仮面ライダーストライカー   作:自分不器用ですから

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*本来まとめて投降するはずでしたが通常のスト―リー形式での投稿に切り替えます
 それでも劇場版の仮面ライダーストライカーもお楽しみくださいませ


仮面ライダー×仮面ライダーストライカー&ドライブMOVIE大戦~DUAL WORLD~
ストライカー編・1~運命の邂逅~


 

 

 

1人の男性が暗い部屋を歩いていく。

カツ、カツと床と靴が当たる音だけが響く静かな部屋。

そしてライトに照らされた特殊な座椅子とヘルメットのような機械が設置されてい

る場所に座り、そのメットを装着して口元に笑みを浮かべる。

 

「リンクスタート」

 

意識は真っ白な空間へ流れおちているような引っ張られるような感覚の後に自らの

仮想の身体をいつものように確認する。

そしてこれから始まるであろう異世界というなの現実で起こるそれぞれの物語や出

来事に想いをはせ乍ら、深呼吸をしてタッチパネルを操作する。

 

「さぁ・・・本当の現実を始めよう」

 

「全プレイヤーのログアウト機能を凍結。ナーブギアシステムを通常モードに移行」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全プレイヤーの諸君。SAOを楽しんでくれて嬉しい限りだ、さぁ、これからが

 本当の現実世界の始まりだ。これより君達がこのゲームでゲームオーバーになっ

 た場合、それは君達の『死』を意味する事になる」

 

女性プレイヤー

「どういう事よ・・・ゲームオーバーで死ぬって何?」

 

その時、1体のモンスターが現れてそれと同時に画面に何かが映る。

 

女性プレイヤー

「えっ・・・わたし・・・?なんでわたしが写ってるの?」

 

そこに移されたのは自分の姿そしてどこかの一室に運ばれているのか、心電図のよ

うな機械も置かれていてそのモンスターに気づくのが遅れたプレイヤーはまともに

その攻撃を受けてしまい、言葉を発する事無く死亡エフェクトとなり消える。

 

「これがこのSAOで死ぬという事の意味だ、諸君」

 

同時に画面に映った女性プレイヤーのナーブギアにスパークが奔ってそれと同時に

心電図が止まる。そう、死んだときと同じように機械音だけが響く。

 

男性プレイヤー

「嘘だろ・・・・」

 

女性プレイヤー2

「それじゃ、本当に倒されたら・・・・」

 

1人の少年もその画面を見ながら今、目の前で起きた出来事に驚愕と絶望する。

 

???

「このゲームでKILLされたプレイヤーは・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

               「死ぬ」

 

 

 

 

 

 

恐怖・憤怒・悲哀・懇願、あるいはこの状況で闘争心・野心を覚える者など様々な

情念が画面の下には広がり始め、それを男は笑みを浮かべて眺める。

 

「そうだ、これはゲームではない。これが、このSAOこそが現実だ」

 

そして一筋の希望を全てのプレイヤー達に発表する。

 

「この世界から脱出する方法はただ1つ。このアインクラッドの最上階100層の

 ボスを打倒すのみ・・・さぁ・・・、始めよう!!」

 

ゲームであり、現実から離れられる仮の世界はこの時、彼らの現実へと変わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミッドチルダ・都市『クラナガンウイングスクラブハウス』~

 

 

 

インフィ

「にしてもツバサの奴、昨日は絶不調だったな」

 

そこでいつも通りにツバサは練習に励んでいた。

あの後、彼が決断したのはこちらの世界に残るという事。直葉の事も心配ではある

し、茅場という男から提示されたモノを使えば向こうで助けに行ける事も分かった

が彼はチームや六課、そして自身のライダーとしての使命も考慮したうえでこちら

に残り、現実世界からSAO事件解決のために動く事にした。

無論、ルフィアンの事もあってそれが一番の決断と自身に言い聞かせてだ。

 

シュン

「1ゴール&1アシストは決めたけどいつものあいつなら昨日の試合、3ゴールに

 3アシストくらいにはなってた試合だったな」

 

というのも普段の彼なら決めているはずのゴールシーンで吹かしてしまったり、パ

スがDFの正面にいってしまったりと結果は残したがプレー全体を見てみると仲間

からすれば絶不調としか言いようがない内容だったのだ。

 

ミシェル

「確かこの前、地球に行ってから何だか様子がおかしくなってたね」

 

シンジ

「なんだかあいつ、妙に思いつめてるっていうか、いつもの余裕が無いよな」

 

プレーも力任せでいつもの遊び心もありつつ、魅了するプレーではなくなっていた。

そんな中、ツバサに近づいて行ったのはジェンナーロで彼にボールを蹴りだした。

 

ジェンナーロ

「ツバサ、久々に1ON1の勝負をやろうじゃないか、いくぞ」

 

ツバサ

「ってそれは俺の15戦15勝だろ」

 

ジェンナーロ

「今のお前なら勝てるさ。怖さがまったくないからな!」

 

そういってジェンナーロが向かってきて競り合いながらボールをキープする。これ

を制限時間内まで保持出来ればツバサの勝ち、ボールを取ればジェンナーロの勝ちだ。

 

ツバサ

「(!?ジェンナーロ、こんなにフィジカル強かったか・・!?押される!)」

 

何とかキープはするものの激しいプレスにバランスを悉く崩されていつもなら押し

返すぐらいなのにも関わらずツバサが防戦一方に押されてしまう。

そして無理に引きはがそうとしたところを狙われボールをクリアされた。

 

ツバサ

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・ッ」

 

ジェンナーロ

「全部がバラバラだからそんだけ疲弊するんだ、お前は今、サッカーをするにもそれ

 以外をするにも中途半端だから何もかもうまくいかないんだ!」

 

ツバサ

「・・・・中途半端か・・・言う通りかもな・・・・」

 

そういって力なく立ち上がってそのまま練習場からツバサは出て行ってしまった。

 

インフィ

「あいつどうしちまったんだよ、おっさんにあんな簡単に捻られるなんて」

 

チチェ

「・・・これはちょっとまずいかナ・・・ツバサの決断ではあるけれど」

 

ジェンナーロ

「たくっ・・・あんな状態で俺らに何も言わないってのはどういう事だ。俺らだって

 仲間だろうが・・・あいつみたいにライダーでもないが何か力にはなれるぞ」

 

????

「色々と背負い過ぎちゃったのよ、それが今になって足かせになってきたのね」

 

そこに現れたのはクラナガン・ウイングスのオーナー。クラブを後にするツバサの

後姿を見つめながら少し溜息交じりに言葉を続ける。

 

オーナー

「あの子には一度、足枷を外して自分が進む道をもう一回、見つけさせないとね」

 

 

 

 

 

 

 

~ミッドチルダ・母艦空港周辺公園~

 

 

ツバサ

「・・・たくっ、無様なもんだな。あんな簡単なチャージにやられるなんて」

 

あの時、いつもの自分なら回避できたチャージだった。しかし頭でそれを考えた時に

は体は動いておらず、軽々とボールを奪われていた。

 

エース

「ツバサ。コンナコトヲイマサライウノハ チガウノカモシレナイガ アエテイオウ

 キミハコノケツダンヲ ムネヲハッテホコレルノカナ?」

 

ツバサ

「・・・・・・・」

 

ストライカーとしてこの世界を護らなければならない。それに加えて唯でさえ迷惑を

かけているチームにこれ以上の負担を負わせるわけにもいかない事を考えればたとえ

SAO事件を解決するにしても現実で戦うほかない、そう頭で理解させていた。

 

エース

「タシカニキミハカメンライダーダ。コノセカイヲ ユメトキボウノフィールドヲ 

 マモルセンシ・ストライカーデモアル。ダガソレハ キミニトッテ ホントウニ

 ススムベキミチニ ミチビイテクレテイルモノカ?」

 

言っている事は分かる。だがその選択をするためには他の全てを犠牲にしなければ

行くことが出来ないフィールド、だがそれは決断するには勇気のいることだった。

 

ツバサ

「自分でも分からない・・・何がしたいのか、何をしないといけないのか、何をし

なくてもいいのか・・・何だか頭に泥が詰まったような感じなんだ」

 

エース

「キミハ スベテヲセオイスギル。スコシハホカノナカマニ セオッテモラッテモ

 イイトハオモウヨ。ソレニソレヲネガッテイル モノタチダッテイルノダヨ」

 

ツバサ

「えっ・・・・?」

 

気配に気づいて裏を振り向くとそこにはなのは・フェイト・はやての3人がいた。

 

ツバサ

「どうしたんだよ、こんな夜に女3人なんて危ない奴に襲われても知らないぞ」

 

なのは

「わたし達より今のツバサの方が危ないでしょ。いつもならもっと早くにわたし達

 の存在に気づいてた、こんな近くに来ないと気づかないなんてね」

 

フェイト

「模擬戦でも全然、身が入ってないみたいだし」

 

はやて

「ALOでも全然、動きが硬くてまともに飛べてへんもんね」

 

ツバサ

「手痛い指摘の連続だな・・・まぁ、全部、あってはいるけどさ」

 

苦笑とも取れる表情で川の水面に映る自分の顔をみる。ひどく疲れているような、

まったく覇気も何もない表情で心ここにあらずとでも言ったところだ。

 

なのは

「ねぇ、ツバサ。ツバサは現実の世界に残って直葉ちゃんを助けるって言ったけど

 ツバサはどう思ってるの?それが一番、最善の策?納得出来る作戦?」

 

ツバサ

「・・・・」

 

フェイト

「確かにサッカーでも六課でもチームは大切。あなたが大切なメンバーなのは、わ

 たし達もウイングスにおいても同じだと思う。でもね、全部が全部、あなたに頼

 らないと行けないほどわたし達は弱いつもり、ないよ?」

 

ツバサ

「・・・・フェイト」

 

はやて

「使命ってのもとても大切や。でもそれに縛られてツバサがしたい事、皆の夢と希

 望のフィールドを護る力を生んでくれるツバサのフィールドまで無くしたらそれ

 こそ全て終わってしまうんやないかな?」

 

ツバサ

「・・・・俺は・・・・」

 

さらにその裏には他のメンバーもここに集合していた。

 

スバル

「行ってください、ツバサさん!わたし達なら大丈夫ですから」

 

ツバサ

「スバル」

 

エリオ

「僕達だって機動六課です。前だってこの世界を護る事が出来た、今度だってツバ

 サさんがいない間、護りきってみせます」

 

ツバサ

「エリオ」

 

キャロ

「いつも言ってますよね、俺を信じろって。だったら信じてください、わたし達を」

 

ツバサ

「キャロ」

 

インフィ

「わたし達だっているぜ~!!」

 

その言葉と共に自分の手元に強烈なシュートが飛んできてそれをキャッチするとそ

の視線の先にいたのはインフィをはじめとするウイングスのメンバーだった。

 

シンジ

「俺達、ウイングスだってお前1人に任せなきゃならないほど弱いチームじゃないぞ」

 

ミシェル

「そうそう。わたし達だってチームになって年数重ねて強くなってきたしネ」

 

ジェンナーロ

「ファンと六課のヒーローがそんなしみったれた顔してるんじゃない!若い奴が情けない!」

 

ツバサ

「ヒーロー・・・・?俺が?」

 

シュン

「自分が何かも忘れたのか、お前は俺達、クラナガン・ウイングスのキャプテンで

 ファンに何度も夢と希望を届けたヒーロだろ」

 

インフィ

「それにわたしにだってもう一度、あのフィールドでサッカーさせてくれたじゃね

 ぇかよ。言っとくけどあ、あたいからしたってヒーローなんだかんなッ」

 

シンジ

「ツンデレか、ツンデレなのか!」

 

ジェンナーロ

「もうそういう奴結構いるから今更感あるがまぁ、いいだろう!!」

 

インフィ

「てめぇらどういうこったーーーーーーー!!?」

 

ツバサ

「・・・・・(唖然。」

 

あまりに唐突に現れて大騒ぎを始めたウイングスの面々にそれに巻き込まれて大騒

ぎを始める六課メンバー達に口をあんぐりしながら呆然と立つツバサ。

 

なのは

「というわけだからこっちは心配しないの。ツバサのしたいようにしていいんだの」

 

フェイト

「ちょっと納得してない子もいるんだけどね(汗。」

 

そういって視線を向けた先には少し不満そうなティアナの姿があった。

 

ティアナ

「いくらなんだってそんな危険なやり方肯定できるわけないじゃないですか」

 

ツバサ

「すまん、ティアナ」

 

ティアナ

「・・・いいわよ、別に。あなたならそう決断しただろうし遅かれ早かれね」

 

エース

「ナラバ レイノモノヲハヤクカンセイサセナケレバ ナラナイナ」

ツバサ

「例のモノ?」

エース

「スグハガ ムコウニイッテシマッタコロカラ キミナラソノケツダンヲスルノデ

 ハトオモッテイタカラネ。センヨウノ アバターヲゴクヒニ カイハツシテイタノサ」

 

フェイト

「ふふっ、さすがは相棒だね。エース」

 

するとクラクションの音が聞こえてきて見てみるとそれはトライドロンで進之介が

乗れと言うように指さした。

 

ツバサ

「悪い、皆・・・行ってくる!」

 

駆けだしたツバサは送るという進之介のトライドロンに乗り込みその場を後にする。

 

はやて

「いってしもうたな~・・・心配やけどあれが本来のツバサの姿な気もするし」

 

チチェ

「そうですネ。いつだってどこまでも真っ直ぐなeyeで走り続けてるのがツバサだと

 思うヨ・・・さぁ~て!ならこっちはわたし達がdefendしないとネ?」

 

シンジ

「そうだな、そんなわけで頼むぞ、新キャプテン!」

 

そういってバシンッと背中をたたいたのはインフィ。あれからオーナーより新しい

キャプテンに任命されたのはインフィで最初は拒否したもののチームメート達から

の押しもあってかそれを受諾した。

 

インフィ

「たくっ、入ったばっかのあたいにキャプテンやらせるって信じがたいぜ」

 

ミシェル

「ってずっとツバサとフリーキックやテクニックの訓練一緒にしてきたし、何だか

 んだでわたし達の動きをずっと注意深く研究してたよね?」

 

チームに合流してからメンバーとの連携やパスに関してもどういったパスが好みな

のかそれぞれを注意深く研究し、実際に試しながら普段の言動からは信じられない

がノートに細かくまとめて見えない努力を続けていた。

 

ジェンナーロ

「さて偉そうなことを言ってしまったからにはあいつが帰ってきても首位を取って

 おかないとやっぱり俺がなんて言われそうだな。気合い入れるか!」

 

シュン

「だな」

 

ロベルト

「これから4連戦が入るし、油断せずに行こう。それにこっちには勝利の女神もい

 るしな、そろそろ出てきてもいいぞ、ヴィヴィちゃん」

 

すると皆の後ろ側にいたそのロベルトの後ろからヴィヴィオが出てきた。

 

なのは

「ヴィヴィオッ。寝てなさいって言ったのに」

 

ヴィヴィオ

「ごめんなさい・・・ツバサさんの事が聞こえてつけてたんだけど」

 

ロベルト

「たまたま俺が見つけてしまったんで遅れて行って俺の裏に隠れなって言ったんだ」

 

シンジ

「ならあいつに一言くらいかけてやれば良かったのに・・・・」

 

これに関してはヴィヴィオなりに考えたらしい。

 

ヴィヴィオ

「たぶん顔を合わせたら嫌だって駄々こねてツバサさんを困らせちゃいそうだから」

 

本当は行ってほしくない。彼女だって事件の事は聞いているし、そんな危険なゲーム

にツバサをいかせたくないと思ったが彼がそれを望んでいるのに自分がその足を引っ

張るわけにもいかない。

だから心の中で「いってらっしゃい」をするので精一杯だったようだ。

 

ミシェル

「・・・・ヴィヴィ」

 

そういってギュッとヴィヴィオを抱きしめてやさしく頭を撫でるミシェル。

 

チチェ

「大丈夫だYO。ツバサはとってもSTRONGだもの、後ででいいからちゃんとい

 ってらっしゃいしてあげて?たぶんツバサはそれの方が安心、OK?」

 

ヴィヴィオ

「・・・はい」

 

しっかりと頷いたヴィヴィオをチチェもしっかりと抱きしめてあやしはじめた。

 

ティアナ

「・・・さぁて・・こっちも気合い入れて事件を調べ直さないとッ!」

 

自分の両頬をピシピシと張り手を入れて気合いを入れ直したティアナに一同が笑う。

 

ティアナ

「な、何よ・・・ッ?」

 

スバル

「いや、何だかんだ言ってもティアナってツバサさんを信頼してるなって思って」

 

はやて

「あんなに反対してたのに彼が決断したら途端に吹っ切れた顔したな~?」

 

ティアナ

「何言ってんですか・・!?わたしはただこうなったんだったらしっかり管理局員と

 しての仕事をしようと思っただけで、べ、別に!?」

 

ヤス

「はいはい、ツンデレティアちゃんはもうお腹いっぱいやから素直にな―――ごっ!?」

 

強烈なアッパーを食らって青天にさせられる初登場『ヤス』。

 

ヤス

「出てきて速攻でこれかい・・・・」

 

ティアナ

「出てきて速攻でろくでもない事言うからよ、バカ!」

 

なのは

「さぁ、さぁ!わたし達もこっちで出来る事をしっかりやっていこう!皆、いい~?」

 

六課一同

「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」

 

ウイングス一同

「「「「「「「「「「おーーーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~SAO世界樹周辺~

 

 

それから数日後、アバターも完成したツバサはALOにログインしていた。

 

ツバサ

「・・・・・・」

 

ユウキ

「ツバサ~~~!!お待たせ~!」

 

そこに呼び出したのはユウキ。そして途中で会ったのかケットシー領の領主である

『アルシャ・ルー』、シルフ領領主『サクヤ』、そして以前戦ったサラマンダー領

の領主元ALO最強の『ユージーン』もやってきたようだ。

彼らとも今では友人となってクエストなどもしている仲で一緒に来たらしい。

 

ユウキ

「どうしたの、いきなり呼び出したりなんかして?」

 

ツバサ

「率直に言う、リーファの奴がSAOにログインした、つい数日前だ」

 

ユウキ

「スグが・・・・SAOに!?」

 

サクヤ

「どういう事だ、ツバサ君!リーファがSAOに、あのデスゲームにログインしたと?」

 

アルシャ

「何でそんな事したのさ・・・ッ。あれがどんだけ危険かなんて知ってるはずなのに」

 

ユージーン

「以前、リーファに聞いた事がある。自分には兄がいるが今は会えない」

 

どうやらユージーンは何故彼がその話をしたのか、何故リーファがSAOにログイン

したのか、その答えがある程度は分かっているようだ。

 

ユージーン

「その兄もSAOにログインしていてそれを追って行った・・・違うか?」

 

ユウキ

「!」

 

ツバサ

「その通りだ・・・。そしてもう1つ言っておかないといけない事がある」

 

少し考える表情をしながらもゆっくりと眼を開いて言葉を口にする。

 

ツバサ

「俺もSAOにログインしてあのゲームを終わらせる」

 

一同

「!!」

 

突如の彼の発言に驚きを隠せない面々が口々にそれを止めるために大反対を始める。

 

アイシャ

「待って、待って、待って!一体、君は何を言ってるのか分かってるの?!」

 

サクヤ

「君まであのデスゲームに行くつもりか、自殺行為もいいところだぞ!」

 

ユージーン

「・・・・お前には借りがある、それも返させずに死地に行くつもりか、貴様は」

 

ユウキ

「そうだよ!?ボクとだってまだ決着ついてない、それにリアルだってまたボクに

 サッカーの試合でプレー見せてくれるっていったじゃん!SAOなんかにログイ

 ンして何かあったらどうするのさ、ツバサは強いけど、それでも」

 

だがこれを制して何故、ここに皆を読んだのかを説明する。

 

ツバサ

「何も準備をしてないわけじゃない。手段は択ばないからな、だからその力を試す

 ためにお前らを呼んだ。このALOでも実力者のお前らで試せばこいつの力がど

 れほどなのか確かめられるからな・・・・エース!」

 

するとエースが現れてドライバーモードへと移行し、腰に装着された。

 

サクヤ

「なんだ・・・エースが装備品になったぞ?」

 

ユウキ

「あの形態はよく見た事がある。確かツバサのアクセルの補助をしてたはず」

 

エース

「スマナイガ コンカイハワタシタチ ホンライノチカラヲミセヨウ。サァ イコ

 ウカ ツバサ!STARTING READY!」

 

ナンバーカード『0』をとりだしてドライバーにセットするとドライバーマウスを

押し込んで機能を作動させてあの言葉を叫ぶ。

 

ツバサ

「変!身ッ!」

エース

『KICK OFF!』『№ZERO・・・フォ!ワード!!』

 

一同

「!!」

 

それは現実世界の仮面ライダーストライカーのアーマーを模したスタイルのアバタ

ーで動作を少し確認するとユウキ達を見据えてゆっくりと構えを取る。

 

ユージーン

「どうやらやるしかないようだな」

 

アルシャ

「って本気、ユージーン!?」

 

ユージーン

「どちらにせよ、こいつの眼を見れば分かる。力づくでも行く、そういう目だ」

 

これにユウキも剣を引き抜く。

 

ユウキ

「そういう事・・・ならこっちも力づくで止めるッ!」

 

ツバサ

「いくぞ」

 

双方は地面を蹴り、咆哮を上げ、激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミッドチルダ・クラナガン某一室~

 

ツバサ

「・・・・・・」

 

目が覚めてやるべきことを終えたツバサは現実世界へと戻ってきた。

そして同じく目覚めたエースと共に完成したアバターの能力を確認し合う。

 

エース

「セイノウノカクニンモ OKダナ。トクシュケンゲンニヨル バッドステータス

 ニモ タイコウデキルコトモワカッタ。アトハ ホンバンヲマツダケダロウ」

ツバサ

「あぁ、そうだな」

 

どこか表情が暗いツバサ。アバターの力を試すために彼女達に行くことを伝える前提

とは言え、力づくで押し通した事を少なからず気にしている様子だ。

 

ツバサ

「帰ってきたらユウキの奴に土下座で謝らないとな・・・泣かせるとは思わなかった」

 

戦いはツバサ、基、ストライカーの力が圧倒したが去る間際にユウキに泣きながら

止められた事がぐさりと心中に刺さっているようだ。

 

「ツバサはボクの希望なんだよ~ッ!?ツバサと一緒にALOしたり、サッカーの

 応援したり、ツバサがもし死んじゃったらボク・・・・」

 

ナイフを突き刺されたような痛みだった。こんなにも自分に希望を抱いていてくれ

た子を裏切るような真似をしてしまった事、自分が護ろうとした夢と希望のフィー

ルドを望みをかなえるために踏みにじってしまった事に対する一種の憤りもあった。

 

エース

「アスガホンバンダ・・・ツバサ。イマノウチニミンナトハナシテオクトイイ」

ツバサ

「決意が揺るぎそうだし・・・いいよ。このまま・・・・」

エース

「ダメダッ!!」

 

今までのエースにはないような厳しい叱責の声を上げたのにツバサも驚いた。

 

エース

「キミハソンナ カンタンニユルグヨウナイシヲ モチアワセタオトコデハナイ。ダ

 ガ ホカノミンナハチガウ。キミトコンジョウノ ワカレニナルカモシレナイ

 ミエナイフアンヤ ゼツボウトタタカウコトニナルンダ。ダカラコソ キミガ

 イッテスコシデモ アンシンサセテヤルトイイ。ホラ カケアシ!」

 

そういってタックルをくらわせてツバサを部屋から追い出して皆への挨拶へ向かわせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミッドチルダ地上本部一般開放公園~

 

ツバサ

「まったくあいつらめ・・・こんなに菓子やら食い物ばっかりよこしやがって・・・

 腐る前に全部喰わないといけねぇじゃねぇか」

 

あれから皆のところを周ってSAOログイン前に最後の挨拶をしていったのだが行く

ところ行くところで選別を貰い、ほとんどが食べ物なので痛む前に全て食べていた。

 

ヴィヴィオ

「ツバサさん」

 

振り返ってみてみるといつもと変わらない人懐っこい笑顔を向けるヴィヴィオの姿。

 

ツバサ

「どうした、ヴィヴィ?こんな夜遅くに出歩くとママに怒られるぞ~?」

 

彼もいつもの飄々とした笑みを浮かべてにやりと笑う。その隣にヴィヴィオも座る。

 

ヴィヴィオ

「頑張ってきてくださいね、ツバサさんなら絶対にクリア間違いなしですからッ!」

 

ツバサ

「おう、任せておけよ」

 

そういっていつもの他愛のない話をしながら2人でお菓子や食べ物を飲み食いして

いつものように楽しい時間を過ごしていた。そして時間は流れる。

 

ツバサ

「はぁ~・・・・ッ。食った、食った・・・しかしあいつらめ量を考えやがれっての」

 

ヴィヴィオ

「ふぅ~・・・・お腹いっぱいです~」

 

お腹も満腹になったところで夜空を見上げながら2人で寝転がった。

 

ツバサ・ヴィヴィオ

「「・・・・・・・・・・・・・・」」

 

少しの沈黙の後にヴィヴィオが口を開いた。さっきまでの明るい口調ではなく真面

目にだが少し震えてしまう口調で本心を打ち明ける。

 

ヴィヴィオ

「本当は行ってほしくないです。だって死んでしまうかもしれないゲームなんて折

 角、ツバサさんと出会って仮面ライダーと友達になってそのおかげでもっといろ

 んなヒーローの人達と友達になって毎日楽しくて・・・・」

 

ツバサ

「悪い・・・・ヴィヴィ」

 

ヴィヴィオ

「でもわたし、止めません。ツバサさんをちゃんと送ります」

 

そういって立ち上がった音が聞こえてツバサも体をお越し、ヴィヴィオを見る。

 

ヴィヴィオ

「だって信じてたんですもん。仮面ライダーは負けない、ストライカーはどんな夢

 も希望も護りぬくヒーローでわたしはその友達です、だったらわたしは今度だっ

 て信じ抜きます。ツバサさんがSAOを終わらせて皆の夢と希望を護ってここに

 また戻ってくる事を」

 

ツバサ

「ヴィヴィ・・・お前・・・・」

 

何の迷いもない力強い笑顔だった。自分の背中を押すためにどれだけ悩んで決心ま

でこぎつけたのか、だがそれも感じさせないヴィヴィオの笑顔の見送りだった。

 

ツバサ

「ヴィヴィ」

 

ヴィヴィオ

「?」

 

徐に拳を握り、それをヴィヴィオに突き出した。

 

ツバサ

「信じて待ってろ、俺は必ずここに戻ってくる」

 

ヴィヴィオ

「・・・押忍ッ♪」

 

その拳にヴィヴィオも拳をつけて互いにしっかりと笑顔で互いを見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミッドチルダ地上本部施設・一室~

 

 

次の日。SAO、ログイン当日。

多くの管理局員が管理する一室にツバサはやってきていた。そこに用意されているの

は今回、協力した茅場 昌彦が用意した特別製のナーヴギア。

通常のモノに比べて予想されるスーパーアカウントによる妨害機能を阻害する性能を

持たせさらに強力な電磁パルスを多少なりと弱体化させる事に成功したモノらしい。

 

なのは

「それじゃツバサ、いってらっしゃい」

 

フェイト

「無茶は・・・って言っても無駄なんだろうけど無理無茶のし過ぎはダメだよ?」

 

ツバサ

「ああ」

 

はやて

「こっちも全力で調査に当たるからうちらのことも信じておいてな、ツバサ?」

 

スバル

「ティアも来れば良かったのに調査に取り掛かるからって進之介さんと一緒にもうで

 ていっちゃったんですよ、ティアったら・・・」

 

ツバサ

「あいつも怒らせたまんまだったな、帰ったら面倒そうだ」

 

ユウスケ

「お前を信頼してるからだろ。だから自分だって全力でこっちの調査に走れるんだ」

 

ユウスケ達も見送りにやってきて握手や言葉を交わして作戦の成功を祈る。

 

茅場

「ツバサ君」

 

ここで茅場から声を掛けられ振り返ってみるといつも彼が使っているアミュスフィア

が持ってこられていてそれが既に接続された状態だった。

 

ツバサ

「どうしたんだ、茅場博士?」

 

茅場

「君に客人だ。こちらで作った仮想空間にログインしてきているようだね」

 

ツバサ

「まさか・・・」

 

すぐさまアミュスフィアを被り、ログインするために台に寝転がる。

 

ツバサ

「リンクスタート」

 

意識が全て線となり流れる空間に吸い込まれて気づいた時に立っていたのはどこかの

一室。だがそこは見覚えがあった。

 

木綿季

「ツバサ・・・」

 

ツバサ

「やっぱりお前か、木綿季・・・・」

 

そこにはALOの『絶剣のユウキ』ではなく、現実世界で生きる本来の彼女『紺野

木綿季』の姿があってエースが彼女に作った仮想空間用のクッションを抱いてソフ

ァーに座っていた。

 

木綿季

「やっぱり行っちゃうんだね・・・・」

 

ツバサ

「ああ」

 

あの後でかなり気まずさを感じているツバサだったがいきなり顔に何かがぶつかる。

 

ツバサ

「っていきなり何す―――ぶはっ!?やめろ―――ぶふっ!?」

 

木綿季

「ツバサが悪いんじゃん!だからお仕置きだよ、お仕置き!うりゃああー!!」

 

ツバサ

「俺がやられっぱなしだと思うなよ、この悪戯娘ー!?」

 

木綿季

「わぷっ!?」

 

そういってツバサも落ちていたクッションを木綿季に投げつけ、何故かその場で枕

投げ合戦が始まってしまい、2人して肩から息をする勢いでやりあっている。

 

木綿季

「くらえぇ~~~!!木綿季スペシャルアタ~~~クッ!!」

 

ツバサ

「ちょっ!待ッ!?それは洒落になら―――――うげぇがぼぉあ!?」

 

仮想空間だからありなのか木綿季より何倍も大きなサッカーボールクッションによ

る攻撃をしかけてきてそれにツバサの方が潰されていた。

 

木綿季

「へっへ~ん♪ボクの勝ち~~!(Vッ)」

 

ツバサ

「ま・・・まさか・・・あんな隠し玉を用意しているとは・・・不覚・・・(汗」

 

すっと差し出された手をとって引っ張り出されるツバサだったが勢い余ってそのま

ま木綿季を押し倒すように雪崩式に倒れて彼女の方はしっかりと抱き留める。

 

ツバサ

「だ、大丈夫か?木綿季・・・ッ」

 

木綿季

「う、うん。大丈夫・・・(赤。」

 

そのまま少し抱き合う格好になった2人だが沈黙が流れた。

 

木綿季

「・・・・絶対に戻ってくること」

 

ツバサ

「・・・・ああ」

 

木綿季

「向こうにいっても絶対に誰にもわたし以外に負けないこと」

 

ツバサ

「ああ」

 

木綿季

「何があってもどこにいてもボク達はツバサが大切な仲間なんだって忘れないこと」

 

ツバサ

「もちろん」

 

木綿季

「また一緒にALOをやること」

 

ツバサ

「・・・ああ」

 

木綿季

「・・・・・・うん・・・・OK」

 

そういってゆっくりと離れた木綿季はいつも見る『ユウキ』の笑顔だった。

 

ツバサ

「ありがとよ、木綿季。それとユージーンやサクヤ達にも謝っておいてくれ」

 

木綿季

「後が怖いと思うよ~?皆、帰ってきたら絶対に殴り飛ばすッ!って目が吊りあが

 ってたもん。特にアルシャなんて精鋭部隊で襲撃するとか言ってたし・・・」

 

ツバサ

「俺・・・帰ってもALOログインしなくてもいい・・・?」

 

木綿季

「却下♪」

 

ツバサ

「デスヨネー」

 

ひとしきり笑い合った後、ツバサはSAOに向かうためにログアウトするため踵を返す。

 

木綿季

「ツバサ・・・・ッ!!」

 

裏からしっかりと自分を抱き寄せて顔を埋めてくる木綿季を受け止める。

 

ツバサ

「木綿季・・・・」

 

木綿季

「言いたい事いっぱいあるけど・・・・今はこれだけ・・・」

 

ログアウトする直前に見た木綿季は涙を浮かべていたが笑顔で自分を送り出してくれた。

 

木綿季

「いってらっしゃい・・・♪また会おうね・・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツバサ

「・・・・・・・・・・・」

 

仮想空間内で木綿季との別れを終えたツバサは覚醒し、起き上がると笑みを浮かべる。

 

ツバサ

「ありがとう・・・木綿季」

エース

「ツバサ・・・ジカンダ。ナガクムズカシイシアイニナルゾ」

 

それに応えるように立ち上がって今度はナーヴギアを手にしてエースに言った。

 

ツバサ

「何言ってんだよ、エース」

エース

「?」

 

振り返った表情は誰もが知る、誰もが信じているヒーローの顔だった。

 

ツバサ

「簡単だろ、なんたって俺達でやるんだぜ?」

エース

「!!」

 

この言葉を聞いて皆が苦笑とも安堵とも取れる表情になる。

 

フェイト

「ツバサ、もう大丈夫そうだね」

 

なのは

「うん、もう吹っ切れたみたい。いつもの自信しかないツバサの顔だよ」

 

エース

「・・・フッ。ソウダナ ツバサ ワタシタチニ フカノウナドナイ。ソウダッタナ?」

ツバサ

「当然だ」

 

いよいよナーヴギアを被り、特別に用意された座席へと座りその瞬間を待つ。

 

茅場

「こちらでこれから君が帰還するまでバックアップを全力で続ける。そちらは任せたよ」

 

ツバサ

「ああ。あんたの希望もしっかりと取り戻してきてやるよ、博士」

 

茅場

「・・・ふっ。それは楽しみだ。さぁ、始めよう」

 

そしてゆっくりと息を吸い、そして吐き出す。しばし離れる現実の空気を感じながら

閉じていた眼を開けて世界もその眼に焼き付け、そしてその言葉を言った。

 

ツバサ

「リンク・・・スタートッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~SAO世界・第76層草原地帯~

 

ツバサ

「・・・・・・・・」

 

ゆっくりと意識が覚醒し、どこかの場所に立っていた。

頬を撫でる風、そしてしっかりと感じる踏みしめる大地の感触。そして空気の匂い。

 

ツバサ

「・・・・どうやら来たみたいだな」

エース

「ああ、ここがSAOだ」

 

動作をゆっくりと確認する。そしてこちらに来るにあたってアバターに搭載しておい

た実装スキルや実装装備についても確認していく。

 

エース

「とりあえずクラブガンソードと基本フォーム・・・それとOSSがいくつかか」

ツバサ

「動作確認は少し動作が鈍いな。こちらのシステムがまだSAOのサーバーに馴染

 んできていないようだ・・・・もうしばらくなじませる必要があるな」

エース

「ただの敵なら遅れをとるレベルじゃない。それでまずはどこに行けばいい?」

 

すると自分の画面、というより視線にマップが表示されて上部へと矢印が伸びていた。

 

エース

「そちらに街がある。普通なら転移に使う装備があるようだが今はない。途中のモン

 スター達を倒して資金を集めて街で消耗品などは買い揃えよう」

ツバサ

「どうやってもゲームのアイテムは必要だしな・・・普通に楽しめる状況なら色々と

 心躍るんだがね・・・まぁ、行くとしますか」

 

そして街のあるエリアへと歩き始めるツバサ。ここからSAOの冒険が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは安全エリアらしく夜になって焚火が起きてとりあえずそこに座ってみる。

 

ツバサ

「ALOだと火に手を翳してもほんのり温度があるって程度だったけどSAOだと

 こんなにもしっかりと火の温度を感じるんだな」

 

茅場が言っていたSAOを表す言葉を想いだし、ある種、天才を垣間見た気がした。

 

エース

『マチマデハモウスコシダ。スコシヤスンダラ マチヘムカウコトニシヨウ』

ツバサ

「ああ」

 

そういって火をいじっていた枝を徐に逆手に持ち替えて裏の茂みへと投げつけた。

 

エース

『ドウシタ ツバサ!』

ツバサ

「でてこい、そこにいるのは分かってるんだ」

 

見据える先の茂みから音が聞こえてきてそこから現れたのはブロンド髪をオールバ

ックに決めて赤を基調とした重厚な鎧に白のマントの中年の男性だった。

 

??????

「初めまして。ツバサ・ハヤカゼ君、どうだね、このSAOに来た感想は?」

 

ツバサ

「俺の素性まで知ってるって事は唯のプレイヤーってわけじゃなさそうだな」

 

腰につけていたクラブガンソードに手をかけて眼光に鋭さが増す。

 

ヒースクリフ

「わたしはヒースクリフ。このSAOのギルドの1つで団長をしていた男さ。キミの

 実力を試させてもらおう、遠慮せずに来たまえ」

 

ツバサ

「・・・・――――ッ」

 

刹那、一気に加速したツバサは手前でステップを利用したフェイントをいれつつ完全

に相手の横を取り、クラブガンソードを振り抜く。

だが相手の手に光のエフェクトがかかって手には巨大な盾を持ち、それを防いだ。

 

ツバサ

「・・・・!(こいつ強い・・・だがこの生命エネルギーの感覚は・・・)」

 

ヒースクリフ

「その単調な一撃ではわたしには攻撃は通らない。本気を出しても構わない、ぞッ!」

 

振り下ろされた斬撃を鼻先三寸で回避し、盾によるバッシュも体を回転させてそれを

利用し、裏を取った直後に体を捻って斬撃と盾めがけて蹴りを放つ。

体勢を崩したところにアタックシューズをセットしてハードプレーを発動する。

 

エース

『SHOES!ATTACK!!』『HARD SHOES!ATTACK!!』

ツバサ

「オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オゥラッ!!」

 

ヒースクリフ

「むぅッ」

 

上手く攻撃を散らして盾を弾き飛ばして拳を振りかぶり、それへの反応を見逃さない。

 

ヒースクリフ

「ぐっ!」

 

威力はさほどないが鋭い前蹴りを脇腹に入れて距離を置くとその手に光が宿る。

 

ツバサ

「コォォォ・・・・!地を伝わる波紋、仙道波紋ッ!波紋疾走(オーバードライブ)!!」

 

地面を波紋の波動が奔り、ヒースクリフに襲い掛かる。

 

ヒースクリフ

「甘い」

 

すると盾を構えたヒースクリフの周りに光のエフェクトが現れて波紋が弾かれた。

だがすぐさま距離を詰めていたツバサはクラブガンソードの形態を変える。

 

エース

『SHOES ARMS!DUAL SWORD!』

 

そしてその剣を前方で刃同士をぶつけて火花を散らせ、波紋を流し込む。

 

ツバサ

「コォォォ・・・!刃に纏う炎の波紋!緋色の波紋疾走(スカ―レッド・オーバードライブ)!」

 

二刀による連撃を繰り出すがそれを盾で防ぎ、弾き飛ばした瞬間にスキルの突きを

繰り出す。

だがそれを体を回転させ、片方の剣で刃を滑らせ、受け流し、一気に懐に入った。

 

ヒースクリフ

「ッ」

 

エース

『ATTACK SHOES!SHOOT!!』

 

アタックシューズユニットをガンソードにセットして起動させエネルギーを纏う。

 

ツバサ

「ブレード・アサルト!」

 

ヒースクリフ

「ぐおっッ!?」

 

さらに攻撃は止まない。左足に波紋を収束し、さらにラッシュスイッチを押してド

ライバーマウスを押し倒して必殺技も待機させる。

 

ツバサ

「おりゃああああああああああああああ!!!!」

 

ヒースクリフ

「この程度、甘く見ない事だッ」

 

エース

『マダマダ!』

『GOAL!GOAL!!GOAL!!!』『VICTORY SHOOT!!』

 

まずは波紋による筋力値強化の蹴りを放ち、その場に動きを止めさせて直後に必殺

技を起動させてその場で体術を応用して素早い足の軌跡で拘束エネルギー弾を至近

距離から直撃させて盾を足場に飛び上がった。

 

ヒースクリフ

「こ・・・これはッ!!」

 

ツバサ

「倒しはしない、聞かなきゃならない事があるからなッ!アタッカー・ドロップ!!」

 

盾による防御で応戦するが次第にヒビが入り、気合諸共防御の上から撃ち抜く。

直後に大爆発のエフェクトと共にツバサは体を回転させながら減速し着地した。

 

エース

『NiceGameダ、ツバサ』

ツバサ

「あれだけやっておけばしばらくは動けないだろう」

 

ヒースクリフ

「確かに」

 

エース・ツバサ

『「!」』

 

粉塵の先には平然とした顔で立つヒースクリフの姿があった。

 

ヒースクリフ

「あの攻撃を受けて立っていられる者はいないだろう。まさかわたしの圧倒的な防

 御スキル『神聖剣』すら撃ち抜いてくるとはね」

 

エース

『アノコウゲキデ タオセテイナイトハ・・・・』

ツバサ

「・・・・・。ッ」

 

次の瞬間、ヒースクリフの眉間目掛けてガンモードの射撃を放ち、直撃したはずな

のだが彼の周りに円形のバリアのようなモノが展開し、頭上に『Immortal Object』

の文字が浮かび上がった。

 

ツバサ

「なるほど。やっぱり破壊不可能オブジェクトと同様の機能持ちか」

 

ヒースクリフ

「その反応。すでに予想済みだったという感じを受けるが?」

 

ツバサ

「こっちに来る時には色々と想定しておいたんでね。これだけの膨大なデータ量の

 ゲームを掌握するような相手だ。ゲームマスターレベルの能力を持っていたとし

 ても驚きじゃない。だがそれを上回ればいいだけ・・・てな」

 

これにヒースクリフも納得したような表情と笑みを浮かべた。

 

ヒースクリフ

「なるほど。実をいうと君の最後の攻撃の時には既に機能を使っていたのだがそれ

 を破壊し、さらにわたしの神聖剣を抜き、HPを削られた理由がわかったよ」

 

ツバサ

「大体は分かった・・・今度は加減はしない」

 

そういって構えるツバサだったのだが自分の周りにヒースクリフと同じようなエフ

ェクトに包まれて触れてみるとバリアが張られていた。

 

ツバサ

「なんだとッ・・・!」

エース

『SHOES!ATTACK!』『HARD SHOES!ATTACK!』

 

高速の連続体術を見舞うがまったくビクともしない。

 

ヒースクリフ

「こちらの最大出力の保護機能バリアだ。簡単には破れはしないよ」

 

踵を返して開いた空間の扉のようなものに消えていくヒースクリフ。

 

ツバサ

「待て!」

 

ヒースクリフ

「心配しなくとも君とはまた会いまみえる事になるさ。その時を楽しみにしておこ

 う・・・あぁ、それと」

 

そして上を指さしながら別れ際に助言めいた事を言ってくる。

 

ヒースクリフ

「もうじき、ここにもう1人、来客が来る。彼女も助けてあげるといい」

 

ツバサ

「どういう事だ、おい!待て!!」

 

だがその空間の扉の奥に消えていき、それと同時にバリアも解除された。

 

ツバサ

「逃がしたか・・・・」

エース

『アノオトコ・・・ソコシレヌコワサガアル。マダテヲカクシテイルダロウネ』

ツバサ

「厄介な奴が相手だってのが分かっただけ対処できる時間が出来た。それだけでも

 収穫と思っておこう。それよりあいつが最後に行った言葉」

エース

『ライキャクガクルトイッテイタナ・・・タスケテヤレトハドウイウコトダロウ』

 

直後にエースが何かに反応する。

 

エース

『ナンダ・・・・?チカクデデータリュウシノ ミダレガハッセイシテイル』

ツバサ

「どういう事だ、エース」

 

すると気づいたのか上をみるように指示するエース。

見てみると確かに上空の空間が歪んでいるというか、乱れが起きていた。

 

ツバサ

「あれは・・・・」

エース

『ツバサ、ナニカガクルゾ!』

 

その乱れから何かが現れて段々と実体化していき、それが何かを認識できるようになる。

 

エース

『ヒト・・・?ツバサ、ヒトダ!マズイゾ アノタカサカラオチタラ!」

ツバサ

「チィッ!!一体、何だってんだ、次から次へとッ!」

エース

『STARTING LADY!』『№NINE・・スピード!スター!』

 

スピードスターフォームになり、さらにソニックシューズで一気に加速する。

 

エース

『SONIC SHOES!』『HARD SHOES!SONIC!!』

 

落下してくるそのプレイヤーの元に全速力で向かい、スライディングでどうにか真下

につけて受け止めることに成功した。

 

???

「ぅぅ・・・・・・」

 

エース

『ナゼイキナリウエカラ ヒトガ・・・・?ツウジョウノログイントハチガウヨウダ」

ツバサ

「間一髪だったな・・・女の子・・か?にしてもこの子は一体・・・・」

 

突如として現れた正体不明の女性プレイヤー。

この出会いは彼にとって運命の邂逅となる事をこの時は知る由もなかった。

新たな戦いのフィールド『SAO』に降り立ったストライカーことツバサの冒険は

まだ始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

~TO BE CONTINUED~

 

 

 

 

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