ただのんびり生きていたかった人生…半人生?   作:フリスリンク

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これから、ルビスの封印されている塔に向かうネドラ達。

やはり、上の世界よりも下の世界であるアレフガルドの魔物の方が強く、狂暴です。スライムやスライムベスでさえも強いです。ネドラ達にとっては苦戦する相手ではないですが、アレフガルドの兵士たちにとってはスライムですら強敵です。


第34話 ルビスの塔の魔物たち 知らない敵

 

 

 

少しだけ、精霊のほこらで休憩をさせてもらった。母さんが空を飛んだだけで、あんなに空を飛ぶ魔物の大群に出くわすとは思わなかったからな……地上はもちろん、上空も危険か。

 

 

ネドラ母「上の世界に慣れてなかったら、ここは居心地が悪かったでしょうね……ラーミアの祭壇のおかげとはいえ、私が光の力を持つなんて予想もしなかったわ!!」

「母さんは魔王軍にいたから、闇の世界の方が居心地良かったの?」

ネドラ母「そうね。闇に覆われた世界しか、当時は知らなかったから……空に穴が開いてるのに気づいて、思わず飛んで行っちゃったのよね~~。光がある世界に初めて触れた時、ビックリしちゃったわよ!その時のギアガの大穴は兵士とか見張りがいなくて、簡単にテドン近くの森に行けたのよ!懐かしいわねぇ!!」

ネドラ父「サランが逃げて来なければ、俺と会う事もなかったし、ネドラも生まれなかった。そこだけは、魔王軍に感謝しているよ。それ以外は許せんがな!!」

 

 

確かに魔王軍……というか、大魔王ゾーマがいなかったら俺は存在していないからな……うーん、複雑だ。

 

キャリー「本当に奇跡の出会いだったのですね。……未来というのは、何があるか分かりませんね。魔王軍に所属していたサランさんと、上の世界の人であるディアンさんが結ばれ、ネドラさんが生まれた。そのネドラさんを中心に、光をもたらしているのですから……」

「光をもたらしているのは、ラーミアだと思いますけどね。ラーミアの祭壇もめちゃくちゃ活用しましたし。」

キャリー「それでも、ラーミアの復活はあなたが主導だったんですよね?すごい事ですよ!」

ネドラ母「そうよ!!うちの子は凄いのよ!!」

ネドラ父「そうだな!!ネドラがこんな立派に成長してくれて、本当に嬉しいぞ!!!」

 

 

なんだ!?新手の拷問か!?恥ずかしいぞ!?

 

談笑もそこそこにして、ルビス様の復活について話し合った。キャリーさんの情報によると、ルビス様の塔に魔物が集結しているらしい。……よほど、復活させられたくないらしいな。ルビス様はこの世界を作った神様。強い光の力を持っている。ゾーマでさえ、殺すまでいかずに封印という手段を取った。

 

………神は不死身なんだろうか?

 

 

どのみち行かなければ始まらないので、俺たち三人は行くしかない。

 

キャリー「私も行きますよ!ルビス様にお仕えする身として!!」

「ここはどうなるんですか?手薄になるんじゃあ…?」

キャリー「私の部下に留守番を任せるつもりです!……そうです!ネドラさん!ひかりのたまを少し貰えませんか?」

「良いですよ!10個くらいで大丈夫ですか?」

キャリー「十分です!ありがとうございます!!」

 

 

キャリーさんの部下である精霊たちに、ひかりのたまを一つずつ与えている。少しでも、魔物との戦いが楽になれば良いけど……

 

 

…………………

 

 

精霊のほこらを出てすぐに、母さんはまた龍化した。ここに来た時と同じように、ルビス様の塔に向かうつもりだ。キャリーさんも母さんに飛び乗った。……空がずっと闇で覆われているから、時間感覚が狂いそうだ。

 

キャリー「ここから北に向かってください!孤立した島々の近くに見える塔があります!そこが、ルビス様が封印されている塔です!」

ネドラ母「分かったわ!!じゃあ、飛ばすわよ!!振り落とされないでね!!」

 

 

母さんは、キャリーさんの案内通りに飛んでいく。……!!また、魔物の大群か!?

 

ネドラ父「また、魔物の大群だな!魔力玉で魔力を吸いとってやる!!」

「俺はさっきと同じように、ザラキを撃ちまくるよ!」

ネドラ母「ウォーミングアップにはちょうど良いわ!!」

 

 

父さんは魔力版元気玉で魔力を吸い取りまくる。

俺はザラキストームを連発する。

母さんは……グラビモスビームを吐きながら、ホーリーフィストを大量召喚して殴りまくる(ばくれつけん)をするという、めちゃくちゃ器用な事をしていた。……俺も真似しよう。

 

 

やっぱり、数が多いだけだな!ルビス様の塔に集まっている魔物も、これくらいの強さだったら良いんだけど……

 

キャリー「強い事は知っていましたが……これほどとは!」

ネドラ母「これでも全力は出してないわよ!!」

ネドラ父「余力は残しておかないとな。どれだけ、塔に魔物がいるか分からないんだ。」

「そうだね。これくらいで疲れてたら、ルビス様までたどり着けないよ。」

 

 

…………………

 

 

何度か空を飛ぶ魔物の大群に襲われながらも、全て倒してルビス様のいる塔に着いた。……だが、塔の様子がおかしい。

 

「……空から頂上には行けなさそうですね……強い結界が張られていますよ?」

キャリー「少し前はこんな結界はなかったのですが……大魔王ゾーマが対策をしてきましたか。」

ネドラ母「これは……ゾーマ様の力だわ!闇の結界ね!」

ネドラ父「なら、ひかりのたまでどうにかならないか?」

「やってみるよ!!」

 

俺は、袋から一つひかりのたまを取り出した。塔の結界に近づけると、結界に穴が開いていく。……けど、結界も再生しようとしてるな。長続きはしなさそうだ!

 

「早く入ろう!結界が再生しようとしてる!!」

キャリー「分かりました!行きましょう!」

ネドラ母「念のために、ひかりのたまを手元に持っておいた方が良いわね!!」

ネドラ父「ああ!塔の中がどうなっているか分からないからな!!」

 

 

俺たちは塔の中に入った。そこには、キャリーさんの言った通り、魔物が大量にいた。全部倒してやる!

 

「ガメゴンロードがいる!!魔法は危険だよ!?」

ネドラ父「なら、切りまくってやる!!……っと、危ないな!?このぉぉ!!!」

ネドラ母「キャリーは私たちの後ろにいなさい!!……やっぱり、この気配……バラモスエビル数匹とキングヒドラ1匹いるわね!!」

 

キイィィン!!!ガン!!!ガキィィン!!!ズガガガガ!!!!バアァァァン!!!

 

 

切って、光弾を撃ちまくって、ブレスを吐いて、蹴り飛ばして、殴りまくってを繰り返す。どんなに魔物が避けようが関係ない。こっちはバラモスエビルの軍団を経験してるんだ!!しかも、倒しているんだ!!そんなんじゃ、俺たちは殺されない!!

 

マドハンドが、だいまじんを呼んでも倒すだけ。仲間を呼ぼうが、俺たちを行かせないように、ラゴンヌが大量に来ようが関係ない。なんだったら、焼いて食べてやる!!

 

 

………………………………

 

 

来る魔物を全て倒して、塔の4階まで来た。もう今の俺たちなら、バラモスエビルもキングヒドラも余裕だ!!……この塔の上がり方の方が苦労したくらいだ。いろんな所に闇の結界を張りやがって……元々の塔内部の構造だって複雑なのに!!

 

ゲームでもあった、行く方向が狂う床は飛んで避けました。だってわざわざ踏む必要がないし、ゲームじゃないから引っ掛からずに済む。

 

ネドラ父「……どうやら、魔物はいなくなったようだな。あれだけ襲ってきたんだ。魔物がいたとしても、少ないはずだ!」

「……確かに気配は少なくなったけど、強い気配が複数感じる。俺が感じた事のない気配だよ?」

 

 

いったい何の気配だ?このバラモスエビルや、キングヒドラより強い気配を出すヤツ……しかも、複数だぞ?闇の結界と気配が似ているが……

 

キャリー「この感じは……ゾーマの魔力ですね……おそらく、闇の結界を維持しているのでしょう。」

ネドラ母「そうね。間違いないわ!!ゾーマ様の気配よ!!……でも、それにしては弱い……分身体かしら?」

 

 

分身体?ゲームでアリアハンの城に出てきた、あのゾーマみたいな感じか?

 

ネドラ母「……いたわ。あれよ。あの藍色の影から気配がするわ!!」

ゾーマの影A「グオオォォォ!!!!」

ネドラ父「っち!!これが他にもいるのか!!」

「キャリーさんを狙ってる!?キャリーさん!!俺たちの後ろに下がってください!!」

キャリー「分かりました!お気をつけて!!」

 

 

ズドドドドドドド!!!!!

 

こいつら!?サイコキャノンを撃ってきやがった!?連発しているからサイコストームか!?……どっちでもいい!!

 

「これでもくらえ!!」

ゾーマの影B「オゴオォォォ……!!??」

「光の力の拳は効くだろ!!これでトドメだ!!」

ゾーマの影B「グォォ……………」

 

ホーリーフィストで会心必中を撃ち、光の属性剣で切りつける。ゾーマの影に効いて良かった……って他にもいるんだ!!

 

龍人化して、一気に片付けてやる!!

 

 

………………………………

 

 

……ふぅ、なんとか倒せた。合計で14匹(体?)くらい倒したのか?向こうも戦いが終わったようだ。30匹以上はいたな。

 

……案の定、知らない敵が出てきたな。しかも、ゾーマの影か……そんなものまで作り出していたとは。見た目は完全に、アリアハンに出てくるゾーマの小型バージョンだったぞ?……本物はもっと強いんだろうな。ちょっと疲れたけど、こんなんじゃ済まないはずだ。

 

ネドラ母「みんな、お疲れ様!もうゾーマ様の影みたいなヤツの気配は感じられないわ!!」

キャリー「闇の結界もなくなりましたね!これで、わざわざひかりのたまを近づける必要はなくなりました。あとは、この塔の5階に行くだけです!!」

ネドラ父「そ、そうか……もうすぐ目的地に着くんだな!」

「父さん、大丈夫?だいぶ疲れてるみたいだけど……」

 

凄い汗をかいている……このまま進むのはマズイんじゃないか!?

 

ネドラ父「……正直、結構厳しいな。怪我をしているわけじゃないんだが……俺も歳か……?」

キャリー「かなりの魔物の大群と戦いましたからね……純粋な人としては、規格外の体力を持っていると思いますが……さすがに限界がきましたか。……気休めにしかならないと思いますが、一応回復魔法をかけますね?」

ネドラ父「ああ、ありがとう……疲れは、なかなかとれないものになってしまったなぁ。若い頃が懐かしい……」

ネドラ母「人間って、本当に老いるのが早いわよね……どうにかできないかしら?」

 

 

か、母さん?もしかして、父さんに人間を辞めさせようとしてる?気持ちは分かるけど、まず父さんに相談しよう!?勝手に人間を辞めさせられたら、だいぶ心にくると思うから!!

 

ネドラ父「……よし、行こう!今ここで退いてしまったら、魔物がまた集まるかもしれないからな!!」

「本当に大丈夫?無理はしないでよ?」

ネドラ父「もちろんだ!……俺は後衛にまわるとするよ。遠距離攻撃ができないわけじゃないからな!」

ネドラ母「ちゃんと無理だと思ったら言ってね?」

ネドラ父「分かった!心配をかけてすまんな。」

 

 

父さんの心配をしつつ、俺たちは塔の5階を目指した。

 

 

……………………

 

 

特に魔物の襲撃はなく、ついに塔の5階……ルビス様の部屋の前に着いた。……バラモスと似た気配がするな。

 

「ねぇ、母さん。バラモスと似てる気配がする。」

ネドラ母「確かにそうね。……あ!思い出したわ!!バラモスって弟がいたはずよ!?」

ネドラ父「バラモスエビルとは違うのか?」

ネドラ母「バラモスエビルはバラモスの量産型なのよ。兄弟と言えば、当てはまるかもしれないけど……頭が悪すぎて兄弟とは思えないわね……バラモスの弟はバラモスよりも強かったはずよ!!でも、バラモスよりは頭が悪かったんじゃなかったかしら?それでも、かなり頭が良い方だと思うけどね。」

「どのみち、油断はできないね……その弟かもしれない気配と、別に2匹の魔物の気配がするし。」

キャリー「おそらく、バラモスブロスですね。そして、その2匹の気配というのはバラモスブロスの配下かと。」

 

 

キャリーさんが言ってくれた。……知らないように話すのって、結構大変だから助かる。ありがとう!!キャリーさん!!

 

たぶん、デーモンアミゴだろうな。アークデーモンとかベリアルに似ているヤツ。今の俺たちなら問題はないはずだ。強そうな気配じゃないし……気配を隠されてたらヤバイかもしれないが、今までそんな敵はいなかった。母さんでさえ、強い気配は駄々漏れだった。俺が魔物使いで、気配に敏感だからというのもありそうだけど……

 

 

「最初は、俺だけで行って良い?」

ネドラ父「なんでだ?相手を油断させたいのか?」

「うん、向こうがもしこっちの気配を読めないんだったら、父さん達が不意をつけるかもしれないからね。」

ネドラ母「確かに……無茶はしちゃダメだからね?」

キャリー「では、ネドラさん、囮を任せてしまう事になってしまいますが、お願いします。」

「任せてください。」

 

父さん達は部屋のトビラの側に隠れた。突入タイミングは任せる事にしたから、あとは、俺次第だ!!やるぞ!!

 

 

俺一人で大きいトビラを開く。……バラモスブロスは隠れてなかった。……あれ?デーモンアミゴが1匹しかいない。もう1匹はどこに行ったんだ?気配はこの部屋からするけど……

 

バラモスブロス「ん?……ほう?やはり、ゾーマ様の言う通り、人間が来たか……ここを嗅ぎつけるとは大したものだ。」

「すでに知られていたか。やっぱり、大魔王は全てを知っているんだな。素直に尊敬するよ。」

 

 

本当に凄いよ。大魔王ゾーマ……前世の知識がなかったら、俺はすぐに殺されていただろうな。

 

 

バラモスブロス「……人間がゾーマ様を尊敬とはな。ここまでたどり着ける強さがあるうえに、なかなか話の分かる人間のようだな。……敵である事が残念だ。」

「こっちも敵対しなければ、和解の道があったんじゃないかと思うよ。面倒事は好きじゃないし。……質問があるんだけど、聞いても良いか?」

バラモスブロス「なんだ?人間よ。」

「俺は魔物の気配が分かるんだよ。あともう1匹いるはずなんだが……教えてもらえるか?」

バラモスブロス「その事か……いいだろう。出てこい!!失敗作よ!!兄であるバラモスの名を語る者よ!!」

 

 

バラモスの名?失敗作?……まさか!?バラモスナイトか!!??そんな気配はしなかったぞ!?気配をごまかされたか!?

 

 

ボコッボコボコ………

 

 

……部屋の床から何かが出てくる!?………え?

 

バラモス?「ウグワアァァァ…………」

 

 

な、なんだ?コイツ!?全身が溶けかかってる!?バラモスゾンビ……にしては様子がおかしい。骨ですら原型がない部分がある。なんなんだ!?

 

バラモスブロス「やはり、ダメか……失敗作は何をしても失敗作か。」

「……バラモスエビルなのか?」

バラモスブロス「バラモスエビルは成功例だ。だが、こやつは違う。……バラモスエビルを知っているなら、分かるだろう?それは量産型だという事をな。こやつは、バラモスエビルが誕生する前に作られたものだ。名をバラモスフロップ……死に損ないの失敗作だ。」

バラモスフロップ「ヴヴヴ…………」

「な、なんてひどい状態だ……!!そいつをこっちに仕向ける気か!?苦しんでるそいつを!!」

バラモスブロス「ゾーマ様から与えられた、最期のチャンスなのだ。失敗作でも、ゾーマ様のために敵を滅ぼす事ができれば本望だろう。」

 

 

バラモスフロップ……戦える状態ですらないのに……無理やりゾーマから力を注がれたのか?……光の力を使おう。

 

「バラモスフロップ……この玉を受け取れ。」

バラモスフロップ「ヴヴガ、ガァア……!?」

バラモスブロス「な、なんだ!?バラモスフロップの力が失われていくだと!?いったい何をした!!」

 

 

キイィィィィン!!!!

 

デーモンアミゴ「ガアァァァ…………!?」

バラモスブロス「我が配下まで……!!貴様!!」

「バラモスフロップには同情するよ……沸々と怒りが込み上げてくるんだ。こんな命を粗末にするやり方にさ。」

 

 

 

「だから」

 

 

 

「覚悟しろよ。バラモスブロス。」

 

 

 

 

 

 

 

 




デーモンアミゴは雑に退場しました。バラモスエビルやキングヒドラを余裕で倒せるので、一瞬ですね。

アレフガルドの住人は大魔王ゾーマが近くにいるのに、よく持ちこたえていますよね。それとも、絶望と悲しみを手に入れるためだけに見逃しているのかも……

蛇足になりますが、もうすぐネドラ達は一歳年を取ります。ネドラの年齢は19になり、ネドラ父は56になります。ネドラ母は少なくとも500以上なので、微々たるものですね。メタランは54ぐらいです。

エルフの女王は不明で、アンは18をイメージしています。エルフなので長寿のイメージです。コハビンやクミスはドワーフなので、これも長寿のイメージですね。

メタンガやメタブレイブは、メタランよりも幼いです(20くらい)。ベロニカとセーニャは不明です。
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