ネタはぽろぽろ出るんですが、それを文章に書きあげると何か違ったり。スランプですかね……。
雑貨屋での出来事から二日目の早朝。俺はカサンドラと共にリバーウッドのホワイトラン方面出入り口に立っていた。
あれからフロドナに引っ張られて到着したジャルデュルの家で報告会を開かされた。娯楽の少ないこの村では子供にとって少し効きすぎる話だったようだ。そしてしばらくして満足したのか寝付いたフロドナを奥にやって大人の時間。警備担当の村人も招いて山賊の配置と討伐数を現地の人間が把握している分と照らし合わせ、現状を確認する。
賊の討伐に関してこういう確認は必須事項だ。旅の途中で出くわしてそのまま別方向に行くなら良いが、正式な依頼になってくると話は別だ。今回の場合は村人からの依頼という形になるし、行商の邪魔にもなる類を片づけたので報告した。またいつ湧き出るかわからないが、こういう防御手段の乏しい村ではこの一時がとても重要になるのだ。それに、こういう報告があるからこそ巡り巡って自分の命を長引かせるのだ。だからこそ討伐した者はマナーとしてある程度報告をすることが暗黙の了解になっている。
そして次の日は完全に休暇とし、村をぶらついて過ごした。戦利品も売ったので、小銭が稼げた。途中カミラを巡るしょうもない男二人にからまれたが、逆に説教してやった。だって、自分がいかに云々・こいつがいかに云々しか言わないしょうもない男だったからだ。ぐちぐち言う前に動けっつうの。さらにその後やけに丁寧に互いの筆跡を似せた手紙を渡されたのでルーカンに渡しておいた。中身を見た途端すっ飛んで行って拳を拭きながら帰ってきたのでもう大丈夫だろう。家族って素敵。
「よし、それじゃそろそろ行くか」
「えぇ。こっちも準備出来たわ」
荷物を担ぎ、門をくぐる。レイロフ達とは昨日の内にすでに挨拶を済ませているので問題ない。散々世話になっておいてこんな早朝まで起きてもらうのも申し訳ないからな。彼等には彼等の生活がある。
「んー!……気持ちのいい日ね」
「あぁ。ここら辺は気温も良い感じだし、自然も豊かだ。過ごしやすい場所だよ。ブルーマがそうだったから、スカイリムはもっと雪だらけだと思っていたんだがな」
「あながち間違ってないわ。大体の山は雪で覆われているし、冬になれば大変よ。ここら辺はまだマシな方ね。北のウィンターホールドやドーンスターは基本雪だらけだし」
そんな風に雑談しながら歩き進める事しばし。自然豊かな斜面を登り、川の流れに沿って下る。そして途中で出てきた狼を手なずけながら先に進んでいった。なんというか、格は上だけど同じ存在だとわかるのだろう。素直に引き下がっていった。
そうして日も少し上がってきたぐらいで、ようやく開けた場所に出ることが出来た。少し離れたところには大きな城壁にぐるりと囲まれたホワイトラン要塞が見える。大きな岩の上に建てられているので、ゆるい坂道の入り口以外はほぼ直角になっており、しっかりとした守りの要塞と言えるだろう。
すぐそばにはハチミツ酒の生産工場や農園があり、ぽつぽつと風車が回っている。この状況下でなければ素直にのどかな風景だと感想を述べているだろうが、現状では彼らにとって危険極まりない場所に過ぎない。強固な城壁に囲まれたホワイトラン要塞でさえも、空から攻撃されればひとたまりもないのだから。
「しかし、悲観してても始まらないか」
「そうね……それを言い出したら私達地下で住まなくちゃいけなくなるわ」
「ファルメルみたいにか?そいつは御免だ」
「私だって嫌よ」
互いに軽口をたたきながら先に進む。
ちなみにファルメルとは、かつてスカイリムに暮らしていた文明的な白いエルフの一種族のことだ。その昔スカイリムはノルドの故郷だとして、イスグラモル率いるノルドと戦争し、敗れた。さらに同盟関係であったドゥーマー(ドワーフ)の裏切りに遭い、地底の奥深く、あるいは地上でも人里離れた山奥に追いやられてしまった。それゆえ、地上に暮らす全ての種族を憎んでおり、発見しようものなら問答無用で襲いかかってくる。今ではかつての知性は失われ、暗い洞窟に籠る邪悪な存在とされている。さらにドゥーマーが与えた毒性の菌類と長い地底生活の影響で視力を失っており、その代わりに他の感覚が鋭くなっているのも特徴だ。地上に暮らす種族とは別の言語と文化をもち、地上の研究者からは、興味深い研究対象とされている。
彼らもオークと同じく非業な種族だ。地上にも出れず、他種族にも嫌われ、惨めに地下で暮らすしかない。かつてスノーエルフとして栄えた文明は、すでに見る影もない。
「ん?あれは……」
少ししんみりしていると、先の農地で数人のノルドが巨人と戦っているのが見えた。見る限り劣勢というわけではなく、危なげなく戦っている。そして油断なく立ち回り、巨人を倒れさせた。見事と言えるだろう。普通の人間には巨人は体格差からいっても倒せるものではない。その後の警戒もしていることから彼らは手練れの集団のはずだ。だが……今回は少しばかり、油断したようだ。むくりと上半身だけ起こした巨人によって、背中を向けていたノルドの女が叩きつけられたからだ。
「カサンドラ、荷物頼む」
「え?ちょっと!?」
俺は一気に駆け出し、メニューから両手剣を黒檀の戦鎚に切り替える。そして最後の力を振り絞ってか、もう一度赤毛のノルドの女を殴ろうとしている巨人との間に割り込んだ。周りのノルドは俺の飛び入りに驚いていたが、それどころではない。
「デイドラ!?」
「なんでこんなところに!?」
まぁこの見た目じゃあ仕方がないか、なんて考えながらも巨人の腕を横から戦鎚で思いっきり叩きつける。走ってきた分の推進力も合わさって、元々弱っていた巨人の腕はひしゃげながら明後日の方向に弾くことが出来た。そして俺はそのまま体を回転させて、巨人の頭に向けて戦鎚を振り下ろす。
「ウオォォォリャッ!」
ぶちゅり、と骨と共に頭がかち割れて中身が飛び出す。汚い返り血を浴びてしまったが、流せば落ちるか。ちょっと戦鎚を引っ張ったけど、引っかかったのか取れないので放置。まずはこちらを見ているノルドとの話が先決か。そうしないと彼女の治療も出来やしない。
「危ない所だったな。間一髪間に合ったが、今後はしっかり止めを刺すことをお勧めする」
「ショールにかけて、肝に銘じよう。そして礼を言う。少し油断が過ぎたみたいだ……で、あんたは何者だ?」
「この通り、同じノルドだ。同胞よ。このまま自己紹介と行きたいところだが、彼女の様態を見たい。治癒の許可をもらえるなら、俺がするが?」
兜を外し、同じノルドであると証明する。この世界において、同族であるというのはそれだけで好感に繋がる。前世では考えられないほど仲間意識が強いのだ。
そして俺は回復魔法で少しだけ巨人の傷を塞いで見せる。たとえ死体でも死後そんなに時間が経ってないのなら、回復魔法でも少しだけ傷が治る。これで俺の魔法が回復だということが一応証明された。あとはこの目の前の鋼鉄装備のノルドの男がどう判断するかだ。
「そうか。本来であれば、同胞とはいえどこの誰とも知らぬ輩に盾の姉妹を任せることはしないが……緊急事態だ。仕方あるまい。こちらには薬はあるが、治癒師がいない。頼めるか?」
「了解。すぐにアーケイの女司祭がこちらに来ると思うが、俺の連れだ。通してやってくれ」
「わかった。では、頼むぞ」
周りの警戒をノルド達に任せて俺は彼女の様態を確認する。ゆっくりとうつ伏せの体勢から仰向けに動かし、籠手を外して軽く触診。俺は専門でないからざっとしかわからないが、頭部を軽く打ったせいで気絶している状態だ。あとは数か所の傷と、あばら骨が数本折れている。幸い内臓に刺さってはいないようなので、魔法と薬で治していけば問題ないはずだ。
俺は回復魔法を発動しながら、その野性的ながらも綺麗な顔立ちを見る。顔に緑で爪痕のようなフェイスペイントをしており、装備は皮鎧に弓と片手剣。しかし鎧と言っても肩当と足部分と籠手だけで、胴の部分は別の革の布で隠して紐でくくっているだけだ。何と言うか……横乳バンザイ。
「よし、これで大体終わった。あとは専門の治癒師に診てもらって、薬と毎日のケアをすればそう時間も掛からずに回復するはずだ」
「おぉ、見事だな。盾の姉妹を助けてくれたこと、心から感謝する。俺はファルカス。あんた、中々冷静で腕もたつようだ。これなら慎み深い盾の兄弟になれるな」
「先に名乗られてしまったな。俺はヴィンセント、旅人だ。ところで、盾の兄弟って?」
回復を終えた後にちょうどカサンドラも合流し、男のノルド、ファルカスに話を聞く。女のノルドのアエラは別の仲間によって介抱されているので問題ない。到着したカサンドラが女に荷物を放り投げるとは何事かと怒っていたが、緊急事態ゆえにやむなしと言って何とか説得した。もちろん、この後食事を奢る約束を取り付けられたので、彼女の気持ちも少しは収まってくれるだろう。
「見たことのない身なりだと思ったら、よそ者か。“同胞団”のことは初耳か?これは戦士としての秩序だ。俺達は名誉ある盾の兄弟姉妹なのさ。で、ここには問題を解決しに来たんだ。十分なゴールドが貰えるならね」
「待て、同胞団だって?」
同胞団といえば、俺の両親が所属していた戦士ギルドみたいな場所だったはず。そこである人物に世話になったとも。二人とも結婚を機に去ってブルーマに移住したが、同胞団での話はよく聞いた。そういえば盾の兄弟とかいう単語も聞いた覚えがある。当時は何のことかよくわからなかったが、これで理解した。
「あぁ。ホワイトランの雲地区にあるジョルバスクルに本拠地を構えている。導き手である俺の養父、コドラク・ホワイトメインを筆頭にな。自信があるなら、訪ねてくると良い。あんたなら歓迎だ」
「……そうだな。考えておくよ」
だがここでその話を出す必要はない。いずれそのジョルバスクルとやらに赴いたときに伝えればいい。俺は兜を被り直し、ファルカスに先に行くことを告げる。すると彼らは簡単な事後処理があるからと後から街に向かうと言った。
「わかった。彼女は出来るだけ早く治癒師と錬金術師の処方を受けさせてくれよ?」
「もちろんさ。それじゃ、またな」
軽く手を上げ、カサンドラと共に先を急ぐ。先程の騒動で治癒に思ったよりも時間が経ったため、少しばかり日が傾きだした。今日これから首長に謁見出来るかどうか、微妙な時間帯だ。
今の季節柄もあるが、この世界では前世よりも日が沈むのが早い。それに伴って人々の活動時間も制限される。そのため店の営業時間は飲食店を除いて長くても日が沈んで少しだし、もっと早くに閉める所もある。その分朝は早いんだが……まぁ明かりが松明位しか無いんだから仕方がない。首長ともなれば就寝時間も他より遅くなるけど、そう変わらないわけだ。故に、緊急とはいえこれから手続きとか言われたら明日以降になってしまうだろう。
もっとも、そんな悠長なことは言ってられない事態なわけだけども。
前書きにある通り絶賛不調中であります。今後リハビリしながら頑張っていきますが、何か違うと思うところがあるかもです。その際は感想にちょろっと頂ければ幸いです。
元々が趣味で書き始めているためあんまり深くはできませんので、そこのところはご容赦下さい。
~以下雑談~
メトロラストライトゲット&クリアー!
とりあえず2週クリアと2つエンディング見ました。1週目血みどろ殺戮。2週目要所以外不殺。でもなぜかトロフィー取れませんでした。
前作メトロ2033を上回るボリュームとストーリー。今作ではより深く各陣営の状況が描かれていましたね。共産主義者・ファシスト・オーダー、前作ではあいまいだった陣営内容が深く知れました。
そして途中にある駅がそれぞれかなり特徴的になりました。前作ではどこも同じような退廃的で殺風景な場所がよそに移ればあんなに変わる物なのかと。こればっかりは皆さんで直に見ていただきたい。前作プレイした人なら軽い感動を得られるでしょう。
神ローカライズは相変わらずで、声優陣も少し増えてまた豪華に。同じ人が声としゃべり方を変えているのもまたなんとも。
操作感覚はちょっとCODに寄ったかな?まぁ良くも悪くもFPSゲームでした。さらに今作から所持弾数制限があるため、弾丸の消費所は少し考えないといけなくなりました。そうそう尽きることはありませんけど。今作からボス戦が追加されたのでそこで苦労するかな。
とにもかくにも、面白かったです!これは前作からおすすめ!しかし前作やってなくても大丈夫。軽い説明は入るので、プレイしてればわかってきます。PS3版も出てるので、この機会にどうぞ。
前作はXBOX360のみのため、注意をば。