ただのんびり生きていたかった人生…半人生? 作:フリスリンク
翌日、オルテガさんがテドンから去る前に、俺が作った改良型の世界樹のしずくやけんじゃのせいすいをいくつか渡しておいた。……もしもの事があるかもしれないからな。念には念を入れないと!!効果は俺が保証する!!試してみたら、凄い効果だった!!
オルテガさんも受け取ってくれたし、ひとまず安心だ。……怪我をしない事が一番だけどね。
武器屋スライム「今、イイカ?ネドラ。」
「ん?ガンキン?どうしたの?」
武器屋スライム「レイアムランド、土地ガ広イ。鍛冶スル場所ガ作レルハズ。ソコデ、頼ミガアル。」
「頼み?俺にできる事だったら頑張ってみるけど……今は遠出禁止中で……」
武器屋スライム「難シイ事ジャナイ。オーブヲ出シテホシイ。タクサン。」
「オーブを?鍛冶とオーブに何の関係があるのさ?」
武器屋スライム「レイアムランドノ、メタルスライム達カラ聞イタガ、ラーミアノ祭壇デ強クナレル。ソレヲ鍛冶ニ利用スル。」
「………オーブを出せる事は誰から聞いたの?」
武器屋スライム「メタンガ、カラダ。セーニャカラ、聞イタラシイ。」
セーニャさん?何を伝えてるんですか?……内緒にしてとも言ってないし、オーブがあっても悪用できないから良いか。………さすがに六軍王はないよな?
「レイアムランドに鍛治場を作るって、許可は取ってあるの?さすがにいきなりはダメだよ?」
武器屋スライム「チャント、許可ハ貰ッテル。前ニ、レイアムランドニ行ッタ時、ベロニカト、セーニャニ話シテル。」
「それなら良いけど……」
ガンキンってレイアムランドに行ってたのか……オーブを出すのは別に良いけど、どうやってラーミアの祭壇を再現するんだ?ハーゴンさんの魔法陣の知識がないとダメなんじゃないか?
「とりあえず、五セットくらいオーブを出すよ。それで良い?」
武器屋スライム「ソレデイイ、助カル。」
ドラクエ3の各種オーブを意識しながら、能力で出した。ドラクエ11のオーブだと、使い方が変わるかもしれないからね。念のため、鍛治に役立つと思って聖なる種火も出した。
武器屋スライムのガンキンは、オーブと聖なる種火を受け取るとすぐにレイアムランドにルーラをした。
なんで、レイアムランドに鍛冶場を作ろうとしてるんだろうか?ラーミアの祭壇をどうやって再現するんだ?……そういえば、ベロニカさんがひかりのたま用の台座を作ってた事があったな。ベロニカさんにやってもらうのか?
いろいろと疑問は尽きないが、まぁ悪い事にはならないだろう。
…………………………………………………………
ようやく、ようやくだ………
やっと遠出禁止令が解除されたぞーーー!!!!!
アン「随分嬉しそうね……」
「そりゃそうでしょ!!元気なのに、行きたい場所に行けなかったんだから!!」
ネドラ父「気持ちは凄く分かるぞ!!行動が制限されるのって、結構キツいよな!!」
ネドラ母「まったく、ディアンまで……心配だから、遠出禁止にしてるだけなのに……酷い言いようね。」
母さんが過保護なんだよ?俺はもう完全回復してるのに、遠出禁止令が敷かれてたんだから。……体が動けなくなるまで戦ったのは悪かったけどさ、一週間も経たないうちに動けるようになってたんだから!!ずっとウズウズしてたんだよ!!
アン「………また、どこかに行っちゃうんだ。私がついていけない場所に………」
「ちゃんとテドンに帰ってくるから!!そんな悲観的にならないでくれよ……」
アン「だって、連れていってくれないんでしょ?」
「それは……まあね。しんりゅう様の所とか、下の世界に行くからさ。そこまでは連れていけないよ。」
アンが今よりも、もっと強ければしんりゅう様に強者として紹介できるけど……まだその水準に達してないからなぁ。下の世界も、ゾーマがどこかにいるはずだし、魔物も強めなヤツが残ってるし。
ネドラ母「アンはもっと強くならなきゃね!!まずは……ディアンを越えるところから始めましょう?ねぇ、ディアン?」
ネドラ父「そうだな!しんりゅう様の事は、俺は会ってないから分からんが、行きたいなら強くならないと!下の世界もまだ危険なはずだ。闇が晴れてるといっても、魔物がいないわけじゃない。大魔王ゾーマもどこかに潜んでいるらしいしな。」
アン「難易度が高すぎるよー!?」
「まぁ、頑張ってくれ!!アンならできる!!……たぶん。」
アン「たぶん!?そこは言い切ってよ!!」
アンの向上心次第だからなぁ。頑張るしかない!!
まずは竜の女王様の所に行くか!!
…………………………
現在、竜の女王様の城………なんだけど……
キラキラキラキラ
と、とんでもない量のひかりのたまが!?前に来た時よりも増えてる!!……城の外にまで溢れてるけど、大丈夫なのか?
ハーゴン「おお!ネドラ様!!ご無事でなによりです!!」
「ハーゴンさん!報告が遅れてすみません……ちょっと、母親に遠出を禁止されてまして……」
ハーゴン「そうでしたか!女王様が下の世界の様子を見ておられたのですが……途中から見えなくなってしまったようでして。何が起こったのか分かっていないのです。」
「見れなくなった……?もしかすると、ギアガの大穴が閉じた事が原因かもしれません。」
ハーゴンさんに下の世界……アレフガルドで起こった事を話した。
大魔王ゾーマと戦って、消耗させる事はできたが逃げられてしまった事。下の世界はルビス様の力によって、闇が祓われた事等々。
ハーゴン「なるほど……という事は、女王様の負担が軽くなったという事ですね!!」
「おそらく、そうだと思います。竜の女王様が、監視しなくても良い状況になったはずですが……ゾーマに逃げられてしまっているのが不安材料です……」
ハーゴン「どうにかして、大魔王ゾーマを討伐できれば……心配事はなくなりますね。ですが、闇の力も気配も感じられないとなると、捜索は難航しそうですね……」
「すみません……あの時、もっと体が動いていれば……!!」
ハーゴン「いえいえ、ネドラ様が謝る事など何もありませんよ!!大魔王ゾーマを追い詰めたのですから!!」
ゾーマを倒していれば、こんな不安になる事もないんだけど……探さないとな……
ハーゴンさんと共に竜の女王様の元へ行って、ハーゴンさんにした話をもう一度伝えた。
竜の女王「本当に……よく頑張りましたね……!!途中まで大魔王ゾーマとの戦いを見ていましたが……大魔王ゾーマが、異世界の魂からの感情を利用しているとは思いませんでした。」
「俺も、そんな事が起こってるとは思いませんでしたよ……異世界の魂の消滅に関わってないとはいえ、利用した事は許せませんよ!そもそも、ゾーマがギアガの大穴を開けなければ、犠牲にならずに済むはずの魂もあったはずですから!」
竜の女王「そうですね……あなた方のおかげで、大魔王ゾーマが弱まり、ギアガの大穴を維持できなくなった……この世界や下の世界にとって、間違いなく救世主ですね。そして、異世界の魂達にとっても……」
「……そうだと良いんですけどね。」
ハーゴン「……迷い込んだ異世界の魂を、消滅する前に帰らせる事ができれば良かったのですが……」
……俺が例外だっただけで、消滅しか道がなかったんだろうな。しんりゅう様の力で、どうにかできるんだろうか?いや、ゾーマの行方も知りたいし……
竜の女王「……今は、この世界の平和を喜びましょう。下の世界は心配ですが、少なくともこの世界に大魔王ゾーマが来ている事はないはずですからね。」
「この世界は平和……そっか、この世界だけは救われてる状態なんですね……なんだか実感がわきませんが……」
ハーゴン「大魔王ゾーマの脅威を間近で感じている分、なかなか平和とは思えないかもしれませんが……やはり、大魔王ゾーマがいる限り、油断はできませんね。」
これから迷い込んでしまう異世界の魂には悪いけど、ゾーマ討伐を優先させてもらう。ゾーマの存在は危険すぎる。
「まぁ、あの戦いの途中でギアガの大穴が閉じているので、この世界は大丈夫ですよね。その後に、下の世界以外に逃げ道なんてないでしょうし。」
竜の女王「……ネドラさんにはかなりの重荷を背負わせてしまっていますが、どうか気を休めてくださいね?我々が言えた事ではありませんが……」
「あ、いえ、お気遣いありがとうございます。俺もゾーマの存在は気になってしょうがないので。」
とりあえず、ゾーマの行方を追う事から始めないとな!!
「ところで、聞くのが遅くなっちゃったんですけど……体の調子はどうですかね?正直、会う度に光の力が強くなっているので、大丈夫だとは思いますけど。」
竜の女王「とても調子が良いですよ?……また、ひかりのたまを作り出し過ぎてしまいましたがね。」
「城の外にまで、ひかりのたまが溢れ出してましたからね……いくつか貰っても良いですか?」
竜の女王「大量にあるので、たくさん持っていってくれると助かります。」
ハーゴン「魔法陣の調節は怠っていないのですが……出力をさらに弱めてみましょうかね……」
ハーゴンさんは魔法陣の調節に苦労しているみたいだな……出力が強くてもダメだし、弱すぎてもダメ……難しいな。
「でも、こんなに竜の女王様が強い力を持ってて、大量のひかりのたまに囲まれているなら、ここを襲う魔物はいなさそうですよね。」
ハーゴン「それはそうですね。この場所に攻め込む魔物……悪意のある魔物は近づけないでしょうね!……私から見ても、ひかりのたまがありすぎて眩しいと感じるくらいですし。」
さすがに、ハーゴンさんから見ても今のひかりのたまは多すぎるか。許可はもらったし、大量に持っていこう。
ハーゴンさんに、俺が作った改良型の世界樹のしずくと超ばんのうぐすりをいくつか渡した。これで、竜の女王様が病気になった時に乗り越えられれば良いけど……
一応、ハーゴンさんに確認してもらわないとさすがにマズイと思ったので、ハーゴンさんに渡す。もしも、竜の女王様に毒だったら……そう考えると恐ろしいので、その事を話した。
ハーゴンさんは「さすがに考えすぎでは?」と言っていたが、念には念を入れないと!!
大量のひかりのたまを貰って、竜の女王様の城のみんなに挨拶をして、しんりゅう様の所へルーラをした。……マジックバリアがなくても、余裕で霧に耐えられるようになったな。修行のおかげか?それとも、ラーミアの祭壇のおかげか?
……………………………………………………
しんりゅう
「見事だ!!!!よくぞここまで強くなったな!!そなたの願いを叶えよう!!!!」
久しぶりに来れた天界。しんりゅう様と修行(という名の全力の戦い)で、また願いを叶えてもらう事になった。今度の願いもすでに決まっている。
「それでは、大魔王ゾーマの居場所を探ってもらえませんか?」
しんりゅう「ん?それだけで良いのか?そのぐらいなら、願わずともやるぞ?」
「あ、そうなんですか!?てっきり願いの類いかと思ってたので……」
しんりゅう「大魔王ゾーマの探知ならば、無償で引き受けるぞ?そなたには数々の恩があるからな!!……さすがに、遠隔で殺すような願いは叶えられぬが……」
たぶん、制限を外せばできるんだろうな。倫理観がぶっ壊れるけど。
しんりゅう「………………んん?なんだ?モヤがかかっているな……魂はアレフガルドにあるようだが、場所が特定できぬ。」
「え!?しんりゅう様の力でも難しいんですか!?」
しんりゅう「うむむ……大魔王ゾーマの力が弱まっている事は確かだ。……これは、力を犠牲に自身の存在を書き換えたか?」
ウソだろ!?ゾーマってそんな事ができるのかよ!?……今も探しているルビス様たちに、見つからないようにするためか?洗脳系の願いができたら、これでゾーマの事を考えなくて済んだのに!!!???
しんりゅう「今の力が弱まっている大魔王ゾーマに干渉はできそうだが……存在を書き換えたとなると、干渉ができぬな。大魔王ゾーマとは別の存在という認識になってしまうからな……」
「……あの時の最後の力って、そういう事だったのか。しんりゅう様の存在も恐れたのかもしれませんね。」
勝手に天界にも侵略してるんだ。情報はあったのかもしれない。本当にゾーマって厄介だな!?
しんりゅう「存在を書き換えていなければ、場所を特定できたのだが……すまないな。」
「いえ、アレフガルドにいる事が分かっただけでも良かったです!!」
しんりゅう「そうか……では、改めて……願いはあるか?」
「でしたら、今後、この時空に迷い込んで来るかもしれない異世界の魂を元の世界に帰してくれませんか?」
しんりゅう「………それは、上の光溢れる世界と下のアレフガルドの事を言っているのだな?」
「はい!………難しそうですかね?」
しんりゅう「いや、できるぞ?ただ、そなたの願いとして叶えて良いかどうかに迷ってな……世界を作った神々の問題だからな。……!!ならば、他の願いと共に叶えよう!他に願いはあるか!?」
「え!?えーと……じゃ、じゃあ、今後、人間と魔物の子どもが、ちゃんと寿命まで生きられるようにしてください!魂が体に耐えきれなくなるみたいな事がないように!!」
もう、今はこれくらいしか願いがないぞ!?……どうだ!?
しんりゅう「良いだろう!!その二つの願いを叶えよう!!………願いは叶えたぞ!」
「ありがとうございます!!!!!」
……これで人と魔物が結ばれて、子どもが生まれても早死にしなくて済む。……あ、ふしぎな鍛冶セット……今は良いか!!
この後、休憩してからまたしんりゅう様と修行をしたり、談笑をしたりした。
…………………………………………………
レイアムランドに巨大な鍛治場ができました。
デカすぎんだろ!!!!!
レイアムランドの島の西側が丸ごと鍛冶場になったぞ!?山とか段差がなくなってるし!!!なんでこんなに巨大にする必要があるんだ!?というか、どうやって作った!?
新しくできたレイアムランドの鍛治場に、ベロニカさんがいるし。
ベロニカ「ネドラさん?どうやって作ったか教えましょうか?」
「………まさか!?」
ベロニカ「私がオーブやひかりのたまの台座を作りまくりました!!ラーミアの祭壇を再現するのに苦労しましたよ!!」
「ガンキンにオーブとか渡した日から、そんなに経ってないんですけど!?」
ベロニカさんがやったのか!?一人で!?
ベロニカ「いやぁ、久々に良い仕事をしましたよ!!最近、修行だけでは物足りなくなっていたので……」
「これ、ベロニカさん一人で作ったんですか?」
ベロニカ「炉の方は、ガンキンさんとそのお弟子達が作ってましたよ?それに合わせて、私がラーミアの祭壇を再現しました!!上手く力が送り込めてるようで良かったです!!」
「セーニャさんはどうしてたんですか?」
ベロニカ「リンゴの木を増やしてましたね。おかげで、塔の周りは果樹園ですよ?」
テドンだけじゃなく、レイアムランドまで魔改造されてしまった。いや、植物関連は良いんだ。宿屋も問題ない。修行場も大丈夫。こんな寒い所になんで鍛治場!?
……ん?一匹のメタルスライムが来た。赤く染色されたブルーメタルヘルムを被ってる(赤色なのにブルーとは?)。ガイアのハンマーも持ってる。
ベルク「どうもっす!ウチはガンキン師匠の弟子のベルクっす!!鍛冶屋のサブリーダーに任命されてるっす!!」
「これはどうも……ベルクって名前は自分で考えたの?」
ベルク「師匠からつけてもらった名前っす!結構、ウチは気に入ってるすよ!!」
キャラが濃いなぁ!?武器屋スライムのガンキンの弟子に会った事は何回もあるけど、この子いたかなぁ!?いたら、絶対に覚えてると思うんだけど………
「君ってさ、テドンにずっといた?」
ベルク「ずっとはいないっすよ?師匠に技術を教えてもらってから、各地を旅して修行してたっす!!……さては、ネドラさんはウチの事を見た事があるか心配になったっすね?」
「……ごめん、全然区別がつかなくて……それだけ流暢に喋るメタルスライムなら、記憶に残ってると思ってさ。」
ベルク「それは仕方ないっすよ。ウチらもなかなか別の種族の顔を覚えるのは大変っすからね!!……ところで、お願いがあるっす。」
「ん?なに?」
ベルク「いろんな鉱石を出してほしいっす!!師匠から貰った素材もあるけど、たぶん試作品とかで足らなくなると思うっすから。」
「それくらいなら良いよ?」
俺は、伝説のオリハルコンやブルーメタル含めて、いろんな鉱石をたくさん出した。一応、五本くらいガイアのハンマーも出しておく。ベルクは大喜びだ。
ベルクは俺にお礼を言ったあと、すぐに他のメタルスライム達と作業に移った。……ベルクのために作ったのか?この鍛冶場は。
「なんで、レイアムランドに巨大な鍛治場を作ったんですかね?」
ベロニカ「強い武器を作って、テドンとレイアムランドにいるみんなに貢献したいそうですよ?あとは、テドンとレイアムランドの戦力を誇示したいそうです。」
「誇示ですか?そんな事しなくても、十分知れ渡っていると思いますけど……」
ベロニカ「それだけでは不安らしいですよ?防衛力とかを見せつけて、攻め込まれないようにしたいらしいです。メタルスライムは狙われますからね。平穏がもっと欲しいんでしょうね。」
なるほどねぇ……まぁ、あれだけ強い母さんとメタランに鍛え上げられた、メタルスライム達に敵うヤツがいるとも思えないけどね。俺たちもいるし。
ベロニカさんは鍛治に興味を惹かれているらしく、ずっと見学している。ここから離れられない、ベロニカさんやセーニャさんにとっては珍しいだろうな。……こんな巨大な鍛治場は他にないだろう。
どんな強い武具ができるか楽しみだな!!
遠出禁止令が解除されて、調子が良いネドラ。大量のひかりのたまを貰って、どう使おうか悩んでいます。
しんりゅうによる、大魔王ゾーマの探知は失敗に終わりました。一応、力が弱っている事と、アレフガルドに魂がある事、存在を書き換えた事等が分かっています。
今後、迷い込んだ異世界の魂は元の世界に帰る事ができます。人間と魔物の間に生まれる子供も、無事に生きていく事ができます。……あまり、本編には関係なさそうですが。ちなみに、ネドラは前世の世界に帰れません。
レイアムランド西側に巨大な鍛冶場ができました。担当はメタルスライムのベルク。名前はロン・ベルクから取っています。