ブルアカに生徒以上の神秘を入れてみた   作:影後

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?????
地中鮫ゲオガーグ
イーヴィルティガ
登場


影を継ぐもの

キヴォトスー某所

 

「……ティガが蘇っただと?」

 

「えぇ、すぐさま己を石化させたようですが」

 

暗闇の会議室、その中で二人の男性が言葉を交わしていた。

 

「アビドスは現在、エイリアンとの戦闘の影響で

復興を優先している状況です。

攻撃するなら、今しかありませんよ」

 

「……うーむ」

 

男は只管に悩んでいた。

アビドスに眠ると言われる力を欲しているが、

それをマドカ・ダイゴによって長い間阻まれてきた。

そのマドカ・ダイゴはおらず今なら、チャンスと立ち上がる。

 

「忌々しいアビドスめ、あの男が居ない今。

この私が成り上がる踏み台にしてくれる」

 

野心の篭った言葉、それをもう一人の男は

冷ややかな視線で見つめている。

 

(あぁ、マドカ先生。貴方は今)

 

男否、黒服が思い出すのは藻掻き苦しむ

ウルトラマンティガ。

黒服はマドカが石になってから、

キヴォトスを巡り数多の文献を読み漁った。

それは一重に、〘友情〙の為である。

新たに現れたシャーレの先生。

それがどのような人物か判らない。

だが、マドカの様に心動かされる人物であって欲しい。

 

「カイザーの叡智を結集して創り上げたこの、

機械獣ゲオガーグ。これがあれば、

アビドス等砂漠に逆戻りよ」

 

ファイルに記載されたデータ。

それを冷ややかな目で見る。

 

(…人の業、マドカ先生。貴方の言う光を、

私はまだ見つけられていませんよ)

 

黒服の目的はただ一つ、

今闇の巨人となってしまったティガを光の巨人として

復活させる事、そして

 

「……ホシノさん、貴女はどうなるのでしょうか」

 

黒服の腕にはティガのスパークレンスの様にクリスタルでは

無く、石の様に硬く開口部が赤く装飾されたスパークレンスが

あった。

 

「………」

 

 

 

 

 

 

アビドス高等学校自治区

 

「GUTSの皆、お疲れ様でした!」

 

「ガッツウィングはどうでしたか?」

 

「うん!その、死ぬかと思った」

 

「レナが曲芸飛行なんてするから」

 

「だって!ガッツウィング1号のマニューバは

どんな戦闘機よりも優れているんです!

是非とも体験して」

 

「あの!私民間人だよ、気絶するかと思ったよ」

 

約束通り、ガッツウィングに乗せてもらえた先生。

ガッツウィング1号で急加速からのコブラ飛行からの、

急上昇して急降下とガッツウィング1号の性能を

吐きそうに成る程体験させられた。

 

「君達は本当に防衛隊では」

 

「はい、ウルトラマンタロウさん。

私達は既に解散しており、義勇兵の様なものです」

 

「……このキヴォトスは何を考えているんだ」

 

「そう言えば、タロウさんって」

 

「うむ、どうしたんだね」

 

「その、ウルトラマンティガって知っているんですよね」

 

「あぁ、一度共に戦った。

それどころか、光としてあらゆる世界に現れる事のできる。

ティガはウルトラマンというだけではないんだ。

光という神秘の巨人なのさ。考えてみれば、

私は、ほかのウルトラ族を良く知らないんだ」

 

そう、ティガは超古代文明の巨人であるが詳しくは

語られていない。

更にダイナに至っては、ダイナの息子のアスカ=ダイナ。

と余計にややこしくなっている。

ティガとダイナは神秘的な存在過ぎるのだ。

 

「つまり、ここのティガ。

彼も、平行世界のティガの一人なのだろう」

 

タロウは先生の肩に乗り、

苦しむように石になったティガを見上げた。

自身も闇に呑まれた事がある。

ティガは闇に呑まれても抗おうとしているのだ。

 

「……彼の中に激しい怒りと憎しみを感じる。

そして、あの時おぞましいほどの闇が溢れ出ようとしていた」

 

「……邪神のせいだよ」

 

「邪神?」

 

邪神グリムドではないだろう、

タロウが質問すると全ての生徒が顔を背けた。

 

「キヴォトスの最悪。

ルルイエと呼ばれる古代都市から現れた邪神。

ミレニアムからの報告だと、ガタノゾーアだっけ。

闇の支配者だって。一瞬にして、世界が闇に包まれ、

いろんな人が消えたんだ。判る?消えたんだよ。

痕跡も残さず、闇に呑まれたら消えた。それどころか、

ルルイエからゾイガーなんて人食いの化け物も。

私は、ティガに対する人質にされた。そのせいで、

ティガは………自爆した」

 

「自爆?!」

 

先生は驚く、ティガにそんな技は無いはずだからだ。

 

「……ティガは、

自分の光を燃やしてガタノゾーアにぶつかった。

闇を祓うために、自分の光を全てぶつけたんだ」

 

「……まるで」

 

「あぁ、ウルトラダイナマイトだ」

 

「そして、先生は光として再生しただけじゃない。

邪神の闇もきっと、吸い取ってしまったんだよ」

 

 

 

 

夜、GUTSはミレニアムに帰還した。

連邦生徒会を除き、各学園に今回起きた事を

共有すると言うのだ。GUTSは必ず蘇る。

 

「……おやおや、彼を変わらず見つめているのですか?」

 

「何のようだ、黒服」

 

「……ウルトラマンティガは一度、

その心を闇に落とし光の巨人ではなく、

闇の巨人、そう最強の闇の巨人として君臨した

時期がありました。ですが、マドカ先生が闇の巨人に

なろうとも彼に光がある限り、必ず光の巨人として復活

するのです。超古代のティガがそうだった様に」

 

「……なにが言いたい」

 

「これは、私が見つけた巨人の石像。

そして、恐らくはその巨人と融合する為のマシーン。

マドカ先生のスパークレンスに似ている。

と思いませんか?」

 

黒服はスパークレンスをホシノに手渡す。

 

「……ホシノさん、貴女はティガの光をその身に受けたはず。

つまり、超古代のウルトラマンの遺伝子が無くとも、

貴女ならこのウルトラマンに成れる筈」

 

「何が言いたい」

 

「ティガに光を」

 

黒服が消え、スパークレンスだけが手元に残る。

 

「先生が……蘇る」

 

(よしなさい)

 

誰かがそう呟く。

心の底から聞こえてくる、言葉にも感じるソレ。

だが、自分ではない。

 

(貴方の力はそこにはない)

 

「黙れ」 

 

(貴女は……) 

 

「私に……力をよこせ」

 

先生が帰って来る、それに激しい嬉しさがある。

だが、先生は誰のものになる?

何で愛されない、何がいけなかった。

ホシノの自問自答が続く。

 

「ホシノ先輩、いる?」

 

「シロコ、どうしたんだ?」

 

「先生が明日、アビドスの現状を知りたいって」

 

「判った、明日の定例会議には参加してもらおう」

 

「ん、伝えておく」

 

ホシノは、立ち去ったシロコを見つめる。

シロコは自分にとって、妹なのか、娘なのか。

マドカがいた頃、シロコは仔犬のようにホシノと寝る。

ホシノと遊ぶ、ホシノと学ぶと楽しく過ごしていた。

ノノミにも可愛がられ、皆の妹だった。

 

「……シロコも、私のものに」

 

ホシノの中に光は確かに存在している。

だが、忘れてはいけない。

ホシノは、一度邪神の中に……

 

 

 

 

 

翌日、アビドス生徒会会議室にセリカを除いた全員と、

先生、ウルトラマンタロウのペアが訪れていた。

 

「まず、アビドスの財政状況ですが一概に良いものとは

言えないのが実情です」

 

「どうして?」

 

ホシノとノノミが頷きアヤネに視線を流す。

するとパソコンの画面に予算配分が現れる。

 

「まず、砂嵐により降り注ぐ砂の除去。

老朽化したインフラの整備、市街地の警備。

税金等はありますが、数年前まで過疎化していた自治区の

都合、連邦生徒会からの補助や支援もありませんでした。

アビドス校長マドカ・ダイゴ先生がいらっしゃった時代に

やっと復興が始まり、今の私達が何とか生活圏を回している

のが実情です。また、アビドスに残っていた方と、

アビドスに帰ってきた方との確執も大きく市民対応にも

追われています」

 

「待って?そういうのはヴァルキューレの」

 

「ヴァルキューレは1年程前に撤退してるよ。

アビドスとヴァルキューレは結構仲良くしてたんだけどね。

アビドス署の署長だった子が涙を流しながら、

ごめんって言ってたのは覚えてる」

 

「え?」

 

「…連邦生徒会からすればアビドスは邪魔なんだろうね。

だから、手を出さない。支援もしない。勝手にやれ。

まぁ、全盛期のアビドスが連邦生徒会の中で横暴していた

のが理由…まぁ、それだけじゃないだろうけどね」

 

ホシノの含みのある言葉に静かに唸る先生。

 

「他の学校との仲は」

 

「私達はミレニアムとゲヘナとは仲が良かったよ。

ミレニアムとは色々と共同開発というか、彼等の新兵装とかの

テスターもしてるし」

 

「待ってくれ、テスターとはどういうことなんだ?」

 

言葉を発しなかったタロウが話す。

シロコはその言葉を待っていたと言わんばかりに、

アントライオンの標本をテーブルに出した。

 

「床に置いてあったの、それなんだね」

 

「これは…アントライオン?小型の怪獣じゃないか」

 

「そう、アビドスの砂漠は広いだけじゃなくて

ミレニアムの捜査で怪獣も居ることが判明した。

観光地になってるビナーという怪物がいたんだけどね、

あれがティガに倒されてからキヴォトス各地でで怪獣が

至る所で現れて、跋扈し始めたんだ。

呼び起こされるようにね。

そして、なんで新兵装が必要かだけど、わかったろ?

怪獣災害は消えて無かった、連邦生徒会

に揉み消されただけなんだよ。

大型の怪獣災害が無いだけで、各地で小型怪獣の被害は

変わらずあるのさ。今回は宇宙人だけど」

 

「そんな装備があるのになんで」

 

「あのね、予算配分カツカツな私達がそれを所持して、

管理及び維持できる費用があると思うかい?

神秘を纏わせた弾丸で死ぬんだ、私達はそれで自衛してる。

たま~に、レンタルとテスターでお小遣いは稼ぐがね」

 

「だが、これでは」

 

「腐ってるんだよ、ふっ…善意ってやつは常に消えていく。

……あぁ、そうさ。だから、俺は戦うんだ」

 

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