コトリ
「あ、あぁ~!あーーーー!!!若い時の詩乃お祖母ちゃんだ――――ひぎゃ!?」
病室で不釣り合いな甲高い痛打音が鳴り響き、うめき声が漏れた。
詩乃
「いきなり初対面の相手にお祖母ちゃんとはいい度胸ね、あんた・・・」
笑顔でクラブガンソードもハリセン強化モードを取り出すが病室に来ていたヴィヴィ
オとアインハルトに即刻、止められる。
ちなみに2人ともツバサの看病をするために体は大人モードにしている。
ツバサ
「落ち着け、詩乃。コトリの言ってる事は間違いじゃない。まぁ~・・・実際は
厳密に言うと色々と違いはあるんだろうけど」
詩乃
「どういう事よ」
自分でも今だに信じられない部分はあるが彼女から感じた生命波紋やSーLiRoi
などを見ても信憑性はあり、信じないわけにもいかない内容だ。
ツバサ
「そいつは未来から来た俺とお前の孫娘なんだそうだ」
詩乃
「・・・・・・」
そして額に置かれるひんやりとした掌。
詩乃
「あなた大丈夫?やっぱり頭の打ちどころが悪かったんじゃないの」
ツバサ
「何気に失礼極まりない事言ってくれたな、おい。俺の頭は正常だっつうの。確
かにこいつは俺達の血縁だ。俺とお前の生命波紋の波長を受け継いでいるし、
尚且つストライカー基エースをベースにしたドライバーも持ってるしな」
親子などの血縁関係にある間柄では生命エネルギーの波紋の波長は限りなく近い
モノになり子供であればその両方の波長を受け継いで生まれ、子孫にも同じよう
に受け継がれる。そしてコトリには彼と詩乃の生命波紋の波長を感じたのである。
詩乃
「そういうものなの・・・?」
ツバサ
「俺だってそうやって頭に整理つけてるだけだ。色々とぶっ飛び過ぎて脳内思考
が追いつかないんだ。それにこっちの世界とコトリの世界では相違点もあって
色々と情報を整理しないと実際に理解するのは難しそうだ」
アインハルト
「もう少しで皆さんもこられるますから今はゆっくりと体を休めてください。あ
のタイラント・ルフィアンを相手するにはツバサさんの力は欠かせませんし」
ヴィヴィオ
「オーナーさんからも絶対安静・戦闘禁止・運動禁止の三か条を受けました!」
大人しくしないと全力全開で「O☆HA☆NA☆SI」すると黒い笑みを浮かべ
ながら拳を鳴らす。何だか似なくていいところまで『母』に似てきたらしい。
ルイ
「この一瞬の威圧感は40年後のヴィヴィさんの片鱗を見たわね。2代目のエー
ス・オブ・エースとして長らく君臨した戦乙女の威圧感だわ」
ヴィヴィオ
「なんだか、未来のわたしってとんでもない言われ方してるんだね」
しかし母親の代名詞とも言える『エース・オブ・エース』を受け継いでいるとい
うのはちょっと嬉しいらしく、わたしも頑張るぞと気合を入れていた。
それからしばらくすると見舞客の面々がぞろぞろと入ってきた。
丈瑠
「ツバサ、爺に言って持ってこさせた外傷に聞く薬と安易だが果物だ。爺曰くは
相当沁みてもがき苦しむレベルだそうだ」
アインハルト
「それダメージにダメージ塗り重ねてるだけですが!?」
ツバサ
「お前はあれか?俺にトドメをさしにきたのか?」
天道
「お前のために雪のような口どけの豆腐を買ってきてやった。これでも食え」
ヴィヴィオ
「お豆腐は湯豆腐が一番おいしいと思います!」
ツバサ
「いや論点違うから。てか何で病人への見舞が豆腐なんだ、どんだけ好きだ」
詩乃
「こら、ヴィヴィちゃん」
そこで窘めるような口調で詩乃がヴィヴィオの頭に手を置いて制止する。
ツバサ
「やはりまともな対応を期待できるのはお前だけだぜ、相ぼ――――」
詩乃
「冷奴もいいと思うんだけど。生姜とか、鰹節とか」
ツバサ
「とか思った俺が馬鹿だったよ、てか何でお前までそっちに乗ったッ」
怒涛の如くツッコミまくるがまだまだ終わってくれないらしい。
チチェ
「HE---Y!!ツバサ!元気ないっていうから元気付けに来たYOー!!」
一同
「へっ?」
そういって何故か、樽の恐らくはビールサーバーのようなものに取り付けられた
ノズルをツバサに向けるとそこから液体が噴き出て唖然とする面々に降り注いだ。
チチェ
「気分が乗らない時はパーッとシャンパンファイトでノリノリに限―――」
ツバサ
「―――るわけねぇだろうがああああああああああああ!??!?」
詩乃
「チチェさん、ここ病室なのよ!?てか怪我で弱ってる相手に液体かけて弱らせ
るような事してどうするんですか!」
完全びしょ濡れ状態にさせられた2人は猛抗議で詰め寄っていた。
アインハルト
「ど、どうにかバリアで防ぎました」
ヴィヴィオ
「ここら辺、魔法少女で良かったかな・・・?」
苦笑いを浮かべながらバリアを解除する2人と危険を察知してか2人の後ろに避難
していたコトリはなんとかびしょ濡れの状態は回避していたらしい。
コトリ
「チチェさんは相変わらず若い時でも無茶苦茶するんだね・・・(汗。」
ルイ
「考えたらわたしも何故かバレーボール代わりにされたり子供の群れに投げ込まれたわね」
エース
「オォ・・・トキヲヘテモ アノ ヒゲキガクリカエサレテイルトイウノカ」
時を経てもやられることは変わっていないようなエースシリーズだった。
ツバサ
「たくっ・・・怪我人をもう少しは労われっての。次から次へと来やが―――ん?」
詩乃
「・・・・何?・・・・はッ!?」
最早、こういうことに慣れすら感じている詩乃はすぐに頭の中で計算式が出来上がる。
考えてみれば今日自分が着ていた服装で水を全身からかぶればそうなるのだ
詩乃
「あんたはそうやって毎度毎度、人を恥辱にぃぃ・・・・!!!?」
ツバサ
「ちょっと待て!?今のは俺に何の被もないだろうが!落ち着け、詩―――」
詩乃
「ふぅんぬッ!!」
ゴスッという鈍い打撃音と共にそのままKOされた。
アインハルト
「見事な右ストレートです・・・・」
ヴィヴィオ
「格闘のプロでもなかなか出せないような見事な一撃です、詩乃さん!」
丈瑠
「感動しているのはいいが」
そこで最も悲惨な事になってしまった悲しい男に視線を向け乍ら話を切り出す。
天道
「どうやら物理的に天の道に旅立ったようだな、いい奴だった」
コトリ
「ハッ!ちょ、ちょっとお爺ちゃん!お爺ちゃん~!?ダメだ、白目向いてる」
ルイ
「40年前でもこのやり取りは続いてるのね・・・ある意味貴重映像だわ」
ヴィヴィオ
「40年後でも仲良さそうで何よりです・・・かな?」
チチェ
「いつまでもLOVE、LOVEですNE♪ヒュー!ヒュー♪」
アインハルト
「(ネタにマジレスですか、チチェさんッ!?)」
覇王娘がそんな事いうわ***このコメントはRIDER KICKされました***
詩乃
「って相棒!しっかりしなさい、ツバサってば!何でわたしのパンチでKOされんのよ!」
天道
「お婆ちゃんが言っていた、ヒロインを持つ主役の避けては通れぬ運命だと」
丈瑠
「お前のお婆ちゃんは一体、何者なんだ。そして何故、その言葉を残した・・?」
最早、呆れているような表情で天道語録を聞き流す丈瑠はため息を吐きながらも白目で
気絶する仲間のために『まとも』な看病人を連れてくることにした。
アインハルト
「(いえ最早、丈瑠さんもまともを口にするには厳しいのでは・・・)」
そうアインハルトが思ったとかなんとか。
進之介
「痛ッ痛ッ痛ぇ!?おい、もうちょっと優しくやれよ!?」
ティアナ
「うっさいわね!男で警官なんだから少しは我慢しなさいっての!」
別の医務室では大怪我はないものの怪我の治療を受けている進之介だったがその手の
経験が浅いティアナのある意味で雑な処置に顔を歪めていた。
ティアナ
「よし、これで終了っと」
進之介
「相変わらず乱暴だな、前の大戦の時もいきなり砲撃ぶっ放してくるは、今度は今度
で周囲の被害完全無視の砲撃ぶっ放すは・・・・(汗。」
ティアナ
「何よ、どっちも援護になってんだから文句ないでしょ。てか大体の被害拡大の原因
は二大人間主砲でわたしとスバルなんて付け足しレベルよ、あれは」
お前も変わらないだろなどと思いながらもどちらかと言えば確かに被害が大きいのは
この後輩あって先輩ありでもあるが『白い悪魔』と『黄色い死神』だろう。
だが互いに警官と執務官ではあるのですぐに仕事モードに切り替わった。
ティアナ
「それにしてもツバサの孫娘ねぇ・・・彼の話だと自分と詩乃の生命波紋の波長を持
っているから間違いないらしいけど。未来からってのがまた驚きよね」
進之介
「士の話だとこの世界のあったかもしれないもう1つの世界線だそうだ。世界線って
のは理論上、無限にあってこの世界という点から無限の世界線が展開されていてコ
トリはその1つから点である過去のこの世界に来たって事らしい」
話によればショッカーが使っていた転移装置を使って最も凶王・タイラントルフィア
ンに対抗しえる力を持った世界点を探し出して彼女を送り込んだという。
ティアナ
「この世界だと詩乃とツバサの出会いはあの事件だったけど彼女の世界では2人はA
LOで出会ってそこから付き合いが始まったらしいから。そう考えれば一度、死ん
で多くの人の生命波紋を受け取ったツバサの波紋が強いのも頷けるわ」
ベルト
「勢力的にも向こうはかなり厳しい中で戦っていたようだしね。こちらはわたし達を
初め、士達、別のライダーに丈瑠達のようなスーパー戦隊達という強い味方がつい
ている。それも歴史が変わっている要因なのだろうね」
だがいい材料ばかりでもない。ストライカーのファンタジスタでもなんとかツバサの
応用力と機転でしのぎ切ったもののタイラントルフィアンとの純粋な力の差は歴然で
そう何度も対応できるとも限らない。
それに強力な砲撃魔法を4人分受けてもビクともしなかった防御力も厄介である、
ティアナ
「チャージ時間があってもっと強力な一撃を撃てば分からないかもしれないけれど
速射型で言ったとは言え、わたしやなのはさん達の攻撃でも破れなかった」
ベルト
「ツバサはまだ奥の手を隠していたようだがそれがどこまで通じるか。わたし達も
あの時は速さに対応するためにタイプフォーミュラーで戦っていたが・・・」
進之介
「ああ、次は俺達も全力で行くしかない。俺達にもまだ奥の手が残ってるしな」
ティアナ
「それなら少しは頼りにしてもいいのかしら、進之介?」
進之介
「当たり前だ。俺達も次は端からトップギアでやってやるさ、なぁ、ベルトさん」
ベルト
「ああ、次は最初からFULL THROTTLEで奴を倒そう」
これにはティアナも笑みを浮かべてそして自分も新たな力の完成を急いでいた。
ティアナ
「今回は間に合わなかったけどクロスミラージュのバージョンアップももう少しで
終わる。そうすれば奴や他のショッカーにも十分対応できるはず」
進之介
「それじゃ俺もお前を少しは頼りにしていいのか~?」
不敵な笑みを浮かべながら軽口を叩いてティアナに目線を向ける。
それに同じような笑みを浮かべて言い切った。
ティアナ
「当然よ、わたしだって次は最初から全力全開でやってやるわよ」
ベルト
「頼もしい限りだな(笑。」
クラクション音を鳴らしながら笑顔の画面で2人を見やるベルトさん。
進之介
「でもまぁ~、お前って意外とドジなとこあるからやらかさなければいいけどな」
ティアナ
「何ですって~!?あんたの方がよっぽどマヌケな事すんでしょうがー!」
進之介
「誰がマヌケだ、このツンデレ暴力女!!」
ティアナ
「あんたよ、あんた!!この不良エンジン刑事!!」
そういって顔を突き合わせて睨み合いの罵倒合戦を繰り広げる2人をまたいつもの
パターンかと今度はため息顔の画面でやれやれと声を漏らすベルトさん。
だが段々とヒートアップしたのか今度はダガーモードまで取り出す始末。
ティアナ
「やっぱりあんたは一回、大怪我で病院で頭ごと治療してもらった方が良いみたいね~ッ」
進之介
「お前の方こそその即暴力の脳筋治してもらえよ!!」
そんな時にいきなり病室のドアがあいてそこには見慣れた人物達がいた。
霧子
「泊さん!何を病室で大暴れしてるんですか、他の方に迷惑ですよ!!」
それは進之介の世界での相棒、そして剛の姉でもある『詩島 霧子』だった。
進之介
「へっ、霧子?」
ティアナ
「馬鹿!?いきなり止まるんじゃないわよ、攻撃が――――」
いきなり止まったのでいつもの流れで攻撃を振りかぶってしまったティアナは
無理矢理体を捻って攻撃を反らしたのだがバランスを崩してしまう。
ティアナ
「きゃあ!?」
進之介
「馬鹿!ふざけてるから――――どわ?!」
さらには進之介も巻き込んで2人そろってそのまま雪崩式に倒れてしまった。
剛
「相変わらずの騒がしいコンビだね、ティアと進兄さんは」
呆れたような感じで入ってきた剛とその後ろにはもう1人の男性が立っていた。
チェイス
「これが書物にあったラブコメのハプニングというモノなのか・・・・」
剛
「お前は冷静な声で何を馬鹿丸だしな事言ってんだ、ツッコミ面倒だから黙ってろ!?」
彼は『チェイス』。元は進之介達が戦う敵勢力『ロイミュード』の1人だったのだ
が彼らとの戦い、そして取り戻した過去の記憶から人間を護る側へ移り、今現在は
3人目のライダー『仮面ライダーチェイサー』として共に戦っている。
剛とはロイミュードを憎む心と彼の性格もあってかなかなか関係が進んでいなかっ
たが今現在では共闘と多少の話くらいは許しているようだ。
霧子
「まったく、もぉ~・・・こちらの方々にまで迷惑をかけて本当・・に・・・」
そして言葉が消えていく霧子に不思議がった剛とチェイスが歩みよる。
剛
「ありゃ~・・・・」
チェイス
「・・・・うむ」
進之介
「痛ぇ~・・・・お前って本当に余計な事しかしないよな・・・ッ!!」
ティアナ
「うっさいわね・・・あんたがちゃんと避けないのが悪いんでしょ」
霧子
「と、と、と、泊さん!!一体、何をしてるんですか!?」
そう言って顔を真っ赤にした霧子がワナワナと2人を指さして叫んだ。
進之介
「何してるって別に・・・(フニッ)んっ・・・?これは・・・(フニッ)」
ティアナ
「し、し・・・進・・・進之介・・・ッ、あんたは一体・・・・・!!」
漸く進之介は気づいた。倒れた拍子におもいっきり彼女の胸を鷲掴みにしていた事に。
剛
「(カシャッ)おぉ~、いい写真、基、証拠写真ゲット~~♪」
進之介
「まて!?まて!?まて!?これは!あいつが倒れて起きた、事故だろ、事故!?」
チェイス
「痴漢罪」
進之介
「痴漢じゃない!事故だ、事故!!」
チェイス
「公然わいせつ罪」
進之介
「だからわいせつでもなんでもない!?俺の方が被害者だっつう―――はっ!?」
すでに怒りの臨界点を越えたティアナが飛び上がるとその動きはまさにツバサの
十八番でもある必殺シュート『サイクロンショット』が炸裂した。
ティアナ
「沈めぇえええええ!!!この変態けいかあああああああああん!!?」
進之介
「ぐべぇごばぼああああああ?!?!?」
チェイス
「暴行罪」
進之介
「ぼ・・暴行されたのは俺だろう・・・が・・・・」
空中で錐揉み回転しながらベッドの下に落下した進之介だが何とか起き上がった
目の前には今度は鬼が立っていた。
霧子
「異世界にまで来て・・・警官でありながらあ、あなたはぁ~~~!!!」
進之介
「まて、霧子!?話を―――――」
その刹那。凄まじい速度の蹴りの連打で打ち上がった進之介は逆方向に飛んで落下
するとそのまま潰された蟲のように痙攣したまま気絶してしまった。
剛
「うわぁ・・・・(汗。」
チェイス
「不埒な事をした男は馬か人間の女に断罪されると聞いていたがこれの事か」
剛
「なわけねぇだろ!てか生身の人間に重力発生機キックはダメだろ、姉ちゃ」
霧子
「何かいった、剛?」
剛
「やられて当然だよ、進兄さん」
チェイス
「これがお約束・・・鉄板というものか」
最早、混沌とした状況である。
ティアナ
「まったく!?そこで少しは反省しろ、このバカッ!!」
霧子
「もう知りません!!泊さんがそんな酷い女の敵とは思いませんでした!!」
女性陣2人は互いに進之介の文句を言いながら部屋を出て行ってしまった。
剛
「お~い、進兄さ~ん?生きてるか?お~い・・・・駄目だ、完全のびちまってる」
チェイス
「これがラッキースケベというモノなのか・・・・」
剛
「だからお前は面倒なボケを真面目顔で言うな!!ツッコミおいつかねぇんだよ!?」
それからお怒りモードの2人に自腹でスイーツ巡りをさせられた進之介だった。
シャーリー
「それじゃ、バルディッシュの最終チェックいってみようか。準備はいい?フェイトさん」
フェイト
「うん、準備OKだよ。映司の方は大丈夫?」
映司
「ああ、いつでも!」
アンク
「面倒なことに付き合わせやがって・・・まぁ、いい。映司!まずはこれだ!」
映司
「OK!変身!」
『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』
まずは基本のコンボフォーム『タトバコンボ』になる。
フェイト
「いくよ、バルディッシュ・ダブルライド」
BW
『Yes.Sir』
そういって取り出したのは蒼いメモリースティック、つまりは仮面ライダーダブルが
使っているガイアメモリでそれには『S』の文字が刻まれていた。
BW
『saviour!』
それを直剣形態のバルディッシュに新しく装備されているメモリ挿入口にセットする。
直後にその刀身が青白い光に包まれてフェイトのバリアジャケットも青と金色をベース
としたものになって構えを取る。
オーズ
「ハァッ!!」
フェイト
「ハッ!」
シャーリー
「デバイス強度値70%アップ・・・魔力刃硬度高数値持続。数値は上々ね」
アンク
「今度はこいつだ!」
オーズ
「よし!」
『ライオン!トラ!チーター!ラタ!ラター!ラトラータ!』
そして今度は黄色のメダルを使った高速戦闘コンボ『ラトラータ』に変身する。
フェイト
「今度はこれだね」
BW
『Blitz!』
そしてもう1つの挿入口に黄色のガイアメモリ・ブリッツメモリを差し込む。
刀身の色が青と黄色に左右で半々に分かれ、バリアジャケットも青と黄色に変化する。
高速戦闘のラトラータと怒涛の連撃勝負を繰り広げて一度、互いに距離を取る。
『スキャニングチャージ!』
オーズドライバーの3枚のコアメダルをオースキャンでスキャンすると黄色いコアの
エフェクトと共に機械音が響いて全身にオーラを纏い構える。
フェイト
「こちらも行きます、バルディッシュ、マキシマムいくよ?」
BW
『Get set.』
フェイトはバルディッシュの柄にあたる鍔にあたる側面部分にあるトリガー部分を引
き、さっきセットしたセイヴァ―とブリッツメモリが展開された状態からデバイス内
に収納されると待機音が鳴る。
BW
『saviour!Blitz!TWIN MAXIMUM!STANDBY READY』
オーズ・フェイト
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」
2人は咆哮を上げ乍ら駆け出しそれぞれの技が激突する。
オーズ
「セイヤァアアアーーーーー!!!!」
フェイト
「光刀迅雷!!!」
衝撃音と爆風の直後に互いに反発作用で吹き飛ばされたのか粉塵を切って現れてそし
て互いに足を踏ん張りブレーキをかけて構えを取り直し、睨み合う。
オーズ・フェイト
「「・・・・・・・・・」」
シャーリー
「そこまで!バルディッシュ・ダブルライド、最終調整試験を終了。お疲れさまです」
映司
「なかなかいい感じみたいだね、バルディッシュもフェイトさんも」
フェイト
「映司がずっと調整に付き合ってくれたおかげだよ、ありがとう」
互いに変身を解くとフェイトが思い出したように持ってきていたボックスを開く。
フェイト
「はい、映司、アンク。今日は小豆アイスキャンディーだよ~。たまに和風もいいかなって」
映司
「ありがとうございます、フェイトさん。ほら、アンクもお礼」
アンク
「ふん・・・・、ありがとよ」
フェイト
「どういたしまして。うん~、美味しいね♪」
3人揃って甘いスイーツに舌鼓をうちながら話に華を咲かせていた。
ツバサ
「ハァ・・・ッ、ハッ・・・ハッ・・・ふぅ~!」
あの後、軽くリハビリがてらクラブハウスに戻ってきたツバサは自主練をしていた。
最近はライダーとして戦う事が多く、サッカーがおろそかになりがちだったのもあ
ってか、入念なウォーミングアップをして軽くボールをリフティングする。
コトリ
「お爺ちゃん」
振り返るとコトリがウイングスのトレーニングウェアを着て現れた。
ツバサ
「40年後でもウェアはそれなんだな。ってお前も10番なのか」
コトリ
「うん。お爺ちゃんの試合の映像を見てこの番号以外つけないって決めてたんだ」
無論、そこは実力で奪ったモノではあるのだが映像でしか見られなかった祖父の姿
をこうして目の前で見れるとは思わなかった。
そして何をいうわけでもなく徐にボールを蹴りだしてパス交換をしながら走り出す。
ツバサ
「フッ」
コトリ
「ホイッと」
正確に相手の動きの先の場所へとジャストのボールを送りそれをさらにジャスト
のタイミングで蹴り返す。それを交互に続けながらウォーミングアップを続ける。
ツバサ
「そういえばお前ってどこのポジションをやってるんだ?」
コトリ
「わたしはボランチだよ。サイドもやれるけど自称、攻撃的なボランチ選手かな」
そしてしばらくしてボールを持ったコトリが少し離れたサイドの位置にボールを置く。
ツバサ
「ホログラムディフェンダー、セット。プレー、スタート」
するとペナルティーエリア内にディフェンダーとして簡易ホログラムが現れて競り
合いを始めて実践的な練習を個人でも出来るようになっている。
これはシャーリーが教導訓練用のシュミレーターをチームの練習のためにクラブの
グラウンドを本人曰く「楽しく♪」改造してくれたらしい。
コトリ
「いっくよ~!お爺ちゃん~!」
サイドからペナルティーエリアに入るツバサに向けてボールを上げる。
一瞬の消える動きから離した相手の背後から一気に駆け出してギリギリまで見てい
たコトリからタイミングばっちりのクロスが入り、飛び込む。
足を伸ばす形でミートしたシュートはディフェンダーの股を抜けてゴール隅に流し
込まれてポスト上に「GOAL!」の文字が浮かび上がる。
コトリ
「なんかわたしの時代のクラブハウスより豪華な感じになってるー!」
ツバサ
「こういうところも違うのな。まぁ、シャーリーが魔改造した結果してくれたもん
で練習自体も色々と助かってるんで文句も言えないんだが」
そして今度はフリーキックをやる事になって最初はコトリが蹴るようだ。
これにも活用できるらしく壁となるディフェンダーとその間に味方が入り、実際の
試合であるようなせめぎ合いやコトリの指示に微調整の動きもしている。
コトリ
「本当に試合の時みたいだね、事細かにこっちの指示に動いてくれるなんて」
ツバサ
「シャーリーのこういうところは尊敬するよ。前にエースを見て解体+改造しよう
とした時はさすがに止めたが・・・・」
それ以来はシャーリーを見ると即座に逃げ出すようになったらしい。
コトリ
「はははっ・・・・40年経っても変わらないところは変わらないんだね」
バーデン
「お前らも自主練か?」
振り返ってみるとそれは正GKのバーデン・ラーフで彼も自主練に来たようだ。
コトリ
「あぁ~!殿堂名館でレジェンドプレイヤーの写真で載ってたバーデンさん!」
どうやら40年後の世界でサッカー界のレジェンドGKになっているらしく彼女の
話を聞いていたバーデンは少し照れくさそうだった。
バーデン
「それじゃこっちでもレジェンドになれるようにまだまだ現役を続けなきゃな」
実を言えばバーデンも選手としてはベテランでジェンナーロに続く年齢だった。
ツバサ
「丁度、FKの練習なんだ。付き合ってくれよ、ラーフ」
バーデン
「ああ、構わないぞ。コトリちゃんもキッカーだったのか、やはり孫と爺ちゃんか?」
ツバサが彼女の祖父にあたるというのも知っているのでチームメートもそれを最近
ではネタにしているようでムスッとした表情のツバサを笑いながらゴールに付く。
バーデン
「よし、いつでもいいぞ」
そんな談笑を終えて集中力を高める。その感覚は自分に似てるなと思う。
コトリ
「フッ!」
振り抜かれた足から繰り出されたボールの軌跡は柔らかい弧を描いてディフェンダ
ーの頭の上を軽々と通過して狙ったゴール隅へと向かう。
コトリ
「(よし、イメージ通り――――)」
しかしその場所に手が伸びてなんとワンハンドキャッチされる。
コトリ
「なっ!」
そしてボールをバウンドさせて軽い笑みを浮かべる。
バーデン
「確か二いいボールだったがトップレベルであのボールスピードじゃ通用せんぞ」
ある意味では彼女の時代はショッカー達との戦いが激化しているのもあってか唯一
といっていいマジックサッカーですらそうそう満足な練習などが出来るわけもない
ので前に試合の映像を見たがレベル的には落ちているようだった。
そういうと今度はツバサにボールを転がしてそれを足元で止める。
バーデン
「そういえばお前との勝負は前の事件以来だったか、ツバサ?」
ツバサ
「そうだな、確か戦績は40戦19勝20敗。味方乍ら、面倒な鉄壁だよ」
バーデン
「何いってやがる、負けた勝負で毎度毎度、えぐいボール蹴ってる癖に」
お互いに笑いあった後にさっき同様にホログラム映像が浮かんで勝負が始まる。
ツバサ
「ふぅ・・・・。・・・・・・・・」
バーデン
「・・・・・・・・・」
そして互いに集中力を高めていく。見守るコトリにもその違いがはっきりと分かった。
コトリ
「(凄い緊迫感。ピリピリするくらいの集中力のオーラを感じるよ・・・バーデン
さんもさっきみたいな余裕が消えて威圧感が比じゃない)」
自分の時代でレジェンドプレイヤーとして大きく飾られているサッカーの先駆者2
人の威圧感とせめぎ合うオーラに思わず鍔を飲み込む。
そしてその瞬間は訪れる。
ツバサ
「―――――」
ギリギリまで力は脱力、そしてその視線は直後までディフェンダーとバーデンを捉える。
そして完全にディフェンダーの足が浮いた瞬間に脱力から力を一気に籠める。
バーデン
「(下か――――)」
彼の読み通りにツバサの体勢は低く蹴るために限界まで傾けたモノでコース的に狙って
来るであろう方向へと飛び込もうとした瞬間だった。
ツバサ
「フッ!」
だが絶妙な足の柔らかさと体を少し投げるような無理な体勢でも適格にミートする技術
を合わせたボールは低めを狙うコースから先ほどのコトリのような柔らかい弧を描く軌
道を描いてバーデンの逆を完全についてコースギリギリに向かい、何とか反応したバー
デンだったがその手の先を通り過ぎてゴールに吸い込まれ、心地のいい音が鳴り響く。
ツバサ
「あれぐらいのボールスピードはトップレベルに通用しないじゃなかったか?」
してやったりな笑みを浮かべたツバサとやられたという笑みのバーデン。
ツバサ
「孫娘の仇は取ってやったぜ、レジェンドプレイヤーさん(笑。」
バーデン
「あんなえげつない変則技やりやがって何言いやがるんだ、この若造はッ!」
ヘッドロックをかけられながら頭をぐりぐりとやられる。
互いにいい緊張感の真剣勝負をやれたからか充実した表情を浮かべている。
コトリ
「これが・・・サッカー黄金時代のレジェンドプレイヤーなんだ・・・・」
今までやってきたサッカーだって本気でやってきたつもりだったがそんな自分がや
ってきたレベルの遥か上の戦いを見て今までにない気持ちがわいてくる。
コトリ
「バーデンさん、もう一本、お願いします!」
バーデン
「(・・・この目、火が付いた時のツバサと同じ、やはり血筋だな)」
無言でゴールポストへ向かうと両手を打ち鳴らして構えに入った。
コトリもいくつかあるボールを選定して選んだボールを置いて助走距離取り、また
集中力を高めていく。だがさっきと違うのはあらゆる手を考えている事だ。
ツバサ
「さっきと違って考えてるし、ディフェンダーの動きをよく見始めてるな」
インフィ
「おぉ、やってる、やってる」
そして今度はインフィもやってきてバーデンに相対しているコトリを見つめる。
インフィ
「ああしてみるとお前の孫娘って分かるよな、後姿はお前にそっくりだよ、感じが」
ツバサ
「そうか?」
だが違う点もある。
インフィ
「まだまだ怖さはないな、何をしてくるか分からない味方も感じる怖さってのが」
彼の傍でずっと練習してきたインフィだからこそ分かる感覚があった。
インフィ
「でも・・・・化けると思うぜ?あいつがそうなろうとすればよ」
ツバサ
「お前よりもか?」
インフィも最初は感が鈍っていたり、DIVISION1で戦うほどの力が無かっ
たが今現在では正トップ下としてチームの中心選手にまで成長している。
ツバサ、シンジ、チチェ、インフィの4人の躍動感と創造性ある攻撃陣をサポータ
ーは『DREAM FOUR』という名称をつけられるほどになっていた。
インフィ
「抜かれる気はねぇってとこか?」
にやりと笑みを浮かべる。
ツバサ
「それを聞いて安心したぜ、司令塔」
インフィ
「それはそうとツバサ」
ツバサ
「なんだよ?」
さっきまでの顔から少し引きつった顔で裏を指さす。
インフィ
「あれ・・・どうにかしねぇとお前の命がないぞ」
ツバサ
「あれってな・・・に・・・・・」
振り向いた瞬間、一瞬、見間違った。そのオーラはまさにお怒りモードのなのはだと
想ったのだが黒笑を浮かべていたのは白い悪魔の娘だった。
ヴィヴィオ
「ツ~バ~サ~さ~ん~~~?絶対安静・戦闘禁止・練習禁止って言いましたよね~?」
ツバサ
「・・・・・・・(怯。」
見る見るうちに顔が青ざめて引きつった表情になり、その直後。
ツバサ
「どわあああああああああああああああああああああああ!?!?」
コトリ・バーデン
「へ?」「なんだ・・・・ありゃ・・・・」
その緊張感をぶち壊す叫びの先には魔法射撃の嵐を受けてヴィヴィオ大人モードに
追いかけられるツバサの姿で容赦無しと言わんばかりにタスラムまで持ち出して
怒涛の乱射でツバサを追いかけまわしている。
ヴィヴィオ
「ちょっと・・・頭、冷やしましょうか・・・・?」
ツバサ
「待て!ヴィヴィ!!悪かった、俺が悪かったからタスラムやめろ!それは人に
向けてぶっ放すもんじゃない!!変身してない今だと致命傷!どわ!?ぎゃー!?」
そんな光景を見てコトリがつぶやく。
コトリ
「これは管理局の戦乙女・・・聖王の異名を取ったヴィヴィ伯母さんですわぁ・・・・」
バーデン
「なんだかヴィヴィちゃんの将来が心配になってきたぞ・・・・」
ある意味、微笑ましいような阿鼻叫喚の義兄妹の2人に苦笑いを浮かべる面々だった。
次回へ続く!