ただのんびり生きていたかった人生…半人生? 作:フリスリンク
えー……母さんが本格的にアンを鍛え始めました。ダーマ神殿に行ったり、ネクロゴンドの洞窟に籠ったりする毎日……俺がゾーマの捜索からテドンに帰ってきた後に、とんでもなく疲れているアンをマッサージするという流れができつつある。たまに弥美が母さんに連れてかれるけど……はりきってるなぁ、母さん。
アン「あーー……!!体があぁぁ!!??痛いよーー!!筋肉痛があぁぁ!!??」
「いきなり始まったからね……たぶん、俺の恋人って事で強くしたいんだと思うよ?母さんも『よし、前々から考えてたアンの修行ができるわね!!』って言ってたから。」
アン「ネクロゴンドの洞窟でサランさんと修行して……魔物を食べての繰り返し……ネドラは良く耐えられたね……ハードスケジュール過ぎない!?」
「俺の時は、いきなりじゃなかったからなぁ。15歳になるまで、魔物を主食にしてなかったけど基礎は習ってたから。」
よく一週間もってると思うよ。俺は、基礎を時間をかけて教えてもらっていたからできていたんだと思うけど……アンは言うほど時間をかけてないからなぁ……大変だと思う。
今は俺の部屋で、俺がアンにマッサージをしているところだ。………だいぶ、体を酷使しているみたいだな。回復魔法をかけながら、マッサージしているんだけど……痛みが引かないみたいだな。
アン「今までの修行の比じゃないよ!?魔物を食べるのは大丈夫だけどさ……ずっと、良い感じに手加減されてたんだね。……アガァ!?腕がぁ……」
「ああ!?ごめん!!力加減を間違えた……右腕は大丈夫か?」
アン「……大丈夫なはず……うん、ちゃんと動くよ?ネドラのマッサージがなかったら、毎日続けて修行できなかったわよ……」
「まぁ、母さんが全力で鍛えようとしてくれてるんだし、頑張ってよ!!絶対に強くなれるからさ!!」
アン「……そうだよね!今でも一週間前よりは確実に強くなってるんだから!!頑張るわよーーー!!」
「だけど、修行中に限界を感じたらちゃんと母さんに言ってね?母さんも熱が入りすぎて、加減が効かなくなる時があるからさ。」
アン「分かってるわよ!!でも、絶対に食らいついてみせるわ!!」
やる気は十分だ。実力だって身についているんだ。アンならできる!!…………ただ、追い込みすぎないようにな。
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………全然ゾーマが見つからないな……竜の女王様から貰い続けているひかりのたまを、アレフガルドの各地に置きまくっているけど………効果が感じられない。ゾーマを炙り出すのは無理なんだろうか?
ルビス様やキャリーさんに聞いても、情報が得られないし……巧妙に隠れてやがるな……しんりゅう様も千里眼?か何かの能力で探してくれているが……それも効果がない。いったいどんな存在になっているんだ?存在の書き換えって……姿も変わってるかもしれない。
もしかして………人間とか動物みたいな魔物以外の存在になってる可能性がある?魂レベルで見分けるしか、方法はないんだろうか………?
ルビス「なるほど……それで私の元へ来られたのですね。」
「はい!ルビス様方なら、魂を見分けられるのは分かっていますからね!!」
ルビス「しんりゅうからも存在の書き換えについては聞いていましたが……一人一人の魂を確認するのは、かなりの労力を使います。ましてや、大魔王ゾーマにバレないように魂を確認する事は、至難の技でしょうね………」
「ゾーマにバレないように………確かに難しいですね……俺の事も見破っていましたし………」
ルビス様たちでも難しいなら……どうしよう?モシャスも魂を見られてバレるし、逃げられたら面倒な事になる。
ルビス「大魔王ゾーマ討伐のために、ここまで力を貸してもらっているのです。ネドラさん、無理をしなくても良いのですよ?」
「無理はしていないですよ!………どうしても不安が拭いきれなくて。あの凄まじい力が、復活してしまったらと思うと………」
ルビス「………私たちが大魔王ゾーマの事を解決できていれば、あなたにこんな思いをさせる事はなかったのですが……ごめんなさいね……?」
「あ、頭を上げてくださいよ!?責めているわけじゃないんですから!!全部、ゾーマのせいですからね!?」
神様が俺なんかに頭を下げるんじゃないよ!?端から見たら、俺が不敬罪で殺られるから!!??
「あ!ルビス様!俺に礼がしたいとか言ってた事がありましたよね?俺に魂を見分ける方法を教えてもらえませんか?そのお礼として!!」
ルビス「おそらく、教えられると思いますが……お礼として教える事は、何か違うような気がしますね……」
「え?違いますかね?ルビス様からのお礼としては、十分すぎると思いますけど……神様から教われるんですよ?」
ルビス「えー……ネドラさんは、もっと欲を出しても良いと思いますね。それに、結局大魔王ゾーマの捜索に使われるので、私たちにしか得がないんですよね……」
えーと……もっと欲を?過ぎたる力は身を滅ぼすし……すでに、しんりゅう様に結構叶えてもらっているし……
「うーん……しいて言うなら、物語にあったふしぎな鍛治セットとかですかね?勇者のつるぎ・改は必要な分だけ作って、人間同士の戦争にならないように気をつける必要がありますけどね。」
ルビス「……本当に欲がありませんね……だからこそ、ここまでの偉業を成し遂げられたのかもしれませんが……ムムムムム……」
ルビス様が悩んでしまった……素材を無限に出せるだけでもチートなのに、不老に不死身(条件付き)まである状態だからなぁ………しんりゅう様の恩恵が大きすぎる。
この後、お礼とは別という事で、魂を見分ける能力を教えてもらった。………まさか、ルビス様が俺に憑依して感覚を掴むまでやるとは思わなかったけどな!!ビックリしたよ!!ドラクエ6でなんかあったような……?でも、同一人物か?分からん……俺には関係ないか!!!
これで、ゾーマを見破ってやるぞ!!
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しんりゅう様と母さんとメタブレイブとの修行、レイアムランドの様子の確認、竜の女王様の確認、勇者の家やオルテガさんの確認等をして、アレフガルドでゾーマの捜索という流れで行っている。
俺がテドンの自宅に帰ってきたら、宿屋に泊まっている(半分の確率で俺の部屋)疲れきっているアンへのマッサージ……良く働いていると思わないか?前世だったら、俺が疲れて動けなくなってた事は間違いないな!!!
アンの現在の職業は遊び人……賢者以外はマスター(レベル99)したらしい。だけど……遊び人という職業の呪いで戦いづらいらしい。俺も苦労したからなぁ……戦い以外は普通なのに、戦いになると衝動に駆られるんだよな。
アン「もう!!遊び人から早く別の職業に変えたい!!魔物との戦いはともかく、サランさんとの修行が全然進まないよおぉぉ!!!???」
「魔物を食べる事を優先した方が良いよ?俺も苦戦したから。」
アン「食べてるけど……サランさんが用意してくれてる量は食べきれないんだよね……」
「ああー……母さんはたくさん食べるからねぇ。まぁ、無理して食べまくらなくても良いよ。母さんが、全部食べるからさ。」
アン「分かってるけど……なんだか申し訳ない感じがするし。………そういえば、なんで賢者になるためには遊び人を極めなきゃいけないの?関係がないと思うんだけど。」
「俺も詳しくは分からないけど……遊んでいる人の方が悟りを開きやすいんじゃないかな?戦いとは別の事をするから、戦い以外の事を経験して成長して、知見を広げていく……というのが俺の考えかな。」
とりあえず、色々知って悟りを開く事が重要なんだと思う。じゃあ、なんで僧侶から賢者になれないのかとかは知らん!!「すごくエッチな本」に至っては、たぶんネットスラングだろうしな!!……そもそも、この世界に存在するんだろうか?そのためだけに、しんりゅう様に願う事はおかしいし……
「まぁ、遊び人を極めないと賢者になれない事は分かってるし、やるしかないよ。」
アン「……納得いかないけど、しょうがないか。」
俺も納得していないからな……頑張ってくれ。
アン「お母さんに後で伝えなきゃね!今日の事も!!」
「そういえば、たまに水晶を取り出して一人で喋ってるけど………エルフの女王様から貰ったの?連絡用?」
アン「連絡用ではあるけど……水晶はあまり関係ないんだ!私が使いやすい媒体を選んでるだけでね!お母さんから教えてもらった、遠隔でお喋りができる方法で使うの!」
「それって、エルフの女王様とアンと俺がいた時に習ってたヤツ?」
アン「そうよ!!簡単に言えば、ベロニカさんとセーニャさんが使うテレパシーかな?でも、お母さんが連絡したい相手じゃないとできないのよ……ちょっと不便ね。」
「まぁ、喋れるだけありがたいと思わないと。表向きには、アンは生贄らしいからね。」
アン「………そうだったわ。生贄の認識をもってないとマズいわね………」
おいおい!?しっかりしてくれよ!?エルフの女王様が困るじゃないか!!……今、言う事ができて良かったな……
マッサージの後は、アンからくっついてくる。……アンと恋人になってから、頻度が多すぎるような?その体力はどこから来ているんだか。疲れてるんだよな?
まぁ、やるからには……避妊はしっかりしないとな!!アンも望んでるし。
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メルキドに怪しい子どもがいた。
レムオル、しのびあし状態で、アレフガルドの住人を片っ端から、魂を見分ける能力で見ていたところ……メルキドで一人だけ、魂の色や魂から感じる力、気配が全く違った。
本当にたまたま目に付いただけだった。能力で見なければ、ただのおとなしい子どもだ。酒場にいる大人の手伝いをして、大人に褒められている至って普通の子ども。服装だって、メルキドの住人と変わらない。子どもにして凄い魔力を感じるけど……それだけのはずだった。
この能力を教えてもらう前にも、見かけた事がある子どもだった。言う程接点はない。ただ、挨拶をする程度だった。
……まさかとは思うけど……あれが存在の書き換えをした大魔王ゾーマか?
ルビス様!!キャリーさん!!今、大丈夫ですか?
(ルビス『はい。大丈夫ですよ。どうしましたか?』)
(キャリー『私も大丈夫です!』)
実はレムオルとしのびあしを使っている状態で、アレフガルドの住人を見ていたんです。ルビス様から、教えてもらった能力で見ていたんですが………メルキドに怪しい子どもがいます。
(キャリー『一人一人確認していたのですか!?……また凄い事をしましたね……』)
(ルビス『ネドラさんの様子を見ましょうか……これは!!??』)
今、メルキドの酒場にその怪しい子どもがいるんです。魂を見分ける能力がなかった時にも見かけてた子どもなんですよ。その時は、子どもにしては魔力が凄いぐらいしか思わず、挨拶をしていたんですが………
(キャリー『……確かに、子どもにしては凄い魔力を持っていますね……普通の人間にしてみれば、魂から感じられる力も強いですが………人間の子どもとしか思えませんよ!?気配も力も人間のものです!!………あの戦いで見た大魔王ゾーマとは似ても似つかないですし、大魔王ゾーマだったらこの連絡もバレているのでは?』)
(ルビス『しんりゅうの言っていた、存在を書き換えたという大魔王ゾーマ………力を失っているのなら、気づいていない可能性がありますね。ですが……わざわざ人間になったというのですか?そこが疑問ではありますね。』)
もし、自由に存在を書き換えられなかったとしたらどうですか?あの戦いで、ゾーマは追い詰められていたからこそ逃走したんです。その時、最後の力を振り絞っていたかもしれません。
(キャリー『確かに………部下を連れてメルキドを遠くから囲むようにしましょう。』)
(ルビス『ネドラさんは待っていてくださいね?一人で相手をしてはいけませんよ!キャリー、動ける者たちを総動員してください。』)
(キャリー『はい!了解しました!!ネドラさん!待っていてくださいね!?』)
ちゃんと待ちますよ………では、待っていますね。
ルビス様は気づいたみたいだけど、キャリーさんは気づかなかったっぽいな。それだけ、魂を見破る事が難しいのかもしれない。俺もルビス様から教えてもらえなかったら、全然分からなかったし。それに、ルビス様も全てをまんべんなく確認する事は難しい。………ゾーマが一枚上手だったんだろうな……神様から隠れられるなんて。
さて………どうするか。さすがに街中だしな……端から見たら、ただの子どもを付け狙うストーカーになっちゃうし。まぁ、そもそもレムオルとしのびあしを使っているから、匂い以外ではバレないと思うけど………
あの子どもが本当にゾーマだったら、なんで人と暮らしているんだ?孤児として紛れ込んで、行方を眩ますためか?
もしも、任意で自分の存在を自由に書き換えられるなら、もっと強い存在になっているはずだ。不意討ちをしやすい存在になる可能性もあったけど、大魔王ゾーマという存在を知らせるためにはもっと存在感を出さないといけない。目立ちにくかったら、大魔王ゾーマに負の感情は抱きづらいはず。不動の者の方が目立ちやすく、分かりやすい象徴になる。
それに絶望や悲しみを得やすくするなら、最初に使っていないとおかしい。わざわざ逃げるために使うって事は………緊急用の可能性が高い。
緊急用の技にしているという事は、それなりの理由があるはずだ。それこそ、持っている力が弱まってしまうとか、存在を自由に書き換えられないとか……何にしても、デメリットがあるはずだ!!
全部俺の憶測に過ぎないけど……あの怪しい魂の子どもを見たら、辻褄が合う。
あの子どもが大魔王ゾーマだったら……
絶対に逃がしてやるものか!!!
ルビスはネドラへのお礼として色々考えていましたが、しんりゅうのせいで全て台無しになってしまっています。ルビスも当然知ってるため、たくさんの恩をどう返していけば良いか悩んでいるようです。しかし死後、ルビスの元で好き勝手に、安全に、平穏に暮らせるようには絶対にする模様。
アンはネドラ母に修行をつけてもらっています。ネドラ母にとって、他人ではなく身内判定になった(気が早い)ため、修行をつけているようです。もうすぐアンは賢者になれます。