オーガスタ研究所?一体どこの何ダンさんなんだ....?
「....は?」
トラヴィスおじさんの言葉に対し、そう呟くジャーヴィス。
そりゃそうだ。
だって、また第二の自分を生み出す計画が行われていたのなら、ジャーヴィスがそんな反応になるのも仕方ないよね。
一方、その言葉を聞いたパパはコーヒーを一口飲んだ後、トラヴィスおじさんから告げられた事実に対して、こう言った。
「トラヴィス、それはつまり....ジオンの残党をまとめ上げるためのリーダーを連邦が作り上げている、ということかい?」
「あぁ、しかもその計画を主導しているのは地球で大物政治家として有名なモナハン・バハロだ」
トラヴィスおじさんがそう言うと、眉をピクリと動かすパパ。
ジャーヴィスはジャーヴィスで、その計画のことが気になったのか
「......いくら姿形を私に似せたところで、そいつは私ではない」
ソファに深くもたれかかりながら、そう言った。
.....そういえば、昔パパが言っていたな。
連邦軍は、ジオンの残党に対抗するために人の道を外れた行為をする科学者達が居たって。
その研究所でシャアの再来計画が行われていたとしても、ただシャア・アズナブルのそっくりさんを作り上げ、ジオンを制御するという名目でたくさんの人を犠牲するなんてことはあってはならないこと。
ジャーヴィスはそう思ったのか、その顔は徐々に険しくなっていた。
それはマリーダやシリウスも同じだったのか.....二人とも複雑そうな顔になっていた。
「全く......連邦は一体何を考えているんだ?」
「さぁな?ただ」
「ただ?」
「下手すりゃアズナブルツーの二の舞になりかねないなと思っただけだ」
トラヴィスおじさんの口からアズナブルツーという言葉が出た瞬間、ピクッと反応するジャーヴィス。
その拳はいつの間にかギュッと握られていて、怒りと悲しみの感情で震えていた。
......ジャーヴィスはきっと怒っているんだ。
アズナブルツーのように人の命を軽く扱い、道具のように切り捨てるのことを。
ジャーヴィスは第二次ネオ・ジオン抗争でアズナブルツーを助けられなかったからこそ、そんな感情に染まっているのかもしれない。
この流れだと、ジャーヴィス達はその研究所にカチコミに確実に行くかもしれない。
なら、今の私に出来ることは.....
「......ジャーヴィス」
「....ん?」
「.........今のジャーヴィスの気持ちは分かるけど、無茶だけはしないでね」
出来る限り、ジャーヴィスが出撃するまでの間に寄り添うこと。
ただそれだけのことだけのことなのかもしれないけど....ジャーヴィスの心が軽くなるのなら、私は彼に寄り添い続ける。
多分、こういうのを傲慢って言うのかな?
そう思いながら、ジャーヴィスの手の上に私の手を重ねる私。
一方、ジャーヴィスは私の方を見つめると
「.....あぁ、そうだな」
優しくフッと微笑みながらそう言った。
それを見たトラヴィスおじさんはニッと笑ったかと思えば、ジャーヴィスに向けてこんなことを言った言った。
「そうそう、あんまり派手に暴れてパンジーに心配をかけたらベネットにシバかれるからな」
「ハハハハ、それはどういう意味だい?」
トラヴィスおじさんの言葉に対し、ニコニコ笑いながらそう言うパパ。
そんなパパに対し、怖い怖いと言わんばかりの様子の顔になるトラヴィスおじさん。
うん、パパならやりかねないね。
「しかし.....ジオンという存在が形骸化した今となってもなお、君の幻影に縋り付く者がいるとはね」
「それはこっちの台詞だ。私を真似たところで悲劇しか起こらないと言うのに.....」
アズナブルツーのことを脳裏に浮かべたのか、パパの言葉に対してそう呟くジャーヴィス。
その言葉を聞いたパパは確かになと言葉を漏らした後、コーヒーを一口飲んだ。
マリーダもその言葉に同意するようにうんうんと頷いていて、シリウスは悲しげな顔になっていた。
......我が家の比率的には私を含めてクローンが多い。
私とマリーダはエルピー・プルのクローンだし、シリウスはジャーヴィスのクローン。
私達が誰かのエゴによって生み出された存在だからこそ、ジャーヴィスとマリーダはやる気満々なんだ。
.....だとしても、ジャーヴィスとトラヴィスおじさん達を敵に回した連邦軍の研究所が派手に爆発しなければいいなぁ。
まぁ、そこら辺はトラヴィスおじさんが何とかするんだろうけど...(遠い目)
「ところでトラヴィスおじさん.....もしかして今回も前みたいに艦隊で突撃するの?」
「まさか!!そんな大勢で行ったらバレるからそこは少数精鋭で行くつもりだ」
......何でだろう。
トラヴィスおじさんの言う少数精鋭がどうしても少数な気がしないんだけど。
というか、確実に艦隊になりそうな気がするんだけど。
「もちろん、ギルガメッシュやクシャトリア.....それからアナハイムから貰った新型MSも持っていくつもりだがな」
「新型MS!?」
あ、アナハイムから貰ったって.....トラヴィスおじさん、色んな意味で凄すぎるよ。
「ねぇねぇ、その新型MSってギュネイ用のやつ?」
「そこは私も気になりました」
トラヴィスおじさんの話を聞いたからなのか、今まで空気を読んで話に参加しなかったものの、そのワードが気になったのかそう尋ねるクェスちゃんとオードリー。
その質問を聞いたトラヴィスおじさんはニッと笑うと、二人に対してこう答えた。
「あぁ、そうだ。つっても試作段階の時点で実用化には至らなかったやつだけどな」
試作段階で実用化には至らなかったMS.....うん、ヤバそうな予感。
てか、そんなMSを一体どうやって手に入れたんだろう?
......謎は深まるばかりだな。
「というわけで、お前のところのジャーヴィスとマリーダを借りるぞ」
「あぁ、分かった」
そんなわけで、トラヴィスおじさん主導の研究所破壊作戦が決行されることが決まったのだった。
次回、研究所破壊大作戦決行!!
そして、某ダンさんが登場するかも?