ただのんびり生きていたかった人生…半人生? 作:フリスリンク
早くしんりゅう様と修行したい………竜の女王様たちに報告しに行きたい………ゾーマを探しに行きたい………
そんな事を常日頃考えてる。どうして………どうして、遠出禁止が撤廃されないんだ!!??もう体は治ってるのに!!精神だって何も問題はないはずなのに!!
どうしてなんですか!?しんりゅう様!!
(しんりゅう『私に言われてもな……心配をかけすぎてしまったのだろう。私から見れば、詳細を知っている分、問題はないと言えるのだが……願いの内容を他の者に伝えていないのだろう?』)
うっ………それは、そうなんですけどね?それにしたって過剰というか、過保護というか……
(しんりゅう『今は諦める他ないだろうな。そなたは大魔王ゾーマに深く傷を与えたのだ。休息を取り続けても良いぐらいだぞ?それだけ、此度の行動の功績は大きいのだからな!……そなたと戦えないのは残念ではあるが……』)
功績って………俺はゾーマを逃がしちゃってるんですが……
(しんりゅう『そう己を過小評価するのを止めた方がいいぞ?………む!!メタブレイブが来たようだ!連絡を切るぞ!』)
しんりゅう様の気配が感じられなくなっちゃった………せっかくの話相手がーー!?というか、メタブレイブが天界に行ったのか。また、強くなりそうだな………
父さんはポルトガの船の護衛、母さんはレイアムランドで、アンとメタンガと修行をしているらしい。……だから、今は自宅に俺一人なんだよなぁ。……アンがいる時はいろいろ疲れる事があるけど、いなかったら寂しいもんだな。
そういえば、俺が作った劣化版の世界樹のしずくがなくなってたよな。暇だし、作るか……せかいじゅのははまだあるし……
でも、せかいじゅのはを残しておいた方が良いんだろうか?この世界でザオ、ザオラル、ザオリクを使った事がないから、どれくらいの効果なのかが分からない(発動自体はできる)。………保険として欲しいよな。せかいじゅのは。
パサリパサリ……
ん?パサリ……?何の音だ?……え!?
せかいじゅのはが増えてる!!??
どういう事だ!?なんで増えた!?………待てよ?前にしんりゅう様に叶えてもらった願いの能力で出たのか?それしか考えられないぞ!?せかいじゅのはに分裂能力なんてないし……
確認のためにもう一回………
パサリパサリ……
……………そうか、出たか。
確認しよう!!??たぶん、他にも出せそうなヤツがあるぞ!?覚えてる限りになっちゃうけど、やる価値はある!!
………………………………………………
なんで、俺は大魔王ゾーマ戦の前に気がつかなかったんだ………!!
『この世界に存在する又は存在した素材を無限に出せて手に入れられる』願いって、ふしぎな鍛冶の素材を参照にしてるって気づいていたはずだ。
ふしぎな鍛冶の素材として使える、せかいじゅのはが出るとは思わなかったよ……武器とかガイアのハンマー、各種オーブに気を取られ過ぎた。
他にもせいすい、まほうのせいすい、けんじゃのせいすい、エルフののみぐすり、きせきのきのみ、いやしそう、特どくけしそう、ばんのうぐすり、超ばんのうぐすり、つきのめぐみ、ラブリーエキス、いのちのいし、どくがのこな、ばくだん石、てんしのすずが出てきた。
まさか、けんじゃのせいすいだけじゃなく、エルフののみぐすりまで無限に出せるなんて……本当になんで気づかなかったんだよ!!??きせきのきのみなんかは、一時的とはいえゾーン状態になって強くなれるのに!!
………悔やまれるなぁ。回復道具めちゃくちゃ出せるじゃん……というか、これで十分すぎる。
他にもレッドベリー、サバンナの水、ガマのあぶら、まりょくの土、きよめの水、サンドフルーツ、ふしぎなひだね、スライムゼリー、ふしぎな海草、うるわしきのこも出てきた。
……まぁ、ふしぎな鍛冶の素材だけど、そのままでも使えるよね。水は飲み水にできるし、食べられる物(料理)もあるし………まりょくの土だって植物を育てる土壌にできそうだし、ふしぎなひだねも夜の灯りだったり、普通の鍛冶に使えそうだ。
これ、思い出せればまだまだあるんじゃないか?ふしぎな鍛冶セットがなくても、かなり需要のある物が出せるだろ!!
あまぐものつえと、たいようの石も出たけど……虹のしすぐの素材か?……今のゾーマの城付近の地形を考えると、いらないなぁ。
あとは、聖なる種火、赤き始祖の葉、じょうぶな張り布、神秘のアメジスト、ゾンナルの樹の枝等々。
………詳細に覚えていない名前が分かったり、使い方がわかったりするのは、しんりゅう様のサービスなんだろうか?使い方を覚えてなかった物も出せたし、何の素材かも思い出せたし。
出すまでが苦労するんだけどな!!わざわざ五十音順の表を作って、どんな物があったか薄れた前世の知識を書き出してるし!!………でも、こうやると詳細に名前が分かるようになるんだよなぁ。絶対にしんりゅう様のサービスだな!!普通はあり得ない!!
とりあえず、せかいじゅのはと赤き始祖の葉をエルフののみぐすりに大量に漬けておこう。良質な世界樹のしずくとか健康ドリンクができるだろ!!
きせきのきのみとゾンナルの樹の枝は、まりょくの土で土壌を作って、後で植えておくか……あって困るものじゃないからね!!
………エルフののみぐすりについては、エルフのみんなには内緒にしておかないと………絶対に問題になる。
………………………………………………………
それから三日後……遠出禁止令は解除されていないが、世界樹のしずく作りと、きせきのきのみとゾンナルの樹の枝を植えて育てている。育てている場所は、テドン南の修行場の外周だ。
魔力や光の力を与えて育てているが……まさか、こんなにすぐ成長するとは思わなかった。きせきのきのみは苗になり、ゾンナルの樹の枝は他の木と変わらないぐらいに育っている。これは、また戦力強化に期待できるぞ!!きせきのきのみも生っているし、今後も育てないと!!
きせきのきのみをこの修行場で試したところ、一時的にパワーアップした。さすがに、連携技みたいな事はできないけど、集中力も上がるから結構便利だ。作業中にも使えるし。
できれば、ゾーン状態を自力でなれるようにしたいけど……修行方法が分からない。せっかく、この修行場にいるんだ。きせきのきのみを食べて、頑張ってみるか!!コツを掴めればいいけど………
~~数時間後~~
シュイィィィィィィン!!!!!
……なんとなく、できるようになってきたかな?ちょっと、きせきのきのみの食べ過ぎで苦しいけど……どれくらい食べたんだ?
まぁ、でもゾーン必中っぽい感じにはなってきた。持続時間が短いけど……要練習だな。
ゲームでは……というか、願いを叶えてなければできなかった事だな……貴重なきせきのきのみを大量に食べて、ゾーン必中を習得するなんて……あまりにもったいなさすぎる。無限に出せる恩恵が凄い。
ずっと気づかなかったら、きせきのきのみを出す事さえ考えてなかったから、気づけて良かったよ!!
ん?この気配は………メタランとアン?どうしたんだろう?
メタラン「やっぱり、ここにいた!!……って、なんだか青いオーラが……?」
アン「ネドラ……また、何か修行してたの?目を離すとすぐにいなくなっちゃうんだから!!」
「青いオーラは気にしないで………って、アンは俺の親かよ!?別にここに来ても良いだろ?遠出禁止のルールは破ってないんだからさ。」
俺の心配をしてくれてるのは嬉しいけど、過保護なんだよなぁ……アンは俺をどうしたいんだよ……
「メタランとアンが一緒に来るなんて……何かあった?」
メタラン「オルテガが、また泊まりに来てくれた!それをネドラに知らせようと思って。」
「オルテガさんが!?分かった!すぐに行くよ!」
アン「……なんだか、急に元気になったわね。」
「オルテガさんって旅をしてるから、なかなか会えないんだよ。自宅にも帰ってないから。」
アン「ふーん。なるほどねぇ。」
なんだか、アンの機嫌が少し悪くなったような……?なんでだ?オルテガさんの話をしただけだぞ?
オルテガさんがどういう旅をしているのかが、全く分かってないからなぁ。ちゃんと聞いておかないと。
俺たちはテドンにルーラをした。
………………………
「オルテガさん!!」
オルテガ「おお!ネドラ!無事みたいだな!……弥美、どうしてネドラはまた遠出禁止になっているんだ?見るからに元気そうだが……」
弥美「サランが過保護……としか言いようがないのう。わらわも、遠出禁止にしなくても良いと思っておるのじゃがな。」
これまた珍しい組み合わせだな。オルテガさんと弥美……俺について話してたのかな?
「オルテガさんと弥美が、話しているところを見たのは初めてかもしれませんね。」
オルテガ「メタランが俺を見るなり、ネドラを連れてくると言って呼びに行った後に弥美に会ってな。服屋の事と、遠出禁止になっているネドラの事を聞いていたんだ。」
弥美「たまたま、わらわが休憩時間だったからの。話し相手になっていたのじゃ。」
「なるほど……」
アン「弥美さん!また、オシャレについて教えてよ!」
弥美「うむ!良いじゃろう!一緒に服屋に行こうぞ?」
アンと弥美が服屋に行った。もう、完全に弥美は服屋の店員だな。
「オルテガさん!また、旅について聞かせてくださいよ!!旅の情報を楽しみにしてるんですから!!」
オルテガ「……今回は、あまりにも旅の収穫がないが……それでも良いか?」
「ええ!もちろんです!!」
オルテガさんの旅の詳細を聞くと、魔王バラモスの捜索が主な内容だった。今まで、旅をしてきた場所を再度巡り歩いていたようだ。強い魔物との遭遇もなく、バラモス城を何度も探索しても何も情報が得られなかったらしい。
うーん……なんだか申し訳なくなってきちゃうな……ギアガの大穴も閉じたし、話しても問題ないのかな?……ゾーマがまだ生きている事が懸念点だな………
「アリアハンの王様には伝えたんですか?」
オルテガ「一応、報告はしたんだが……あまり納得はいってなさそうだったな。俺も納得がいってないから、魔王バラモスを探すしかないんだが………」
「……あまり、その事に集中しても良くないですよ?家に帰って休憩したり、家族に会わないと。」
オルテガ「うーむ……それはそうなんだが……何故、バラモスがいるであろう城にいないのかが引っ掛かってな。」
「確かに、なんだか気持ち悪い感じになりますよね……」
もう、どこにも魔王バラモスはいないからなぁ……まだ大魔王ゾーマの事は隠しておくか?その方が、オルテガさん達にとって平和だし……
「何か手がかりがあれば良いんですけどね……」
オルテガ「手がかり……というわけではないが、バラモスの城の近くに島があったんだが、島ごと結界で覆われていたんだ。バラモスの城の近くの、ほこらの近くにいた兵士たちにも聞いたが、いつの間にか結界が張られていたらしい。」
「結界?何のために?」
オルテガ「分からん……兵士たちが言うには、ギアガの大穴という穴があって、身投げをしないように見張っていたらしいのだが……気がついたら、ほこらの近くで気絶していたらしい。結界もその時に気づいたそうだ。」
上手くいってるようで安心だ。兵士たちには悪いけど、必要な事だったんだ。許してくれ!!
……ギアガの大穴は閉じてるから、メタンガを連れて結界を解きに行っても問題ないかな?
「わざわざ、兵士たちを気絶させるなんて……殺していないという事は、魔王バラモスと関係がないんでしょうかね?」
オルテガ「かもしれないな。生かす理由がないはずだ。それに、わざわざほこらの近くまで、気絶した兵士たちを運んでいるとしたら………魔物の仕業ではなさそうだ。」
「だとしたら、目的が分かりませんね……身投げ防止とかぐらいしか思いつきませんよ?」
オルテガ「兵士たちが見張っているのに、それをする必要がないと思うが……全然分からんな……」
やった主犯である俺からしたら、オルテガさんの安全のためなんだけど……そんな考えにたどり着けるわけがない。オルテガさん一人のためにやったなんて、誰が信じる?
とりあえず、オルテガさんの旅の内容を聞いて満足した。オルテガさんは、テドンに泊まってゆっくりした後、アリアハンに一度帰省するらしい。……その方が良い。旅を止めて、ずっとアリアハンに住んでてほしいが……オルテガさんが止まるとも思えない。ゲームでも、記憶喪失なのに一人で突き進んで行ったからな。
……………………………………………
一方、アレフガルド……メルキド。
ゾーマ「………これは、ここでいいのか?」
酒場の店員1「ええ、酒樽はそこで大丈夫よ!ありがとね!」
酒場の店員2「まさか、こんな子どもなのに!力持ちなのねぇ!」
何故、ワシがこのような人間の手伝いなど……魔物を虐げた者たちの言う事を聞かねばならんのだ!!……落ち着け。身を潜めなければ、ルビス達に見つかってしまう。ワシがここで朽ち果てるわけにはいかぬのだ。
酒場の店員3「悪いな……ちゃんとお駄賃は出すからよ。」
ゾーマ「ああ、すまぬな。」
………人間の営みに溶け込んで、時を待つとしよう。できるだけ、力を貯めるのだ。……人間の食べ物は、旨いのが腹が立つ。
酒場の店員4「ゾーディ!!こっちもおねがーい!」
ゾーマ「分かった。待っておれ!」
まだまだ、素材として出せる物があると分かったネドラ。無限のきせきのきのみのおかげで、ゾーン必中を覚える事ができました。
オルテガの旅は、まだ終わらないようです。今の状態で、ネドラ達が正直に話せば終わりそうですが、大魔王ゾーマの事を知らせてしまうと一人で立ち向かってしまう事が確定するので、なかなか真実を伝えられません。
現在のゾーマは「ゾーディ」と名乗っているようです。上手く、ルビス達の包囲網から隠れられているようです。
大魔王ゾーマは、力を犠牲にルビス達にから逃げる事に成功しています。しかし、闇の力や鍛えた力等消えてしまい、かなり弱体化しています。存在そのものが変わっていると言っても良いくらいに、気配も変わっているため、気づかれていないようです。