ACE COMBAT SW2 ―The Journey Home― 作:skyfish
仲間たちと逸れてまったく知らない土地の基地に到着したブレイズ。この世界にきたとき自分の声に妙な違和感を感じていたが機体から降りて自分が女の姿になっていることに気が付いた。自分の姿を鏡で見た限り身長も下がっているし、胸もあるし、何よりナニも存在しない。女の子になっていることに動揺したが今そんなことを気にしている場合じゃなかった。現在ブレイズはフェデリカの部屋に隠れている。何故かと言うと
「いたか?」
「いや。こっちにも」
「何としても見つけるぞ!」
『おおーーーーーー!!!』
(見つかったらいろいろされるっ!!)
基地の兵士たちに追われていた。
基地に着いて早々兵士(男)どもが大挙として押し寄せてきたのだが、向けられる目が普通じゃなかったのに背筋を凍らせたブレイズは一目散に逃げ出した。
「あなたも大変ね~。ま、そんなにそっくりならしかたないか」
フェデリカは嗤いながら新聞の一部をブレイズに渡す。そこには今の自分そっくりの女の子の写真が載っていた。
「この子がエーリカ・ハルトマン?」
「そうよ。撃墜数200をこえたときの写真ね」
白黒写真だがその姿を見ても今の自分と瓜二つである。今の自分を部隊の皆が見たらどんな顔をするのだろう。ナガセとグリムが言葉を失う顔が目に浮かぶ。スノーは苦笑するだろう。チョッパーが見たら絶対爆笑するだろうな。ジュネットにだけは見られたくない絶対写真に収めようとするのは確実だ。溜息したブレイズを励ます。
「溜息ばっかりだと幸せ逃げるわよ」
「この状況で溜息しないほうがおかしいですよ……」
言葉とは裏腹に明らかに面白がっている顔を向ける彼女を見て再度ため息をつく。既に自分が男だと言う事実は504に伝わっている。(というかフェデリカが勝手にばらした)
メンバーのみにしか知られていないのため、それをしらない兵士たちの熱いラブコールが恐ろしく見える。この感覚は女にしか分からないだろう。
ふと壁に貼ってある世界地図を見る。自分の知る世界と大きく異なる大陸の形、配置、そして国名。簡単に説明されたが、これを見るだけで全く知らない世界に迷い込んだのだと理解してしまう。
「あのジェット機はなんていうの?」
自分が乗っていた戦闘機のことを聞いているのだろう。別に機密でもないからいいだろうと判断した。
「F-14トムキャット 空母艦載機。艦隊の防衛を主眼に入れた戦闘機です。スピードによって主翼の角度が変わる可変翼になっています」
「速さによって翼が動くの? なにそれすごいじゃない!」
可変翼という言葉に目を輝かせるフェデリカ。機械好きでウィッチになる前は技術者になるのを目指していたフェデリカはF-14の可変翼に興味を持った。聞いた話だとF-14の試作機は1970年に初飛行。世界初の実用可変翼機F-111は1964年に飛行している。もし私たちの世界も時期が同じならあと20年もすればその機体またはストライカーが誕生する。そのときはもう自分は乗ることできないから非常に残念だが是が非でも見てみたい。だったら自分がその技術者になってみたいと思う彼女だった。
「ウィッチ(魔女)ねぇ……この世界じゃ箒に乗らないんだ」
アルダーウィッチーズのエンブレムを見たブレイズが呟く。赤を基調とした黒ブーツに箒のマークと、いかにも魔女らしいマークにそんなことを言うと入ってきた竹井が言った。
「あら。もちろん箒にも乗れるわよ。今時のウィッチには難しいでしょうけど」
「…………………………………………本気(マジ)で!?」
そして、滑走路では人だかりができていた。手の空いている兵士たちが集まっている。
「何かあるのか?」
「あー、どうやら竹井とあのブレイズって子が箒に乗るらしいわよ」
医療棟の窓から騒ぎを見るフェルたち。それ以外のメンバーも窓に集まる。
「竹井大尉は箒も乗れるんですか。珍しいですね」
ルチアナの指摘はもっともである。今のウィッチは機種はなんであれストライカーユニットを装着している。箒に跨る時代はもう30年前に終わっている。また箒の操作は非常に難しい。ウィッチの素質があっても一人前になるには浮かぶだけでも一苦労だ。それを解決したのがストライカーユニットだ。飛行魔法の簡略化、スムーズな魔力供給などなど……長い間箒で飛ぶ際の欠点の多くが解決したのだ。それにより箒は衰退し、ストライカーユニットに時代になったのである。
「しっかし盛り上がってるわね。本当は男なのに」
食事と女に関しては他国の追随を許さないロマーニャ国男性の性格故に、本人じゃないとはいえ人類トップエース激似のブレイズに超ハイテンションのロマーニャ兵たち。ほんと、『知らぬが仏』である。
「一番複雑な思いをしているのはブレイズ本人だね」
『だよねー』
自分の国の、パパラッチの存在をよく理解しているパトリシアは苦笑している。
「あ、竹井が飛んだわよ」
「上手いですね」
竹井が箒に跨り自由自在に飛んでいる。華麗な動きに皆見惚れていた。一通り飛んでみせると竹井は下に顔を向けて何か話している。たぶんブレイズに言っているのだろう。次はブレイズが飛ぶだろうと思ったときふと。
「そういえば、ウィッチの素質あるのかしら?」
「さあ?」
根本的なことを忘れていた彼女たち。その瞬間、強い風が吹いた。
竹井が実際に箒乗りを実践したのを見たブレイズは心を躍らせていた。もっと簡単に言うなら目がシイタケのように輝いていた。
「リアルハ○ーポッターktkr!」
「ハ○ーポッターが何か知りませんが、大体このような感じです」
地面に降りた竹井はブレイズに箒を渡した。因みにいうと、ブレイズの格好は先ほどのパイロットスーツではない。黒を基調とした服装のロングスカートに黒ブーツ、とんがり帽子。お伽噺に出てくる魔女の衣装に身を包んでいた。ブレイズがどうしてもといったものである。ブレイズにとって魔女の格好はこうであり、このほうがいい。
「そういえば彼、ウィッチの素質あるのかしら?」
「さあ? もしかしたらがあるんじゃない」
そっくりさんだからもしかしたらウィッチなのかもしれないとフェデリカは考える。一方ブレイズは箒に跨り目を閉じて集中している。そして
「飛べ!」
瞬間、ブレイズを中心に魔力の風が発生する。その強風に手で顔を隠す。見るとブレイズは浮いていた。地面から3mくらいだが確かに浮いていた。
「浮いてる? 僕浮いてる? やったーーーーっ!」
たったそれだけのことに子供の様に喜ぶブレイズ。当人は大喜びだが、浮かぶだけに常に出ている魔力は竹井のときよりもはるかに多かった。そこから分かることは、ブレイズはウィッチの素質がある。だが、魔力の使い方がなっていない。現在の彼女は非常に燃費が悪い方法で浮かんでいるのだ。
(これならストライカーもいけそうだ。トムキャット……名前的にリベリオン海軍のものがいいかな?)
すぐさま自分の隊の一員として考えている。だが、基地に警報が鳴り響いた。
≪扶桑皇国海軍遣欧艦隊第24航空戦隊288航空隊所属、坂本美緒少佐より緊急電! 南東300㎞の海上にて大型ネウロイと遭遇。現在ヴェネツィア艦隊が交戦していますが戦況不利。至急援軍を要請とのこと!≫
「なんでそんなところに? 巣から離れすぎでしょう!?」
今まで巣から離れた場所にいきなりネウロイの反応が出たことはあった。しかし今回は巣から500㎞以上も離れている。今まで一度もそんなこと無かった。それに場所が悪すぎる。ここからではどれほど急いでも到着に30分以上かかってしまう。
「他の部隊はどうなんだ?」
≪航続距離不足だとのことです≫
「そう……いや、手があるわ。ブレイズ!」
自分たちでは無理。だが、それを可能にする人が目の前にいる。
「出撃してほしいの?」
「話が早くて助かる。さっきも説明したとおり相手は人類の敵ネウロイ。本当なら私にあなたを命令する権限なんてないわ。けど、仲間を見殺しにするほど落ちぶれていない」
フェデリカは普段の雰囲気と正反対の顔をしている。それは一隊長として相応しい顔だった。対するブレイズも同様である。
「そうですね。僕も助けられる命を無視するほど腐っていない。出撃します」
「そうこなくっちゃ。はい」
用意周到と言うべきか、彼女の手には脱いだパイロットスーツがある。それを手渡されるとすぐ上着を脱いだ。
『ぐはっ!』
魔女服のしたは白いTシャツ一枚のスパッツのみ。あまりのエロさにロマーニャ兵が鼻血出して倒れる。そんなこと気にせずパイロットスーツに着替えるブレイズ。その姿も体のラインがはっきりしているため見る人によってはエロく見えるだろう。
『な、ナイスハレンチ………』
最後の1人が親指をグッと構えて倒れた。ブレイズを中心に死屍累々。なんだこの光景は。
「あ~……これ私たちが何とかするから、あなたは出撃して」
「了解」
F-14に駆け寄り箒を使い浮かぶ。そこからコックピットに乗り込む。機体を起動。燃料は大丈夫。各種異常なし。滑走路に移動する。
「こちらブレイズ。F-14 離陸します!」
個人的にブレイズは僕っ子だと思うんだ
胸のサイズを明確に決めていませんがTS時メビウス1より大きい ←ここ重要