ブルアカに生徒以上の神秘を入れてみた   作:影後

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オビコ オビコボウシ
影法師
登場


オビコを見た!

百鬼夜行連合学院、その一つ。

観光名所というよりもビル等の発展による経済成長を求めた

自治区。そこで事件は起きた。

 

「大将さん!醤油ラーメン一つ」

 

「ほい、醤油ラーメン」

 

「……ふぅ、美味しい」

 

少女は百花繚乱紛争調停委員会。

通称、百花繚乱に所属する生徒であった。

ここは他の場所に比べ観光資源が乏しい為、

他校から観光にくる生徒は比較的少ないが、それでも不良や、

不審者、犯罪者という存在は出てくるものだ。

 

「お嬢ちゃんは、百花繚乱に入ってるのかい?」

 

「うん、私はここが大好きだから!犯罪者は許さないよ!」

 

「そうかい……ワシもね、ここの出身なんだよ」

 

「大将も?」

 

「そうさ、ここ数十数年でここは変わった。

ビルが立ち並び、明かりが消えることは無い」

 

「でも、皆の暮らしは良くなったよ!

私がちっちゃかった頃、銃撃戦ばっかりで、でも今は」

 

「……確かに平和になった。だが、見れば皆疲れた顔ばかり。

あの頃は、トラブル続きだったが、皆笑っていたよ」

 

「……それは」

 

少女もそれは理解していた。

近代化が進むに連れ治安は良くなって行ったが、

逆に人々から笑顔が消えて行った気がする。

田舎と言われていた頃は、近所付き合いも盛んだった。

 

「……でも、しょうがないよ」

 

「しょうがない?」

 

「だって、時代でしょ?」

 

「時代、時代か……」

 

「そうだよ」

 

「なら、その時代に忘れられた儂らはどうなる」

 

「え?」

 

大将の雰囲気が変わる。

にこやかな笑顔のラーメン屋台の大将の顔に陰りが現れる。

 

「御主らの様な者達が居たから、ここは失われたのだ」

 

「失わらた?なに…大将さん、おかしなことしたら」

 

「おかしなことしたら?なんじゃ」

 

正面に居たはずの大将はいつの間にか後ろに立っていた。

だが、目の前に何かがいる。

黒く蠢く人型の何かが………

 

「まさか………」

 

そこには昔から夜に現れるという妖怪の伝承があった。

百鬼夜行の生徒ではない。

正真正銘、闇を生きる者。『オビコ』

 

「闇に呑まれんさね」

 

「ひっ……いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

GUTSのメンバーは百鬼夜行に飛んでいた。

神隠しが発生していると言う百鬼夜行からの要請だ。

〘試作中型支援機ウィング2〙で飛びながらだ。

このガッツウィングは1と2があり、

両方とも多目的支援機となる。

その中でガッツウィング2は中型支援機として物資輸送、

ACC(airborne command center)としての役目。

攻撃手段としたレーザー砲と大型レーザー砲。

車両格納設備を搭載する予定である。

この試作ガッツウィング2には攻撃手段は無いが、

ACCとしての役目と車両格納庫は搭載しており、

いつの間にかGUTSの車両として登録もされている

マドカの個人所有のハンヴィーが載せられている。

 

「先生、レナとホリイを置いて」

 

「二人はミレニアムでウィング1と2の

武装テストが終わり次第合流だ。ムナカタ、心配か?」

 

「いえ、アチラの監督に部長もいますが……

その、私とシンジョウと先生で共にというが…

その珍しくて」

 

「そうですね、イルマ部長が居るものだと」

 

「お前達、いずれはGUTSの後任の教官役や

新しい部隊の指揮官にもなる可能性があるんだぞ。

そんな気持ちでどうする」

 

「はい……あと、なんで先生のハンヴィーが」

 

「……仕事中は予算で燃料費が下りるからな。

それに、ハンヴィーを元にした特殊車両と

オフロードバイクを元にしたのも開発予定だ。

それまでのつなぎだな」

 

「あれ、でもあのハンヴィー。改造されてましたよね?」

 

「……アレはミレニアムの善意だ」

 

「善意で怪獣の雷撃を防ぐのは……」

 

クラーケンの一件からも多数の怪獣が現れた。

透明怪獣ネロンガと呼ばれた電気を捕食する怪獣と

交戦した際に判明したマドカのハンヴィーにとうされた

エネルギーシールド。一度展開すれば2分間あらゆる攻撃、

衝撃を無効化するという恐ろしい物だ。

しかし、再起動に24時間必要だが。

 

「……あれが無ければ車はオシャカだった」

 

「車の心配より、自分の心配ですよ。こっちだ!って叫んで、

ネロンガの前で……」

 

「本当に助かった。ネロンガの攻撃で動けなくなった俺を

お前達は助けてくれた。しかも、シンジョウはスーパーガンの

狙撃でネロンガの角も破壊したし」

 

「当たり前です、先生。ティガとGUTSは仲間です。

チームです」

 

ゴルザの一件からGUTSの意識は変わった。

共に戦い、助け合える仲間となったのだ。

 

「そういえば、ネロンガの死骸って」

 

「ゲヘナ山岳地帯で爆散、細胞組織等は此方も回収したが、

大半はゲヘナの万魔殿が持って行った」

 

「何事もなければ……」

 

「ゲヘナは対怪獣兵器を開発しているという話もある。

もし、それが他校に向けられでもすれば」

 

「……考えすぎだ。一度会ったが、彼女はマトモだよ。

権力志向は確かにあるが、抑止力や対怪獣にしか使うまいよ」

 

この中でゲヘナの現生徒会長と対面したことがあるのは

マドカただ1人だ。

GUTS活動許可の為、各学園一つ一つに単身赴き超法規的存在たるGUTSを容認させたのだ。

 

「先生、もうすぐ着きます」

 

「……あそこだ。着陸出来るな?」

 

「はい!」

 

ムナカタはゆっくりとヘリポートマークの付いた位置へ着陸する。途中ガガン!という嫌な音がしたが取り敢えず着陸には成功した。

 

「リーダー!運転荒いです!」

 

「いや……シミュレーターでは」

 

「……要練習だ、一応チェックだ」

 

マドカ達がウィング2のチェックをしていると和装の少女が姿を見せた。

 

「あの、御三方?」

 

「あっ!これは失礼しました!先生」

 

「…GUTS顧問マドカ・ダイゴです。貴女の名前は?」

 

「GUTSは連邦生徒会直属。

いえ、全生徒会容認の対怪獣及び不可思議現象対策部隊。

私の方が立場は下と成ります」

 

「私達は立場が上や下なんて考えていません。

私達は先生を除いて同じ生徒です」

 

「ふふ、いえ…話に聞いた通りの方々だと。

風の噂ではアビドスを人質に取り、先生を確保したと」

 

「……事実です、実際。

マドカ先生の連邦生徒会とヴァルキューレ上層部の

確執はかなり多く、その」

 

「ムナカタ、あまり話すな。

それで、そろそろお名前をお聞きしたいのですが」

 

「私は七稜アヤメです。百花繚乱の1年生ですが、

此度の『オビコ事件』の担当となりました。

GUTSの皆さん、よろしくお願いします」

 

明るめの少女、しかし1年生と言うのが気掛かりだった。

別に優秀さ等に問題があるという訳では無い。

そもそも共に捜査もしていないのだ。

ただ、担当に1年生を充てるというが不思議でならない。

 

「それはここが観光地から離れており、

治安が良い地域だからです。

治安が良く1年生の登竜門なのです。

統括する3年生はおりますが、ここは基本的に人員育成の場。

本来、このような事件が起こるのも珍しいのです」

 

顔にでていたのか、マドカの疑問をスラスラと話す。

確かに、事務作業やパトロール等基礎や幹部候補の育成としても、安全地帯は比較的良いものだろう。

 

「あの、『オビコ事件』とは?」

 

「はい、今回GUTSの皆さんをお呼びしました理由ですが、

〘妖怪オビコによる生徒連続昏睡襲撃事件〙の解決に協力して

頂きたい為です」

 

「連続昏睡襲撃」

 

「はい、それと……皆さん。その、タイヤ、大丈夫ですか?」

 

「タイヤ……あ!」

 

「リーダー!前輪逝っちゃってますよ!」

 

「着陸時の奴これかぁ……」

 

3人は頭を抱えながらも意識を改める。

 

「ムナカタ、シンジョウ、先は事件の調査だ」

 

「では、皆さん。本部に向かいましょうか」

 

「なら、車出します!先生!運転して良いですか?」

 

「シンジョウ、傷つけるなよ。ローンが残ってる」

 

「怪獣とやり合ってるのに今更ですよ!」

 

冗談交じりに話す。

ウィング2の格納スペースが開き、

愛車のハンヴィーが姿を見せた。

 

「んと……」

 

「まて、これが居る」

 

「あっ、そうでした」

 

ハンヴィー自体はマドカの車だが、

こうして組織で使っている時はGUTSのワッペンを着けている。

 

「アヤメさんは助手席に。道案内お願いしますね」

 

ハンヴィーはゆっくりと動き出した。

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