シャアがハマーンを止めるために家を出た次の日、パパから連絡を受けたトラヴィスおじさんが慌ててやって来た。
トラヴィスおじさんは、シャアがネオ・ジオンとの戦いに参戦するのではないか?と思っていたらしく、シャアが私を泣かせたことに対してとても怒っていた。
そして....私は泣きながら、トラヴィスおじさんに対してシャアのことを連れ戻して欲しいと頼んだ。
その言葉に対し、トラヴィスおじさんは当たり前だと言った後、すぐにどこかに連絡していた。
それからしばらく経った後.......トラヴィスおじさんから伝えられたのは、シャアがネオ・ジオンに捕まっている可能性が高いという事実で、すぐさまシャアを助けるための準備をするって言ってたけど
「.....ねぇおじさん、これってモビルスーツだよね?」
今、私とパパの目の前には何体かのモビルスーツがあった。
いや何でぇ!?
どうしてトラヴィスおじさんの職場にモビルスーツがあるの!?て言うか....何でまたここに戦艦があるの!?
「あぁ、そうだぞ」
「そうだぞ、じゃないでしょ!!何でここにモビルスーツがあるの!?ていうか、戦艦まであるし!!」
ガハハと笑うトラヴィスおじさんに対し、そうツッコミを入れる私。
そんな私に対し、トラヴィスおじさんは
「大丈夫だ。ちょっとシャアの捕まっているところに突撃するだけだから」
ニコニコ笑いながらそう言った。
「それ、ネオ・ジオンの人達と戦う前提だよね!?」
そんなトラヴィスおじさんの言葉に対し、私がそう言うと....トラヴィスおじさんをフォローするようにパパがこう言った。
「パンジー、トラヴィスはやると言ったことを本当にやる男だ。だから安心してシャアのことを任せよう」
「.....でも」
.....いくらトラヴィスが強いとはいえ、相手はハマーン・カーン率いるネオ・ジオン。
仮にシャアを救出したとしても、トラヴィスおじさんが無事で済むとは思えない。
だからこそ、私はトラヴィスおじさんが心配だったのだ。
「パンジー、これは大人の問題だ。だから大人に任せとけ」
そんな私に対し、トラヴィスおじさんは私の頭をポンポンと撫でながら、大丈夫だと言わんばかりにニッと笑った。
「それに、シャアの足取りなら既に掴んでいるぞ」
「え、そうなの!?」
トラヴィスおじさんの言葉に対し、驚くようにそう言う私。
トラヴィスおじさん、仕事が早すぎるよ....
「それで、シャアはどこにいるの!?」
私がそう叫ぶと、トラヴィスおじさんはシャアの足取りについてこう語った。
「今分かっている限りだと....アイツはこのコロニーを出た後、ネオ・ジオンの一部の連中にハマーンのところに連れて行くように頼んだらしい。だが」
「だが?」
「どういうわけか、今はネオ・ジオンのとある基地に監禁されているらしい」
その言葉を聞いた瞬間、私は最悪な未来を想像してしまい....思わず言葉を失った。
そんなトラヴィスおじさんの言葉に対し、パパはこう言った。
「恐らく、シャアは自分がハマーンにしてしまったことにケリをつけるつもりだったんだろうね」
その言葉を聞いたトラヴィスおじさんは、奴らしいなと苦い顔をしながら呟いた。
ケリをつける....まさか!?
「それってつまり....ハマーンに殺されるために行ったってこと!?」
私の言葉に対し、コクリと頷くパパとトラヴィスおじさん。
シャアは最初から、ハマーンを倒すためではなく償うためにアクシズに向かっていた。
シャアは、ハマーンに自身を殺させることで自分の罪を清算しようとしていた。
その事実を知った私は、トラヴィスおじさんに対して、こう言った。
「トラヴィスおじさん....シャアはまだ、生きてるよね?」
その言葉を聞いたトラヴィスおじさんは、私の方を向くと
「心配すんな、アイツは絶対俺達が助けてやるよ」
ニカッと笑いながら、そう言った。
そう言うトラヴィスおじさんに対し、私は
「トラヴィスおじさん.......シャアのこと、絶対助けてね!!」
念押しするようにそう言うと、トラヴィスおじさんは
「おぅ!!任せとけ!!」
そう言った後、戦艦に乗っていった。
シャア......お願いだから、無事でいてね。
そう祈りながら、私はコロニーを出るトラヴィスおじさん達を見守るのだった。