13番目のプルと赤い彗星   作:サクラモッチー

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白い人編Part2


白い人②

アムロさんが我が家にやって来てから数十分後....今現在のアムロさんはというと

 

「......」

 

意識を取り戻したかと思えば、シリウスの方を見ていた。

まぁ、ジャーヴィスそっくりの人が目の前に居たらそうなるよね。

 

「あ、あの.......僕の顔に何か付いてます?」

「いや.....その、まさかここにアズナブルツーの兄弟がいるとはな」

 

シリウスの顔を見ながら、そう言うアムロさん。

.......あ、そうか。

アムロさんもジャーヴィスと同じく、アズナブルツーの最後を見守った一人だったからこそ、シリウスを見て倒れたんだ。

 

「....僕はアズナブルシリーズの劣化コピー。最高素体はアズナブルツーだけ。でも、名前も知らないネオ・ジオンの人が僕を助けてくれたんです」

 

アムロさんに対し、シリウスがそう言うと

 

「そうか.....ネオ・ジオンにも志を持った人間が居たのか」

 

アムロさんは、フッと微笑みながらそう言った。

 

「にしても......まさか、ネオ・ジオンがお前のクローンを作っているとはな」

 

アムロさんはジャーヴィスに対してそう言うと、ジャーヴィスはアムロさんの言葉に答えるようにこう言った。

 

「奴らは自分達を率いるリーダーとして、アズナブルシリーズを生み出した。おそらく、私のクローンを作ることで自分達の安寧を得ようとしたのだろうな」

 

ジャーヴィスがそう言うと、アムロさんはジャーヴィス特製のコッペパンサンド(イチゴジャム&マーガリン)を食べながらこう呟いた。

 

「自分達を率いるリーダーが居ないのなら、自分達で作ればいい....か。中々に危険な思想だな」

 

.......ネオ・ジオンの人達は、自分達を率いるリーダーを求めた結果としてアズナブルシリーズを生み出した。

でも、そのアズナブルシリーズの大半は廃棄処分され、シャア・アズナブルとして持ち上げられたアズナブルツーは、アクシズの落下を止める形でその命を燃やした。

......結局、命を粗末にしてまで手に入れたモノはそう長くは持たない。

私は、アムロさんの言葉を聞きながらそんなことを思っていた。

 

「ところで....このパン美味いな」

「あ、確かそれはジャーヴィスの作ったパンだよ」

「....は?」

 

私がそう言うと....目を見開いたかと思えば、手に持っていたはずのコッペパンサンドをテーブルの上に落とすアムロさん。

......やっぱり、ジャーヴィスがパン屋をしていることは衝撃的なことなのかな?

 

「あのシャアが.......パン屋だと....?」

 

そんな私を尻目に、よっぽど衝撃だったのか......ボソボソとそんなことを呟くアムロさん。

呆然とした様子のアムロさんに対し、マリーダは何かを思いついた様子でこう言った。

 

「そうだ、どうせだったらアムロもハロパンを食べるか?」

「........は?」

 

マリーダの言葉を聞き、更に茫然とした顔になるアムロさん。

そして

 

「どうした?アムロ?」

 

ジャーヴィスがそう尋ねると、アムロさんは

 

「ジャーヴィス.......お前、どういう経緯でそうなったんだ!?というか、何で勝手にハロをパンにしているんだ!?」

 

物凄い勢いでそう叫んだ。

 

「別にお前の許可はいらないだろう?」

「そういう問題じゃない!!」

 

あっけらかんな様子でそう言うジャーヴィスに対し、大声でそう言うアムロさん。

.........多分、色んな意味で変わったジャーヴィスを見て、色々言いたいことがあるんだろうなぁ。

 

「アムロ・レイ、ごちゃごちゃ言わずにとりあえずジャーヴィスのパンにハマれ」

「マリーダ!!君はどっちの味方なんだい!!」

「アムロさんは兄さんのパンが嫌いなんですか?」

「ち、違う!!そういうわけではない!!」

 

わぁ、何かよく分からないけどワチャワチャだぁ。

 

「うんうん、何事も平和なのが一番だね」

 

そんなアムロさん達を見て、そう言うパパ。

....騒がしいの間違いじゃないの?

と、そう思っていたら

 

「ちょっと!!この家は病院も兼ねているから少しは静かにしてよ!!」

 

部屋の中にクェスちゃんが入って来た。

 

「君は....クェス・パラヤか!?」

「今の私はクェス・キグナス!!パンジーお姉ちゃんの妹よ!!」

 

アムロさんに向け、そう叫ぶクェスちゃん。

.......何か恥ずかしいな。

 

「アムロ・レイ.......やはり、貴様かぁぁぁぁぁ!!」

 

アムロさんとジャーヴィス達がワチャワチャしている時、病室で安静にしているはずのギュネイさんが当然やって来たかと思えば....その手に持っていた木刀でアムロさんを攻撃しようとしていた。

いやどゆこと!?

 

「ちょっとぉ!?我が家で暴れないでぇ!!」

 

アムロさんとドンパチしようと思ったのか、木刀を振り回すギュネイさんに対してそう叫ぶ私。

一方、ジャーヴィス達は

 

「マリーダ!!シリウス!!クェス!!奴を止めるぞ!!」

「分かった!!」

「あ、う、うん!!」

「ギュネイ!!アンタちょっとダサいよ!!」

 

ギュネイさんを止めようと動き始めた。

ちょうどその時....そんなギュネイさんを見たパパは一言

 

「ギュネイくん....我が家で暴れるのはやめてもらえるかな?」

 

ニッコリと笑いながらそう言った。

その笑顔には、殺意が混ざっていて....ギュネイさんはもちろん、ジャーヴィス達やアムロさんも固まっていた。

 

「分かればよろしい」

 

パパ........相変わらず凄いなぁ。

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