ただのんびり生きていたかった人生…半人生?   作:フリスリンク

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ゾーマの捜索とは別の話に困惑するネドラ。しかし、ゾーマの捜索を諦めません。


第50話 新たな弱みを作ったネドラ

 

 

現在、テドン。自宅にて……

 

 

 

アン「ねぇ!ネドラ!!今日こそ一日中一緒にいようよ!!」

「……ゾーマの事を放っておけと?」

アン「だって、ずっと探してるのに見つからないんでしょ?焦っても上手くいかないよ?」

 

 

うぐっ!?…………確かに焦ってるさ。でも、ゾーマを倒さないと、何をされるか分からない。弱っているとしても、油断できない相手だ。放っておくわけにはいかない。

 

「いつでも対処できる相手だったら、ここまで血眼になってまで探してないよ……弱っているうちにトドメを刺さないと、後悔するんだよ?最近まで、この世界を支配しようとしてたヤツだ。諦めてくれるはずがない。」

アン「でも……ネドラが休んでくれないと心配で……」

「十分休んでるよ。俺は大丈夫だから。ここで動かなかったとして、『いつの間にか世界がゾーマに支配されていました』ってなってたら大変でしょ?アンの故郷だって好き放題に荒らされるんだよ?」

アン「それはイヤだけど………」

 

 

心配してくれるのは嬉しいんだけどなぁ……ゾーマさえいなければ、こんな心配をかける事はなかったんだ。うーん……どうしよう。

 

アン「あーあ……せっかく、私を魔法で何回も眠らせてた事を許そうと思ったのになぁーー。」

「…………え?」

アン「隠そうとしてもムダだからね?魔法を扱える身として、気づかないわけないじゃん!私がコーヒーを飲んで眠れなくした時も、結局寝ちゃったし!!」

「えーと、アンさん?その……理由がありまして……」

アン「どうせ、大魔王ゾーマの事でしょ?分かってるけどさ……私と一緒にいてくれる時間を増やしてくれてもいいじゃん!!」

 

 

アカン!?バレてる!?

 

 

アン「まさか……私の事を嫌いになったとか……ないよね?ネドラ?」

「嫌いになってないよ!?頼むから、目からハイライトなくすのを止めてくれよ!?」

 

 

こういう時はどうすれば良いんだ!?ひかりのたまでもかざすか!?(錯乱)

 

アン「なら、私のために時間を使ってよ!!そうすれば、許してあげるから!!」

「………具体的には何をすれば?」

アン「一日中、私から離れない事!それから、私が求めたら抱きしめたり、キスをする事!まだまだあるよ!!手を繋いだり、お風呂に一緒に入ったり………」

「ええー……俺からしたら過激なんだけど……アンから一生逃げ続けようかなぁ……

アン「聞こえてるからね!?そんな酷い事をするんだったら、みんなに言いふらすよ!!ラリホーで私を眠らせまくって、ネドラが好き勝手してたって!!

「誤解が生まれるだろうが!!??その言い方は止めてよ!?」

アン「本当の事でしょ!?私を眠らせて、ネドラは大魔王ゾーマを探してたんだから!!」

 

 

確かにそうだけど、言い方ってモノがあるでしょうが!?そんなに俺を陥れたいのか!?

 

「………………分かったよ。ただ、お風呂とかそういう裸関係なのは本当に止めて。そこはちゃんとしたいから。」

アン「むぅ……!!私は、ネドラが相手なら良いのに。」

「俺が罪悪感で死にそうなんだよ……それで精神が崩壊して狂った俺を愛せるか?」

アン「そこまでいく!!??……どんなネドラでも嬉しいかな!」

「マジかよ……」

 

 

もう、付き合っちゃった方がいろいろ考えないで済むんだろうなぁ……いや、でも今の状態で付き合っても長続きしないぞ?俺があまりにも不誠実な状態だし……

 

アン「……私が言うのもなんだけどさ、深く考えなくて良いよ?ネドラが真剣に考えてくれるのは嬉しいけど……それがネドラの負担になっちゃうなら、私は消えるからね?」

「消えないでくれよ!?前も言ったけど、親友だと思ってるから!!いなくなられる方がツラい!!」

アン「………ありがとう!!」

 

 

アンが消えるとか、自殺の暗喩だろ!?それは困る!!

 

 

ゾーマの捜索は母さんに任せるか……アンの要望にできるだけ答えないと!?自殺なんて、俺は許さないぞ!!

 

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

時間が経つのは早いもので……一ヶ月も経過した。ずっと、アンの側にいた。消えると言われてから不安だった……

 

 

ゾーマの捜索は母さんに任せっきりで、本当に申し訳ない……母さんは生き生きとしていたが。

 

しんりゅう様との修行は、アンを天界に連れていく事でできている。しんりゅう様は、俺の事情を良く知っているため(盗み聞きしているとも言う)、例外として承諾してくれた。……本当にありがたい事です。

アンもしんりゅう様に挑戦していたが、ダメだった。やっぱり、強さが圧倒的に足りないな。アンも頑張っていたけどね。悔しさをバネにこれからも頑張ってもらいたいところだ。

 

 

レイアムランドでは、巨大な鍛治場でたくさんの武具が作れているようだった。それを試すのは主に、ベロニカさんとメタンガ、その他レイアムランドにいるメタルスライム達だ。セーニャさんも防具の試着ぐらいは関与しているらしいが、修行にはあまり参加せず、作物を育てているらしい。

 

伝説のオリハルコン、ブルーメタル、ヒヒイロカネ、ヘビーメタル等の俺が出せる鉱石素材をガイアのハンマーで加工しているんだ(定期的に素材を出しに行っている)。質が凄すぎる……少なくとも、上の世界のメタルスライムは力を示せているだろうな。たまに様子を見に来るガンキンと、レイアムランドに住みついているベルクは納得してなかったけど……向上心も凄すぎる。

 

それよりも驚いたのは、アンとセーニャさんが言い合いを始めた事だ。ベロニカさんが凄く良い笑顔で聞いていたが、アンとセーニャさんの関係が悪いように思える。心配になったので、ベロニカさんに聞くと、

 

ベロニカ「問題ありませんよ!!ただ一つの事を除けば、いつも仲良しですからね!!」

 

と言っていた。………本当に大丈夫なんだろうか?

 

セーニャさんに聞いたら、顔を赤くして誤魔化していたし、アンに聞いても「宣戦布告をしただけ」としか言わなかった。……………もしかして、俺の事か?うん……違っていてほしいな!自惚れている俺を笑ってほしいな!!ハハハ!!………………………はぁ。

 

 

 

 

アンがいろんな所に行ってみたいと言い出したので、いろんな所に行った。この一ヶ月間で、アンと一緒にこの上の世界を完全に網羅したと思う。………ちゃんとエルフの女王様に許可を直接もらいに行ってね?コハビンさんを酷使しすぎたと思う。本当に申し訳ない。

俺がアンを必ず守るという事で、許可をもらった。アンと一緒に行くにはこうするしかないからな……天界(しんりゅう様の前)とレイアムランドは内緒で………

 

サマンオサにも行ったし(正体を隠しつつ)、海賊のアジトでみんなと飲み明かしたり、クミスさんの所に行ってブルーメタルをたまたま拾った(ガンキン達はさすがに黙っていてくれている)という事にして渡したり、バラモスエビルの襲撃で壊れたアープの塔に行って何か残っていないか探したり……

 

たぶん、商人の町ができるであろう場所と、ピラミッドと、ゲームだとかわきのつぼで行けるようになるさいごのかぎのある場所以外は行ったと思う。竜の女王様の城にも行ったからね。エジンベアは……門前払いされたから、行ったと言っても良いんだろうか?

 

………アッサラームのぱふぱふ屋さんの時は死を感じた。アンがめちゃくちゃ怖かったんだよなぁ……俺はこのぱふぱふ屋さんの本当の事を知っているから、「体が凝っているので、マッサージをお願いしても良いですか?」で乗り切った。ガタイの良いお兄さんが出てきてくれて、本当に良かったよ……

というか、アンの前で誘わないでほしい!!常連じゃないのに!!初めて来たのに!!………踊り子のダンスを一緒に見た時は、「私も習おうかな……」とか言ってたな。止めたけどね。アンは、自分が珍しいエルフだという自覚を持ってくれ……!!

 

 

結構、充実していたと思う。アンも楽しそうだったし。ルーラありの旅行だったな。良かった良かった!!

 

 

 

…………………………………………

 

 

テドン、自宅……ネドラの部屋。

 

 

 

………俺がアンの事をどう思っているか、この世界旅行の間も考えまくった。大親友以上恋人未満といった感じだ。恋人になっても良いとは思ってるけど……こんな中途半端な考えで良いのか悩んでいる。アンと一緒にいるのは楽しい。……途中で怖くなる(ハイライトがなくなる)のは止めてほしいけど。

 

どうしたものか………

 

アン「ネドラ?何を悩んでいるの?」

「いや、ちょっとね……アンの事について考えてたんだ。」

アン「私の事?」

「うん……俺に告白してくれたし、ずっと考えてたんだよ。」

 

 

アンは俺にちゃんと伝えてくれたからな。俺も伝えないと。

 

「俺の中で、アンに対する思いは大親友以上恋人未満って感じなんだよ。一緒にいて楽しいし、ちょっと喧嘩もするけどすぐに仲直りできる……そんな居心地の良い関係だと思ってる。」

アン「結構、深く考えてくれてたんだね!!嬉しいよ!!……でも、恋人未満かーー……大親友って言ってくれたのは嬉しいけど……欲が出ちゃうなぁ。」

「………この流れで言うのは最低だと思ってる。俺は、アンと付き合っても良いと思ってるんだ。この言い方だと、かなり上から目線みたいになっちゃうけどね……」

アン「本当に!?ネドラ!!本当に!!??」

「おわぁ!?肩を揺らさないでくれ!?」

 

 

なんで、こんなに食いついているんだ!?めちゃくちゃ最低な事を言っているんだぞ!?……嫌われる覚悟で言ったんだけど………

 

アン「ごめんね?でも!!嬉しくて!!」

「……泣いているところ申し訳ないけど、俺……最低な事を言っているんだぞ?普通、嫌悪感がわかないか?」

アン「嫌悪感なんてないよ!!ないに決まってるわ!!私のネドラに対する想いをナメないでよね!!!」

「そんな宣言されたの、人生で初めてだよ……こんな中途半端な思いで良いのか?」

アン「良いの!!私にとってはすごく嬉しいの!!」

「………俺が相手で後悔しない?」

アン「言ったでしょ?ネドラに対する想いをナメないでって。後悔するわけないじゃん!!どれだけキスをしたり、抱きついたりしてると思ってるの?」

「確かに、もう数えきれない程されたね。」

アン「……もう、自分を卑下しないで。ネドラが思う程最低なんかじゃないのよ?私の事を一生懸命考えてくれて……真剣に悩んで、正直に言ってくれたのよ?ネドラが真面目なのは知ってるから。ね?」

 

 

………俺って優柔不断だな。アンがここまで言ってくれているんだ。ちゃんと「こんな俺でも良かったら、付き合ってください!」って言おう。

 

 

「アン!こんな俺で…………はい!!??」

アン「うん?どうしたの?」ヌギヌギ

 

 

 

 

 

「なんで服を脱いでるのさ!!!???」

 

 

え!?なんで!?どうして!?俺、まだ告白してないよ!?

 

アン「もう、我慢しなくて良いんだよね?」

「我慢!?えーと!?流れが早くない!?」

アン「ねぇ、覚悟を決めてね?」

 

 

え!?ちょっ!!??

 

 

ダメだこりゃ……アンが発情してる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああーーー……………!!??

 

 

 

 

……………………………

 

 

 

ネドラの部屋………昼に近い午前。

 

 

 

やっちまった……!!やっちまったよ俺!!

 

 

アン「もう!私も悪かったけどさぁ……元気出してよ!!」

 

 

今はお互いシャワーを浴びて、服を着ている。

 

「いや、順番がね……やらかした……」

アン「ネドラからの告白、嬉しかったよ?」

「せめて、やらかす前に言いたかったんだよ!?」

アン「私は気にしないよ?ネドラったら、気にしすぎだよ!!……もしかして、ディアンさんとサランさんに『おめでとう!!』って言われたのが恥ずかしいの?」

「………そこは割り切ってるよ。自宅だし、バレる事は気にしてないよ。」

 

 

前世だったら、一人暮らしだったからそもそも気にする必要はなかったんだけど……別に親にバレたって気にしない。

 

 

「エルフの女王様に、なんて言ったら良いかが分からない……」

アン「どうせ、エルフの里から追放だと思うけど?」

「なんで、アンは冷静なんだ?故郷に帰れなくなるかもしれないんだぞ!?俺のせいで!!」

アン「ネドラのせいじゃないでしょ?先に仕掛けたのは私なんだからね!!」

 

 

そんな自信満々に言われましても………

 

アン「………ネドラには内緒で、お母さんと相談してたんだ。ほら、世界中を旅してた時、たまにエルフの里に帰ってたでしょ?その時に覚悟を決めてたの。」

「そうだったのか……俺もエルフの女王様と直接話してたんだよ。アンと恋人になったら、報告してくれってね。エルフの代表としては止めなきゃいけないけど、母親としては歓迎したいって言ってたよ。」

アン「そっか!じゃあ、何も心配はいらないね!!早速、伝えに行こうよ!!」

「………俺は良いけど、体は大丈夫なの?」

アン「あっ………えっと……明日で良いかな?」

 

 

負担をかけてごめんなさい!!!今世で初めてだったから、ハッスルしすぎた!!!!!

 

 

ちなみにテドンのみんな(旅人や観光客含めて)には祝福されました。………ちょっと恥ずかしかった。

 

 

 

…………………………

 

 

 

翌日、俺は地底の湖の洞窟に、アンはエルフの里に行った。アンがエルフの女王様を連れてくる事になっている。

 

 

…………来たな。

答えは分かっているけど、緊張するな!!??

 

アン「ネドラ!!連れてきたよ!!」

エルフの女王「全くこの子は………どちらの視点から言いましょうかねぇ。まずは母親として言いますか!ネドラ!私の娘をどうかお願いしますね!!」

「はい!こっちとしても、迷惑をかけてしまうと思いますけど……頑張ります!!」

エルフの女王「フフフ!良い返事が聞けて何よりです。……では、切り替えましょうか……ネドラの前では伝えにくいですが、よろしいですね?アン。」

アン「……分かっているわ。覚悟はできてるから!」

 

 

………イヤだなぁ。アンがエルフの里に帰れなくなるのは……俺が覚悟できていないな。しっかりしろ!!俺!!

 

エルフの女王「アン……エルフの里とテドンの交流を安定させるための、架け橋となってもらいます。……生贄とも言いますね。あなたは、テドンの文化をより理解し、エルフの里に利益をもたらしてください。良いですね?」

アン「え!?あれ!?追放じゃないの!?」

エルフの女王「サプライズは成功ですかね?……さすがに長時間は、エルフの里にいられなくなると思いますが……たまには帰ってきてくださいね?」

アン「!!!………うん!!!分かったよ、お母さん!!!ありがとう!!!」

 

 

………なるほど、言い方を悪くすれば生贄か。他の種族を嫌う一部のエルフにとっては、この言い方は効くだろうな。エルフの里のために利用する……という表の理由で納得させるわけか。…………追放じゃなくて良かったな!!

 

「良かったね!!アン!!」

アン「うん!!ホッとしたよ!!」

エルフの女王「脅すような真似をしてごめんなさいね?ネドラ、あなたにも不快な言い方をしてごめんなさい。エルフの民を納得させるためには、このような言い方ぐらいじゃないと通用しないので………」

「大丈夫ですよ!意図はちゃんと伝わってますから!……でも、エルフの女王様の民からの印象が少し悪くなりそうですけど……」

エルフの女王「それこそ問題ありませんよ?表では、親子としては接する事はできなくなってしまいますが……そうする事で、『我が子にも容赦なく、掟を破る者として裁くエルフの代表』としてエルフの民を守る者として写りますから。」

「なるほど……エルフの女王様が決断しましたし、俺は口を挟めませんね。分かりました。」

 

 

 

とりあえず、アンが今後エルフの里に帰れなくなる事がなくなって良かった。表では普通に接する事ができなくても、お互い本当の気持ちが分かっている状態だ。何も問題はなさそうだ!!

 

……他のエルフから何か言われそうではあるけど、アン次第だな。

 

 

この後、アンがエルフの女王様を「お母さん」と公の場で言わないように、「女王様」と呼ぶ特訓が始まった。………アンが凄く難しそうにしているな。何回も間違えてるし……大丈夫か?

 

 

あとは……何かエルフの女王様から習っていたな。なんだろうか?

 

 

 

 

 




ネドラとアンが付き合う事になりました。アンはとても幸せそうです。ネドラもまんざらではないようです。

アンはゲームで、恋人と心中してしまうので、若干?重めにしています。



ちなみに本編とそこまで関係はありませんが、エルフ等の長命種は子供ができにくいです。
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