狼男のスカイリム冒険記   作:神山

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えー、大変長らくお待たせしました。言い訳はしません。待っていてくださった皆様には本当に申し訳ないです。

今後もこのようなことになる事も多いでしょうが、よろしければ今後もお付き合いください。


金の爪3

通路を進むと案の定先の道が右に続いており、人一人分の広さをさらに行くと、広い洞窟に出た。左に水路から流れた水が流れており、ひんやりとしている。そしてここにはどうやら光るキノコがあるようで、壁のそこらかしこで淡く光っているため明かりに困ることはない。少し先には上から水が落ちてきているので、ここは雪山の雪が解けて流れ着く場所なのだろうか。

 

真っ直ぐ行くと大きな穴が開いていて、そこに水路からの水が流れて行っている。ここからリバーウッドの川に向かって流れていくんだろう。下にも通路が見えるが、このまま落ちて行って怪我をしたくないので右に向かう道を進む。

 

「ァゥゥゥゥ……」

 

「……どこにでもいやがるな」

 

進んだ先にいたミイラを弓矢で脳天串刺しにする。これでルート確保。さっき上から見た場所に降りることができた。装備とゴールドを回収していると、下に続く道と宝箱を発見したのでそれも回収。中身はゴールドと回復薬だった。骨とスキーヴァーの死体が転がっていたのは無視。

 

そこから道なりに進んでいくと、また墓地と同じような所に出た。崩れている道があるので、昔はあの水路のレバーの部屋からこっちに普通に来れたんだろう。こうやって遺跡は朽ちていくのかな……なんて感傷に浸りつつ先に行くと、やけに明るい場所に出た。両手斧を持ったミイラと奥に未だぱちぱち音がする火が灯っているのでこいつがここを守っているのか?

 

「ヴァゥ!!」

 

「むっ!?」

 

振るってきた両手斧をグレートソードで受けると、今までのやつよりも少し力が強い。見た目が変わらないのでいまいち原理がわからないが、奥にちゃんと進めていると考えていいのだろうか。財宝を守るために強いのを配置していると考えれば……なるほど、こいつの後ろにはちゃんとした造りの扉がある。俺はそれを確認してミイラを蹴って体制を崩させた後、下がった両手斧を踏んづけてから頭を叩き割った。

 

死体を跨ぎ、扉を開ける。少し進んでまたあった振り子の罠を破壊していくと、さっきよりも広い部屋に出た。先には丸太の階段や上には板で壁があったりと、ただ掘っただけの空間じゃない。油が床に撒いてあり、その上に火炎壺があるというあからさまだが丸焼きにされかねないトラップもある。

 

棺から音をたてて出てきたミイラにはまた棺に戻ってもらい、一応すべての棺を確認してから階段を上がる。古くて微妙に朽ちているためギシギシ言って怖いのには相変わらず慣れない。いきなり底が抜けた時は結構ビビるもんだ。

 

上がった先の扉を開けると、今度は細長い部屋に出る。そこには両隣の壁に壁画が描かれていて、雰囲気が違う。奥に行けば、三つの連なった丸いマークと、その下に三つの小さな穴がある。触ってみると、上にある三つの動物のマークはそれぞれ回せるようで、これを合わせてから穴に何かはめるのだろう。

 

そう言えばあの泥棒が物語の間とかどうたら言っていたが、もしかしたらそれがここなのかもしれない。とくればあの金の爪の三つの紋章が関係してくるのかと取り出してみれば、ビンゴだ。

 

「案外簡単な仕掛けなんだな……でも爪があるからこそか」

 

マークを回して爪を引っ掛け回すと音をたてて扉が開く。爪が全ての鍵というわけか。

 

罠の確認をしてすぐ目の前の階段を登ると、風が抜けて行っているのがわかった。よく見てみると奥には明るく広い場所で太陽の光がさしている。一番奥に進むとなにやら半円状の石碑のようなものがあり、いろんな文字が刻まれている。目の前には棺と宝箱もあり、油断は出来ない。石碑にはどれも爪でひっかいただけの傷跡のような……ような?

 

「……文字が光っている?」

 

何故だかわからんが、その光っている文字に吸い寄せられるように石碑に近づく。そして文字をなでるように手で触れていくと、文字の意味が頭の中に入ってきた。

 

「力の言葉……揺るぎ無き力(フォス)

 

言葉を発すると、その文字の光がするすると俺の身体にまとわりつき、中に入っていった。

 

え?何これ?力の言葉っていうと、魔法か?でもマナを通して言葉を唱えても何も起こらない。魔法は何かしらのエフェクトが起きるから、これは魔法じゃないのか?

 

「呪い的なものじゃない事を祈るしかないか……」

 

はぁ、とため息をつくと後ろの棺から今までのやつらとは違う雰囲気を纏ったミイラが出てきた。こういうのは文字取る前に戦うもんじゃないの?なんて思いつつ、武器を構える。

 

対するミイラは棺から出てきてこちらを確認すると、おそらく付呪のついた両手斧を構えてからなにやら口をもごもご。またなんかしゃべるのか?

 

「ロ……ダ!」

 

「うおっ!?」

 

何やら言ったと思ったら衝撃波のようなものが発せられ、俺の体勢が崩れてたたらを踏んでしまう。何が起きたのかさっぱりわからないが、感覚的は無理やり吹き飛ばされた感じだ。ウェアウルフとして鍛え上げた俺の筋力をもってしても強制的によろけさせるとは……少々まずい?

 

「ヴァゥ!」

 

「ちょっ!」

 

などと考えている暇もなく、崩れた体勢をただ見ているだけなはずもないので普通に両手斧を振り下ろされる。それを横に転がって避け、俺は一旦体勢を立て直す。

 

あの衝撃波は危険だ。手を向けたり、長い詠唱もなく、一単語であの威力。人によっては吹き飛ばされてしまいかねない。距離を取っている現状で撃ってこないので連発出来ない様なのが救いだが、問答無用のよろめきは戦闘において相手にプラスしか与えない。ならば!

 

「速攻あるのみ!」

 

「ア゛ァッ!!」

 

剣を握りなおして一気に懐に飛び込む。そしてまた振り下ろしてきた斧を剣で受け止めるが、やはり今までのミイラよりも力も強い。するとまた口をもごもごし始めたのでさせまいとそのまま前蹴りでよろめかせる。そしてそのまま踏み出した足を軸に拳を握りしめ、振りぬいた。

 

「オラァッ!」

 

「リョッ!」

 

顔面にクリーンヒット!またあの衝撃波を出そうとしていたからか、変な声を上げたまま吹っ飛んでいったが、そのままにしておいて結局出されたくないので追いかけて踏みつけ、首を落とす。これであの衝撃波を出されることはもうないだろう。

 

「ふぅ……何だってんだ、あれ」

 

落とした首と胴体も調べてみるが前に見たミイラとそんな変わりはない。特別な器官も見つからず、結局何なのかはわからないままだ。シロディールではいなかったからわからないが、これがこいつらの特殊能力なのだろうか。強い個体のみと考えると、まだ納得がいく。

 

「帰ってみんなに聞いてみるしかないか」

 

ともあれこれで戦闘も終わったわけだし、ずっとほったらかしにしていたでかい宝箱を開ける。すると中には黒い石版があり、おそらく古代語で文章が書かれていた。俺には読めんが、しかるべき人に渡せば解読できるかもしれない。これも聞いてみるか。

 

「よっ、と。さて、帰ろうかね」

 

石版にゴールド、他にも今回手に入れた物をすべてこの大きな宝箱に入れ、担ぐ。どっから出したと言われて説明するのは面倒なので、まだこっちの方が楽なんだ。しかも大きさも手ごろだし、このまま戦闘も出来ないことはない。

 

石碑横の階段を上がり、仕掛けを作動させて、俺はようやく外に出ることが出来た。

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