トラヴィスおじさん達がシャアを助けに行ってから数日後.......トラヴィスおじさん達は傷だらけの状態のシャアを連れて戻ってきた。
何でも、基地に監禁されていたシャアは拷問を受けていたらしい。
そんなシャアの怪我を見たパパは
「ネオ・ジオンも酷いことをするな」
と言いながら、シャアが家を出たことを咎めることなく治療をしていた。
後でトラヴィスおじさんにお礼を言ったところ、こんなの朝飯前だと笑いながら言った。
んで、トラヴィスおじさんからよくよく話を聞いてみると......おじさんが引き連れていた人達はスレイブ・レイスっていう部隊の元隊員の人で、シャアが監禁されていた基地を居場所を掴むと、あっという間にその基地を制圧したらしい。
しかも、相手に反撃の隙も与えない一方的なやり方で叩きのめしたらしく、それを聞いたパパは相変わらずえげつないなぁと言っていた。
それを聞いた時、トラヴィスおじさんを敵に回しちゃいけないっていうのは事実だったんだなと思った。
そして、基地を制圧したことに関してはティターンズがやったことにしたとか。
.....おじさんって、そういうところが凄いよね。
とまぁ、そんなわけで無事にシャアが帰ってきたわけだけども....シャアが帰ってくるまでハラハラドキドキしていた私は、彼に対して色々言いたいことがあるわけで
「ねぇシャア......私がどうして怒っているのか分かる?」
今の私は、怪我の治療のためにベッドの上にいるシャアに対して、そんなことを言っていた。
一方のシャアは私が怒っていることを察していたのか
「....すまない」
と、私に向けてそう言った。
すまない....ねぇ。
「そういうことを自覚しているのなら.....何で勝手に行っちゃうのよ!!」
私はそう叫ぶと....部屋にパパがいるにも関わらず、シャアの頬をビンタした。
私の行動に対して、パパはビックリとしたような顔になっていたけど....シャアは反撃することなく、ただただその痛みを受け入れていた。
「下手したら死んじゃってたかもしれないんだよ!!」
「....それは覚悟の上だ」
私の言葉に対し、そう答えるシャア。
....やっぱり、シャアは死ぬ気でハマーンを止めようとしてたんだ。
「でも、ハマーンはシャアを殺さなかったんでしょ?」
「.............」
普通、目の前に自分の心を傷つけた相手が居たのなら....誰だってその相手を殺そうとする。
でも....ハマーンはあえてシャアを生かす形で、かつて自分が傷つけられたように彼を体を傷つけた。
その証拠に、シャアの体には殴られたり蹴られたりした痕があった。
それでもなお、シャアは自業自得だと言わんばかりの様子だったので、私はそのことに対して、強めな口調でこう言った。
「そりゃあ、自分がやらかした相手にごめんなさいをして終わる話じゃないのは分かってるよ。でも....勝手に出て行って私達が心配しないと思ったら大間違いだからね!!」
私の言葉に対し、シャアは反論することなくジッと聞いていて....そんな彼の様子を見たパパは一言
「シャア、確かに君は罪を犯したのかもしれない。だが....今の君はキグナス家の一員だ。だから、そのことを忘れないようにね」
と言った。
それを聞いたシャアはハッとした顔で目を見開いていた。
そして、私達が自分のことを心配していたことを自覚したのか....ベッドの上に横になった後、こう言った。
「私は....本当に愚かな男だな」
その言葉を聞いた私は、ベッドの近くの椅子に座ると....シャアに向けてこう言った。
「分かればよろしい」
私の様子を見て、シャアはクスッと笑うと
「お前は相変わらず手厳しいな」
私に対してそう言った。
....手厳しい?私が?
と、疑問に思っていると
「ハハハハ、それは確かにあるかもね」
「パパ!!」
パパがそんなことを言ったので、私は思わずそう叫んだ。
もぅ!!パパったら!!
「とにかく、君が無事で良かったよ」
パパがそう言うと、シャアはベッドの上で横になったままこう言った。
「.....迷惑をかけたな」
その顔には、申し訳ないという表情が出ていて.....パパはそんなシャアを見てニコッと笑った後、こんなことを言った。
「いいんだよ。ただ、その代わりにこう言うのは何だけど.....僕はまだ、君が娘を泣かせたことを許してはいないからね」
そう言うパパの顔には笑顔が出ていたものの、どこか怒っているように見えた。
パパ....めちゃくちゃ怒ってるなぁ。
というか、こういうパパを見るのは久々だなぁ。
「....シャア」
「..........何だ?」
私の言葉に対し、次はどんなことを言うのかと言わんばかりにそう言うシャア。
そんなシャアに向け、私は
「......おかえり」
彼の頬をツンツンしながらそう言った。
「......ただいま」
こうして、我が家にシャアが帰ってきたのだった。