13番目のプルと赤い彗星   作:サクラモッチー

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今回はガンダムサイドストーリーズからとある人物達が出ます!!


来訪者:前編

宇宙世紀90年6月。

雨がシトシトと降っていた時、我が家に慌てた様子のトラヴィスおじさんがやって来た。

....若い男の人と、二人の女の人を連れた状態で。

その女の人の一人はぐったりとしていて、パパは女の人の顔を見た瞬間、すぐに病院へと連れて行った。

 

ぐったりとしていた女の人はクロエ・クローチェっていう人で、いわゆる強化人間らしい。

何でも、数日前にネオ・ジオンの残党同士の戦いがあったらしく....クロエさんはその男の人、もといトラヴィスおじさんの息子さんのヴィンセントさんに保護されたらしい。

でも、何度も行われた強化手術が原因で体はボロボロみたいで、クロエさんの体を見たパパは今まで見たことがないぐらいに怒ってた。

まぁ、医者であるパパからしてみれば、人の体を無理矢理改造したらそりゃキレるよね。

 

んで、もう一人の女の人.......アンネローゼ・ローゼンハインという人で、この人もネオ・ジオンの残党同士の戦いに参加してたってさ。

この人はシャアやマリーダと同じニュータイプで、パパはアンネローゼさんを見て一言

 

「君、だいぶ無茶をしたね?」

 

と言っていたので、アンネローゼさんはよほど無理をしていたんだと思う。

 

一応、シャアに二人のことを聞いてみたら.......アンネローゼさんが所属していた部隊のことは知ってたけど、クロエさんのことは知らなかった様子だった。

でも、クロエさんの事情を知ったら顔を顰めてた。

あのシャアでさえ顔を顰めるようなことをするなんて.......ジオンもヤバいけど、連邦軍もやっぱりヤバいね。

 

そんなわけで.......クロエさんとアンネローゼさんは病院に入院することになり、私とマリーダはクロエさんとアンネローゼさんの世話をしていた。

ちなみに、私とマリーダの正体(プルシリーズ)を知った二人は驚いてて、元気にやっている私達を見て元気を貰えたって言ってた。

....なんか嬉しいな。

 

「クロエさん、アンネローゼさん、体調はどう?」

 

病室に入院している二人に対し、花瓶の花を変えながらそう言う私。

その言葉に対し、クロエさんとアンネローゼさんは

 

「えぇ、少しずつだけど元気になっているみたい」

「私もちょっとずつ治ってきてるかな?」

 

そう言う二人の顔はとても優しげで....つい数日前まで戦っていたとは思えないぐらい、柔らかい表情だった。

.......この様子だと、順調に回復してるっぽいね。

 

「そういえば、マリーダちゃんは?」

「マリーダなら、今日は女子サッカー部の助っ人に行ってるよ」

 

クロエさんの言葉に対し、そう言う私。

そんな私の言葉を聞いたクロエさんは

 

「マリーダちゃん、元気いっぱいね」

 

ニコッと微笑みながら、そう言った。

 

「まぁ、マリーダは私よりかは運動神経が良いからね」

 

クロエさんに向けてそう答えた後、ベッドの近くにある椅子に座る私。

その言葉を聞いたクロエさんはフフッと微笑み、アンネローゼさんもまたクスリと笑った。

と、その時....クスッと笑っていたはずのアンネローゼさんは、突然私に向けてこう尋ねた。

 

「ところで....パンジーちゃんの家に暮らしているあの人、ジャーヴィスさん、だっけ?ジャーヴィスさんってもしかして......赤い彗星なの?」

 

赤い彗星。

その言葉を聞き、ビクッと反応する私。

も、もしかして...ジャーヴィス=シャアってことがバレてるの!?

いやでも、今のシャアは雰囲気が変わってるし....とりあえず誤魔化してみよっと。

 

「チ、チガウヨ?」

 

私がそう言うと.....アンネローゼさんの疑問は確信に変わったのか

 

「パンジーちゃん....何か知ってるの?」

 

と逆に尋ねられてしまった。

アンネローゼの問いに対し、私が困っていると....

 

「それは君のニュータイプとしての勘なのかい?」

 

ちょうどその時、そう言いながらパパが部屋の中に入ってきた。

ぱ、パパ!!

 

「ベネット先生....?」

 

そんなパパの言葉に対し、不思議そうにそう呟くクロエさん。

そして、アンネローゼさんの様子を見たパパはこう尋ねた。

 

「ローゼンハインさん、君は彼と知り合いなのかな?」

 

その問いに対し、アンネローゼさんは

 

「....私は、シャア大佐とは話したことはありません。ただ、その姿を見たことはあるんです。だから、ジャーヴィスさんと出会った時に感じた気配がシャア大佐と似ていたので、そう思っただけです」

 

と言った。

.......だから、ジャーヴィスの正体がシャアだって気が付いてあんなことを言ったんだ。

 

「ベネット先生.......アンネローゼが言っていることは本当なんですか?」

 

アンネローゼさんの言葉を聞き、恐る恐るパパにそう尋ねるクロエさん。

すると、パパは二人の方を向くと....こう言った。

 

「....このことはまた時間がある時に話そうか」

 

その後、ジャーヴィスの正体がバレたことをシャアに伝えると....彼は何となくそんな気はしてたのか

 

「分かった」

 

と言った。

そして、パパはジャーヴィスの正体がバレたことをトラヴィスおじさんに伝えていて....後日、ヴィンセントさんを連れてくるように言ってた。

恐るべし、ニュータイプの勘。

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