転勤、役職変更などあって書く暇も余力もなく前回更新から新年あけちゃったよ(´_ゝ`)
これからまた少しずつ更新していきたいと思いますのでまたよろしくお願いいたします。
ツバサ
「それで何か思い出せそうかい?」
???
「(フルフル)」
あれからツバサは街へ歩き始めてマップを見ると後1,2エリア程前まで来ており
深い森の中をもう1人の同行者と共に進んでいた。
エース
「ソレニシテモキオクソウシツトハ ログインノホウホウモ フメイナテンガオオ
イノヲミテモ タダナーヴギアデ キタトモオモエナイナ」
そして今は彼女を落ち着かせて話をするためにエースはボール形態になってあの男
との戦いの後に空間からいきなり落下してきた少女と会話していた。
ツバサ
「ナーヴギアの線はないだろうな。俺が行く前に完全に回収されて破棄されたって
話だし、スグの一件もあってかなり念入りな調査が行われた話だ」
???
「ねぇ」
エース
「ナニカナ?『シノン』」
話しかけられてその落ちてきた女性プレイヤー『シノン』に返答するエース。
シノン
「本当にここは電脳世界・・・なの?感覚がリアル過ぎるっていうか、記憶を失っ
てていうのもなんだけど現実にいるのと変わらない気がするんだけど」
エース
「ソレガコノSAOノコンセプトデモアル。ゲームデハナク『ゲンジツ』をツクリ
ダスノガ カイハツシャ カヤバアキヒコノ カンガエタモノダカラネ」
ツバサ
「一応はこんな風にゲームっぽい画面も出るから信憑性はあると思うが?」
そういって装備画面などが一覧できるメニューを出してみせる。彼女も感覚を覚え
たのかその画面を手を翳して出し、自分のステータスや装備などを見ていた。
シノン
「そうね・・・というよりあなたは本当に何者なの?」
いぶかしげな眼でツバサを見やる。今まで何人かのプレイヤーとすれ違ったり、そ
して戦闘も一度だけ見たが一瞬の動きが戦ってはいないが違うと思った。
ツバサ
「そこら辺にいるプレイヤーと同じだよ、それなりに強いってだけの話さ」
シノン
「ならこのエースっていうロボットは何よ。ファンタジー風のこのゲームにどう考
えても不釣り合いでしょう・・・わたしが言うのもあれだけど怪しいわ」
エース
「カンゼンニアヤシマレテイルネー、ツバサ」
最早他人事のように軽口をたたきながら飛び跳ね乍ら笑いの画面が出ている。
ツバサ
「あのな・・・。まぁ、一応、言っとけば今は安心してもいいぜ?」
シノン
「今は・・・なのね」
ツバサ
「街までは一緒にいってやるさ、後は宿屋にでも行けばお前の知り合いにでもあ
るかもしれないしな、さっきのプレイヤー達の話だとこの階層の宿屋が現時点
での攻略組らの拠点になってるみたいだし」
さっき会ったプレイヤーにこの階層に来たばかりという提で情報を聞き出し、そ
れによると階層クリアを行っている『攻略組』と呼ばれるトッププレイヤーの集
団がいて他のプレイヤーもこの76層の宿屋を拠点にしているらしい。
エース
「オットドウヤラ テキノヨウダナ。イマノママデモジュウブンダロウ」
ツバサ
「軽く言ってくれるもんだな、まったく。エース、クラブガンソードを」
現れたのはグール系の戦士モンスターらしく、一気に5体がポップした。
ツバサ
「お前はここにいろよ、武器もなければ戦闘経験もないみたいだしな」
シノン
「・・・・ええ」
エース
「アンシンシタマエ、イザトナレバワタシノ タックルデ タスケヨウジャナイカ」
クラブガンソードをソードモードにして構えると一気に駆け出す。
シノン
「ねぇ、大丈夫なの?5体もいるのに1人で・・・・」
エース
「アア シンパイナイサ。アレクライ・・・・・」
向かってくる敵の攻撃が一斉に襲い掛かるがそれを弾き、避け、さらに体術で捌き
軽々と裏を取るとスキルを発動したのかソードに焔が上がる。
ツバサ
「紫電一閃」
刹那、赤い一閃が敵を貫いて一瞬のうちに全員を撃破した。
ツバサ
「歯応えが無さ過ぎる。さすがに唯のモブじゃAIも単純だな」
エース
「キミネ。ワタシノヨウナAIヲカンガエテルナラ コノゲームハムリゲーダヨ」
シノン
「・・・・・(やっぱり他の人とは違う。戦闘に慣れてるというか、うんうん・・
戦闘じゃない、『戦い』慣れてる・・・)」
別エリアで戦闘をしていたプレイヤー達を見たが何となくだがゲームなんだなと
思える場面だった、ただ技と攻撃を繰り出している、そんな風に思えた。
だが目の前の青年『ツバサ』は違う。動きすべてに意味があり、動きにも『唯』
はなく、攻撃を捌く、三寸で見切る、流れの攻撃、全てが戦う技術と言っていい
もので囲まれたさっきですら完全に相手を手中で弄んでいるようだった。
シノン
「あなたを今は頼りにするわ」
ツバサ
「へぇ、随分と素直な意見だな」
シノン
「頼りにはするけど信頼はしないわ。あなたは他とあまりに違い過ぎる」
ツバサ
「・・・まぁ、妥当な考えだな。下手に他人を信じると痛い目にあうぜ?お人好し
じゃない小悪党もいるだろうしな、だが1つだけ言える事があるなら」
振り返って勇壮で不敵で不遜な笑みを浮かべて言った。
ツバサ
「お前が助けてくれって想ったら助けに来てやるよ、何となくそういう声は分かるんでね」
シノン
「・・・・あなた、頭がおかしいんじゃない?」
ツバサ
「やれやれ、酷い言われようだな。まぁ、街につくまではおっかなびっくり着いてきな」
シノン
「誰がおっかなびっくりなんて・・・すぐに戦闘に慣れてやるわよ」
エース
「マァ ムリセズカレニマカセレバイイ。テキニモナラナイアイテバカリダシネ」
それからしばらく歩きつづけた2人はようやく街へと到着したのだった。
~SAO第76階層街『アークソフィア』~
綺麗な西洋風の街並みが並ぶ整備され、入った広場は噴水と中央には石碑が置か
れている。ここが拠点となる街『アークソフィア』だ。
エース
「タウンデータトリンクシテ ジョウホウヲカクニンシタ。アノチュウオウニア
ル『セイメイノイシブミ』ニ ゼンプレイヤーノナマエガアリ シボウシタバ
アイハ センガヒカレルヨウダ」
ツバサ
「ならすぐに確認しよう。それとお前は目立つからドライバーモードになってくれ」
エース
『リョウカイダ ツバサ』
ドライバーモードで腰に装着し、その生命の碑に歩み寄って名前を確認する。
シノン
「物凄い数の名前ね・・・こんなに多くの人がプレイヤーとしているの?」
ツバサ
「ただ今現在で俺が情報として知っているだけでも4千人近くが死んでる。初期
で1万台が販売されたのなら既に4割が死んでるってことだ」
シノン
「・・・・・・」
彼女の顔が曇る。半信半疑でもあった、自分が今、ゲームの中にいてゲームオー
バーが実質的な死に直結するデスゲーム『SAO』の世界を歩き、そしてこうし
て現実に死亡したプレイヤーの証としっかりと生きている自分の名前も確認して
しまった今は信じるほかなかった。
ツバサ
「・・・・あった・・・ッ。リーファ・・・無事・・みたいだな」
エース
『アア・・・トリアエズハモクテキノ1ツハ カクニンデキタナ ツバサ』
まず心配だったのはそれだった。リーファ、基、直葉がちゃんと生きてくれてい
るのかどうか、とりあえずは1つ安心出来る応えが見つかった。
シノン
「あなたが探してた友達って言っていた人は無事だったの?」
ツバサ
「とりあえずはな、後は実際に確認しておきたいがまずはよしとするさ」
エース
『マズハヤドヤヘ イッテミヨウ。カノジョモキョテンニシテイルカモシレナイ』
ツバサ
「ああ」
そういって歩き出すツバサにシノンも黙って少し後ろをついて歩く。
ツバサ
「(警戒はしてるがまだ行動は出来るってレベルには見られてるみたいだな)」
何とも微妙な立ち位置に苦笑しながらも街の情報を検索したエースの指示に従っ
て宿屋を目指していたのだが少しすると何か人だかりができていた。
ツバサ
「なんだ?」
大剣プレイヤー
「俺達と一緒にいれば他の奴と組むより安全だし、いい思いも出来るんだぜ?
そんだけ可愛いなら隊長も気に入るし、黙ってついてこい」
槍プレイヤー
「大人しくしろって人も集まってきたぞ?恥さらしたくないだろ」
???
「は、離してくださいーッ!わたしにはもう仲間もいますから結構です!」
同じような鎧を来た2人の男性プレイヤーに一回り小柄な女性プレイヤー、という
よりは少女を無理やりどこかに連れて行こうとしているようだ。
シノン
「なんで誰も助けにいかないの、あの子、どう考えても嫌がってるじゃない」
女性プレイヤー1
「それが普通なら圏内で攻撃は通らないはずなのに直接攻撃されてこっちからは手
が出せないのよ。普通ならノックバックするスキル攻撃まで効かないし」
ツバサ
「ふぅん・・・茅場博士が言っていたイレギュラーってのはあいつらか」
エース
『ミルニタエンナ。サッサトカタヅケテシマオウ ツバサ』
ツバサ
「そして俺が首を突っ込まざるえないのね・・・おい、ここで待ってろよ」
シノン
「ちょッ、ちょっとあなた待ちなさいって」
静止も聞かずに歩き出してしまった彼に慌ててついていくシノン。
???
「離してッ!!」
大剣プレイヤー
「だから分からない奴だな、俺達は他のプレイヤーより強いプレイヤー集団なんだ
からどんだけ叫んでも助けなんて来るわけ――――ぐへ!?!?」
槍プレイヤー
「なんだ、おまえ――――ごほぉっ!?」
ツバサ
「ちょっとくすぐったいぞ?」
そういってボディーブローで折れた相手の手を掴んで足払いから蹴りで跳ね上げ
ながら木の葉のように相手を後方に投げ飛ばし、最初に蹴り倒して起き上がって
きたもう1人にぶつけて雪崩式に軽々と倒す。
ツバサ
「大丈夫か?」
???
「は、はい・・・ありがとう・・・ございます・・・?」
いきなりの事に何が起きたのか分からない少女だったがツバサの影に隠れるよう
にしたのを見て彼女を背にかばいながら振り返ると男2人が起き上がっていた。
大剣プレイヤー
「くそ・・なんで俺達に攻撃出来たッ。俺達には誰も触れられないはずだろ!」
槍プレイヤー
「話が違うぞ、隊長のとッ!お前はなにもんだ!?」
ツバサ
「お前らだって同じ事やってんだろ、お前らと同類ってことだ、ある意味な」
すでに見透かしているのか不遜な笑みを浮かべながら核心をもって口にする。
槍プレイヤー
「そういえば隊長が自分の敵がもしかしたら攻めてくるかもしれないとか言って
たがお前がそうだったのか?俺らみたいな権限アカウント持ちだとはな」
そういって装備画面を呼び出すとそれぞれの腰に見慣れたモノが現れる。
エース
『アレハ・・・・ッ!!』
大剣プレイヤー
「俺達が無敵だと言った理由ってのを教えてやるぜ、偽善者野郎♪」
槍プレイヤー
「お前が手も足もだない、最強の力ってのを教えてやるよ!」
【バッドナンバー・・・71.Deathgame KICK OFF】
【バッドナンバー・・・67.Deathgame KICK OFF】
プレイヤー2
「な、なんだ!?化け物に、モンスターになったぞ!?」
プレイヤー3
「なんなのよ、あいつらは・・・ッ!?」
観衆からも騒然とした声が響いたが相対しているツバサは平然とした顔をしている。
ツバサ
「へぇ~、あいつらも一枚かんでたってわけね」
ルフィアン71
「なに、スカした顔してやがる、てめぇは今から俺達にズタボロにされんだよ」
ルフィアン67
「なめた態度が二度と出来ないようにたっぷり体に教えてやるぜ♪」
だが大きくため息を吐いて腰のカードホルダーから一枚のカードを取り出す。
ツバサ
「お前らは自分の天敵の顔も教えてもらってないのか?いくぜ、エース」
エース
『リョウカイダ ツバサ。STARTING READY!』
そしてドライバー上部の挿入口にカードをセットすると待機音が響く。
シノン
「な、なんなの・・・?あいつ、何をしようと・・・?」
???
「あ、あの・・・(汗。」
まだ少し怯えたような顔の少女に柔らかい笑みを浮かべて言い切った。
ツバサ
「任せな、俺がちゃんと守ってやるさ。なんせ俺は・・・・」
構えを取ってあの言葉を高らかに叫ぶ。
ツバサ
「変!身ッ!!」
エース
『KICK OFF!!』『№ZERO・・・フォ!ワード!!』
変身エフェクトに包まれてその姿がストライカーフォワードフォームを模したアバ
ターの服に変化して各部装甲などは現実世界と同様な形態へと変身した。
ルフィアン71
「あ、あの姿はッ!仮面ねぇけどルフィアンに唯一対抗できるって言われてた」
ルフィアン67
「もしかしてあいつがそうなのか?!まさか仮面ライダー!?」
ツバサ
「御名答。俺がツバサだ、そして俺の名は・・・『仮面ライダーストライカー』ッ!」
そして2体をゆっくりと見据えて勇壮な笑みを浮かべる。
ツバサ
「さぁ、ルフィアン共、試合開始だッ!」
向かってくる2体を軽々と捌いて繰り出してきた拳に肘に決めるアームロックか
らもう1人の攻撃も捌き、そして足を蹴り上げて足を取るとそこからドラゴンス
クリュー、さらに遠心力を利用してさらにもう1人に蹴りを見舞った。
エース
『SHOES!ATTACK!!』『HARD SHOES!ATTACK!!』
高速のラッシュで2人をまとめて巻き込み、強烈なストレートで吹っ飛ばす。
ツバサ
「オラッ!!」
ルフィアン71・67
「「ぐああああああああ!?!?」」
だがすぐに起き上がって両手から光弾を2人で一斉射撃を敢行してくる。
ルフィアン71
「くらいやがれ!!」
ルフィアン67
「ばらばらに吹き飛ばしてやるッ」
ツバサ
「そういうのは・・・・」
クラブガンソードを構えると同時にその体から波紋のエネルギーが放出される。
ツバサ
「実力つけてから言えッ!仙道波紋ッ、
その光弾をいとも簡単に波紋を応用した反射攻撃で弾き返し、逆にダメージを受けた。
エース
『SHOES!EDGE!』
足に装着したエッジで蹴りと共に相手を翻弄し、安易に回避したところに追撃する。
エース
『ARM SHOES!KNUCKLE!』
ツバサ
「つぎはこいつだ、オラッ!!」
ルフィアン67
「なんだ、こいつ!?他の奴と違い過ぎる、強いとかってレベルじゃ―――ぐあ!?」
拳の力を強化するナックルシューズで重い拳撃でさっきまでの手数と柔術主体から
力強い一撃一撃を決める体術主体に変えて完全に圧倒する。
ルフィアン71
「もう一度――――」
だが直後に体から火花が散ってみてみると今度はガンモードにしていたようだ。
ツバサ
「悪いな、こっちは飛び道具もあるんだ――――っと」
シノン
「――――ッ(何・・・あの銃を見たら・・・急に悪寒が・・・・)」
横槍を入れてきた67のほうを軽々と捌いて足払いから前蹴りで地を転がす。
ルフィアン67
「き、聞いてねぇぞッ!?こんなに強いのかよ、雑魚だって言ってたじゃねぇか!」
ツバサ
「まともな上司に巡り合えなかったと諦めな」
エース
『SHOES!ATTACK!!』『GUN MODE!ATTACK!!』
貫通力が上がったガンモードの射撃でさらに追撃したのだがそこにもう1つの影が
現れて追撃したがやはりストライカーの能力ではないのか特殊なエフェクトと共に
弾かれてツバサの眼の前に止まる。
ルフィアン71
「新手かッ」
視線を向けると全身黒づくめのロングコートにその手には黒と青の双剣を持ってい
るプレイヤーで名前を表すバーには『キリト』と書かれていた。
???
「キリトさん!」
キリト
「大丈夫か、シリカ。騒ぎを聞いてきて見たんだが何だ、こいつら?」
ツバサ
「一言でいうならスーパーアカウント持ちの雑魚って奴だよ。んで俺はそいつらの敵」
キリト
「という事はこっちの味方って事でいいのか?」
エース
『ソウオモッテクレテモカマワナイサ。ダガキミノブキデハ ダメージハアタエラ
レナイ。ツバサ ココハタッグバトルトイコウ ミカタハイテソンハナイ』
ツバサ
「そうだな・・・それじゃエース、こいつの使用権限をこちらさんにやってくれ」
そういってクラブガンソードにデュアルソードアームシューズをセットする。
エース
『ARM SHOES!DUALSWORD!!』
それをキリトに向けて放り投げると自分の武器をしまってそれを手に持った。
キリト
「凄い・・・装備しただけで性能が分かる。こんなに体が軽くなるなんて」
エース
『ソレハトウゼンナガラ コノゲームデハ サイコウレベルソウビダカラネ~』
ツバサ
「さっさと片付けるぞ、キリト・・ッて言うのか。とりあえずよろしく~?」
キリト
「ああッ」
ルフィアン71
「くそがあああ!!まとめて片付けてやる!」
ルフィアン67
「俺にはこれがあるんだ、ぅぉおおおおおお!!」
『Villain Deathgame・・・KICK OFF!』
どうやら片方はヴィリアン化のカードも所持していたようだが動揺もない。
エース
『ツバサ。クルムカラ ウケトッタドライブシフトカーノ イクツカガジッソウデ
キタ シウンテンガテラ カレラノチカラヲタメシテミルンダ』
するとどこからともなくクラクション音と共にシフトカーが現れて向かってきたル
フィアン達を体当たりで翻弄しながら牽制攻撃をかけ、そしてツバサの腰につけて
あるシューズホルダーのシフトカーエリアに収まる。
ツバサ
「なら存分に試させてもらうか、まずはお前だ、マックス!」
ヴィリアン67
「なにゴチャゴチャ言ってやがる、くらいやがれッ!!」
エネルギーを込めた拳を地面に叩き付けるとマグマのような焔が隆起するエフェ
クトの技を繰り出してきてそれを回避する。
さらにキリトの方はもう片方のルフィアンと戦闘を繰り広げる。
ルフィアン71
「へっ、あいつに比べればまだどうにか戦えじゃねぇか・・・!」
キリト
「あまり俺をなめるな、よッ!」
ルフィアン71
「ぐぎゃ!?」
ヴィリアン67
「もう一発食らいやがれ!!」
エース
『CAR SHOES!MAX!FLARE!!』『FLA!FLA!FLA!FLARE!』
ツバサ
「これが本当の炎ってやつだ、逆にくらいな」
足を振り抜くと炎の竜巻が起きてヴィリアンを巻き込み、壁に叩き付けられる。
エース
『コノサイダ ホカノスキルモタメシテミロ ツバサ』
ツバサ
「ああッ。まずはこれだ」
エース
『PLAYER SELECT―Vivio SKILL―』
その掌中に魔力のスフィアが精製されて彼の横にヴィヴィオの映像エフェクトが発生
してそれがツバサと重なり、ヴィヴィオの技を発動する。
キリト
「なんだ!?あんなスキル見た事ないぞ・・・ッ」
ツバサ
「ディバイン・・・ッ、バスター――!!」
高速の収束砲でキリトと戦っていた71に直撃して起き上がった67に吹き飛んで激
突してまた壁に2人そろって叩き付けられる。
だがある意味、鬼畜仮面ライダーの猛攻はまだ終わらない。
ツバサ
「今度はこれでいく」
エース
『PLAYER SELECT―RIO SKILL―』
今度はリオのエフェクト体が現れて翳した両手に焔と雷の龍が現れる。
ツバサ
「双龍円舞!」
二体の龍を螺旋を描くように放って相手を壁に押さえつけるように動きを止める。
ルフィアン71
「う、うごけねぇ・・・・!?」
ヴィリアン67
「なんで進化したのにこんだけ差があるんだ、うがあああ!?」
ツバサ
「お前らとは鍛え方が違うんだよ、これでフィニッシュだッ!」
エース
『OK!SHOES!SONIC!!』
『GOAL!GOAL!!GOAL!!!』『VICTORY SHOOT!』
そして炎龍と雷龍を操って真上に打ち上げると拘束用のエネルギーボールを放つ。
キリト
「相手を完全に拘束出来るのか、お前は一体・・・・?」
ツバサ
「後でゆっくり話してやるよ、決めるぜ、ハッ!」
飛び上がって街灯を足場にさらに飛び上がるとそのまま蹴りの構えで突撃する。
ツバサ
「ストライク・アサルト!!」
ルフィアン71・ヴィリアン67
「「ぐああああああああああああああああああ―――――あっ!?」」
空中で爆散するとそこから先ほどのプレイヤー2人が落ちてきて腰につけていたル
フィアンドライバーが破壊されてこのままだと地面に落下してしまう。
エース
『SHOES!WINCH&DRILL!!』
足に装着されたワイヤーとウィンチを利用して2人をワイヤーで拘束し、地面につ
くと同時にドリルで回転しながら落下の威力を殺して噴水に2人まとめて投げ飛
ばし2人揃って完全にのびてしまった。
ツバサ
「勝利のVゴール、決めたぜ?」
エース
『Nice GOALダ ツバサ』
変身を解除すると突如として周りから歓声が上がった。
ツバサ
「さてと随分と目立っちまったし、そろそろ姿を暗ますとするか」
そういってそこから立ち去ろうとするのだがキリトに呼び止められる。
キリト
「おい、待て!あいつらは何なんだ、それにあんたも一体、何のためにここに!」
ツバサ
「まだ話をするには早いかね、こう騒ぎになってちゃ特にな。また会った時にでも
話してやるよ、あぁ~、そうそう、そこのクール娘のこと頼めるか?」
シノンを指さしてキリトに彼女を任せると言い出した。
シノン
「ちょ、ちょっと、あんた!無責任に人に投げる気!!」
ツバサ
「あぁ、そういえばお前もマシな装備もなかったか、ならほらよッ」
するとシノンに自分が持っていたクラブガンソードを放り投げる、それを慌ててキ
ャッチする、見た目の割には軽く彼女の腕でも容易く持てた。
エース
『ツカイタイトキハ スグニヨビダセルシ ゴシンヨウニ アノブキホドツカエル
モノモナイサ。マァ アマリムリハシナイヨウニチュウコクシテオコウ シノン』
シノン
「そういう問題じゃなくて!」
ツバサ
「安心しろよ、お前が危なそうになった時は助けに来てやるさ、じゃあな~?」
そういって飛び上がって建物の屋根まで飛び上がるとさっと消えてしまった。
キリト
「なんて跳躍力だ・・・・それにさっきの戦い・・・あいつに似てる」
突如として現れた謎のプレイヤーと怪物との戦いを目にして驚きを隠せないキリト
といきなり武器を渡されておいてかれて唖然とするシノンの姿があった。
~SAO第76階層街『アークソフィア・裏路地宿屋』~
ツバサ
「ふぅ~・・・・ようやくゆっくり出来る寝床が確保出来たな・・・」
エース
「ソウダナ ツバサ。トリアエズリーファノ ブジモカクニンデキタコトダシネ」
あの後、メインの宿屋では目立つと裏路地にかまえる宿屋を見つける事が出来た
ようでここはNPC管轄で機能も最低限のものだけらしく、ほとんど使っている
プレイヤーもいないある意味、過疎になりかけている宿屋のようだ。
(コンッコンッ)
突如、部屋がノックされて瞬時に警戒をする。
元から使われていないようなNPC宿で自分にピンポイントで来客、昼間の騒ぎ
なども考えると今朝倒した連中の仲間とも考えられる。
エース
「マサカ シュウゲキカ」
ツバサ
「そんな絵にかいたようなことがあるわけないだろ、たくっ、誰だ、こんな時間に――」
ドアを開けた刹那。
ツバサ
「・・・・・・・(唖然。」
瞬時に反応したツバサの顔の横には細身の刀身の剣・レイピアが通過しており、エー
スの言った通りの展開にある意味、己の運の無さに驚きを越して呆れてきた。
ツバサ
「俺はいきなりレイピアのルームサービス頼んだ覚えないんだけど?」
???
「わたしからのサービスと思っていただければいいです。お話を伺いに来ました」
エース
「ハナシヲウカガウノニハズイブント オオジョタイダネ~。ブッソウナモノダヨ」
???
「なっ、ベルトが喋った・・・!?ってちょっとあなた、動かないで」
本人はどこ吹く風とこちらでの料理スキルもある程度、ラーニング取得しておいた
ので珈琲を好みの具合に挽いて関係無しと飲んでゆったりし始めた。
ツバサ
「おたくも飲むか?まぁ、話をするにもゆっくりと話そうじゃないか。全部が全部
応えられるわけでもないが差し障りない程度には応えるが?」
???
「・・・・分かりました、皆さんはドアの前で待機しておいてください」
どうやら彼女はそれなりに高い地位にあるらしく命令で屈強な男連中が外へと出て
行き、部屋にその女性プレイヤーと2人になった。
茶髪のロングヘアーに均整の取れた顔立ち、白の生地に紅いラインをあしらった騎
士服とでもいったいで立ちで先ほどの剣技を見るとそこそこな強さらしい。
ツバサ
「とりあえずは自己紹介・・・って名前が表示されてるからその必要もないが一応
はツバサだ。んで驚きの喋るベルトは相棒のエース」
エース
『オハツニオメニカカル、レディ。ジンコウAIノエースダ」
アスナ
「血盟騎士団の副団長を務めている『アスナ』です。先ほどはいきなりで失礼しました」
ツバサ
「あぁ、別に構わないぜ?あれぐらい見てから避けるなんざ、楽なもんだからな」
アスナ
「・・・ッ(確かにさっきの突き・・・ある程度、力を込めた一撃だったのに軽々と
最小限の動きだけで回避された・・・驚きもなにもない余裕の顔で)」
珈琲を互いに数口飲んだ後にツバサの方から話を切り出した。
ツバサ
「んで?まずは何から聞きたい?俺の事か、目的か、それとも外の情報か、お前の敵
か味方か、その他諸々でも構わないが」
アスナ
「ならあなたの目的はなんですか、確か特殊なアカウントを持っていると仲間から聞
きました。それと同様のアカウントで問題を起こしたプレイヤーもいるので場合に
よってはこちらも拘束する処置を取ります」
ツバサ
「あぁ、昼間にぶちのめした奴らね。安心しろよ、おたくらにちょっかいを出す気は
ないよ。目的だが俺の友達の安否を確認するためが1つでそれはもう確認出来た。
それでもう1つだがこのSAOを終わらせに来たってのがもう1つの目的さ」
アスナ
「それだけのためにこのデスゲームに・・・?これは遊びじゃないんです、現に多く
のプレイヤーやわたしの仲間も死んでいるッ。生半可な戦いではないんです」
これを聞いたツバサがある意味苦笑とも取れる笑みを浮かべて言った。
ツバサ
「お前や他のプレイヤー達の今までの努力やそういった犠牲をどうこう言う気もない
ここまでやってきたおたくらの力も相当だろうが・・・あんたは副団長だったか?」
アスナ
「それが何か・・・?」
ゆったりと開いた目が鋭さを増して不遜、不敵、威圧の笑みを浮かべた。
ツバサ
「副団長でその程度か、おい・・・・?」
アスナ
「なんですっ――――――ッ!?」
気づいた時には目の前に拳が繰り出されていた。しかもいつ出されたのかすらも分
からない速度で気づいた時には目と鼻の先に拳があった。
ツバサ
「それともう1ついい事を押してやる、見えたのは1撃目だけか?」
アスナ
「えっ?・・・なッ・・・」
ようやく気付いた。自分の両頬に傷がついていたのだ、つまりさっき彼は拳撃を1
回放ったのではなく瞬時に三連撃を放っていた。
ツバサ
「詳しくは言えないが俺は毎日毎日化け物みたいなレベルの奴らとずっと戦ってそ
してそいつらを全員倒してきた、お前がまだ本気を出してないとしたところでそ
れぐらいのレベルの相手なら腐るほどやってきた、世界を知らなすぎるぜ」
エース
『シラナイモナニモ カノジョタチニハココガセカイナンダ。ソレイジョウノレベ
ルニ アウコトモナイサ。マァ アマクミテモ ヴィヴィオレベル二 ドウニカ
ト イッタトコロジャナイカネ?』
ツバサ
「冗談よせ、まだ10歳ではあるがヴィヴィオの方が断然強い」
アスナ
「10・・・10歳・・・ッ?」
珈琲を飲み干して最早、興味もないような口調でベッドに寝転がってしまう。
ツバサ
「さっさと帰んな、邪魔する気はないが俺の邪魔をするなよ~、足手まといは御免なんでね」
キリト
「随分な言い草だな、あんたはどんだけ強いのか・・・」
アスナ
「えっ?」
瞬時に反応したツバサは体を跳ね上げて繰り出してきた斬撃を剣の側面を蹴り上げ
て軌道を変えてベッドを足場にもう一度、立ち上がった。
ツバサ
「って昼間の奴か、なるほど俺の話をしたのはお前か」
キリト
「あんたがどんな理由でここに来たかは知らないがあまり俺達を甘くみるなよ、こ
の世界でずっと戦ってきた、それにアスナの本気はあんなもんじゃない」
アスナ
「キリト君・・・。でも気を付けてこの人・・・危険なぐらい強いわ」
エース
『ナンダカメンドウナコトニナッテキテシマッタネー?ドウスル ツバサ?』
ツバサ
「さっさと寝たいんでね・・・こうしよう、お前ら2人がかりで俺に一撃でも入れ
られたら何でもいう事聞いてやるよ、負けたらさっさと帰りな?どうだい?」
最早、完全になめられている態度に負けず嫌いの性格が出たのかキリトが受ける。
キリト
「アスナ、まだいけるか?」
アスナ
「うん、大丈夫。今度は油断しない」
ツバサ
「そんじゃ・・・始めますか」
~SAO第76階層街『アインクラッド』・裏路地宿屋前~
キリト
「ルールは決闘モード。ライフがレッドにした方が勝ちだ」
ツバサ
「あいよ」
アスナ
「自分で言ったのだから2対1だろうと一切手加減はしない、本気でいきます」
エース
『ブキハドウスルンダ ツバサ。クラブガンソードハ カシテシマッタロウ』
ツバサ
「あぁ~・・・っていいとこに武器屋あるじゃねぇか、これでいいだろ」
キリト
「ふざけてるのか・・・?そんな店売りの数値も低い初期装備でッ」
ツバサ
「関係ないさ、剣が力を振るうんじゃない、使う人間が力を振るうからな」
そういってNPC武具店に売っている安物の直刀2本を買ってそれぞれ装備する。
アスナ
「あの人もキリト君と同じ二刀流・・・・ッ!」
キリト
「面白い・・・俺も二刀流だ、どっちが上か実力と一緒にはっきりさせてやる」
ツバサ
「血気盛んだね・・・こりゃ、面倒になりそうだ」
そして互いに構えをとると双方の間に『BATTLE START』の文字が上がる。
キリト・アスナ
「いくぞ、アスナ!」「うん、キリト君!」
2人は一糸乱れぬ動きでフェイントや切り返しを使い緩急をつけて接近し、キリト
が攻撃を仕掛けてきたのを弾くがそれを皮切りにアスナが追撃をしかけてきてさら
に2人は追撃に追撃を重ねてツバサに隙を与えない。
だがツバサも武器を抜きもせずにすべての攻撃をギリギリで避けている。
キリト
「どうした、避けてるだけじゃ俺達には勝てないぜッ」
アスナ
「わたし達のコンビの力、とくと味わいなさいッ!後悔させてあげるわッ!」
ツバサ
「やれやれ・・・どうにも・・・・」
キリト・アスナ
「「ハァアアアアアアアアア!!!」」
互いにスキルを発動してさらに速い動きからの連続攻撃を狙った、だがしかし軽い
ステップから刹那の拍子にツバサは地を軽く蹴った。
キリト
「・・なっ・・・・・・」
アスナ
「・・・えっ・・・・?」
次の瞬間には衝撃と共に体から力が抜けて2人揃ってその場に膝をついてしまう。
ギルドメンバーからざわめきが起きる。
全員が気づいた時には相手の男は2人の間をすり抜け後方に立っていた。
キリト
「(いつの間に後ろに・・!?それにいつ剣を抜いて攻撃を・・・!?)」
今までにない理解不能な相手に混乱するがシンプルな返答が相手から投げつけられる。
ツバサ
「来い」
~SAO76階層街『アークソフィア』宿屋内~
クライン
「本当なのかよ、キリの字の奴が完敗したなんてよ」
その日、複数人のプレイヤー達が1つのテーブルに集まっていた。そこにはキリト
とアスナの2人もいたがその表情はあまりよくない。
その1人、バンダナに野武士のようないで立ちの青年プレイヤー『クライン』は帰
ってきたアスナとキリトの話が信じられないといった表情だった。
リズベット
「アスナと2人がかりで相手にならないってそいつも怪しい機能持ちなんじゃないの?」
桃色の髪に頬のそばかすが特徴的な鍛冶屋を営む『リズベット』。
鍛冶屋の視点から彼らの話を聞いて驚いていた攻略組の中でも装備も上位レベルを
使っている2人の武器に相手が店売りの初期装備で勝ったことに。
ユイ
「パパとママの実力を考えてもそんな強さのプレイヤー、データにありません。確
かに以前戦ったヒースクリフと同じような・・・・」
小柄な黒髪の少女、アスナとキリトの2人を親のように慕っている色々と事情はあ
あるがカウンセリング人工知能体の『ユイ』
アスナ
「違う、団長の時のようなアカウントスキルは使ってない。本人が自分はスーパー
アカウント持ちと自白してたけど・・・あの戦いでは何も使ってなかった」
キリト
「戦いじゃない・・・あいつからしたらほとんどお遊びみたいなものだった。俺達
はただ攻撃を打たされて弄ばれていた・・・それで完敗だった・・・」
拳を握りしめるキリト。少し前にあのレベルの強敵と戦い勝った。それで少しは自
分の中に確かな自信もあったのだがそれを完全に粉砕された気分だった。
自分のスキルや攻撃が全く通用せず、最大の奥義スキルも軽々と破られて終わって
みれば相手はただ安売りの装備でスキルも使わず唯の斬撃で勝ってみせたのだ。
リーファ
「そんなに強い相手だったの・・・?キリト君」
そして妖精のような風貌の金髪の女性剣士プレイヤー『リーファ』も心配そうに朝
から項垂れているキリトに心配そうに声をかける。
アスナ
「なんとか隙を作って完全に攻撃が当たるタイミングで打ったキリト君のスターバ
ースト・ストリームを本人曰くはただ高速で振るった斬撃で打ち勝って武器を落
とされた・・・それにわたしの突きも軽々止められたわ」
リズベット
「そいつも前にあった『アルベリヒ』とかいう奴みたいに危ない奴なのよ。その友
達を探しに来たってのも嘘なんじゃない?」
だがこれにその際に会うきっかけになったシリカは言いづらそうに口を開く。
シリカ
「わたし・・・あの人がそんなに悪い人に思えません。助けてもらったというのも
ありますけど、何て言うか、とても安心できる感じがしました」
クライン
「シリカ、そりゃ助けてもらったからそう思うのも無理ねぇかもしれねぇけどこの
デスゲームにわざわざログインする奴、そうそうはいねぇぞ」
リーファ
「それ言われるとちょっと耳が痛いね(汗。」
リズベット
「そういえばそいつの名前何て言うのよ?一応、知っておきたいわね」
アスナ
「それは・・・・」
アスナが口を開こうとした時に別の方向からその名前を告げる声が聞こえた。
シノン
「ツバサ・・・でしょ?」
リーファ
「えっ?」
それはシノンであれからこのメンバーとも交流してそれなりに心を許したらしい。
シノン
「アスナとキリトの強さはクエストで見たから分かるけどあいつの強さは次元が違
うと思う。なんていうか上手くは言えないけど2人のはゲームの戦闘の強さ、で
もあいつは本当の意味で戦いの強さと技を持ってる・・・そんな気がする」
だがそんな事どうでもよくなっている人間が1人いた。
リーファ
「ア、アスナさん!!戦った相手、ツバサって名前で間違いないんですよね!?も
しかして腰にエースっていう喋るベルトかボールいませんでした!?」
アスナ
「え・・・ええ、確か彼の腰につけていた喋るベルトがエースって名乗ってたわね」
キリト
「まさか・・・リーファ、お前、あいつの事知ってるのか・・・?」
リーファ
「・・・・(コクッ)」
それからツバサについて知りえる情報を言った。自分で既に仮面ライダーを名乗っ
たのもあって彼の信憑性を訴えるために別の異世界・ミッドチルダの事やそこで会
った魔法少女や他の仮面ライダー、そしてキリトと会った際に戦闘していた怪人・
『ルフィアン』、それと戦う戦士『ストライカー』、さらには彼とALOで一緒に
冒険していた事やALO最強プレイヤーを破り、不敗の剣『絶剣』のユウキとも互
角に渡り合い、ALOで無敵の双剣の一振りと謳われる実力者だった事も話した。
リズベット
「異世界ってあんた本気でそんな事言ってるの?」
リーファ
「そりゃ信じられない話ってのは分かってますよ。でも本当の事なんです、実際に
仮面ライダー、そしてルフィアン、それに2人でも相手にならない程の強さって
事実もある。わたしの話は嘘みたいだけど全部本当なの」
クライン
「確かに信じられねぇ話だけどよ・・キリト達の話を聞いたら本当だと思うしかな
いぜ?実際にそのルフィアンって怪物が出てるし、そいつも自分は組織の人間で
そっちの目的もあるって自分で言ってたんだしよ」
そして少しの思考の後にリーファは宿屋から出て行こうとする。
シリカ
「リーファ、どこいくのー?!」
リーファ
「ツバサのところに行ってくるッ。みんなが信用してなくてもツバサがいるなら一
緒に戦ってくれるように頼んでみる!」
そういって宿屋から走って出て行ってしまった。
リズベット
「ど、どうすんのよ。行っちゃったわよ、リーファの奴」
アスナ
「・・・・もし彼が協力してくれるなら共闘をお願いしましょう」
クライン
「本気かよ、アスナ。お前、あれだけやられて信用するってのか?」
アスナ
「確かに正体不明な上に素性も知れない怪しむには事足りるけど実力は間違いない
。それにあくまで個人的な意見だけど・・・・・」
圧倒的な威圧感や力はあったがそれ以外の時のツバサという人物をあくまで『アスナ』
個人で思い返せば恐らく『悪』ではないという事。
その言葉は全て本心でこちらに危害を加える気はないのだろう、キリトととの戦いの
時も自分は少し熱くなって話を聞ける状態ではなかったかもしれない。
そんな相手に言葉で言ってもしょうがない、力技でねじ伏せるのが一番だろう。
キリト
「・・・・俺もアスナの意見に賛成だ。これから手強くなる相手にあいつみたいな強
さを持った仲間が入るならこれほどいい事はない。それに・・・」
ある意味ではこちらの方が目的な廃人ゲーマーな男。
キリト
「やられっぱなしってのは性に合わないんだ。この目で見極めてやる、あいつの強さ
と技を。それなら近くで戦った方が理解できる」
一同
「(やっぱりお前って廃人だよ、うん)」
~SAO第76階層街『アインクラッド』・裏路地宿屋~
ツバサ
「・・・・・・・・・」
眠っていたツバサだったのだが突如として自分の部屋のドアを激しく叩かれる。
ツバサ
「なんだ、なんだ!?」
エース
『ダレカキタヨウダナ。マサカキノウノ フタリカ?』
ツバサ
「あんだけこっ酷く叩きのめされて凝りもせずに来るとは思えないがね・・・って
はいはい、今出るから何度も叩くなッ!たくっ」
そういってドアを開けた途端に何者かが飛び込んできてさすがの彼も押し倒された。
ツバサ
「いてぇ~~~・・・・ッ。一体、なんなん・・・・」
視線を向けた先には見覚えのある白のリボンと綺麗な金色の髪、そして上げられた
顔を見て驚いたのはツバサの方だった。
ツバサ
「ってリーファ!お前、どうしてこんなところに!?」
リーファ
「やっぱりツバサだッ。キリト君達の話を聞いて絶対そうだって思ったけどやっぱ
りツバサにエースだ・・・う、うわああああああん~!?」
そのまま首に抱き着かれて泣き始めるリーファに困惑するツバサ。
そしてもう1つの足音に気づいて振り向いてみるとそれはシノンだった。さらには
その顔から分かる不機嫌かつ黒いオーラに何故か記憶の中のとある人物と重なる。
シノン
「あら、お久しぶりじゃない」
にっこりと素晴らしい笑顔が逆に怖い。
ツバサ
「よ、よぉ~。おひさ―――――ぐべ!?」
強烈な薙ぎ払い式ミドルキックを食らって卒倒するツバサに一言。
シノン
「この間の無責任な放置の礼よ、おかげで仲間が増えたわ、ありがとう(怒。」
ツバサ
「お・・おま・・・恩を仇で返しやがった・・・な―――ぐぶっ」
リーファ
「えっ?ちょっとツバサ!ツバサってばー!?気をしっかり持ってー!?」
意識がログアウトしました。
ツバサ
「くそっ・・・まさかあの上級者2人じゃなく初心者にKOされるとは・・・」
リーファ
「だ、大丈夫なの、ツバサ?というかシノンさん、あんな凄い蹴りをいつの間に」
シノン
「さぁね、なんだかこいつの顔みたら頭より体が動いただけよ」
その後、気絶から目覚めたツバサは2人の珈琲を入れて状況整理を始める。
ツバサ
「まぁ、とりあえず・・・・」
リーファ
「?――――痛ッ!?いたぁぁ~~~~い!?何すんの、ツバサー!?」
ツバサ
「うるせぇ!!この馬鹿野郎!こんなデスゲームに勝手にログインしやがって!い
くら兄貴が心配だろうが自分の親、泣かせる程心配させる馬鹿がどこにいる!!
ティアや進之介達も自分達のせいだと後悔までする始末だったんだぞ!!!」
最早、歯止めが効かない程に本気で怒りだすツバサ。それほど心配だったのだ。
リーファ
「ご・・・ごめんなさい・・・・」
ツバサ
「おかげで翠さんにまで泣かれて。他にもいろんな奴に俺まで迷惑かけるハメにな
っただろうがッ。たくっ、前から無茶する馬鹿だと思ったが本当の馬鹿だったぜ」
リーファ
「うぅ・・・そんな馬鹿、馬鹿、言わなくたっていいじゃない!!わたしだって耐
えられなかったんだもん!!お兄ちゃんが生きてるのか、明日には死んでるじゃ
ないかとか!この目でちゃんと生きてるのか確かめたかったのッ!!」
シノン
「ちょっといいかしら」
そこに口をはさんで来たのはシノンで徐に立ち上がるとツバサ同様に鉄拳制裁を入れる。
リーファ
「いたぁぁ~~~~い!?!?シノンさんまで何するんですかー!?」
シノン
「こいつはまだ信用出来ないし、正体不明な奴だけど今のこいつは本気でリーファ
を怒ってた。言葉の通りに本気で心配していたからあなたの行動を本気で怒って
た、それぐらいはわたしにも分かる。それだけたくさんの人を心配させたって事
をちゃんと反省しないと駄目よ、リーファ。烏滸がましいとは思うけど」
それにようやく頭も冷えてきたのかシュンとして表情が暗くなる。
ツバサ
「・・・・はぁ~・・・・まぁ、とにかく」
手を上げるツバサにまたぶたれると思って眼をぎゅっと瞑るリーファだったがその
後に来た衝撃は頭の上で久しぶりな、一緒にいたころよくされた事だった。
ツバサ
「無事でよかったよ、スグ」
リーファ
「あっ・・・・・・。うん、ごめんなさい」
その顔は一緒にALOをしていた時によく見た温和な笑みと温かい掌でボスや相手
を倒すと褒めるのと一緒にこうやってワシワシと頭を撫でられた。
歳的に兄貴分な事もあってか、髪はクシャクシャになるが嫌な気はしない行為だった。
シノン
「あんたって結局は厳しくできない優男って感じね」
ツバサ
「ほっとけ、どこぞのクールビューティー気取ってる暴力女よりマシ――うお!?」
今度は避けたがやはり素人ととは思えない鋭さの右ストレートが通過していく。
リーファ
「・・・・そうだッ、ツバサ。今からクエストやりにいこうよ!」
ツバサ
「いきなりだな・・・ってこれからか?もう夕方になるぞ?」
リーファ
「ちょっとだけだから~!ほら、シノンさんに戦闘を慣れさせようって何度かクエス
トをやってるんだ。シノンさんもいるし、ねっ?いこうよ、ツバサー?」
期待に目を輝かせているリーファに苦笑しながら目線をシノンに向けてみるとそち
らも「付き合うわ」と言うらしく目配せで了承してくれたようだ。
ツバサ
「わぁ~た、わぁーた、んじゃ軽く行ってみるか」
リーファ
「・・・・ッ!うん♪」
それから3人はフィールドに出てクエストをやる事にした。それから終始、リーフ
ァは笑顔で内心、ツバサも久しぶりに彼女と周ったクエストは少し楽しめた。
~SAO第76階層街『アインクラッド』・宿屋前~
リーファ
「あぁ~、楽しかった~♪結構、レアアイテムも手に入ったよね」
ツバサ
「そうだな、てかお前がもうちょっと、もうちょっとって引き延ばすもんだからこ
んな時間になっちまったぞ。そこのクール暴力少女もそれなりにやるじゃないか」
一緒に戦闘をしてみると始めたばかりで粗もあるが腕前はあるようで意外にも彼の
動きに合わせた的確な狙撃をやってみせたのだ。
それに加えて驚いたのは彼女が使っている武器でSAOでは珍しい弓使いだった。
シノン
「それはどうも(やっぱり普通の奴とは違う。個人の戦闘能力はもちろんだけど集団
の戦いにもかなり慣れてる・・・前にリーファと行ったことはあるけどあんなにス
ムーズじゃなかった、まるでこいつに全て操られてるような・・・)」
リーファへの指示と自分の動きで優位な状況を悉く作り出して後衛の自分が狙撃しや
すい位置取りや攻撃でシノンのアシストも引き出し、気づいてみればこのメンバーで
あればどう動くかが何となく分かるようになっているほどだった。
ツバサ
「さて俺は宿屋に戻るとするかね」
そういって踵を返して帰ろうとするツバサにリーファは腕に縋り付いて止める。
リーファ
「ツバサ、わたし達と一緒に戦おう?ツバサとキリト君達が戦ったのは知ってるけど
ちゃんと説明すれば分かってくれるよ、だから、ねッ?」
ツバサ
「・・・・やめとくよ」
腕を外すと視線を宿の方に向ける。そこにはアスナやキリト達が揃っていた。
ツバサ
「この前の2人はそうでもないが他の奴は俺を信用はしてないようだしな。チームと
してはお前の話を聞いてるといいチームとは思う、そこに俺みたいなイレギュラー
が入れば全ての動きに支障をきたす、睨まれながら戦いたくはないしな」
リーファの言葉も聞かずそのまま歩き出そうとする彼にアスナが口を開いた。
アスナ
「ツバサさん」
ツバサ
「?」
アスナ
「数日後に血盟騎士団と有志のプレイヤー達でボス攻略戦をやります。そのボスを倒
さなければ先には進めない。あなたのいうこのゲームを終わらせるにはその方法し
かないんです。あの後でこんな事を言うのはアレなんでしょうが・・・あなたの力
を貸してもらえませんか?」
そういって手を差し出して握手を求めてくる。
ツバサ
「あれだけやられて尚且つ、まだ不審な眼を拭えない心境で共闘を言ってくるとはね」
アスナ
「すべて・・・お見通しというところですか」
ツバサ
「こう見えても相手の心情ってのはすぐ理解出来る性分でね。まぁ・・・」
そしてその手をとって握手を交わす。
ツバサ
「俺もまだこの世界で知らないといけない事もあるし、お互い利害はあるかね」
アスナ
「わたし達も強い味方は必要です、そういう意味では・・・そうなりますね」
飄々としていながらすべてお見通しと言わんばかりにこちらの心情を言い当てる目の
前の青年に苦笑しながらも握手を終えるのだがツバサはまた踵を返した。
リーファ
「ってどこ行くの、ツバサ?」
ツバサ
「あ?・・・いや、宿に戻るって言ったろ。それがどうかしたか」
アスナ
「それでしたら行くのはそっちではなくて・・・・こっちです」
そして強制的に回れ右をさせてアスナ達が使っている宿を向かせる。
リズベット
「ちょっとアスナ、本気!そいつを一緒に生活させるなんてッ!」
当然の如く、不信感がぬぐえない面々から抗議が始まり、予想通りな展開に苦笑いだ。
ツバサ
「お前よ、馬鹿でも分かる展開になる行動を取るってのは副団長としてどうなんだ?」
アスナ
「リーファちゃんはあなたに来て欲しいそうですし、これから共闘するなら情報を
すぐに共有出来る状態の方が都合がいいでしょ?それともあなたはわたし達と生活
する中で何か不穏な事を考えていると?」
ツバサ
「・・・・信頼ポイント稼ぎたかったらいう事聞けって事かよ、姫騎士さん~?」
そしてにっこりとした笑顔を浮かべて言った。
アスナ
「これからよろしくお願いしますね、ツバサさん♪」
こいつ絶対に成長したらなのはみたいになるぞと将来的なモノに不安が募るツバサだった。
~SAO第76階層街『アインクラッド』・宿屋ツバサ自室~
ツバサ
「まさか・・・こういう展開になるとはな」
エース
『マァイインジャナイカナ。ミカタモフエタコトダシ マエヨリイイヤドジャナイカ』
ツバサ
「環境はよくなっただろうがやはりと言うべきかほとんどの奴らは疑いの目だな」
部屋に案内されたがまだまだ不信の眼は向けられているようだ。
エース
『イチオウハセツメイデモシタホウガ イインジャナイカナ?』
ツバサ
「別に構わないさ。それに言葉で言ったところ・・・・ん?」
ドアをノックされて入室許可のボタンを押して中に入ってもらった。
シリカ
「し、失礼します。ちょっとお話があるんですけどいいですか?」
ドアからひょっこりと顔を出したのは前に助けた少女『シリカ』だった。
ツバサ
「構わないよ、適当に座ってくれ。今、珈琲でも入れるから」
そういって立ち上がり、珈琲を2人分淹れてシリカにも1つ渡しソファーに腰掛ける。
ツバサ
「砂糖とミルクはお好みだ」
シリカ
「ありがとうございます、あっ、美味しい珈琲です♪」
ツバサ
「気に入ってもらえてなによりだ」
さらに彼女も何か話をするのに先立つモノが合った方がいいかとクッキーを持ってきた。
ツバサ
「おお、こいつは美味いな」
シリカ
「はい、このクッキー、とても人気で行列が出来るくらいなんですよ?NPC売り
じゃないハンドメイド品なので限定品なんです。そういえばこの珈琲もここでは
飲んだことがない味ですね」
エース
『ソレハ ALOデカレガハイゴウシタ トクベツセイダカラネ。リョウリランク
デモAクラスノ ヒョウカヲウケタ コーヒーダヨ』
シリカ
「ほ、本当にベルトが喋ってます・・・・(ツンツン)」
物珍しそうに突っついてみたり、画面を触ったりしてみる。今現在はベルト形態で
テーブルの上においてある。しばらく会話を楽しんでいた。
シリカ
「あっ、今日はこの前のお礼を言いにきたんでした。珈琲とおしゃべりに夢中で忘
れるところだった~(汗。」
ツバサ
「ははっ・・・まぁ、気にするなよ。ただのお節介焼きなだけさ。んっ、チョコ旨ッ」
だがそんな風にクッキーを美味しそうに食べていたらシリカが笑い出した。
ツバサ
「?どした?」
シリカ
「い、いえ。戦いの時は凄くキリッてした顔だったのにこうやってお茶をしている
時はすごく無邪気というか、親戚のお兄さんって感じがして」
ツバサ
「リアルで妹分、弟分が多いからな。親戚のお兄さん表現は間違いじゃないな」
シリカ
「あの・・・・」
少し真面目な表情でツバサに今日、言おうと思っていたことを口にする。
シリカ
「あのわたしは信じます。ツバサさんがただリーファを助けに来て本当にゲームを
終わらせに来たのが理由で他に何もないって事」
ツバサ
「いきなりどうした?というよりよく俺を信用するなんて言えたもんだ」
シリカ
「怪物に襲われた時に向けてくれた笑顔でキリトさんみたいで安心出来たし、その
顔だとか言葉が嘘じゃないって事は分かる・・・気がします」
ツバサ
「また曖昧な表現だな。下手に信じすぎると痛い目にあうかもしれないぜ?」
シリカ
「そういう人が人の事を本気で怒ったり、気遣って自分の武器を貸したりはしない
って思いますけど?」
ツバサ
「人がいいって言われないか?」
シリカ
「お人好しとか言われますね(苦笑。」
それからしばらく落ち着いた気持ちでシリカと会話を楽しんでいた。
~SAO第76階層迷宮区ボス部屋前~
アスナ
「それではこれよりボス攻略戦に挑みます。初参加の人もいるでしょうが攻略組
の指示と支援をメインに考えて行動してください」
そしてついにボス攻略に挑むことになったツバサはリーファとコンビを組んでこ
の76階層攻略に参加していた。
ツバサ
「エース、そろそろアレの実装が済む頃か?」
エース
『アア スデニジッソウズミダ。コノセントウデタメシテミテモイイダロウ』
リーファ
「頑張ろうね、ツバサ!」
ようやくツバサと気兼ねなしに戦いに臨めるのが嬉しいのか張り切っている。
ツバサ
「張り切り過ぎて足元を抄われるなよ?前みたいに俺の背中についてこい」
リーファ
「分かってるよ、ツバサとのコンビなら何度もやったし問題無しだよ」
ツバサ
「・・・・頼もしいこった」
少し苦笑してしまいながらもいよいよアスナとキリトが扉を開ける。
そして暗闇から現れたのは巨大な眼玉でそしてその姿を現すと全身から無数の触手
を出したまさに目玉といったようなモンスターだった。
アスナ
「情報によれば邪眼による動きを封じる攻撃と触手による攻撃がメインよ!みんな
動きを封じる眼に気を付けて!数人は視界から必ず外れた位置に!」
キリト
「前線は支援組の位置を計算して視線を逸らせるように動け!いくぞ!」
攻略組
「おおおおお!!!」
さすがと言うべきかよく統制のとれた動きでそれぞれがやるべきことを遂行している。
ツバサ
「眼から放つ動きを抑制するスキルね・・・、エース、どう思う?」
エース
『キミノセンタクシタカードデ モンダイハナイサ。アイテノウゴキニチュウイシロ』
ツバサ
「リーファ、準備しろ。そして俺の合図で突撃準備だ」
そういったツバサがリーファの手に触れると彼女の武器が光を放ってリーファの発動
可能スキルに新たな技が加わって発動待機状態になった。
ツバサ
「変!身ッ!!」
エース
『STARTING READY!』
『KICK OFF!』『№ONE・・・ゴール!キーパー!!』
ストライカーゴールキーパーフォームへと変身して丁度、中盤に陣取る。
キリト
「また別の形態?複数の形態変化があるのか・・・っと集中だ、攻撃を緩めるな!」
アスナ
「触手の連撃くるわ!」
だが直後にその眼に光が宿り、雄叫びを上げ始める。だが触手の連撃によって邪魔
されていたせいで反応が遅れる。
リーファ
「情報にあったスキル!くるよ!」
アスナ
「回避ッ!!」
一部のプレイヤーは回避行動を取ったが完全に出遅れたメンバーが多数だった。
そして眼が輝いてそこから光線を放ってくる。
攻略組プレイヤー
「しま――――」
しかし直後。
ガストレイゲイズ
「ギョアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
放とうとした直前にその巨大な眼はオーラの巨大な拳がめり込んでいてダメージに
叫び声をあげるのだが間髪入れずに追撃に追撃が繰り出される。
ツバサ
「礼儀がなってないな、まずは頭を下げて挨拶からだろッ!!」
そういって両腕のオーラハンドで触手を掴むと力任せに目から地面に叩き伏せた。
アスナ
「ボ、ボスクラスの巨体を1人でねじ伏せたッ!?」
ツバサ
「リーファ!!」
飛び上がっていたリーファをオーラハンドでさらに上に跳ね上げる。
『PLAYER SELECT―THIANA SKILL―』
アスナ
「何、あのスキル!?」
キリト
「別プレイヤーにスキルを譲渡出来るのか、何でもありかよ」
リーファ
「力借ります、ティアさん!クロスファイア・フルバーストッ!!」
するとティアナの十八番の誘導射撃魔法・クロスファイアをリーファが発動して彼女
の周りに魔力スフィアが形成されて弾幕レベルの魔力スフィア弾を発射してボスに集
める事でその動きをさらに抑制する。この隙にツバサが別のフォームへと変身する。
エース
『STARTING READY!』
『KICK OFF!』『№ZERO・・・フォ!ワード!!』
そしてそれと同時に彼の下へとクラクションを鳴らしながら一台のミニカーが現れて
手に収まるとそれはドライブのヘッドを模したデザインのシフトカー『ドライブ』だ。
エース
『マダカンゼンジッソウデハナイガ キョウカスタイルニ ヘンシンデキル。プロト
スタイルデモ フォワードフォームノ ソコアゲハデキテイル』
ツバサ
「分かった、頼むぞ。ドライブシフトカー」
タイムウォッチブレスにドライブシフトカーをセットして倒すと起動音が響く。
エース
『STARTING READY!』『DRIVE!Type―SPEED!』
すると肩の部分が変化してドライブが変身した際に装着するタイプカラーのライン
が入ったタイヤが装着されてウエアや各所にロゴのようなデザインが加わってスポー
ツカーをイメージした服装に変化する。
エース
『シケンダンカイデ チョウジカンイジガデキナイ。タタミカケルゾ』
ツバサ
「リーファ!動きを封じるから一気に畳みかけろ!」
リーファ
「分かった!」
エース
『GOAL!GOAL!!GOAL!!』『VICTORY SHOOT!!』
ツバサ
「ハッ!」
拘束用のエネルギーボールを放ってガストレイゲイズの動きを封じ、それを合図
にリーファが走り出して追撃を仕掛ける。
リーファ
「バーチカル・スクウェア!」
青白い光を纏った剣で4連撃を振るい、そこへツバサがトドメを射しに買った。
エース
『モウイチド ラッシュスイッチヲタップシテ コンドハドライブシフトカーヲ
タオセ!シフトカーセンヨウノワザガ ハツドウデキル!』
ツバサ
「おう!リーファ、ちょっと一っ走り付き合えよ!」
エース
『GOAL!GOAL!!GOAL!!!』『DRIVE!Type―SPEED!!』
リーファ
「前に進之介さんとツバサがやったみたいにすればいいんだよね、行こう!」
すると彼の周りに紅いオーラが現れて形を成し、ドライバーマウスを押し込むと
同時にその赤いオーラはドライブの愛車・トライドロンのオーラ体となってボス
を跳ねるとその周囲を旋回しはじめ、同時に走り出していた2人は飛び上がって
飛び蹴りを放ち、蹴った反動で飛んだところを旋回したオーラトライドロンを足
場にさらに飛び蹴りと突きの波状攻撃を四方八方から叩き込みまくる。
ツバサ・リーファ
「「ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハァッ!!」」
アスナ
「凄い、全く無駄がない連携攻撃ッ。2人の息もぴったりだわ」
キリト
「スグ・・・・ッ」
最後に上に飛びあがり、リーファの手も引いて2人で蹴りの体勢を取ったと同時
に旋回からツバサの後ろに回り、最大速度で走ってきたオーラトライドロンと共
に纏ったまま蹴りで突撃する。
エース
『START YOUR ENGINE!FULL THROTTLE!!』
ツバサ・リーファ
「「デュアルドライブ・アサルト!!」」
2人の一撃がボスの身体を貫いて粒子となって消え去り、空間に階層クリアを示
す『Congratulation!』の文字が浮かんだ。
ツバサ
「勝利のVゴール、決めたぜ?(b)」
リーファ
「うん♪(bdッ)」
エース
『Nice GOALダ ツバサ』
そしてこの勝利に2人はリアルでもやったサムズアップを交わす。
攻略組プレイヤー1
「すげぇ・・・・」
攻略組プレイヤー2
「あんなに強いなら本当にゲームクリアだって行ける気がしてきたわ」
攻略組プレイヤー3
「ええ、怪しんでたけど・・・頼りにしてもいいんじゃない?」
目の前で繰り広げられた圧倒劇に不信をいだいていたプレイヤー達も口々に信用
出来るんじゃ?という言葉を口にし始めていた。
ある意味ではこれはツバサの思ったとおりでもあった。口で自分がどれだけ言お
うと恐らくは信用されないだろうが言葉ではなく行動で自分を語るならばそれは
最も効果があるアピールだろうと行動が言葉の真意を語ってくれると思っていた。
ツバサ
「んで?この後はどうするんだよ、姫騎士様」
アスナ
「えっ?あ、あぁ、この後は次の階層にいってアクティベートをするんです。そ
れで階層攻略は全て終了、いきましょう」
ツバサ
「おう」
そういって次の階層へと歩き出すツバサに皆が少しではあるが彼を認めてくれ始
めたのにご機嫌の様子なリーファも続く。
キリト
「・・・・・・・」
アスナ
「キリト君、わたし達もいこう?」
キリト
「悔しいけど・・・・」
アスナ
「・・・?」
少し苦笑気味だが今確かに火が完全についた眼で先を行くツバサを見て言った。
キリト
「あいつは遥かに俺より強い。スーパーアカウントの力もあるだろうけど以前み
たいに突然の事でよく見れてなかった時と違って傍観者になってたからよく分
かった、全ての動きや技術が違い過ぎる」
前に戦った時に彼から言われた言葉がまだ印象的に頭に残っていた。
「何故勝てないかって?簡単な話だ、お前のは数値とスキル、俺のは戦いの強さ
と技術。唯のデータの能力値に現実で鍛えた経験や技術、何より俺が負けるかよ」
キリト
「スグの話でもあった、あいつはリアルでも戦ってあのルフィアンって化け物と
戦うために鍛え上げているって。俺だって鍛えたつもりだ、だけどあいつが言
ったとおり数値とスキルを鍛えても本物には勝てない」
気持ちなどで負けたとは思っていない。今までずっと現実世界に戻るために大切
人や仲間のために強くなり、闘ってきた。
向こうも同じだが決定的に違うのは自身が持っている経験と技術だろう。
キリト
「たぶん、あいつからすればボスだって取るに足らないレベルなんだ。それ以上
の相手と戦って勝ってきたから。だからこそまるで言動に焦りがない」
アスナ
「・・・うん。さっきの戦いもターゲットを常に自分に向けさせて尚且つ、リー
ファちゃんが大胆に攻められる指示も周囲をよく見ながら的確に進めてた」
キリト
「多くは言わない奴だけど・・・行動で圧倒的に理解させられたよ。悔しいくらいに」
アスナ
「でもなんだか、いい顔になってるよ、キリト君」
ある意味では75層での死闘でこのゲームをクリアしたと思っていたのにそれが
叶わず今は100層を目指すという漠然とした目標だけだったのが明確で自分の
心に火をつけるに値する新たな目標が出来てしまったのだから無理もない。
キリト
「あいつの本当の強さと技術を間近で見てモノにしてやる。あいつの動きを今、
見ただけでも取り入れられるモノは多かった。そして今度は勝つ」
そして当の本人はというと。
ツバサ
「(随分と火のついた眼で見つめられてるもんだな・・・。やれやれ、俺もこっち
に楽しみの1つでもと思ってあの時、少し本気だして叩き折ったんだが・・・
どこまで伸びる事やら)」
エース
『ツバサ』
ツバサ
「?」
エース
『アシモトヲスクワレルナヨ?』
ツバサ
「ふっ、負けないさ。約束もあるし、それに・・・・・」
思い浮かんだのはこの世界に来る前に星空の下で約束を交わした妹分の少女の顔。
ツバサ
「俺が負けるかもって想える相手は今のところ1人だけなんでね」
エース
『・・・・タシカニ アリエルカモネ~』
いつかもっと強くなった時に全力をぶつけて戦ってみたいと想っているからでもあった。
~SAO第77階層街『トリベリア』~
こうして次の階層についた攻略組とツバサは街の機能などを活動させる作業『アクテ
ィベート』を完了させて76層攻略は完了した。
リズベット
「キリト~!」
しばらくすると彼の仲間の面々が後からやってきた。
シリカ
「攻略おめでとうございます♪」
キリト
「ああ、ありがとう・・・って言いたいところだけど今回、俺もアスナも何もしてな
いんだ。今回、活躍したのはリーファとあいつだよ」
そういって指さしたのは興奮気味なリーファを宥め乍ら、話をしているツバサ。
リズベット
「えぇっ!?あいつがやったの・・・ッ?」
アスナ
「ええ。ほとんど彼が圧倒して最後はリーファちゃんとの合体攻撃スキルで撃破した
わ。わたし達は最初に数撃いれただけ・・・ほとんど観客みたいなものだわ」
クライン
「・・・・?ありゃ、あいつどうした」
キリト
「あいつ?誰の事だよ、クライン」
クライン
「シノンだよ、シノン。確かお前らがいった少し後に向かっていったんだ。攻略組
のメンバーと一緒だし、そいつらにも声を掛けておいてお前らと合流したと思っ
てたんだけどよ」
ツバサ
「ッ」
アスナ
「うんうん、シノのんとは会ってないよ。それに攻略組メンバーもボス部屋に集合
していたし・・・もしかして今回登録していないメンバーかしら・・・」
リズベット
「でも俺達もボス部屋攻略の支援に行くって言ってたし、合流してると思ったわ」
キリト
「まだシノンのレベルじゃ危ないからって今回の攻略戦には参加は認められてない
はずだぞ?」
本来は容認されたメンバー以外は攻略戦線には入れず、来ても待機なのだがそれも
確認されていない上にその一緒にいったというメンバーも不明だった。
ツバサ
「エース、クラブガンソードの位置を探れるか」
エース
『ヤッテミヨウ。シタノカイソウナラバサーチガ キクハズダ』
するとその位置がサーチ出来たのだがエースの方が驚きの声を上げる。
エース
『チカクニイルコノ ハンノウハ・・・マズイゾ!コノマエノ プレイヤータチダ』
ツバサ
「何?だが表示される名前で分かるだろ、あいつも名前も見てたはずだぞ」
エース
『オソラクハ ルフィアンドライバーヲハカイシテモ アカウントノウリョクハ
キエテイナイノダロウ。モシカスルトナマエモカエテイルノカモ シレナイ。
ミタメハ ソウビヒンデドウトモカクセル』
ツバサ
「あの馬鹿、また強くなるためとか言って無茶しやがったなッ」
エース
『STARTING READY!』
『KICK OFF!』『№NINE・・・スピード!スター!』
スピードスターフォームになるとその速力で急いで下の階層へと戻る。
アスナ
「わたし達も行きましょう、シノのんが心配だわ」
キリト
「ああッ!」
キリト達もツバサの後を追ってもう一度、76層へ向かった。
~SAO第76階層迷宮区~
シノン
「本当にこっちであってるの・・・?行き止まりに見えるけど」
シノンは攻略組と言う2人についてツバサ達を追っていた。自分も同行すると言った
のだがお前じゃまだ役不足だから大人しく待ってろとツバサに言われてしまい置いて
行かれたのだが無理を言って攻略組2人に同行をしてもらい自分の実力でも通用する
のを認めさせたいと思ってのことだった。
攻略組プレイヤー3
「そうだな・・・ここら辺でいいか」
シノン
「?一体、何を言って――――きゃっ!?」
するといきなりもう1人の男に力任せに地面に伏せられて馬乗りにされ、腕もキメ
られているせいで身動きが取れない。
そして徐にとった兜の下を見てシノンが驚きの声を上げる。
シノン
「あんたたち・・・前にあいつにやられた違法プレイヤー・・・!」
大剣プレイヤー
「そうよ、まんまと引っかかってくれたな。あいつに復讐するための餌になっても
らうぜ?人質の命がかかってればあのタイプは何も出来ないだろうしなー!」
暴れるシノンの頬に張り手をいれて大人しくさせようとするが睨み返す。
槍プレイヤー
「徹底的に痛めつけてそのままお前と一緒に消えてもらう。おとなしくしな」
シノン
「どこまで根性腐ってるの、あんたら・・・・ッ!!」
なんとか抜け出そうとするのだがさすがに筋力値が違い過ぎて跳ね除けられない。
大剣プレイヤー
「それまでお前で楽しんでもよさげだよな~・・・結構、クールビューティーで
可愛いんじゃねぇの?
そういって顔に触れてくるが噛みつきをして何とか引き離そうとするがあまりにも
アドバンテージがあり過ぎて弄ばれているだけだった。
槍プレイヤー
「こっちきて楽しめるモノもねぇし、いいんじゃねぇ――――――」
いきなり槍プレイヤーがその場で青天する。
大剣プレイヤー
「おい、どうしたんだよ。いきなり倒れて・・・・・・」
シノン
「(力が緩んだ・・・!これなら)・・・えっ?」
力が抜けて振り払おうとしたのだが直後に目の前に何かが落ちてその物体と『視線』
が合い、それに思考が追いついてこない。
そして思考がおいついてきた時、ようやく気付いたそれが人の頭部という事に。
大剣プレイヤー
「ひっ・・・!?」
絶望に支配された苦痛の表情を浮かべたその頭部と目があった瞬間に何故か、自分
の頭には知らないはずの映像がフラッシュバックする。
目の前で絶命した顔で横たわる人だったモノ、それに向けられる絶望の眼差し。
大剣プレイヤー
「うあああああああああああ――――ぐあ!?」
だが悶絶の声に我に返ると目の前には胴体をまさに切り離された大剣プレイヤーが
いて抑えていた2人は同時に粒子となって消えた。
ここで漸く理解したこれがこの世界での『死』であり現実での『死』なのだ。
シノン
「あっ・・・あぁ・・・・」
目の前には巨大な鎌、そしてボロボロのマントを全身に羽織、浮遊する死神をモチ
ーフにしたモンスターでその2つの瞳が次の得物を捉える。
シノン
「(なんで・・・?何度も戦闘してるはずなのに体が震えて動かない・・・・ッ)」
リーファ達と一緒にクエストをした時に戦ったモンスター達と同じはずなのに目の
前の相手に感じる圧倒的な恐怖。
恐らくは自覚してしまったからだろう、さっきみたこのゲームという名の確かな現
実と事実。ゲーム的な面はあってもこれは『死』と隣合わせなのだ。
シノン
「きゃっ!?うぐっ・・・ッ!に、逃げなきゃ・・・殺されるッ」
先ほどの攻撃を見れば下手な武器では体ごと切り裂かれていたがツバサから貸して
もらっていたクラブガンソードは軽々と弾き返したことで逃げる隙が出来た。
しかしまだ来て間もないシノンの数値がある意味で『ゲーム』としての残酷な現実
というのも突き付ける。簡単に追いつかれてしまった。
攻撃を防いだが武器を弾かれてさらに追撃がかすって一気にHPがレッドになる。
シノン
「体が動かない・・・それにゲームなのに・・・何、この疲労感」
まったく動かず目の前に敵は迫り、その死の鎌を振りかざしてくる。
シノン
「(これで死ぬの・・・?自分の事も何も分からないで・・・強くもなれないで)」
振り下ろされる一撃。死の寸前の境地なのかスローモーションで光景が写り、そし
て何故か、その時、頭に言葉が浮かんできた。
「お前が助けてくれって想ったら助けに来てやるよ、何となくそういう声は分かるんでね
シノン
「(何よ・・肝心な時に・・・来ないじゃない。分かるなら来てよ・・・助けに。わたし
の事・・・助けに来てよ・・・・)」
そして心からの叫びが木霊する。
シノン
「助けてよッッ!!!!ツバサ!!!!」
エース
『PLAYER SELECT―NANOHA SKILL―』
直後に響く聴き慣れない音。そして気づく自分をしっかりと掴む人の手の感触。
シノン
「・・・・・・・・・・」
目の前にはピンク色の魔法陣を掌を向けて翳し、攻撃を防いで軽くこちらに笑み
を浮かべている頭に響いた言葉を言った青年がいた。
ツバサ
「あいよ」
そして攻撃を弾き返してもう片方の手を翳し、別のスキルを発動する。
エース
『PLAYER SELECT―EINHARD SKILL―』
ツバサ
「だから言ったろ、下手に人を信じるなってな。覇王空破断!!」
なのはのプロテクションを発動したその上から強烈な衝撃波を炸裂させて一気に
後退させて距離を確保する。
そこにキリト達も駆けつけて走り出したツバサの代わりにシノンの前にでた。
リズベット
「レ、レベル100!?あんなのこの階層にいるわけが・・・!!」
キリト
「前にもバグで高階層のモンスターがでたときがあった。これもそれだろ」
シリカ
「わたし達も援護しないといくら強くても危険ですよッ!」
だが目の前で繰り広げられるのは『圧倒劇』だった。
相手の攻撃を避けるのは今までと同様だが今度はクラブガンソード・デュアル
モードで攻撃を刀身で滑らせながら裏を取り、カウンターの一閃、さらに反撃
に反撃の一閃を容赦なく繰り出し一方的なサンドバックにしていた。
だがこれにモンスターのスキルが発動したのか取り巻きが3体現れる。
ツバサ
「・・・・・・・・」
眼を閉じた状態で二刀を構える。そしてじりじりと相手は詰め寄ってきた。
クライン
「やべぇぞ、取り巻きでレベルが80、俺達も加勢するぞ、キリト!」
リーファ
「待って!!」
だがそれをリーファが止める。ツバサの『変化』に既に気づいていたからだ。
リーファ
「今は行っちゃ駄目!ツバサの邪魔になるからじっとしてて、クライン」
クライン
「邪魔って完全に囲まれてんだ―――――」
だがその刹那。
アスナ
「なッ・・・・」
アスナはもちろんこのPTの中でも最も高い反応速度を持っているキリトですら
捉えられなかった。一瞬の瞬きですでに3体の取り巻きは倒されていたのだ。
ツバサ
「天月・霞」
それはヴィヴィオの友人の1人で抜刀術を得意とする『ミカヤ・シェベル』の技
で大型バスでもバターのように分断する抜刀でライダーの力を使うツバサの抜刀
ならばその威力はさらに上がり、取り巻きは瞬時に消え去った。
キリト
「さっきまでとまるで違う。体の身のこなしも剣閃も見えなかった・・・それに」
高レベルモンスターの前に仁王立ちするツバサから感じる今までにない感覚。
ゲームだというのに肌に突き刺さるような、言葉にするなら『殺気』とでも言う
べきなのか、さっきまでの勇壮な顔とはまた別の表情だった。
リーファ
「あの時と同じ・・・ユウキに引き出されたツバサが『本気』になった状態だ」
あの時もゲームではありえないような動きにそして威圧感を放っていた本気に
なった言わば眠っていた彼の本来の強さだ。
エース
『(イツノマニ アノトキハツゲンシタ シュラニチカイジョウタイヲ ニンイ
デ アツカエルヨウニナッテイタノダ。ジガヲウシナワセズ カンカクヤ
リョリョクダケヲ ヒキダスノニリヨウスルトハ)」
だがデータである相手にそれが分かるはずもなく攻撃動作に入る。
ツバサ
「・・・禄でもない奴らだったが・・・無駄な犠牲を出しちまったな」
動かない相手に最大出力の攻撃を放ってくる。
ツバサ
「・・・・」
だが最早、相手にすらしていない眼差しでその攻撃が振り抜かれる前に一刀の
でその鎌の一撃を叩き落とした。
通常ではありえない事にAIが混乱したのか動きが止まり、剣をかまえる。
エース
『PLAYER SELECT―FATE―』
ツバサ
「ハーケン・セイバー」
斬り上げるようにして振り抜いた剣先から形成されたエネルギー刃を高速で撃ち
だし、それは斬るというよりは削り取るような高い切断力を有するフェイトの十
八番の1つとも呼べる魔力刃精製・誘導制御魔法だ。
なんとか避けて逃げようとするが刃を翳すとロックオンした相手を自動的に追尾
し、さらに追撃をしかけてさらにHPを削り取り、トドメに走る。
エース
『ATTACK SHOES!』
『GOAL!GOAL!!GOAL!!!』『VICTORY SHOOT!!』
ツバサ
「アタッカー・ドロップ!!」
薙ぎ倒すような前蹴りを放って死神型のボスは爆散、そしてゆったりと着地した
ツバサの雰囲気は元の状態に戻っており、軽く一息をついた。
エース
『ツバサ イツノマニ アノジョウタイヲ ツカエルヨウニナッタンダ?』
ツバサ
「ここに来る前にじっちゃんのとこで合宿したろ。その時に鬼から直々に教えて
貰ったのさ。油断してると自分を見失いそうになるから厄介な状態だがな」
以前、ユウキとの戦いで発現した眠っていた戦いを好む内なる修羅を扱えるように
なるためになのはとフェイトの元教官という人物に弟子入りしてかつて『鬼』と
恐れられた修羅にその操り方を教示してもらっていた。
だがその状態に入るとやはり戦いを好み流れてしまう危険もあるために自身の素の
状態を維持しつづけながらも感覚と力を引き上げる修羅を操る術らしい。
ツバサ
「無駄な犠牲を出させない・・なんて生きこんでこの様か。禄でもない違法プレイ
ヤーだが・・・ライダーとしてはいきなり失格だな」
エース
『キニヤムナ ツバサ。モトカラスクイヨウガナイ モノタチダ。オソカレハヤカ
レ ムクイヲウケタダロウ。スクエルモノカラ スクウコトダケカンガエルンダ』
ツバサ
「あぁ・・・・分かってる」
仮面ライダーとして全ての人の自由のために戦い、護るために戦ってきた。そして
ここに来る前も無駄な犠牲者を出さずに多くの命を助けることを目標の1つにして
いたが早々に犠牲者を出し、悪質な連中であっても護る人間には変わりはない。
リーファ
「ツバサ」
振り返るとリーファが心配そうな表情で見つめてくる。
ツバサ
「心配すんな、俺なら大丈夫だ」
いつもの温和な笑みを浮かべながら頭をクシャクシャと撫でて歩き出す。
リーファ
「うん・・・」
そして座り込んでいるシノンに手を翳すと別のスキルを発動する。
エース
『PLAYER SELECT―SYAMARU―』
ツバサ
「静かなる風よ、癒しの恵みを運べ」
するとシノンの周りに魔法陣が描かれて淡い光が包み込むとHPバーとSPバーが
一気に回復してさらには効果が繋がっている脳内にも影響したのかさっきまであっ
疲労感が消えてとても落ち着いた状態になる。
ツバサ
「少しは楽になったか?」
シノン
「えぇ・・・。でもなんであなたがここに・・・?」
エース
『キミニワタシテイタ クラブガンソードニハシグナルガ ハッシテイルノダガ
ソレヲタヨリニトチュウマデ キタンダ。ダガアノテキガアラワレタサイノ
バグデ ジャミングノヨウナジョウタイニナッテ アセッテシマッタガ』
アスナ
「ならなんでここに真っ直ぐ来られたの?あなた達、迷いなく走ってたじゃない」
ツバサ
「何て言うかね、聞こえたんだよ」
キリト
「聞こえた?」
それはある意味では仮面ライダーとなった者にある一種の能力なのかもしれない。
ツバサ
「助けてって言っただろ?心の底から助けてほしいって」
シノン
「えっ?」
見透かされたような言葉だった。確かにあの時、心の中で助けを求めた。死への恐
怖からその言葉を藁をもつかむ気持ちで叫んでいた。
ツバサ
「もう1つ言わなかったか?助けてって想えば必ず駆けつけるってな?」
にかりと笑みを浮かべながらリーファにしたようにその頭をクシャクシャと撫でて
本当に自分の無事を安心してくれている表情と笑みを浮かべていた。
何となくだがその顔と言葉、掌の温もりから理解出来た気がした、彼は本当にここ
に皆を助けに来た、ただそれだけのために彼は戦っているんだなと。
彼のいう、彼自身の誇りだとも言った戦士として『仮面ライダー』として。
アスナ
「・・・・・・・」
その言動を見つめていたアスナもある意味、自分の中にあった想像でしかなかった
青年の人物像がしっかりと固めることが出来た気がした。
ツバサ
「さてと・・・ボスも攻略、無駄な犠牲を出しちまったがこいつは無事に助けられ
たし、一端、アークソフィアに戻ろうぜ?・・ってどした、姫騎士さんよ」
アスナ
「えっ?えぇ、戻りましょう。皆も帰るわよ」
一同
「うん・おう!」
歩き出そうとしたツバサだったのだが何かに服を引っ張られて歩みが止まり、不思
議に思って振り返るとシノンが座り込んだまま服の裾を掴んでいた。
ツバサ
「・・・・?どうした、早く立てよ」
シノン
「・・・・・・・」
何を言うわけでもなくただ裾を引っ張り続けるのだが何となく察しがつく。
ツバサ
「まさか・・・腰ぬけて立てないってんじゃないよな・・・・?」
シノン
「・・・・・・・」
ツバサ
「・・・・・・・」
~SAO第76階層街『アークソフィア』~
ツバサ
「たくっ・・・勝手に窮地に陥るは人を奔走させるは挙句に腰ぬけて人に背負わせ
るとは・・・将来は大物だな、お前」
シノン
「うっさい・・・」
結局は腰が抜けてしまったらしく街までツバサがおぶっていくことになった。
その後、彼女を部屋に送り届けて戻ってくるとアスナが待っていた。
アスナ
「ちょっといい?」
ツバサ
「あぁ、構わないぜ?」
そしてここで彼の服装が軽装になっているのに気づいて腰の方を見てみるとエース
をつけていない。それにツバサが気づいて応えた。
ツバサ
「シノンの奴の相手をさせてるんだよ。俺よりエースの方に心を開いてるみたいな
んでね。ベルトに負けるってのも複雑だが・・・・」
苦笑いを浮かべながらとりあえず腹ごしらえでもしようかと外に向かおうとする。
ここに来てからもあまり接触を避けてか、大体はNPC売りの食事にしていたのだ
がアスナに呼び止められた。
アスナ
「これから一緒に食事でもどう?わたしおススメがあるんだけれど」
ツバサ
「・・・・ご相伴に与ろうかね」
軽い笑みを浮かべて促されるように隣の席に座ると飲み物が出されたのだがそれを
出してきた人物を見てある意味、驚く。
ツバサ
「随分と強面のマスターもいたもんだな」
エギル
「初見で刈る口叩いてくるお前も随分だと思うぜ?注文はどうするんだ?」
彼は『エギル』というらしくこの宿のマスターであり、買取屋などもしているようだ。
ここのメニューなど分からないのでアスナに任せて出てきた料理を食べることにした。
ツバサ
「いきなりどうしたんだ?まさか毒でも盛ってあるなんてオチか?」
アスナ
「し、失礼ね!わたしはそんな事しないよ!?」
さっきからある意味で違和感があったのだがそれの理由にようやく気付いた。
ツバサ
「随分とフランクなしゃべり方になったもんだ、余計に怪しいぞ、姫騎士様よ」
今まではある意味で副団長立場のです・ます調だったのが他の仲間に話しかける
時の口調になっていてそれに違和感を覚えていたようだ。
アスナ
「これから一緒に戦う仲間に他人行儀もおかしいと思うんだけど」
ツバサ
「形式喋りだった奴がいきなり親密喋りになる方がおかしいと思うがね。いきなり
どういう心境の変化だ?俺を仲間と認めるとはよ」
ある意味で個人的に思っていた自分への印象の答えが出たという事らしい。
アスナ
「確かにあなたの事はまだ知らない事が多いけどこれから知っていけばいい事だし
それに誰かのために必死に奔走して戦う人の姿くらいわたしにでも分かるわ」
憎まれ口をたたいて探しにいった彼だが感覚を研ぎ澄ましていたのかその眼は真剣
そのものでシノンを見つけて戦った時も誰よりも早く、前のように能力を使ってい
ないのにも関わらずそれより速いと思える程の速さを見せた。
アスナ
「その姿を見たらあなたの言葉だって信じられるよ。この人はただ本当に助けにき
たんだなって・・・・えっと~、仮面・・・ライダーだったっけ?」
そしてやはり仮面ライダーが何なのかを問われる。
ツバサ
「全ての人の自由を護る戦士の名だ。助けを求める声があれば必ず駆けつける・・
・・といってもこんだけ犠牲をださせて説得力はないけどな」
アスナ
「でもリーファちゃんとシノのんの声には応えたでしょ。ちゃんと2人を助けられ
た、そしてツバサはこうして一緒に戦うって言ってくれたしね」
キリト
「隣いいか」
するとアスナの隣にキリトも座り、エギルに飲み物を貰って一息をつく。
ツバサ
「お前もよく俺を仲間にする気になったもんだ。あんだけこっ酷くやられて目の敵
にさえていると思ってたんだがな」
キリト
「最初はそうだったが今は違う。ゲーマーとしてお前みたいな強い奴に出会って火
がついた、それにやられっ放してのは嫌いなんだ。必ず借りは返す」
それを聞いていたツバサがある意味、笑みを浮かべながら軽く口を開く。
ツバサ
「後は自覚をするこった」
キリト
「自覚・・・?」
ツバサ
「俺もリアルじゃ、妹分や弟分にヒーローって言われてる。最初は謙遜してそんな
柄じゃないなんて言ってたが仮面ライダーとして戦っているうちにそれも変わっ
た。憧れや目標と言われて自分の立ち位置だとか、立場を自覚するようになった」
アスナ
「自分の立場と自覚?」
ツバサ
「仮面ライダーと俺に夢や希望を持ってくれた奴らにとって俺が負ける事はその夢
と希望を裏切る事になる、だから自覚しろって言ったのさ。お前が思ってる以上
にお前の存在はあいつらの中で大きい、そのうえで強くなれ。なんのために強く
なるのか、自分の存在がどれだけの人に影響を与えるのか、そこの自覚だ」
彼自身も多くの人に目指される身だ。ヴィヴィオ達には仮面ライダーとして戦士と
しての憧れ、サッカーからはスーパースター、そして憧れの選手としてサッカー界
を牽引していく自覚も持つようになった。
ツバサ
「その自覚と何があっても譲らない、折れないハートがあれば下手に技術だ、何だ
と言わなくても強くなれるだろうさ」
柔らかい笑みを浮かべながら飄々と言葉を紡いで立ち上がる。
ツバサ
「挑みたけりゃいつでも来いよ、相手になってやるぜ?」
そういって自分の部屋に戻っていった。
その後ろ姿を見ながらより一層、その眼に宿る闘志は燃え盛っていた。
~SAO第77階層『風吹く蛇の浮島』~
アスナ
「それじゃ攻略を始めましょうか」
新たな階層への攻略を開始したアスナとキリト。そして今回からはもう2人加わった。
ツバサ
「さてと準備はいいか?」
シノン
「・・・・ええ」
今回、同行する事になったのはツバサとシノンの2人であり、ツバサは元からアスナ
から要請を受けていたのだがシノンについては志願があってだった。
アスナ
「シノのん、大丈夫なの?あんなに怖がってたのに・・・別に気にしなくても誰だ
って恐怖はあるものだから。危ない目にあうかもしれないわ」
シノン
「心配してくれてありがとう。でも・・・行くわ、彼と約束したから」
アスナ
「約束・・・?」
そういって見つめていた先にたつツバサに視線を向けると事情を説明する。
ツバサ
「本当に強くなりたいらしいからな、だったら俺とペア張れるようになれって言っ
たのさ。こいつが本気だってなら俺は今までのように合わせるようなことはしな
い、本気の俺の動きに合わせられる腕を持てば力はつけられるだろうさ」
力をつければそれが自信になり、それが精神的な強さにそして何かのために戦える
勇気や本当の強さに繋がると考えた。
まずはそのための手助けをする意味でも自分についてこれるようになれと言ったよ
うでシノンも彼の援護を完璧にこなすために動きの確認などもあれから一緒にやる
ようにしているらしい。
シノン
「・・・・・」
そしてシノンがしっかりと感触を確かめたのは自身の武器達。
彼から借りたクラブガンソードをデュアルソードモードで片方をガンモード、もう
片方をソードモードの遠・中・近距離をこなすオールラウンダーを目指すようだ。
シノン
「(今だにこの銃を見ると体が震える。わたしにとって銃が何か、特別なモノなの
かもしれない・・・わたしが失っている記憶にとって何か大切な)」
だがそんな内心の恐怖に震えていたのだが温かな掌の感触が振れる。
ツバサ
「戦いが怖いのは当たり前だ、駄目な時は俺に背負わせろよ。いくらでも背負って
守ってやるさ。そんで俺を背負えるくらい強くなった時にはその怖さにもしっか
り向き合えるようになる・・・まぁ、お前には無用な心配だったか?」
にやりと笑みを浮かべて勇壮ないつもの顔で先を歩いていく。
シノン
「必ずそうしてみせるわ」
ツバサの後ろをシノンもついて2人は階層を進み始める。キリトとアスナの2人も
2人の左右に並んで声をかけた。
キリト
「ダメな時はツバサだけじゃない、俺達だっている。皆の背中は皆で守ろう」
アスナ
「それに仮面ライダーが味方についてくれてるもんね、ツバサ?」
ある意味、苦笑気味ではあるがこちらでも仮面ライダーと呼ばれることになると
は思わなかったがそれに応えるように『仲間』に声をかける。
ツバサ
「頼りにさせてもらうぜ、アスナ、キリト。あとシノンもな」
しっかりと仲間の名前を呼んで先を歩く青年に笑みを浮かべて3人も続く。
アスナ・キリト・シノン
「任せて」「おう」「応えてみせるわよ」
新たな仲間と共にさらなる階層攻略を開始したツバサ。まだ先は遥か彼方。
気が遠くなる過程なのかもしれない、それでもその歩みを止めずに歩み続ける。
本当の冒険と戦いの幕はここに開いた。
~TO BE CONTINUED~