来ているので色々とネタを入れた感じでやりたいと思っております(゜レ゜)
ツバサ
「空破斬!」
真空を作り出すほどの神速の太刀を重ねた斬撃を飛ばしてモンスターを撃破する。
そして深呼吸と共に太刀を鞘に納めてドロップアイテムを確保した。
ツバサ
「やっぱりエースの補助なしだと動きが前よりキレなくなるな。修業不足か」
久々にログインしたツバサは以前使っていたアバターがSAO仕様に改造されてい
て普通にゲームを楽しむには強力過ぎるとして新たにアバターを作ってALOにロ
グインしていた。
ちなみに仲間うちにも内緒で今現在はアバターレベルを上げている最中だ。
以前は影妖精族スプリガンだったのだが今現在は火精霊族サラマンダーに気分も一新して変え、そして衣裳
も白の肩開きタイプの装飾の施されたロングコートに黒のインナーに軽量の鎧をつ
けて首元には赤のマフラーを棚引かせる格好になっている。
ツバサ
「いくつかOSSも作ったし・・・それなりに実戦向けにはなってきたがやっぱり
前に比べればまだまだだな。ユウキなんかとやったら捻られそうだ」
???
「噂には聞いた事があるな。たしか絶剣、不敗の剣だったか」
すると別の声が聞こえてきてツバサは徐に自分の手にはめている指輪を見る。
ツバサ
「忘れられた遺跡で寝てたわりには外の情報は抑えてるんだな、ザルバ」
ザルバ
『まぁ、システム自体とは繋がっているし、情報は常に俺にも流れているんだよ』
この指輪は『ザルバ』といい、使い魔の一種として初期のALOで実装されていた
レア使い魔なのだがそのダンジョンの難易度が当時ではかなりのモノだったらしく
クリアも困難で寄り付かなくなり、いつの間にか忘れられていたようだ。
ちなみにザルバというのは旧古代言語で『友』という意味らしい。
ツバサ
「お前が使い魔というのが今だに信じられないな。ここまで剽軽な指輪ないぞ」
ザルバ
『こう見えても今だにこのALOじゃ上位エンシェント装備だぞ、俺は。それにそ
のおかげでお前の能力も普通に比べれば役職効果で底上げされてるんだ』
彼を装備すると役職が追加されるらしく、それによってステータスもかなり上昇し
ているのだがさすがにエース並とはいかずに感覚のずれは否めないようだった。
そしてもう1つ不満があるとするならば使っている得物である。
驚かせようとリズにも合っていないので彼女以上に信頼のおける鍛冶屋もなく、ド
ロップ武器で使えそうな太刀を使っているのだがまだしっくりこなかった。
ザルバ
『その装備じゃ肝心の俺の本来の能力も出せない。もっとましなのを探せ』
ツバサ
「やっぱりリズに作ってもらったSAO時代の剣に比べると劣るな。もう少し握り
のあう武器を探さないと・・・さてもう少し奥に行ってみる――――」
突如として轟音が響き、振り返ると中型のボスに追われているプレイヤーがいた。
ツバサ
「飛竜型の中ボス・・・ッ。たくっ、厄介なの連れてきてくれたもんだ」
ザルバ
『それじゃ逃げるか、ツバサ?』
やはりのお節介焼きスキルが発動したのか駆け出して飛び上がる。
ツバサ
「はぁああああああ!!ハァッ!!」
回転を加えながらベストのタイミングで縦回転斬りを繰り出し片翼を斬りおとす。
飛竜型中ボス
「ギュアアアアアア」
片翼でバランスもとれないままこちらに突っ込んできたのを飛び上がって頭を足場に
飛び上がって振り上げた足をそのまま頭に叩き付けて地面に顔を激突させる。
ツバサ
「終わりだ、魔皇刃!」
ツバサの筋力系のステータスの合計値に倍率を掛けたダメージを与えるOSSの技
『魔皇刃』を首元に叩き付けて両断すると死亡エフェクトと共に消えた。
ツバサ
「大丈夫か、なんでこんなところにソロで来てるんだ?」
見てみるとその人物は赤いロングヘアーに腰には細身の二刀剣、そして見た目から
すると鍛冶妖精族レプラコーンのようだった。
???
「あ、ありがとう。助かったよ」
起き上がらせて改めてみてみるとレベル表記もそれなりに高く、そして直感的に感
じたのは恐らくこのプレイヤーは実力を秘めた人物だと想った。
そして向こうも彼の名前を見ると何か気づいたようにハッとした表情になる。
???
「まさか・・・あなた以前、突如として現れてしばらく姿が見えていなかった無敵
の双剣の一振りって呼ばれていたプレイヤーのツバサ?」
ツバサ
「無敵の双剣・・・・?あぁ、ユウキの奴と引き分けた頃に出来た通り名だったな」
???
「それじゃ本当なんだッ。ALO最強と謳われいた頃のユージーンを圧倒してさら
には絶剣のユウキが唯一、勝てなかったって言われてるプレイヤーって」
ツバサ
「言っとくがそれは前のアバターだった頃だ。今のアバターじゃとてもその頃の強
さにはなれてないぜ?前よりはるかに弱いからな、今の俺は」
ザルバ
『今のお前でもこのゲームじゃそれなりに強いんじゃないか?』
???
「へっ?今の声は・・・・?」
ツバサ
「あぁ、こいつの事だ。俺の相棒の1人、ザルバというんだ」
ザルバ
『初めましてというべきかな、小娘』
???
「ゆ、指輪が喋ったぁあああああああああ!?」
ツバサ
「あぁ、こいつはALOの初期時代に作られた使い魔の一種だよ。もう忘れられて
るから攻略サイトにも乗ってない結構なレア使い魔だけどね」
???
「こ、こんなのがいたんだぁ・・・・」
そういって突っついてみるのだが口が開いて噛みつかれそうになった。
だがさっきの戦いを見ていた彼女からするとさっきの彼の発言にも驚いた・
???
「(さっきの中ボスを3回の攻撃で圧倒して今の発言からすればここでずっとソロ
で戦ってたのよね・・・それで以前より遥かに弱いって昔はどんなだったの?)」
偶然ではあるが自分の目的にとって大きな戦力になりそうな実力者、しかもALO
において伝説レベルの強さを持ったプレイヤーと遭遇した事は好機だった。
???
「あ、あの!」
ツバサ
「んっ?なんだ、転移結晶持ってないなら一個ぐらいやるぞ?」
???
「そうじゃないの!あなたの腕を見込んだ頼みたい事があるんです、わたしと一緒に」
いきなり顔の近くに顔を近づけてドアップのままその望みを言ってくる。
???
「わたしと一緒にシャムロックとのスヴァルト・エリア攻略の競争を手伝ってください!」
ザルバ
『いきなり勧誘とはなかなかの根性だな、小娘』
ツバサ
「スヴァルト・エリア攻略・・・?確か大型アップデートで出来た新フィールドだ
ったか・・・相棒の連絡で確かあいつらも攻略してるって聞いたが」
???
「えっ、もう他のギルドに入ってるんですか?」
ツバサ
「そうじゃない、そうじゃない。ただのPTだ、まぁ、仲良しメンバーで集まった
仲良しPTって奴で別ゲームで戦闘経験も豊富なメンバーが多いからそれなりに
強いPTだと思うぞ。キリトにアスナもいるしな」
???
「えっ!キリトとアスナってSAO帰還者で黒の剣士に閃光って言われたッ」
ツバサ
「あいつらを知ってるのか」
ここで今度はツバサが驚く発言が飛び出した。
???
「わたしもSAO帰還者なの」
ツバサ
「何・・・ッ!?お前もSAOにログインしてたのか?」
ザルバ
『SAO・・・確か途方もない数の犠牲者を出したっていうデスゲームだったか』
???
「えっ・・っという事はツバサ・・さんもSAOにログインしてたの?」
ツバサ
「まぁ・・・一応は攻略組でな。キリト達ともそこで出会って一緒に戦った戦友だ」
ある意味ではやっと運が浮いてきたと思えた彼女は再度、頼み込む。
???
「お願いします!わたしとギルド、いえ、PTでもいいです!協力してください!」
そういって頭を下げてツバサを見つめる少女。その眼をじっと見つめるツバサ。
???
「・・・・・・・」
ツバサ
「・・・・・・・」
眼を見てすぐに少女の口にした目的が本心ではないのを見抜いたツバサ。普通で
あれば厄介事だ、断るのが普通なのだがある意味、逆行するのがこの男である。
ツバサ
「別に構わないぜ。いいだろう、お前の話に乗ってやるよ」
???
「ほ、本当ですか!?」
ツバサ
「だが最初に言っておく。間違ってたら謝ろう、スヴァルト・エリア攻略ってのは
目的のための一部で本来の目的は他にある・・・違うか?」
???
「ッ」
ツバサ
「図星みたいだな。反応が分かりやすくて助かったよ」
ザルバ
『相変わらず飄々とした顔で腹黒い誘導尋問をする奴だな、お前も』
裏を振り向いてエリアの入り口の方へと飛び上がる。それに彼女も続く。
???
「・・・何故、わたしに手を貸そうと言ったの?そう思っているのに」
ツバサ
「今更、面倒事が増えたところでどうも思わん。SAOを経験したら何か本心を隠し
ている程度の個人的な問題ぐらいどうとでもなる事だろうよ」
どこ吹く風と言わんばかりに余裕の表情で前を飛んでいくツバサ。
ツバサ
「そういえばお前の名前を聞いてなかったな。これから戦う仲間の名前も聞いてな
いってのもいかんだろ、お前は?」
レイン
「わ、わたしは『レイン』。鍛冶職人をしてるよ」
本当に鍛冶妖精族レプラコーンだったようなのでこちらも頼んでみる事にした。
ツバサ
「なら仲間になった記念に一振り剣を打ってくれよ。お前の真意は分からないがそ
の目的のために戦うんだから契りの証として剣を頼ませてもらおうか」
レイン
「・・・任せてッ!一緒に戦ってくれるなら相棒だもんね、ツバサのためにわたしの
最高の一振りを作らせてもらうよ♪」
ザルバ
『少しはマシな武器が手に入るといいんだがな、久々に街に戻れるな』
そういって自分の工房がある場所へと案内するレインだった。
ここは空都ラインの隅の隅外れにあるレインの秘密工房。
そこからは金属を打ち付ける甲高い音が鳴り響き、高熱の金属を一心不乱に全身全霊
を込めて叩くレインの姿があった。
あれから少し工房を整備する時間が欲しいと2,3日おいてまた来ていた。
妥協した武器はいいとツバサは持っているレア素材や資金を加減なく提供したようだ。
ザルバ
『でどうなんだ、あの小娘の腕の程は?』
ツバサ
「俺の仲間に鍛冶をやってる時、今のあいつと同じ眼をしている奴がいる。彼女の作
った武器は前にいた世界では命を預けられる『力』だったし、それと同じ眼をして
いるレインの武器だ・・・否応なしに期待出来る」
ザルバ
『お前の言葉は今のところ信用できる。俺の力に耐えれる剣ならいいんだがな』
それからしばらく工房には金属を叩き、熱しては叩きと通常より多くの工程を踏んだ
直剣を作っているらしく、用意していた素材が見る見る消えていく。
さらにもう少し火力が必要という彼女の声にザルバを翳す。
ザルバ
『まったく俺様はライターやら火種じゃないんだがな』
すると開いた口から緑の炎が吹き上がって炉にさらなる炎をともす。
レイン
「(!この焔、普通のと違うッ!こんな濃密なエネルギーの炎、初めてだよッ)」
エフェクトがかかってそれが直剣の形を成してそれを一気に冷まし完成させる。
レイン
「・・・・・・・・・・・出来たよ、ツバサの剣」
出来上がったのは赤の鞘と持ち手、直刀・両刃、鍔無しの長剣だった。
ツバサ
「・・・・・・フッ!フッ!・・・・・・」
二度三度振った後に納刀し、抜刀の構えを取ると目の前の失敗した武器を壊すための
巨大なソードブレイカーを見据えてその眼に鋭さが宿った、刹那。
ツバサ
「ハッ!」
まさに一閃。
閃光が巨大な剣を貫いてゆっくりと納刀し、キンッと甲高い金属音が響いた直後に
その大剣が切断されて破壊エフェクトと共に消え去った。
ツバサ
「ザルバ、感想はどうだ」
ザルバ
『どうやらあの小娘・・・いやレインを俺様は見くびってたみたいだな。これほど
の剣なら十二分に俺の力も使える、合格だなッ!』
ツバサ
「それでこいつの名前はなんて言うんだ?」
刃を翳しその鍛え抜かれ鋭い光を放つ刀身を見つめながら新たな愛刀の名前を聞く。
レイン
「わたしもこの剣は初めて見るけど待ってて・・・この剣の名前は『牙狼剣』・・?
こんな名前の剣初めて聞くよ・・・でもステータスはたぶん今ある装備品の中で
もかなり高レベル、わたしも初めて作ったけど古代級武器だと思うよ」
ツバサ
「・・・気に入った。これを買わせてもらうよ、いくら払えばいい?」
レイン
「いいよ、いいよ!これはわたしの無茶に付き合ってもらうツバサへの謝礼のつも
りなんだからこれから一緒に戦ってくれるだけで十分!」
ツバサ
「だそうだぞ、ザルバ。これはかなり頑張らないといけないみたいだな」
ザルバ
『まったく俺様の昼寝時間まで削ってくれるなよ?まぁ・・・仕事はしないとな』
こうしてツバサは新たな愛刀『牙狼剣』を手に入れたのだった。それから集中し過
ぎて少し疲弊したという事で彼女の紹介でこの新フィールド『空都ライン』でよく
利用している喫茶店に行こうという話になった。
ツバサ
「旧フィールドの街にしか行っていなかったから新鮮な感じがするな。結構、広そ
うだし見た感じでもなかなか色々店も出てるんだな」
レイン
「そういえばツバサって旧都とあの旧フィールドで最高レベルのダンジョンにずっ
といたの?貰った素材もかなりレアばっかりだったけど」
ツバサ
「まぁな。他のダンジョンだとぬるくてあそこくらいだと体術とかも試せる人型も
多いから結構スキル・種族・アバターレベルも上がったと思うがね」
レイン
「(上がったというか、強くなりすぎてる気が。あのダンジョンのモンスターレベ
ルって新フィールドでも奥地の方にいるレベルばかりだったし)」
ツバサ
「そこに来たお前も大概じゃないか?爪は隠してるみたいだがな?」
軽い笑みを浮かべながら見透かしたような言葉を言って飄々と歩いていく。
レイン
「ツバサって意外と性格悪いって言われない?」
ツバサ
「これでも性格は悪くないと思うんだがな、お前もそう思うだろ、ザルバ」
ザルバ
『普段はまだしも相手を問い詰める時はとてもそうは言えないだろ。前に依頼を受
けた時に悪質プレイヤーのアジトを聞きだすとき血も涙もなかったと思うが?』
レイン
「はははっ・・・・ツバサだけは敵にしないように注意するよ」
ツバサ
「そうか?俺としては本気のお前とも戦ってみたいと思ってたんだがな」
レイン
「うん~・・・善処する」
ツバサ
「楽しみにしてるよ。その時は俺とザルバの本気も見せられるだろうからね」
ザルバ
『まぁ、いくら上等な剣を手に入れても雑魚に俺様の力を使うのも勿体ないな』
だが彼女の言う喫茶店の近くに来ると何やら騒ぎが起きていた。
???
「す、すいません・・・離してくださいッ。わたし、そんなのに興味ありません!」
スプリガン1
「そういうなって。今なら承諾するだけでシャムロックに入れるんだぜ?攻略だっ
て他のギルドなんかより快適で、いくらでもレアな装備・アイテムが手に入るんだ」
ノーム1
「受けといた方がいろいろと自分のためだと思うけど~?」
女スプリガン2
「そうそう」
???
「結構です、は、離してくださいッ!」
1人の女性プレイヤーを3人がかりで無理やり勧誘でもしようとしているようだ。
ザルバ
『いつの時代にもああいうのはいるもんだな。金で釣れば何でも出来ると思った奴。
というよりシャムロックとかいう奴らはみんなあんなのなのか?』
レイン
「あそこまで強引ではないと思う。でも大きいギルドだから下まで手が届いてないのかも」
ツバサ
「ありがちなパターンだな・・・まったく。だがこれで仲間の問題は進んだね」
人ごみの方へと歩き始めたツバサを見て彼の性格を考えたレインも溜息交じりに剣を
貫いて隣に立った。
どうやら自分の考えを言わなくても分かったようでツバサも苦笑する。
ツバサ
「ここは街中でも武器は使えるんだな。旧都だと武器使用禁止だったんだが」
レイン
「最初からPK推奨ゲームだしね。街中では大きな争いはしないっていう暗黙のルー
ルが各種族にあるから軽い喧嘩くらいだよ、普通はね」
ツバサ
「ならこれも小さい喧嘩だな。行くぞ、ザルバ。レインも俺に掴まれ」
レイン
「うん!」
そしてレインの腰に手を置いてそのまま人ごみの後ろから飛び上がって騒ぎの中心に
飛来して女性プレイヤーとシャムロックのメンバーの間に割り込んだ。
スプリガン
「な、なんだ、お前!まさか俺達、シャムロックに立てつこうっていうのか?」
ツバサ
「ふっ、驚いたな~。こんなマヌケ面のスプリガンにノームは初めて見た」
スプリガン2
「何ですって!!」
ノーム
「どうやら痛い目にあいたいらしいな、俺の自慢の戦斧でひねりつぶしてやるッ!」
そういって巨大な両手斧を振りかぶってくるのだが直後に何か金属音が聞こえていき
なり軽くなった自分の得物を確認すると持ち手の部分から斬りおとされて破壊エフェ
クトと共に消え去った。
ツバサ
「で?」
最早、何をされたのかそこにいた面々は分からんかった。気づいたら破壊されていた。
???
「ツ、ツバサさん!いつの間にこっちに来てたんですか?!」
レイン
「えっ?もしかしてこの子って知り合いだったの、ツバサ」
ツバサ
「あぁ、以前一緒に戦っていた俺の戦友さ。にしてもこいつらぐらいお前なら軽く
捻れるだろう、シリカ」
そのケットシーの少女はツバサの仲間で『シリカ』というらしい。
ザルバ
『なんだか小動物みたいな女だな』
シリカ
「・・・・・。ッ!?指輪が喋ったあぁあああああああ!!?」
レイン
「はははっ・・・最初は驚くよね、ザルバは」
驚いたシリカはレインの後ろに隠れておばけでも見たように指さしていた。
ザルバ
『失礼な女だな。って来たぞ、ツバサ』
ノーム
「くそがああッ!!」
ツバサ
「フッ!・・・・ッ!ハァッ!!ハッ!」
ノーム
「ぐあっ!?うぎゃああ!?・・・・うぅ~~・・・・」
武器を失って今度は殴りかかってきた相手の攻撃を軽々と止めて連続で体術を繰り
出してくるのだがそれも軽々相殺、そして容赦なくカウンターを連続で叩き込み、
逃げようとして飛んだところを強烈な回し蹴りで蹴り飛ばし道端の木箱の中へと叩
き込んでそのまま伸びてしまっていた。
スプリガン1
「なめるなよ、2人がかりでやるぞ!オォッ!!」
スプリガン2
「シャムロックに立てついた事を後悔させてあげるからッ!」
2人同時に斬り掛かってくるがそれを捌いて1人が不用意に突きを繰り出してきた
ところを絡め取り関節技を決め、さらに自分の懐に腕を引き寄せてさらに関節技を
決め、振り回して向かってきた女スプリガンを男の方でなぎ倒して手首を捻り乍ら
その場で木の葉のように宙に投げて立ち上がって向かってきたが追撃される。
ツバサ
「飛燕連脚!」
スプリガン1
「ガッあぁぁあああ!?うぎッ・・・・ぐふっ・・・・」
強烈な前蹴り、さらにローキック、トドメに薙ぎ払い蹴りで錐揉み回転しながら地
面に叩き付けられてそのまま気絶してしまった。
スプリガン2
「くそぉっ!!レイジスパイク!!」
突進系のスキルを発動して突撃してくる。
シリカ
「ツバサさん!」
だがにやりと不敵な笑みを浮かべて納刀した状態の牙狼剣を構える。そしてそのまま
抜刀し、鞘が空中に滞空している間にスキルを発動した剣を弾き、斬り伏せ、そして
もう片方の手で鞘を弾いて回転させ、その状態で納刀する。
ツバサ
「ハッ」
そして強烈な蹴り飛ばしでどうにか意識を取り戻した他の仲間の元に転がされる。
ノーム
「今度は3人がかりでやるぞ、こうなったら卑怯もくそもな――――」
だがすでに戦いは投了していた。
3人の首元にいつの間にか青白い光を放つ短剣が列をなして囲んでおり、見ると空中
に数本の同様なナイフが取り囲んで目の前の少女が素敵な笑みを浮かべていた。
レイン
「もう諦めた方がいいよ~?それともわたしとアブないダーツしてみる?あなた達、
的ね、一方的に突き刺さるけど・・・・どうする?」
妖艶で危険な笑みを浮かべるレインにどこかで見た事あるなと悪寒が奔ったツバサ。
ツバサ
「(うん・・・レインも怒らせちゃいけない奴だな・・・怖ぇ・・・)」
ザルバ
『(こいつに逆らわない方がいいかもな、俺様も炉で解かされそうだぜ・・・)』
そしてお決まりの捨て台詞を言って3人はそそくさと逃げて行ってしまった。
直後に歓声が響いて見てみると見事な撃退劇を見届けたギャラリーからだった。
ザルバ
『見てるだけなら助けに入れってんだ。まったく調子がいい奴らが多いな』
ツバサ
「まぁ、それもよくある事だ。嘆いてもしょうがないぞ、ザルバ』
レイン
「ツバサ」
レインが歩み寄ってきて手を軽く顔の辺りまで上げて目くばせしてくる。
ツバサ
「ふっ、やったな」
レイン
「うん♪」
ハイタッチを交わして勝利を祝う。そしてシリカも駆け寄ってきた。
シリカ
「ツバサさん、助けていただいてありがとうございました!」
ツバサ
「気にするな、というよりお前ももっと暴れてもいいんじゃないか?あいつらくらい
のレベルならシリカでも十分に倒せるだろうに」
シリカ
「すいません・・・踏み出しちゃえば体が動くんですけどちょっと怖かっ―――はわっ」
どうやらツバサが自分の頭に手を置いてくしゃくしゃと頭を撫でているようだ。
ツバサ
「まぁ、何事もなくて何よりだ。・・・で?他の皆も元気にしてるのか?」
シリカ
「はい!皆さん、ツバサさんが来るのをずっと待ってたんですよ♪そういえばツバサ
さんはアバター変えたんですね?前はスプリガンだったのに」
ツバサ
「まぁ、心機一転って奴さ。お前らを驚かせようともってしばらくソロでやってたんだ」
そして隣にいたレインの事も聞いてくる。
シリカ
「わたしはケットシー領のシリカです、よろしくお願いします」
レイン
「う、うん。わたしはレイン、レプラコーン領だよ」
そしてツバサに耳打ちをする。
レイン
「(もしかしてメンバー補強に策があるって言ってたの、この子の事?)」
ツバサ
「(彼女はその1人さ。言ったろ、仲良しPTがいるってさ。そろそろ俺もレベル
が上がってきたし、エリア攻略も目的の1つだからシリカ達は頼りになる)」
シリカ
「どうかしたましたか、ツバサさん?」
どうやらしばらく黙っていたので不思議に思ったようだが取り繕った。
ツバサ
「いや、レインにお前らの事を軽く説明しただけだ。特にハーレム属性持ちのスプ
リガンとその嫁ウンディーネには下手に触れると抜刀が飛んで―――」
???
「あら、それは―――」
???
「誰の事か、なッ!!」
即座に抜刀し、抜刀の動作で片方を弾きその流れでもう片方の攻撃も弾いてそのま
ま襲ってきた2人と乱撃戦を開始してやり合うと慌ててレインも剣を引き抜いて片
方のウンディーネとやり合い、匠な剣術で相手を弾き飛ばしてツバサの前に立つ。
ツバサ
「誰の事って言った奴がまさにそれをやるなよ、相変わらずだな、キリト、アスナ」
レイン
「えっ?それじゃ、この2人が黒の剣士に閃光のアスナ?」
アスナ
「その呼ばれ方したのはSAO時代ね、というよりその名前を知ってるという事は
あなたももしかしてSAO生還者?」
ツバサ
「そうみたいだな。んで新しく出来た俺の仲間だ、それと使い魔のザルバ」
ザルバ
『噂には聞いてたがなんだか女みたいな体格の奴だな、本当に男か、こいつは?』
アスナ
「ゆ、指輪が喋った!?」
キリト
「というか初見の癖に何かすごく失礼な事言われた気がするんだが・・・・」
レイン
「ザルバってこんな感じの子だからあまり気にしなくてもいいと思うよ」
アスナ
「それにしてもあなたとても強いのね。少しだけだったけど相当な手練れって分かるわ」
レイン
「いえ、そんなに必死にやってただけですから。ツバサほどじゃないです」
そして2人に案内されて喫茶店に入るとそこには見慣れたメンバーが集合していた。
シノン
「えっ、ツバサ?」
リズベット
「おひさ~!」
フィリア
「久しぶり、ツバサ~!」
クライン
「おう!ツバサ、久しぶりじゃねぇ~か!ようやく、主力全員揃ったな~!」
エギル
「よく来たな、ツバサ。お前の好きなメニューもしっかり揃えてあるぜ?」
ストレア
「あっ、来た来た。今日はわたしのところにログインしに来てたからそろそろかな
~って思ってたよ♪」
ユイ
「ソロ修業は終わったんですか、ツバサさん?」
リーファ
「えっ!ユイちゃんとストレアさん、ツバサがALOにログインしてたの知ってた?」
ユイ
「はい、皆さんを驚かせようって旧ダンジョンの最高レベルの場所でソロをやってい
たみたいです。旧ダンジョンといっても新フィールドでも奥地にいるボスレベルが
多くいる高レベルダンジョンですけど」
そしてシノンも驚いたように近づいてきていつもの挨拶のハイタッチを交わす。
ツバサ
「よっ、詩乃」
シノン
「あなたしばらくまたミッドチルダに戻るって言ってたけどこのためだったの?」
ツバサ
「まぁ、試合やらルフィアンやら怪人達との戦いもあるからなかなか入れなかったけ
どな。こっちで寝泊まりとかしてたし、おかげで結構強くなったぞ?」
そしてここでやはり注目されたのは彼と一緒に来たレインだった。
クライン
「てかお前もキリト同様なハーレム属性持ちかよー!!なんだ、その可愛子ちゃんは!」
ツバサ
「お前の考えてる内容な事は1つもないから安心しろ。最近、一緒にPTを組むよう
になったレプラコーンの子だよ、それとこっちで出来た腕利きの鍛冶屋さ。後はま
ぁ~、色々と訳ありでね」
キリト
「・・・・またツバサのお人好しスキルが発動したってわけか」
ツバサ
「そのお人好しに関してはお前に言われたくないな、キリト」
レイン
「(ツバサ、やっぱり迷惑そうなら断っても・・・・)」
ツバサ
「(剣も貰ったんだ、心配すんな。とりあえずこいつらは攻略で釣れば動くから)」
コソコソと耳打ちの話をしている2人を見てにやけ顔のリズが茶々を入れてくる。
リズベット
「んで~?2人はどういう関係なんですかねぇ~?(ニヤニヤ」
シノン
「(・・・!)」
フィリア
「お、落ち着こうね~?シノン?」
ユイ
「ほら、訳ありって言ってますし、聞かれたくない事だってありますよー?」
裏を向いてはいるのだがその耳の動きだけで彼女の顔が想像できてしまった。
ツバサ
「(あの片耳がぴょこぴょこ反応してる時はムッとしてる時だ・・・(汗。」
1人だけ妙な反応をしたシノンの心情を理解している男はそれをスルーし、言いつくろう。
ツバサ
「変な想像をするな、レインは―――」
だがここで天然で爆弾を投下してくれた人がいた。
レイン
「わ、わたし!ツバサの相棒になったレインです!皆さん、よろしくお願いしますッ!」
一同
「・・・・・・・・」
シノン
「・・・・・・・(ピキピキ。」
ツバサ
「・・・・・・・(青。」
そういって腕に組み付いて手を上げながら高らかに宣言する。だがそれに周りの
メンバーは硬直し、さらに一番被害を受けるであろう男は滝汗を流し始める。
ザルバ
『こいつはなかなか面白そうなイベントが発生したな』
ツバサ
「黙れ、ザルバ!!(てか、何言ってくれてんだ、こいつはーーッ!?)」
レインとしては自分の立ち位置を言ってメンバーでの地位を作ろうと思ったようだ。
キリト
「(おい、この子、さっきのアレで気づいてないのか!?地雷踏んだぞ、地雷!?)」
アスナ
「(いえ・・・ッ!この場合は踏んだレベルじゃないわ、迷いなく踏み抜いたよ)」
リズベット
「(ちょっとーーー!!横観れないんだけど、どう考えても重いんだけど!)」
リーファ・シリカ
「「((ひぃぃぃぃぃぃ・・・・!?教官だ、鬼教官モードだ・・・!?)」」
ユイ
「(ついには横から禍禍しいオーラが放出され始めたですー!?)」
フィリア
「(キレてるよ!あれマジ切れだよ!?だって耳逆立ってるもん!?てか尻尾も上に
ピーン!ってしてるもん、毛が逆立ちまくってるもん!?)」
クライン
「(死んだな・・・・)」
エギル
「(まだまだ爪が甘いって事だな、ツバサも・・・・)」
ストレア
「あれ~?皆どうしたの、そんな顔して?」
1人だけこの空気が読めていないのか美味しそうにケーキを頬張るストレア。
こんな時だけは彼女の能天気さには羨ましさすら感じるがそれどころではない。
シノン
「ちょっといいかしら、あ・い・ぼ・う?」
わざと自分の隣に引っ付いているレインに分かるように『相棒』を強調しながら
シノンがゆっくりと笑顔の仮面をという笑顔で近づいてきた。
レイン
「へっ?相棒?ツバサってもう相棒いたの?ザルバじゃなくて」
ツバサ
「えっ?えっとだな、こいつは・・・・」
シノン
「どうも、ツバサとはリアルでも相棒なの。いつまで人の男に引っ付いてるのかしら?」
最早、言葉が矢の如く鋭く飛んできているレベルの棘ある言い方になっていた。
レイン
「リアルでも相棒って・・・・ハッ!」
ここでようやくレインも自分が言った事がとんでもない方向にいってしまったのを
理解したのか慌てて離れて弁明を始める。
レイン
「ち、ち、違います!そういう関係の意味の相棒じゃなくてあくまでわたしの私情
とかゲーム仲間としての相棒関係でそういう意味で言ったんじゃないですから!」
シノン
「それってどういう私情なの?相棒も詳しい事を言わないで『訳あり』だって」
レイン
「それは・・・シャムロックと攻略の競争を手伝ってもらおうと・・・・」
シノン
「嘘ね」
はっきりと言いきられたレインは驚いて顔を上げる。
シノン
「相棒は良くも悪くもはっきり言うもの。さっきもはっきりと『訳あり』で仲間にな
ったと言った。普通じゃない事情があるって相棒が察してるのはすぐわかるわ」
レイン
「・・・・・・・ごめんなさい」
シノン
「相棒もこんな素性も分からない相手の言葉に簡単に乗らないでッ。また危ない橋を
わたるようなことになったらどうするの?ここはSAOじゃない!ALOはそんな
危険な事をするような場所じゃないでしょ?」
頭を掻きながらある意味では諦めの表情で言葉を続ける。
ツバサ
「心配するなよ、だから死ぬ事もないだろうさ。シャムロックになんか用があるんだ
ろ?それくらい騒ぐほどでもない、SAO時代に比べれば―――っておい、詩乃!」
だがそれでも関わるのをやめる言葉を言わないツバサに苛立ったような表情を見せて
喫茶店を走って出て行ってしまった。
ツバサ
「はぁ・・・、やっぱりこうなったかよ。予想はしてたことだがね・・・(汗。」
レイン
「ご、ごめんなさい、ツバサ。わたしのせいで」
そんな彼女の頭をクシャクシャと撫でて苦笑しながらアスナとキリトに頼む。
ツバサ
「すまん、詩乃の事頼めるか?リアルでもしばらくはミッドチルダに居る事になるか
らあっちでも会ってやれないし、今俺が行っても逆効果だろうからな」
アスナ
「やれやれ、そう分かってても彼女を手伝う事はやめないって顔だね、ツバサ」
キリト
「だけどツバサが信用してるなら俺もそれに乗るよ、お前の眼は確かだろうしな」
ツバサ
「すまん、しばらくは俺は別行動させてもらおうよ。落ち着く時間も必要だろうか
ら・・・いくぞ、レイン。消耗品なんかは買い揃えておけよ?」
レイン
「でもシノンさんはいいの?喧嘩したままで謝りに行った方がいいんじゃ」
ツバサ
「さっきも言ったろ、すこし時間が必要だ。無理に一緒にやっても今の状態じゃ俺
とのコンビプレーもまともに出来そうにないしな、しばらくは頼むぞ」
レイン
「・・・・分かった、任せて」
不穏な空気になってしまったが時間があれば大丈夫という言葉に他のメンバーも頷
いて肯定する。2人の仲を知っているから少しあれば理解も出来るだろうという事だ。
リズベット
「ツバサッ!」
ツバサ
「?――――っと」
リズから一振りの剣を投げられてそれをキャッチするとリズベット武具店のマーク
が刻まれた青色のオーラを纏った短剣でリズを見やる。
リズベット
「水属性付与の短剣『アクアマリン』よ。前にキリト達が持ってきてくれた材料で
作った武器、あんたのためにとっておいたの。それを使うとウンディーネが使う
回復魔法とかも使えるわよ、結構な自信作なんだから大事に使ってよね?」
ツバサ
「・・・報酬は次ぎ会う時に物品か、現金払いでいいか?」
飄々とした笑みを浮かべながら剣を弄びながら渡された腰のホルダーにさす。
リズベット
「言っとくけどわたしに貸しにすると後が怖いわよ~?ぼったくり店ですから~♪」
ツバサ
「たくっ、怖い、怖い。それじゃすまないが詩乃を頼む、攻略行くぞ、レイン。ザルバ
さっき貰った情報を元にルート案内頼めるか?」
ザルバ
『任せておけ』
レイン
「うん、わかった」
そういってレインと共にツバサも喫茶店を後にするとキリトとアスナの2人はシノン
の元に行くことにしてキリトが得意の索敵スキルで彼女の位置を探り当てる。
キリト
「いこう」
アスナ
「うん」
シノン
「・・・・・・・」
シノンは1人、街の建物の屋上で膝を抱えながら蹲っていた。
シノン
「・・・・わたし、嫌な奴だわ・・・・最悪よ・・・・」
キリト
「何が最悪なんだ?」
シノン
「ッ」
振り返るとキリトとアスナの2人でやれやれと言った表情でそれぞれ隣に座る。
アスナ
「やっぱり自問自答でへこんでたね、シノのん」
シノン
「ほっといてよ・・・・・。・・・・相棒は?」
キリト
「少し時間を置くってさ。今のままじゃコンビプレーもまともに出来なさそうだから
しばらくはあのレインって子と行動するって言って攻略に向かったぞ」
シノン
「・・・そう」
やはりちょっとムッとした表情にはなったがすぐにまた項垂れた顔になる。
アスナ
「どうしたの、シノのんがあんなに喧嘩腰で行くなんて珍しいじゃない」
シノン
「・・・嫌だったのよ、折角みんなで唯ゲームを楽しめるって思ってたのにあの時
の相棒の顔は何か問題があるのを隠そうとする顔だった」
自分達に言ったのは下手に隠すと余計ややこしくなるからだろう。とりあえずはレ
インを紹介しておいて『攻略』は協力してもらい『訳あり』は自分がやろうという
考えだったようだがシノンにはそれが筒抜けに分かってしまった。
キリト
「それを前は自分に行ってくれたのに今度は言ってくれなかったのが気に入らない、か?」
シノン
「・・・それだけじゃないわよ・・・・だから最悪なのよ」
アスナ
「ツバサの相棒って簡単に言われちゃった事?それとも簡単に触れられてた事?」
シノン
「ッ!」
アスナ
「わたしだって困った彼氏さん持ちだからね~?何となくだけど女心は分かるよ?」
なんだか説得するはずなのに妙な釘を刺された気がしたキリト。
シノン
「嫌な奴って思われたかな・・・あんなことで嫉妬して」
アスナ
「いいんじゃない?嫉妬したって、だってツバサにとって『相棒』はシノンでしょ?」
キリト
「行く前もシノンの事を心配してたし、ツバサにとってやっぱりシノンは相棒なんだ
と思う。ただレインって子の事もほっておけない、あいつは自他共に認めるお節介
焼きだしさ、『皆のHERO』で助けを求められたなら尚更だろうし」
シノン
「分かってる・・・相棒は仮面ライダーだから助けてって言われれば絶対に手を差し
伸べる。前のわたしがそうしたようにいつだって必ず助けに来てくれる」
だから好きになった。突然の出会いで最初は警戒していた、信じられるモノがなかっ
たからだがそれでも自分が辛さや悲しさを感じる時にいつの間にか隣にいて笑って
いてくれた、その背中で仲間に勇気や希望を与える彼の後姿にいつの間にか惚れた。
アスナ
「だったら待っててあげればいいと思うよ。ツバサは強いモノ、SAOと違って命
の危険があるわけでもないし、彼が助けてもいいと思える人なら悪い人じゃない
と思う。そこら辺はツバサは鋭いところあるしね、意外と洞察力あるから」
シノン
「・・・・そうする。わたしはまだあの子の事を信用できてない、そんなわたしが
一緒にいても相棒の強さを半減させるだけ・・・少し自分を納得させないと」
キリト
「やっといつもの冷静なシノンに戻ってきたな」
と思っていたのだが1つだけ許すわけには行かない事があった。
シノン
「でも組み付かれて鼻の下伸びてた相棒はむかつくから後で絶対、ぶん殴る・・・ッ」
どうやらそちらの嫉妬心はどうしようもないらしく耳と尻尾は如実に体現している。
アスナ・キリト
「「は・・ははっ・・・」」「(ツバサ、後で大変そう)」「(骨は拾うぞ、ツバサ)」
ツバサ
「(ゾクッ)―――――!!?」
そんな殺気が伝わったのかフィールドをレインと滑空中のツバサの背中に悪寒が奔る。
レイン
「どうしたの、ツバサ?」
ザルバ
『さっき妙な気・・・というか電波を感じた気がしたんだがな、ツバサ』
ツバサ
「気のせいだ、気のせい。行くぞ(・・・・俺・・・後で殴られるんだろうな~)」
何故だかそんな未来が見えてしまう悲しい男の性か、深いため息を吐く。
シノンとの小競り合いもあり、不穏な空気も流れたが少しは理解もし始めているよ
うで気にせず攻略へと進むツバサとレインの新コンビ。
はたして彼女の目的とは一体なんなのか?次回へ続く!