとライスのを比べる様に触る。タキオンより太い筋肉があるように感じる。不思議だ。カフェはともかくライスはタキオンより小さい脚なのにデカい。

 

「どうだい?実験すると見聞が広まるだろう。」

 

「そうだな・・・タキオン続き頼む。」

 

「承った。次はここだよ。」

 

こうしてタキオン達の脚を触り、時には自分の脚を触って感触を確かめながらウマ娘とヒトの違いを実験した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだったトレーナー君。」

 

「いややっぱ実際に触ってみると理解が進むわ。ありがとうタキオン。」

 

「これくらいで良ければいつでも力になるよ。」

 

「カフェとライスもありがとう。」

 

「いえ・・・やましい気持ちがあるなら・・・蹴飛ばしていましたが・・・トレーナーさんなら・・・」

 

「えへへ、ライスの脚、どう?」

 

「めっちゃ強そう。」

 

「えへへ・・・」

 

だが一つ、まだ理解出来ない事がある。実際に触ってそれが顕著になった。

 

「・・・。」

 

例えば人間の蹴る力は230キロほど。だがウマ娘の蹴る力は1000を超えると思う。強いと2000行く。この間蹴られたからわかる。それがどうやって、こんな小さな脚から出せるんだ?体重もウマ娘はヒトと比べたら重いがそこまでじゃない。どうやってそんなパワーが出せるんだ?

 

「・・・。」

 

「・・・なんか、まだ腑に落ちてない顔をしてるねぇ。」

 

「あ、いや、まぁ・・・」

 

「言って見たまえよ。何が疑問なんだい?」

 

「・・・なんでこの脚でウマ娘はあれほどのパワーを出せるんだ?」

 

「あー・・・なるほどね。」

 

「だって、人間と同じ姿だろ?そこまでのパワーの差はなんで生まれるんだろうと思ってな。」

 

「・・・そこが私が研究してるところだよ。」

 

「なに?」

 

「ウマムスコンドリアの作用があってそこまでの差が生まれているという説があるだろう?トレーナー君も勉強したはずだ。」

 

「まぁな。」

 

「このウマムスコンドリアはウマ娘の体に作用する影響が非常に大きいんだが・・・解明されてない事が多すぎてね。」

 

「そうなのか。」

 

「ああ。私も第一人者とはいえないが結構いろいろ実験した。結果は何もわからない事がわかっている。」

 

「へー。」

 

「このウマムスコンドリアがウマ娘になんちゃらしている可能性が高いはずなんだがな・・・いやはや興味は尽きないねぇ!!!」

 

ウマムスコンドリア・・・か。そんなものだけでここまでの力の差が生まれるだろうか。何か、ほんとに神秘的な何かが作用してると考えた方が割と理に適ってる気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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