ただのんびり生きていたかった人生…半人生?   作:フリスリンク

60 / 62
勇者アルスが16歳になった今、どうなっているのか………




今まで見てくれた皆様、ありがとうございました!!これをもって、最終回にさせてもらいます。


第60話(最終話) 平和な世界

 

 

 

 

俺はネドラ、34歳………前世では、たどり着けなかったアラサーだ!!!次の誕生日でアラフォーに突入だ!!………身長は相変わらずだけどな!!なんで!?

 

 

生活魔法ですら、身長を伸ばせるヤツは開発できなかったんだぞ!!??何かの呪いか!?

 

 

…………龍人化すれば良いと、事情を知っている観光客や旅人に言われているけど、違うんだよ!!自分の能力じゃなくて、純粋な体の成長が欲しいんだよ!!

 

 

 

まぁ、それはさておき………今日も日課になっているしんりゅう様との修行や、技の開発及び改良、アルスとの勉強及び稽古をやらなきゃな!!

 

 

テドン南の修行場に生えているゾンナルの大樹(成長しすぎて大きくなり過ぎた)の世話は、完全にメタルスライム達に取られてしまった。世界樹のしずくや健康ドリンク作りも、メタルスライム達がやってしまっている………もう、俺は素材提供しかやれてないんだよ!!これで良いのか!?

 

 

………なってしまったものはしょうがない。気を取り直して、日課開始だ!!

 

 

 

…………………………………………………

 

 

 

いつも通り、しんりゅう様との修行を終えた。毎回、全力でやっているんだけど………勝てる気がしない。しんりゅう様は、俺の今の強さを《初めて、ネドラの技を覚えた時の私の実力よりも強い》と言ってくれた。ガスターブラスターとかゾルトラークとか、ホーリーフィストの変化技を覚えた時の話らしいけど………正直、信じられない。

 

そもそも、しんりゅう様が強くなっているらしく、俺としんりゅう様の差が縮まっている気がしない。ドンドン己を磨くしかないな!!

 

 

アルスとの勉強と稽古が終わったら、レイアムランドに行こう!!メタンガにまた修行を頼まなきゃな!!

 

 

そうだなぁ……とりあえず、肩慣らしに失われし時の怨念と失われし時の災厄を蹴散らして、しんりゅう様という流れにしよう。本物のしんりゅう様に勝つためには、これぐらいやらないとな!!

 

 

 

…………………………………………………

 

 

現在、アリアハン近くの草原………

 

 

「よし!!今日の修行はここまでだな!!」

アルス「はぁ、はぁ……ありがとうございました!!」

 

 

いやー……伊達に勇者じゃないよね!!アルスの成長が凄い!!たねでドーピングもしているけど、俺の魔法を覚えるのが早いんだよね!!………俺は、アルスの使うデイン系の魔法は使えないんだけどね………やっぱり、勇者の力は凄いんだな。

 

「今日も凄く動きが良かったぞ!!……ただ、周囲は常に警戒しないとな。何が起こるかは相手によって変わるし、環境も考えないといけないし………悪い魔物がいる世界を旅をする気なら、もっと鍛えないとな!」

アルス「………世界って過酷なんですね。昔は、もっと過酷だったんですよね?」

「そうだね………魔王軍がいたから、悪い魔物も活発に活動してたんだよ。今までやっている勉強や修行は、当時の魔王軍がいる想定のものだから………今だと過剰といえば過剰なんだけど………アルスの家族を心配させたくないでしょ?」

アルス「もちろんです!……ただ、今の俺ならどれくらい安全に旅ができますかね?」

 

 

アルスは、オルテガさんの旅の話を聞いてから、旅に出たくてウズウズしているようだ。俺とメタブレイブが、一人でも旅に出られるくらいにしようとしているけど………まぁ、またメタブレイブと相談しよう。

 

「今のアルスの実力なら………不意を突かれなければ大丈夫かな?ただ、山賊とかもいるから要注意だ!!アルスは優しいから、すぐ情につけこまれる可能性がある。」

アルス「………なんで、悪い魔物が減って平和になったのに山賊がいるんですかね?」

「平和になったからこそだよ。魔物が大人しくなって、山賊が動きやすくなったんだ。」

 

 

あいつらは忘れた頃に襲撃してくるからな………エルフの里もどれだけ襲われたか。怒りによる龍化をして、消しているけど………レイアムランドは襲われない……というか、なかなか行けない場所だから問題ないんだけど………テドンにまで来やがったからな。さすがに、すぐ山賊全員が消滅したけど………

 

「とにかく、山賊には絶対に心を許すなよ?慈悲なんてかけても、改心してくれるヤツはなかなかいないからな?」

アルス「でも、さすがに人殺しは………」

「気持ちは分かるよ。だから、国に引き渡すとかそういう手段も頭に入れた方が良い。……手間がかかるけどね。」

 

 

まぁ、強化されたメタルスライム達が世界中にいるから、意外と山賊は減っているんだけどね。……メタルスライム達が治安維持に貢献するなんて、誰が想像できたか………

 

「まぁ、4人くらいで旅をしていれば、山賊が来ても対処できるんじゃないか?ルイーダちゃんの酒場に、旅人が集まってるんだからさ!!」

アルス「………一人旅はハードルが高すぎますよ……同行者はちゃんと決めます!」

 

 

ルイーダの酒場も無事にできたからなぁ……過去に、アリアハンの大臣に相談して良かったよ……

 

 

 

今日の修行を終わらせて、アルスと一緒に勇者の家に向かった。今日は、オルテガさんは仕事が休みのはず(この大陸の悪い魔物退治)……ちゃんと家からオルテガさんの気配がする。

 

オルテガ「お?帰ってきたか!アルス!!ネドラもいつもありがとうな!!」

マリア「お帰りなさい!アルス!!」

アルス「ただいま!!お父さん、お母さん!!」

 

 

……この光景はいつ見ても良いよなぁ。頑張った甲斐がある!!………このためだけじゃないけどね?

 

それにしても子どもか………全然できないんだよなぁ。エルフであるアンは、元々長命種だからか子どもができづらいらしいし…………セーニャさんはそもそも、子どもを作れるかどうかが分からない(めちゃくちゃやられている)。メタランもできる気配がない。………俺のせいなんだろうか?それはそれで、問題な気が………

 

「オルテガさんもお疲れ様です!仕事の方は順調ですか?」

オルテガ「まあな。さすがに、旅をしていた時よりも老いてしまっているが………レーベ周りの魔物なら対した事はない。」

マリア「できれば、他の人に頼んでほしいけれど……あなたがいつ大怪我をしてしまうか心配で………!!」

オルテガ「………すまないな、マリア。だが、動ける以上は何かに貢献したいのだ。俺もじっとはしていられない性分だからな。」

「もし大怪我をしたとしても、渡した世界樹のしずくがあれば大丈夫ですよ!!……大怪我をした状態で仕事を続けようとしたら、必ず気絶させてマリアさんの所に連れて行きますから。」

マリア「その時はお願いね?ネドラさん。」

オルテガ「その事だけ、何故俺は信用されんのだ!?」

 

 

旅の頃を思い出してください。オルテガさん。こまめに家に帰っていれば………

 

 

さて、特に用事はないけど、ルイーダちゃんの酒場に行くか!!

 

 

……………

 

 

……ルイーダの酒場………

 

 

ルイーダ「あら、いらっしゃ………ネドラさんじゃない!?今日はどうしたのかしら?」

「いや、特に何もないよ?アルスの用事が終わって、ちょっと来ただけだよ。ルイーダちゃん?」

ルイーダ「もう!!ちゃん付けは止めてよ!?そういう歳じゃないんだから!!」

「ふーん………大きくなったねぇ!!」

ルイーダ「………子ども扱いしまくった事は謝ったじゃない。他にも何かあるの?」

「いや?近所の子どもと俺を含めて、飴玉を渡してくれたり、子どもに引っ張られてる俺を助けてくれなかったり……あとは………………」

ルイーダ「本当にごめんなさい!!」

 

 

………これくらいにするか、今日は。

 

俺はカウンター席に座って、オススメのワインを注文した。

 

 

「何回も思うけど………ルイーダからさん付けで呼ばれるのは、なんか違和感があるな。」

ルイーダ「………それは、ね?やっぱり、今までのお詫びも兼ねての事だから。それを言うなら、ネドラさんだって私が小さかった時と見た目が変わってないじゃない。違和感だらけよ。しいて変わっているところを言うなら、髪の長さかしら?」

「………人が気にしている事を!?そんなんだから、ルイーダちゃんなんだよ!?」

ルイーダ「ちゃん付けは関係ないでしょ!?というか、羨ましいのよ!!そんな若々しい状態が続いているんですもの!!ずるいわ!!」

 

 

もしかしたら、母さんやアンが叶えてしまった「不老」のせいだと思うけど………それはさすがに言えないな。身長は…………全く分からない!!??どうして!?

 

「若々しい状態って………ルイーダは別に気にしなくて良いだろ?」

ルイーダ「あのねぇ!この歳にもなると、油断したらあっという間なのよ!!」

 

 

26歳って、そんなに気にする歳か?………ダメだ、頭の中に出てきた比較対象が、ほぼ不老の女性ばかりだ!?ルビス様とかキャリーさんも不老の類いだろ?うーん……俺の周りは魔境だ。

 

 

なんだかんだ、お互いにいじり合う友人だ。ルイーダの酒場にいる人たちも知っているから、余計に話が弾む。

 

 

平和って良いよね!!

 

 

………………………………………………

 

 

 

レイアムランドで、メタンガに修行を手伝ってもらい、ベロニカさんとも修行をした。そして、セーニャさんとはイチャイチャして、俺が毎回げっそりする。………これが、一番体力を使っているような………?

 

 

テドンに帰れば、当然アンとメタランに襲われて……さらにげっそりする。……よく耐えていると思わないか?そのためだけに、「自分にとって必要な栄養が手に入る魔法」という生活魔法を開発したぐらいだ。ポリコズンの応用で、開発できるとは思わなかった。結婚(結婚式はテドンとレイアムランドで行った。)してからというもの、この魔法が手放せない………

 

 

この魔法で、ある程度回復してから下の世界………アレフガルドを千里眼で様子を確認する。……もう必要以上に干渉してもマズイと思ったので、遠隔で見れるようにした。イメージとしては、竜の女王様がやっていた感じだ。かなり魔力を消費するけど、エルフののみぐすりを無限に出せるから問題なし。

 

まぁ、この千里眼は媒体が必要なんだけど、ちょっと前にアレフガルドにばら撒きまくった、ひかりのたまを媒体にして見ている。何個撒いたか……百からは数えていないな。まぁ、誰かの害になるわけじゃないし………よし、特にアレフガルドの問題はなさそうだな!!

 

 

………ひかりのたまとか竜の女王様で思い出したけど、ハーゴンさんの子どものスピレくんは元気にしているかな?竜の女王様が母親だから、結構大変だろうけど………

 

まさか、ルビス様と竜の女王様の練った未来に対しての策が、ハーゴンさんの子どもを作る………なんて思ってもみなかった。竜の女王様が人化して、ハーゴンさんとの間に子どもを作ったらしいけど………竜王はどうなったのかは分からない。これから、新たに生まれる可能性はあるけど………竜の女王様は凄く元気だからな。病気はなさそうだし、むしろあの状態で死ぬ事の方が難しいだろうな。光の力も凄い事になっていたし………

 

 

まぁ、気にしていてもしょうがない。なるようになるだけだ。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

最近、メタランがずっと人化をしている。人化をする事は珍しい事じゃないんだが………ずっとは、人化維持の修行以外はなかったよな?

 

「なあ、メタラン?なんでずっと人化してるんだ?」

アン「そういえば………一週間くらいは人化したままよね?修行っぽくはないし、何かあったの?」

メタラン「ん?気になる?」

「それはもちろん。メタルスライムに戻っても問題ないわけだし、今までそんな事がなかったからな。」

メタラン「まぁ、隠す事じゃないから良いけど。サランみたいに、人間状態で子どもを産みたかった。それだけだよ?」

 

 

 

…………うん!?子ども!?

 

 

アン「こ、子どもって…………!!!」

「……もしかして、俺たちの子どもができたのか!?」

メタラン「そうだ!私とネドラの子どもだ!!」

アン「なんでメタランが先なのーー!!??」

「アン!?落ち着いてくれ!?……どうやって、分かったんだ?」

メタラン「魔物は直感で分かるよ?ネドラも分かるはず。私のお腹に近づいて、意識を集中させてみて?」

 

 

俺は、メタランのお腹に耳を当てた。そして、気配を探ってみた。見た目では、妊娠しているかは判断できないけど………どうだ?

 

 

 

 

 

 

 

トクン…………トクン…………

 

 

この気配………それに、集中しないと分からないぐらいの小さな音。メタランから出てくる鼓動の音とは別だ。心臓の音……じゃないはずだよな?

 

メタラン「一週間前、ネドラと交尾した時に分かったんだ。私に命が宿った事が。……その様子だと、ネドラも分かったみたいだね?」

「そうだったのか……子どもがようやくできて嬉しいんだけど、メタランの鼓動とは別の音がなってるんだよ。一週間前にできたんだったら、心臓の音はありえないし……気配で、子どもなのは分かってるんだけど………」

メタラン「それは『魂』の音。しんりゅう様から教えてもらった知識だ。これから、私たちの子どもが成長する。」

「そうか………良かったあぁぁ………!!!」

 

 

俺の遺伝子が、悪さをしているんじゃないかと思ってたからなぁ……!!そうか……ついに、俺が父親になるのか!!

 

 

アン「なんで………なんで、私には子どもができないの!?なんでメタランが先なのよーー!!??」

「たぶんだけど、俺が人と魔物のハーフだろ?この時点で、イレギュラーだ。それで、アンはエルフで……かなり前に言ってたよな?エルフは子どもができづらいって。」

アン「そうだけど………そうだけど!!納得できないのよ!!こうなったら………ネドラ!!やるわよ!?」

「………今日は、特にやる事はないから良いけどね?大声で言う事じゃないと思うんだ。」

メタラン「どうせ、周りは私たちが結婚してる事を知ってる。なにも問題はない。あ、私も参加するから。」

「参加って言わないでくれる?……って、メタランも!?だって、一週間しか経ってないとはいえ妊娠中でしょ!?」

アン「そうよ!?体を大事にしなさいよ!!あと、私の回数が減っちゃうじゃない!!」

 

 

 

アンさん!?回数って言わないでくれます!?生々しいんだけど!?

 

 

メタラン「大丈夫!魔物の体は人間より丈夫だから!……アンだけずるい。いつも通りで良いでしょ?」

アン「ぐぬぬぬぬぬ………!!!」

「アン?落ち着いてくれよ………俺たちの人生は長いんだからさ?」

 

 

殺されなければの話だけどな?

 

まぁ、アンがしんりゅう様に「テドンとレイアムランドに住んでいる者を対象に、頭か心臓が残っていれば、死なずに五体満足で全回復する」という願いを言って、叶えてもらっちゃったから………なかなか死なないとは思うけどね?願いの内容が、母さんに似てきちゃってるんだよなぁ………なんで、叶えたんだろう?しんりゅう様。メガンテがみんな使えるから?分からん………

 

そもそも、永遠の健康と不老の他にも俺が昔に叶えた条件付きの不死身(まだ、アレフガルドや天界にゾーマの配下がいる。)もあるから、もしかしたら死にたくても死ねないかも………死にたいと思った事はないけどね!!

 

 

 

ネドラ父「なぁ、サラン。前に建てたネドラ達の家……もっと大きくしないか?これから、大所帯になるだろうし。」

ネドラ母「それは良いわね!!さっそく増築しましょう!!ガンキンやベルクにも頼みましょうか!!」

 

 

………両親がなんかやる気を出しているな。また、貴重な鉱石を使った建物………しかも、俺たちの家を大きくするのか。まだまだ先の話なのに………

 

というか、何回も言っているけど、ガンキンとベルク達の本業は鍛治だからね?建設は違うんだよ?

 

 

 

まぁ、なんだかんだ言いつつも楽しく毎日を送れている。これから、どんな事が起こるのかは分からないけど、気にしてもしょうがない。

 

 

 

俺たちは、なに不自由なく生きるだけだ。のんびりとね?………周りからは、のんびりに見えないかもしれないけどね。

 

 

 

 




ハーゴンの子どもであるスピレは、アスピレーション(Aspiration)から考えました。意味は、熱望、願望、大志みたいですね。10歳程度を想像しています。姿は、ドラクエウォークの竜の女王様の人の姿を幼くして、男っぽくした感じです。男の子です。


しんりゅう様の存在により、テドンとレイアムランドの住人が魔改造されています。主にアンとネドラ母のせいですが。

ネドラ達はこれからも強くなりますし、何があっても生きていけるでしょう。


今まで、読んでくれた皆様、ありがとうございました!!番外編は、気が向いたら書きます。それでは、お元気で!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。