ブルアカに生徒以上の神秘を入れてみた   作:影後

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2021年の挑戦4

「最悪だ」

 

GUTS、アビドスの連合部隊よってケムール人の宇宙船の

制圧が開始された。

 

「ん、ホシノ先輩。外に援軍頼める?」

 

「通信も駄目、GUTSが対処してくれてると良いけど」

 

開始されて30分、宇宙船には人っ子一人居なかった。

外側と内側で空間が歪んでいるのか、遥かにおおきい。

更に言えば、内部は迷宮であった。

 

「フォッフォッフォッ」

 

「くそ…」 

「ん、口悪い」

 

既に何人ものケムール人を倒しているが、

一向に数減る様子がない。

他の部隊とも通信が取れず、孤立無援の状態だ。

ショットガンとリボルバーと盾。

幸いなのは盾〘IRONHOLS〙がケムール人のどんな攻撃も

防いでいることだろう。

 

「……ホシノ先輩、」

 

「うん、」

 

ホシノとシロコは通路角に立ち、

歩いてくる存在から身を隠す。

そして通り過ぎる瞬間に武器を

 

「待って!待って!!!私だよ!!!」

 

「ひ〜ん、ホシノちゃん!怖かったよぉ!!!」

 

「…ユメ先輩」

 

「ん、アホ毛先輩に先生、何してるの?」

 

「その……ケムール人の宇宙船に入ったのは良いんだけど」

 

「そうだ!手伝って欲しいんだ!

ウルトラマンを助けるために!!!」

 

「は?」

 

 

時は、ケムール人の宇宙船潜入までに遡る。

コルトガバメントとベレッタM9を構えながら、

ユメと先生はケムール人の宇宙船へと入った。

 

「誰も居ない」

 

「ひーん、ホシノちゃん」

 

興味本位と少しの正義感で潜入した事に後悔しながら、

通路を少しずつ歩いていく。

銃声やら悲鳴やらが聞こえて来るたびにユメが悲鳴を

上げそうなり、その度に手で口を覆い隠しゆっくりと進む。

ケムール人に会わなかったのは本当に奇跡だろう。

そして、先生は運命に出会う。

 

「……くっ、出せ!ケムール人!」

 

「フォッフォッフォッ……

ウルトラマンタロウ、貴様の肉体を調べ上げ

完全なるタロウロボットを完成させるのだ」

 

昭和の悪役のようにケムール人は高笑いをあげながら、

ウルトマンタロウを捕まえている。

 

「えぇ………」

 

ウルトマンタロウ、出会えた感想はどうしてケムール人

なんかに捕まっているのか。という、疑問だけだ。

 

「先生、アレって」

 

「ウルトマンタロウ、ウルトラ兄弟のNo.6で、

凄く強いウルトラマンなんだけど」

 

「うっ…うぁぁあ…………」

 

「フォッフォッフォッ!叫べ!ウルトラマンタロウ!

貴様ら、ウルトラマンに倒された同胞の痛みをその身で」

 

「取り敢えず…助けよう」

 

「はい」

 

バン!バンバン!

 

「うご……」

 

先生とユメの弾丸が全てヘッドショットされ、

ケムール人は泡となって消えた。

 

「君達は」

 

「あの、今助けます!」

 

扉を開こうとしたがうまく開かない。

そもそもウルトラマンが捕まっている時点で考えれば

良かった。

 

「それを開くには君達は無理だ!

速く逃げなさい!」

 

ウルトラマンタロウは2人に逃げるように言うが、

ユメも先生もそれはしない。

 

「必ず戻りますから!!」

 

そして、シロコ、ホシノと合流するに至る。

 

「それで……ウルトラマンタロウ?」

 

「そう!M78星雲にある光の国のウルトラマンなんだ」

 

「解説はいい!逃げろと言ったろう、まったく……

何故こうも私の出会う人間は」

 

タロウにはかつての仲間と、礼堂ヒカルの顔が浮かぶ。

彼も、似たような状態なら迷わず助けに戻るだろう。

 

「…出られないし、開けられない。どうすれば」

 

「くっ……」

 

その時だ、ホシノの胸ポケットが光る。

 

「これ……」

 

「なっ…それはスパークドールズ」

 

「スパークドールズって」

 

「スパークドールズとは君達人間からすれば大昔に起こった、

ウルトラマンと怪獣たちの大きな戦いの最中、

命の時間を止めるアイテム・ダークスパークの力で、

その場にいた全てのウルトラマンと怪獣が人形に

変えられてしまった姿だ。

だが、違う…そのスパークドールズは」

 

そう、ティガのスパークドールズは

もう存在しないはずなのだ。

と言うよりウルトラマンと一部の怪獣は既に解放され、

チブル星人により作られたチブルスパークによって

使われた怪獣のみだ。

ウルトラマンティガのスパークドールズは絶対にない。

筈だった。

 

「……そのスパークドールズから、激しい後悔。

そして、優しさ、悲しみ、怒りを感じる」

 

ティガのスパークドールズが輝く。

 

「なんと……ライブされていないのに」

 

そこに現れたのはティガだった。

ホシノを救ったあの時のように、光りに包まれ今にも

消えてしまいそうなウルトラマンティガ。

 

「……マド……カ先生」

 

「ハッ…」

 

ティガの額のクリスタルが輝くと、

光の中のティガが赤くなった様にその場にいる者達には

見えた。そして、ティガは捕らわれたタロウに頷き、

正拳突きを放つ。

 

「……」(コクリ)

 

ティガはタロウに頷き、振り返る。

ユメ、ホシノ、シロコ、そして先生。

 

「ティガ……貴方はマドカ・ダイゴですか」

 

「……」

 

ティガは先生の問に答える事はなく、

先生の腕に一つのアイテムを出現させる。

それをタロウは見たことがある、ギンガスパークに

類似した、光の変身アイテム。

 

「光の…ダミースパーク……くっ………」

 

タロウも長い間囚われていた為か、力が出ない。

 

「まて……何を」

 

(頼む)

 

タロウの中にティガの光が消えていく。

 

「先生…先生!!!」

 

タロウの身体が小さくなり14cmほどの人形サイズに落ち着く。

 

「また……この姿に」

 

「……えと、使います?」

 

「頼む」

 

先生はタロウを胸ポケットにいれる。

そして、ホシノの方を向く。

 

「なんで……なんで…………」

 

ティガのスパークドールズは消滅し、

そこにあったのは石化したスパークレンス。

ティガの光はもう、何処にもない。

 

「お嬢さん…私は」

 

「……先生が力を貸したなら、手伝って。

この宇宙船に、囚われてる人達がいる。救助のために、

中も外でも戦いが続いてる。だから、手伝って」

 

「わかった、先生と言っていたね。名前は」

 

「えっと、アズマ・コウタです」

 

「……コウタ、私もかつてコウタロウと名乗っていたよ。

コウタ、今の私は一人では戦えない。君も、私と同じ、

ティガに今を頼まれた。嫌なら、構わない。

どうか、私に力を貸してくれないか」

 

「……やります、私は先生で、大人だから」

 

先生は頷く、そしてタロウの導きの元拉致された

生徒達へ辿り着いた。

 

「少し待ってくれ、ウルトラ念力!」

 

タロウによるウルトラ念力で通常兵器では破壊できなかった

檻が破壊され、中にいた生徒達が出てくる。

 

「……ホシノ先輩、」

 

「……マドカ先生と、ウルトラマンタロウ、あと先生の

力だよ。ほら、皆出るよ」

 

だが、それに待ったをかける存在がいる。

 

「「フォッフォッフォッ」」

 

「ケムール人」

 

「ウルトラマンタロウ、貴様らはもう終わりだ!

そのキヴォトスは我々ケムール人が地球侵略の橋頭堡とする!

この生徒という存在は兵士として最適だ!」

 

「そんなの……そんなの許さない!」

 

「死ね!」

 

シロコがホワイト・ファングを乱射するが、

光の壁の様な物に阻まれる。

 

「ふん、この舟で我々ケムール人に勝てると思ったのが

運の尽き。貴様らを始めに洗脳し」

 

《ウルトライブ》

《ウルトラマンタロウ》

 

「うるさ」

 

ティガの変身を知っているホシノはつい、

そう言ってしまう。

だが、その場に人間大のサイズでありながらも、

ウルトラ兄弟、No.6が復活した。

 

「皆、テレポーテーションをする!」

 

「なっ!タロウ…貴様!!」

 

タロウはテレポーテーションを行うと、

ケムール人の宇宙船からアビドスへとテレポートした。

これはタロウが先生の記憶を読み取って行ったのだ。

 

「くっ……ウルトラマンタロウめ………」

 

「隊長、宇宙船が……爆発し」

 

「地球人め………地球人め………!!!」

 

GUTSの攻撃により、ケムール人の宇宙船は墜落した。

だが、中に乗っていたケムール人は諦めていない。

 

「「フォッフォッフォッ」」

 

合計、5人ものケムール人が姿を見せる。

それらが、GUTSとアビドスの部隊に攻撃を仕掛ける。

 

(タロウ、このままじゃ)

 

「私に任せてくれ!!」

 

タロウは巨大化する。

逞しい赤いスーパーボディーと父譲りの

ウルトラホーンが最大の特徴。

身長53m、体重5万5千トン、地球の守護者にして、

ウルトラ兄弟No.6!ウルトラマンタロウが真の姿を表した。

 

「新たな……ウルトラマン?」

 

「タァ!」

 

「ふぉ?!?」 

 

それはウルトラマンジャックの得意技、流星キック。

人形の弱点たる頭と首を狙った一撃。

骨が砕けた音とともに呼吸が消え、

ケムール人の1体はその一撃で力尽きる。

 

「なっ……逃げ」

 

「ケムール人!お前達の企みはもう終わりだ!!」

 

たった一撃で倒された仲間に狼狽するケムール人。

その隙をウルトラマンタロウは見逃さない。

タロウの正拳突き、アトミックパンチ。

ダイナマイト10万発分に相当する一撃がケムール人の

腹部を貫通する。

 

「……ティガもその、肉弾戦は得意なように見えましたが」

 

「ここまで残虐では無かったぞ」

 

ウルトラ兄弟の戦いは常に正義と悪との戦いだ。

数多の侵略者に狙われる地球を愛し、

護り、第二の故郷とした。

特にタロウは人間態である東光太郎として、

帰還命令を無視しとどまり続ける程に地球を愛している。

タロウの愛した地球にキヴォトスという都市はない。

だが、別の地球を守らない意味はない。

 

「くっ………!!!」

 

「させるか!」

 

アビドスの部隊を人質にしようとしたケムール人達、

だが彼等よりもウルトラマンタロウの方が速いのだ。

 

「ストリウム光線!」

 

右手を前へ突き出し、

地面と平行になるよう90度の角度で曲げ、

左手は拳を作り右掌につけ、

彼の頭文字であるTの字を作るという、

ウルトラマンタロウの必殺光線。

それを薙ぎ払う様に放つ!

 

「なっ…隊長、我々を?!?」

 

「うがぁぁぁ」

 

隊長と呼ばれたケムール人が仲間のケムール人を盾にし、

ストリウム光線を防ぐ。

だが、もう盾にする仲間も人質という手段も………

 

「降伏しろ!ケムール人!」

 

「……降伏などせん、くらえ!」

 

それはケムール人の頭から放たれた怪光線。

ビームの様なそれはタロウも、アビドスも狙っていない。

 

「そんな……よせ……やめろ!!!!」

 

「どうせ私は負ける!だが、ウルトラマンタロウ!

貴様はこの地球人の愛する守護者も守れず!

絶望する顔をだけを見ることとなるのだ!!!!」

 

「何!あれは」

 

怪光線の向かっている先にあるのは、

アビドスの英雄にして、キヴォトスの守護者。

ウルトラマンティガ、その石像と化した姿である。

 

「あっ………いや……………

いやぁぁぁぁぁ」

 

ホシノは叫ぶ、

ティガの石像がケムール人の攻撃により怪しく輝く。

そして、ティガの石像に罅が入る。

 

「え………」

 

ティガが割れる。

そこから、溢れ出したのは光ではない。

 

「フォッフォッフォッ……フォ?!」

 

何者かが、ケムール人の首を落とした。

タロウですら見落としてしまう程の高速。

その手刀により、ケムール人が倒される。

 

「ハァ」

 

普段のティガの声よりも遥かに低く、

体色は黒・黒銀となり、

まがまがしい雰囲気を醸し出している。

 

「セン…セイ?」

 

「………ウェア?!……アァ…」

 

ティガは藻掻くようにしながら、

己から溢れ出す闇を抑え込む。

頭を押さえ、藻掻き苦しみ助けを求めているようにも見える。

 

「ウェア……」

 

ティガはまるでアビドスに手を伸ばすように砂漠で再び

石となった。

 

「これは……どういう」

 

ケムール人との戦いは終わった。

だが、アビドスを巡る戦いはまだ始まったばかりである。

 

 

 

 

 

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