この世界の「主人公」
「ふむ。ここは中々、私たちには難易度の高い世界だな。」
ここに来てから、大体1週間ほどだっただろうか?
スラム街に建てられてあった廃墟の1室を拠点にしてこの世界...「キヴォトス」のことを調べ回った。
ここに来て目に入る光景は大体が銃撃戦。少しでも怪しまれないように銃撃戦に紛れて、銃をいくつか拝借したが問題はないだろう。
調べてみてわかったのはここにいる人型のニンゲンは大体が「子供」だということ。
その子供に共通する特徴は「ヘイロー」というものがあるということ。
後は異なる「学園」がそれぞれの自治区を管理しているということだろうか。
.......キヴォトスに来てからというもの、ロードの力を試していいかどうか迷っている。
セーブファイルを確認したところ、どうやらここに来た瞬間にセーブファイルは更新されていたので、セーブ自体の行為は問題ないだろうが問題は「私達」がロードすること。
ここと地下世界ではおそらく大元の「システム」が違う。
そんな場所でこちらで使われていた「システム」を使うとなると、可能性としてシステム同士が噛み合わなくなってこの世界は歪んでしまうことはあるだろう。
「ロードの力がレッドカードの可能性は十分ある。だとするとこちらではできる限り死なないほうが得策だな。」
勿論、システム同士が噛み合えばそれでいいのだがそれを確認する術は今のところはない。
自身にできる最大限の「攻略法」は編み出さなければな。
「うん?...あぁそうか。もう整理はできたか。
個人的にはもう少し体を動かしていたかったが...いや、普通に切り替えて良い。
全く、その優しさはどこからくるのやら...」
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「ええと。それでここの詳細を調べてたってことでいいんだよね?」
端的にいうとそうだな。そこの上にマップがあるだろう?
そこにキヴォトスの大体の地理が書いてある。
「私たちが今いるのは...ここ?」
そう言いながら「ゲヘナ自治区スラム街」と書かれてある場所に指を指す。
ーーーーーーその通り。見たところここが一番治安が悪く、手薄だと感じた場所だ。
ここはゲヘナ学園というこのキヴォトスにおいてかなりのトップ校が管理している場所だ。
「それって...根城としてはどうなの?あまり言いたくないけど私たちって今不法滞在みたいなものだよね?」
安心しろ。ゲヘナは学園の規模の割にそこまで治安部隊...「風紀委員会」の強さはあまりないと噂は聞いているし、実際に活動しているところを観察しても脅威とは感じなかった。
あぁでも風紀委員長の「空崎ヒナ」だけは尋常じゃない強さを持っているらしい。
残念ながら姿や実力を見れることはなかったが。
まぁ。ここがゲヘナの自治区であろうとここはゲヘナの端だ。
そこまで頻繁に見回りがくるとは思えない。
「それを聞けて安心したよ。それで...私達ってこれからどうするの?
特に目標もいくところもないよね?」
「...まさか虐殺だなんて言わないよね?」
私が過去の過ちをもう一度踏むとでも?
「それも...そうだね。ごめんなさい。」
謝ることはない。それと行き先についてだが...
この前、面白いものをみてな?
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4日前 D.U.外郭地区
「...うん?あれは...」
私が目にした光景は何の変哲のない不良達による銃撃戦、少しばかり規模が大きかったが大したことはないと思った。
しかし、その不良たちを制圧していた1人の「大人」に目が止まった。
ここに来て、初めて大人を見たため少し観察していたのだが
その大人にはヘイローがなく、耐久力も私と同じか、私以下と思われる。
だが、注目すべきは指揮能力だ。
味方と思しき生徒達を的確に指示しており、これまでに見たことがないスピードで不良達を制圧していった。
これはあくまでも勘だが
あの大人についていけば、私は何か大切なものを知れると直感した。
まるでゲームの中の「主人公」になれるような存在
そんな予感が私の中に曖昧に、しかし確実に胸の奥にあった。
アイテム紹介
ひろった銃 ATK+60
不良達から拝借したAR
少し傷ついている
"先生"
STAT
ATK 5
DEF 10
この世界の大人
まだわかっていない点が多い